along the longest way...







おーし、てめェらみんな注目!


えー、これから
われらが船長の生誕を祝うにあたり、
このキャプテンウソップ様から ありがたーい祝辞を送ろうと思う!

おら、そこ、えーって言うな。



あーまずは、おれ様が
去年のまさにこの日、空飛ぶ巨大アシカと繰り広げた大立ち回りを…

要らない?あ、そ…
つれねェ奴らだな。


まあいいや、本題だ。







昨日、おれは夢を見たんだ。

なんてことない、昔の夢だ。
旅に出る前のおれの夢だ。

いつもなら、
10tのアドバルーンを持ち上げたり、そりゃあスペクタクルな大冒険なんだがよ。


たまたま昨日は、そんなじゃない普通の夢だったんだ。

夕飯食って、星を見ながら、寝る夢だ。





ひとりの部屋で。







夢の中でおれは、海賊になる夢を見てて

目覚めたおれは、海賊としてここにいる。

お前ら みんながいる
やかましすぎるこの船に。



それがおれは、すごいことだと思ったんだ。







夢を進むと、決めたのはおれ。

巻き込んだのは、誰だった?












なあみんな。


おれたちは 今 ここにいて
それぞれの道の先に夢がある。
どれもこれも、とんでもない夢ばっかりで
きっと道はゆっくりとしか進まない。



けれど、この船は引き返さないんだ。

だってキャプテンは決めてるんだ





まっすぐ進む

それだけを




 だったら

・・・辿り着くしかないだろう?



もちろん キャプテン、
この海の果てにある、お前の夢にも。











さあ、祝杯だ!
今日生まれた、おれたちのキャプテンに。


おお、星もいっぱい出てる。
おあつらえ向きじゃねェか。
なんか、天がおれたちについてるっての?
こういうの。



なあ

これからも、歩いていこうじゃねェか。






この航路の果てまで

ひとりひとりの夢まで




ずっと いっしょに










「乾盃!!」











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May 5th, 2004.