「ん、…フレッド…」
「かわいい…」

かわいくなんて、と言おうにも、
口がふさがれできないジョージは腕の中で藻掻く。
かわいらしい抵抗は、拒絶ではないことは容易にわかって、
あぁ、もっと僕に酔ってくれればな、なんて考える。

寮のベッド。
人が来る可能性もあるのだが。
それに先ほど気付いて、声が漏れないように、魔法をかけたところ。

まぁ多分、当分帰っては来ないだろう。
というのも、先ほど色々と悪戯をした後で。(もちろん作戦)
数時間は危ないだろう、と思わせるようにし向けたからだ。
まだ就寝時間までにはほど遠いし、楽しむ時間はたっぷりある。
なんなら、初めてにはちょっときついけれど、秘密の抜け道のなかとか…
そう、色々、ベッドにこだわらなければ場所はあるし。

ちゃんと来るべき今日に備えて、ローションとかも準備している。
痛くないように、辛くないように、焦らずゆっくり、するつもりだし。




「フレ…っ…!…はずかし、…」
「大丈夫だって。風呂とかさー散々入ってきたじゃん?」

ずっと一緒だったから。知らない場所なんてない。今更だ。
わかっていても恥ずかしいというのはジョージの言い分で
あぁやっぱり、かわいい。


首筋から下り、胸の辺りを愛撫して
弱そうな場所を攻めれば、微弱ながらも甘い声。
お互い女の子は体験しているけれど男は初めてで
でも僕はそんなにあせったり緊張することなく、進められた。




「っ、ァ…ぅ…」
「声出しても、外になんて聞こえないぜ?」
「で…も……はずか……だろ…!」

耐えたら辛いってー。
そういう俺の言うことを聞き入れようとはしない。
強がり。
でも、段々と押さえきれなくなってきているのはわかる。
必死にこらえようとして、目に涙が溜まっている。
こんな姿にも胸をうたれてしまうのは、おかしいだろうか?



「ひっ…!フレ…っ…そこ、駄目…!」

ジョージのモノを触って、軽く擦ると、一層強く反応が見えた。
駄目なんていっても、始まらないだろ?
そう言えば、ビクビクと反応しながら押し黙る。
悔しそうでもあり、どうしようもないこの感覚に戸惑いを浮かべているようでもあり。
徐(おもむろ)にローションを手に多量に付けると、後ろへと手を伸ばした。


「へ、んな…感じ……。」
「まぁ、だろうな。でもちょっと我慢して。」
「ん…。」

俺は片手で慣らしながら、もう片方は愛撫を繰り返す。
弄っていれば、ジョージからは甘い声。
その声に酔いながら指を増やすが、正直慣らすのは一苦労で、2本入れるのもきつい。
初めてだから、当然だが。

いつもは排泄する場所に挿入しているのだからそう簡単に慣れたら可笑しいだろうし。
不可解な感じにあまり良い気持ちではないようだったが
やはり弱い一点はあるようで、そこを擦れば気持ちよさそうにした。
けれどやはり長時間かかって、こんなならいっそ
媚薬でも使った方が楽だったのでは、なんて思ったり。



「じゃ、入れるぞ?」
「いちいち、聞、くな…!」
「ま、そーだな。…痛いかもだけど」
「我慢、する…っ…」

言葉を引き継いだジョージは本当に愛らしい。

「っ…!ァ…ってぇ……」
「ジョージ、大丈夫か?」
「大丈…ぶ……痛いけど…な…」

零れるのは生理的な涙。
それを舐めとると、それから少しずれて、キスをした。
甘いキスが痛みを少しでも、和らげられれば、良いのに。
お互いに溶け合うように、求め合いながら、
その間にずん、と奥へつく。
ジョージはビクッと反応して、僕の身体をぎゅ、と締め付けた。


「…ぁ…ン…っ…」

ゆっくりと動かしながら誤魔化すように、ジョージのモノを弄る。
すると大分意識は逸れたようだった。




あぁ、一つになっても
どうにもこの思いは増長するばかりで

好きで溜まらない。
この、片割れの相棒が
愛しくて、死んでしまいそうだ。
そんな例えすら行き過ぎではないような…
きっとジョージも同じように感じている。

不思議な繋がり。
他人にはもてない繋がり。

お互いの特別をかみしめる。
どれだけの睦言も、語るのには足りない感情達。


だから、ただ好きだと呟いて。
どちらともなく求めて、キスをして。






「ジョージ、平気か?」
「…腰、痛い…。」

そういうジョージの下のシーツには僅かに赤黒い染み。
情事の後を物語るそれと、白いモノと独特の匂い。
すべてを呪文で消してしまって、お互いの身体を綺麗にして、服を着て。

「無理、させた?」
「いや、そんなことない…」
「そっか。…やっぱさー…ジョージ最高!かわいーしやさしーし。」
にこりとする自分に、ジョージは赤くなっていた。
何度目かわからないこの紅潮した頬に
自身もなんだか、少し気恥ずかしくなって

けれど、温もりを感じていたくて
また、ぎゅっと抱きしめて



ずっと一緒に、いよう?





そうやって、もう分かり切った質問を。


―愛しい故の誘いを君に。













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続きです。ぬるいなぁ…(笑)フレジョの初めて物語はなんこかネタがあります…。
またなんかかいてしまうかもしれないです。


『僕達なら、きっと大丈夫。』

執筆 07/01/04 UP 07/01/06