激しく捏造、コロネロとの死別話。苦手な方はご注意を (大人コロネロ登場前に執筆したものなので、原作とは話が大幅に異なります。)
私はどうにもガラクタだから、生き続ける鎖に縛られた。 (あぁどうして私一人) (一緒に死なせてそれだけ願う) 幾度も迎えた春、 何度貴方と居たのでしょう? 短い年月、 (嗚呼あっという間、でした) 時限爆弾を抱えるような躯で ただ貴方は何も変わらなかった。 最初から最後まで貴方は同じ姿のまま 愛すべき貴方のままだった。 (内側があまりにも大人だから) (それが皮肉のようで残酷だと思っていたのずっと) どうかどうか私が ずっと傍に居るから忘れないから ゼンマイ式でもいいの回すわ貴方の背中のその螺子 だから急に止まったりしないで 私がちゃんと見えている? 一人成長しながら貴方を愛し続けていた私、貴方はきちんと捉らえていて 戦いで折れた腕は自慢でしたね もげた足も自慢でしたね 違っていたかしら? けれど私には貴方の身も心も誇らしかったの本当に! 貴方の全ては私が焼き付けているわ例え今原形を留めていなくても 例え貴方から朱い涙が幾つも流れて、 流れて、 一粒も逃さまいと掬いとる私の掌をすり抜けても すり抜けて、も 思い出すのは貴方が切り揃えてくれた髪 もう一度切って? その時は私の声帯も切り刻んでくれませんか (貴方と眠りたい) どこでもいい安息の地へ行きたいの もう何もいらないし誰も望まないわ、罪深い私と脳内でただ知る。 けれど理解はできない、できそこないの私 (何故私のみぞ現世に) 貴方の朱色の花が、 地面に吸い取られる。 誰かが踏み付けないよう 私は、掻き集める。 錆びた匂いがするのにも関わらず貴方は手を握るのね、 優しい貴方は何も変わらないわ強く握って痛いくらい、笑って、笑って。 どうして笑えるの 絡めあって手と手 どうして笑えるの 痛い痛い心の中が 貴方がみてきたでしょう大人になっていく私の瞳 もっと、しっかり、見て。 貴方はそんな大人の目をしないで 成長しないはずじゃない呪われているのはむしろ私、なの、かしら 絡めた指を手を強く握った。 貴方に染められた白い花が静かに揺れていた。 私は、あの花に 貴方の色をした、あの花に なりたいと思った。 ---- 天野月子さんのカメリアを題材にさせて頂きました。 一人称が「私」で話し方も女性なのは、直向きな思いをかきたかったからです… あと、仕事以外では普通に女性口調だったら素敵かもな、なんて(笑) プラトニックで暗い感じがラルCPかな、と思っています。 『あんまり辛そうにしてそれでも此奴は泣かないから俺は笑うしか』 執筆 07/03/26 UP 07/03/29