学生時代スクディノ(?)だったこと前提。ディーノさんがスク押し倒し(それ2度目だ! 今までのどこか切ないディノスクは皆無です。大丈夫であればどうぞ
. できることなら嘘だと言ってほしい。 こんなことってないと思う、というかあってほしくなかった。 久しぶりに会った旧友 (というにはそれ以上のこともしていたので間違っているかもしれないが) は相変わらずの笑顔のくせに、変わってしまっていて。 できることなら綺麗な思い出として持っていたかった。 だって信じられないだろう? 今まで(学生時代そんなこと意識していなかったけれど) 下属性だった奴が上になっているなんて! そして今現在自分を押し倒してるなんてそんなこと。 あってはいけないのだ。信じてはいけないのだ。嘘だと言ってくれ! これが嘘ならば今までのヘナチョコっぷりなんて水に流してやってもいい。 しかし現実はそんな風に逃避するのを、いつまでも許してはくれなかった。 引き戻してくるのは触れ合った唇、濃厚なキス。 俺は改めて自覚した。 もう昔とは違うのだと。 「ふ、ぅ……は…ッ…」 「スクアーロ、なんかえろい」 「ば、か…かぁ!?」 黙れへなちょこぉ、と凄んではみるものの、ディーノは涼しい顔をしたままだ。 くやしい、なんだかわからないけれど そして段々と理解してくる自分がかなしい。 もはやこいつには勝てない、なんてそんな自分らしくもなく思う。 小さくてどっか抜けてて、怪我ばっかで要領が悪くて、そんなへなちょこはもういない。 綺麗な顔に傷など一つもなくて、しかし固い手のひらが、 今までどんな道を歩んできていたか物語っていた。 大きな体も強引な腕も俺は知らない。 (昔は、守ってたのに) 抱きしめられると、こんな状況にも関わらず落ち着いた。 すぐにはっと気付いて押しのけようとしたけれど。 「俺は、嫌?俺はずっとお前のこと、好きだったんだけど」 「お前は嫌じゃねぇぞぉ…でも、なんで俺が下…!」 「そりゃぁ、スクアーロがかわいいから、」 (は、話にならねぇ…!) 感傷に浸った自分がバカらしく思えた。 いい大人(しかも俺は暗殺部隊所属だし相手はマフィアのボス) がかわいいだなんて本当に笑うしかない。 「なぁスクアーロ、愛してるぜ」 「……黙りやがれぇ」 「照れてる。かわんねーな、こういうとこ」 「うるせぇぞぉ…っ…」 不覚にもときめいただなんて 悔しいから絶対に言ってやらない。これは最後の一線で矜持だ。 ただやっぱり笑顔は変わらなくて 名を呼ぶ声も、(多少低くはなったが)昔のままだったから 流されてしまってもいいかもなぁ、とそう思った。 「手加減、しろよぉ」 「努力します」 ---- 学生時代は清い関係です。スクディノです。といっても、 自分が上属性、と思ってたのはスクアーロだけかもしれませんが(笑 こっそりとこうに捧ぐ。サイト開設おめでとーですいつも色々感謝! そして下にはちょいとしもい絵のオマケ。 執筆 07/08/12 UP 07/08/16 努力に失敗しました。手加減できませんでした。(笑 「てんめぇ!ホントに馬だなぁ!(泣」 「やー…ごめんな?」 「ごめんじゃねぇぞぉう゛お゛ぉい!た、てね…」 …すいませんでしたorz