もうぼくにはそんな資格はないから きみと昔の様になんて願わないから 「藤原…藤原!」 目が覚めて、気付いた。 取り返しのつくことではないのだと。 あの言葉は真実で ぼくは見殺しにしたんだ、彼を 「……ゆ、すけ…っ…」 起きあがると、涙が流れた。 胸から溢れる感情は、後悔であり悲しみであり自分への怒りだ。 シーツに染みた雫が あのときの、ダークネスに堕ちたときの情景を呼び起こして ただ、嗚咽に身を任せるしかなかった。 そう、これもあのときと、同じだった。 「ふ、じわら」 名前は呼べない。もう二度と呼ばない。 これはけじめで決意で、近々あるであろう再会のために。 目覚めに叫ぶのもお終いだ、今度こそ、今度こそきみを 「っ…だいすき、だったんだ」 「きみともっと、一緒にいたかった」 「あのときのぼくは不幸せで、でも絶対にしあわせだったんだ」 ---- 危うくもあるけど友情、のつもりです。 『失ったりしない、失われたりしない。今度は僕も共に行こう』 執筆 08/02/14 UP 08/02/16