9.隠者(真理を示すランプを持った修行者)・・・探求・内省



ひとつの島に停泊しているといつか必ず次の島へと針は動く。
進めと急かすように針は示す。
常にどこかを指しては船乗りたちを導いていく。
バケモノだらけのこの海の只中、まだ見ぬ島を真っ直ぐに指してゆく。
時には嵐へ、時に星の光る先へ、時には空へ。
針は指しつづけるたゆむことはない。


全ての旅路が向かう先はただ一点の果てだそうだ。
針は導き続けたゆむことはない。
たとえその針の読み手がこの海を行くことをやめたとしても。
たとえその船がこの海に眠ってしまったとしても。
針はたゆまず導き続ける。


果てを 望む者を。