「…あんなの。」
(からかってるに決まってるびょん。)
(本気な、わけ。)

骸さん咬み殺すなんてばかみたい。
無理に、決まってるびょん。俺も千種も許さない、し。

骸さんが、だいすき。柿ぴも、だいすき。
そして、たぶん俺は、雲雀も好きなんらよ。
どれがどんな好きなんてわからないけど、雲雀に対するのは少し違う気が、する。


「…わかっててからかうんらもん。」
質悪いびょん。

突然、きすをして
突然、好きだとか

言って。



本当ならもっとわからせろ!
この微妙な状態は辛いんら!

(だから、好きじゃねーって思おうと、してるのに。)
(なんで余計好きになるんらよ…)


「もっと、好きって、言えびょん。」
ひとりごと。

「君は本当に甘えん坊だね?」

のはずが違って


ふわりと後ろから抱きしめられた。
彼が肩にかけている、学ランの袖がなびいている。

「疑い深くて。」

「けどそんな君が、好きだよ。」

これでいいの?
と余裕の笑みを浮かべた彼はきれいで、
見透かしたような瞳をして、振り返って僅かにみた顔は。


「消えないんら。」

忘れようとするのに。からかわれてると思うのに。
お前がどんどんおっきくなる、心の中。

俯いた俺に雲雀はといえば、「忘れたら許さないよ。」と呟いて、
抱きしめていた腕を離したと思えば正面に
手で顎を固定したら
上向かせて

「っ…!」

長かった。
拒否はできなかった。


「そんなに不安ならもっと言ってあげる。だから僕のものでいなよ。」

こんな言葉が嬉しかったなんて。

絶対、言ってやらない。



けどきっとお見通し。

















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「心に入り込むこの相手から逃れられないと確信する。」

「Afferrare」の続き的雲犬。アニメで黒曜でてきてハッピーなこの頃v
これは随分前に執筆したのですが…
どうです、雲雀×犬。良くないですか←復興させたい人
これでは思えないなーと感じた人も、興味もたれましたら
探したりかいたりしてみて下さい(笑)

『驚くほど優しくなれるのは、どうしてなんだろう』

執筆 07/02/04 UP 07/03/03