「かわいいね、貴方って。」 「な!?なんだよいきなり!」 思ったことを言ったまでだと告げられるが、納得なんてできない。 「年上男に使うか?フツウ。」 「いいんだよ。」 本当貴方はかわいらしいんだから、 なんて続けられてもこちらとしては困ってしまうのだが。 恭弥の思考はわかるようで読めない。 「顔赤い。照れてるの?」 「バッ…照れてなんてねーよ!」 ふいとそっぽを向いても、あぁこちらの思考はつつ抜けで。 他の奴ら相手なら全然、本心を隠すことも容易なはずなのに。 それになんで自分は赤くなっているのか。 かわいいなんて言われても、嫌なだけだろうに。 なんで…。 「こっち向いてよ。顔見せて。」 「嫌だ。」 恥ずかしすぎて意味不明すぎてそんなのできない。 それでもそれですっぱり諦めてくれるような奴でもなく、無理矢理むかされた。 「かわいい。」 「し、つこいっ…」 頭を固定したままキスされて、逃げられなくて でもなんだかいつもとは違う、触れるだけの。 離れてはまた口付ける。繰り返し。 「好き。」 「は?」 思わず聞き返した。本当今日は急すぎる。 まぁいつもだって大差ないけれど… 「好きだよ。」 「…俺も。」 ぼそっと呟いた言葉はばっちり恭弥に届いていて、微笑が返ってきた。 と、同時に 気付く。 自分が赤くなった、そのわけを。 好きだから、嫌だと感じなかったのだろう。 好きだから、多分自分は、かわいいという言葉でも、嬉しかったのだろう。 なんて単純。 馬鹿みたいな思考だ。 呆れてしまうが、それでも好きだから やっぱり許してしまうわけで たまにこんな風に言われるのも、恭弥相手なら良いかもしれない。 ---- この雰囲気では愛してると言わせられなかった。(恥ずかしくて) ので、口で言えない言葉をタイトルに。 多分好き好き言えても愛してるってなかなかいえなさそうだなーなんて。 好きだから、全てというわけではないけれど、大抵受け入れてしまうという。 甘いのも大好きです!! 拍手に来てたコメントにヒバディノについて言ってくれた方がいて それで調子に乗ってうったもの。 コメントに飢えてるよ自分…! 拍手してくれた人、見てくれてたらうれしいなぁ(笑) 『何度も何度も呟くから、魔法にかかったように俺は。』 執筆 06/11/01 UP 06/11/04