「っ…アヒルのくせにぃ!」

突然僕が軽く唇に触れたら、一瞬「へ」と固まって、その後そう言われた。





afferrare





すごく気に入らないんだけど…。

普通なら咬み殺しているだろうそのセリフ、犬だから許してることわかってるんだろうか。
真っ赤な顔がかわいい。


「…そっちだって子犬じゃない。」

「うるへー!意味、わかねーびょん!急にあんな」

「わかんないの?ホント君…。」
馬鹿じゃないの、鈍過ぎだよ。という言葉は呆れすぎていえず。


「だぁー!いい加減行動じゃなくて口でいえっつぅの!」

じれったい様子なところをみると本気でわかってないのか。



「…言わなくてもわかってるから受け入れてると思ってたけど?」

「…そりゃ、本気で嫌だったら突き飛ばしてどうにかしてるびょん。」

「じゃあ嫌じゃないんだ?」

「…。」

悔しそうな顔で黙り込む。
僕の真意が見えなくて悩んでいたのかもしれない。


「へぇ。そんなに言葉でいってほしいなら言ってあげるよ。」

そう呟いたなら、こっちをばっと見てきて、
その顔はやけにうれしそうで(すぐ顔にでるのは結構面白い)
そんな表情をみると芽生えてしまう悪戯心



「…と思ったけど、面白くないからやーめた。」



横目で犬をみたら、ショックをうけたのか、驚いた顔で固まっている。
かと思えば「てめっ…マジ意味わかんねぇ!」と叫ばれて睨まれた。


そんな風に(なんだか悲しそうな顔で)睨んでも迫力ないよ?



犬はうーと、納得いかない、結局なんなんだというのを雰囲気に存分に出しながら
(しゃべらないのに伝わるって素晴らしいね)僕をみている。


「そうだね。そろそろ君のご主人様を咬み殺そうかなと思ってるよ。」
「骸さん強いから多分無理だびょん…って答えになってねぇっつの!」



はーと盛大にため息をついてみた。というかつかずにいられなかった。


「まだわかんないの。咬み殺すよ?だから」


君が好きって言ってるんだよ。


だからもらう
君が群れてる奴等から。


犬はぴくりと反応して、それから先刻のように、また僕を見ながら固まった。








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眠いながらにぽつぽつうっていた、雲犬。復仇させる気満々ですよ!←ぇ
なにもサンドはツナだけのもんじゃないさ。犬でもいいじゃないか!と(笑)

犬はCPでも、CPでなくても、骸さんに懐いていそうなので
それに雲雀がめちゃくちゃ嫉妬してればいいな、なんぞ。

執筆 06/10/18 UP 06/10/19