もしかしたら後ろ向きだってあなたは思うのかも、 いや確実に思うのだろうけれど僕は、僕は。 今のままがいいなんて未来なんていらないってそう思ってしまうの、 なんでって貴方と変わらずにいたい、から。 だって貴方が、あなたの心が離れてしまうのがこわ、くて。 恐怖なんて僕には無縁だと、思って、いたのだけど。 貴方は可笑しいくらいにあっさりと僕を見抜いた。 (そう、いつだって) (余裕がなくて) 怖い、のは (…僕。) 平気なふりをして、いつも、違うんだろうって、 (なんで貴方は) (気付いてくれなくていいのに、) 本音を言ってしまえば。 本当はずっと見て知って、欲しかったのかもしれなくて、けど。 それを言葉にだすと(崩れそう、なの。) 今まで培ってきたすべて。 (ぼくの無理の結晶たち。) あまりに眩しい笑顔の貴方のように強くありたかったよ。 僕はたいした別れも経験してないし貴方ほど世の中を知らなくて。 まだ夢見がちなこども。 (わかったみたいな顔をしてるだけ) だから僕はまた願うの。 弱い僕は不変を望むの。 響く貴方の嬌声のなか(ただ「きょ、うや」と名前を呼んで。) 口付けは甘くて溶け合いそう。(必死に応えようとする貴方が、愛しい。) あぁ貴方がもつ輝きのヒトカケラでも僕が持ちえていたならば。 もっと違っていたのかな。 どうしようもなく溺れる僕、ずっとこのままが、いい。 進化も退化もなく。 そんな風なことを口にだしたなら貴方は、きっと否定の言葉をいうかな。 貴方は今までもずっと流れを受けて 振り返ったり失敗しながら進んできたのでしょう? 僕にもそれを望むだろうか。 もとより止まってなどいられるわけもないから。 (わかってるよ、) (でも、) これは幸せというのだろう。 ぬるま湯のようで 冬の朝、起きたときの毛布みたいな あぁ捕らえて、離さない、の。ぼくを。 ---- 『幸せが壊れることが怖い。言いようのない不安感。』 執筆 07/02/18 UP 07/04/13