4.皇帝(地上の支配者)・・・統率・男性的魅力・世俗的権力・支配力



おれは思うように腕を伸ばす
思うように食い 思うように走り 思うように笑う
そして欲しいと思ったものは欲しいといい
納得できるまで追っかけ回してやる
それだけのことだ
なあ 海を行くヤロウ共
お前たちはどう思う

あの世界一の医者のように全ての病を征服する志を持って
海を行く男たちのように波も力も飛び越えてゆく勇敢な心を持って
おれは世界をゆくんだ 命の番人として
いつか追いつけるだろうか 男の中の男たちに
何も言わずもくもくと歩く動物のような、その力強い背中はおれの憧れだ
ゾロ
お前は何を目指すんだ?

空虚な言葉はいらない
金もそれほどいらない
言葉は刃にかえてしまえ
おれが持っているのは刀と身体 目指すのは力
それだけで構わない 余計なものはいらねェんだ
どうしても必要な言葉ならそれは道を進むために無駄にするな
おれは全て誓いにする
ウソップ?
ああ、ありゃ別だ
あいつの言葉はあいつの楽しみで誰かの喜びだから
あいつの中には言葉じゃ揺るがぬ芯があるから

誰に恥じることもないようにどこまでも気高く歩く
誰が認めなくともおれはおれが認めるおれであるために歩いていく
いつかただ独りどこかで死んでゆくとしても
全てを受け止め それでなお笑っていられるようにおれは歩く
その過程で誰かが笑っておれも笑っていたらうれしいと思う
お前なんかその最たるモンだと思うぜ
サンジ
その腕で人を幸せにして人の命を繋いでいくんだから
言うなれば命の守人か

あの極限の飢えを生き延びて感じた
人ってのは生かされているもんなんだと
それは食い物 それは空気 それは水
それはレディ、時にヤロウも
神様とやらはいるのかどうかは知らないが
おれはおれを生かした全てに感謝する
だから誰かを生かす糧を作ることにおれは命を駆けるんだ
チョッパーの蹄の手は命そのものを救う
おれの手の届かないもどかしいところ

おれは海をゆく
最強にかっこいい男たちをつれて
おれたちは海をゆく
あの強引な鉄砲弾と肩を組んで