「なぁ、ジョージ。しない?」

「んー?何をだよ?」

「…イヤラシイこと。」



思わずぴたりと固まるジョージに向けられているのは、
いつもの、悪戯をする際の楽しげな笑顔だ。
無邪気な顔をして、そんなことを言うのはやめてくれ。
ジョージの顔が物語っているが、フレッドは全く気にした様子はない。


「だって僕たちお年頃だろ?」
「あぁ、それはもちろん。お年頃だな?」
「じゃぁそういうこともしたいと思うだろ?」
「あぁ、それはもちろん。思うだろうさ?」

「となると、やっぱ相手は愛しい愛しいジョージ、君になるというわけで。」
「なんでそうなるんだよ!…いや、他人にするとかいったら嫌だけどさ…」

思わず本音がぽろり。
するとフレッドはますます楽しげに、嬉しそうな笑顔になって、
「だろ?僕もジョージ以外にはしたくないね。」
ときっぱり言ってのけた。
正直嬉しい。けれど

「やっぱ、無理だ…」

こればっかりは度胸でどうにかなるものじゃない。


「優しくするから。」
「そんなじゃなくて。」
「なぁ…ずっと、我慢してたんだぜ?」
「フレッド…。」
「愛しい君を見て、どれだけ襲いたくなったことか!」

かぁぁ、と顔の火照りを感じる。
恥ずかしくてたまらない。
そりゃぁ、僕だって、そういうことを考えなかったわけじゃない。
むしろ…したい。やっぱり思考は似ている。
好奇心もあるし、フレッドと一つになりたいとか…そういうのも、あったりして。

だけど恐怖と恥ずかしさと。
一度してみればどうってことないのだろうか?



「ジョージ。」

耳元で、いつもより若干低めの声を出されたなら、ぴくりと震える身体。
ドキドキしている。きっとなんでもお見通しのこの半身には、バレている。
だって僕にもわかる。フレッドも…ドキドキしてることが。


「すっげぇ好き。」

同じく耳元で、今度は僕を強く抱きしめながら、言う。
いつも何でもない風に装ってるくせに、お互い意地っ張りなのに。
なんだかもう、耐えられないというような、必死な思いの、好き。

「僕だって…フレッドを好きさ。」
高鳴る鼓動を感じながら、呟いた。
そしたらまたくすりと笑って
なんだか普段より大人びた、笑顔で

「まぁ、どうしても嫌なら。」
「いや、そんなことはない。」

ただ、少し怖いだけで。あと恥ずかしいだけで。


フレッドは軽くキスをして、愛してるぜ、ジョージ。なんて呟くと
やらしーこと、しよ?なんて、また悪戯っぽく。
僕はこくりと、朱に染まった頬を感じながら、頷いて




ずっと一緒の

二人で一つ 一つで二人
そんな僕達は

もっともっと近づいて、もっともっと
一つになる。












----
初フレジョです。すごく好きです。結構前から…!
ぶっちゃけてしまうと数年前から←ぇ この二人は、甘いの似合うなーとか。
なんだかうっかりしていると、「俺たち」「俺」と言わせてしまうので困る(笑
それからジョージが僕だとやたら乙女になりかけて困る。

実は、えろっちぃ続きがあります…。それはまた後日に(笑)


『通じ合う。それは誰にも真似できない。』

執筆 07/01/04 UP 07/01/05