少しみただけの銀色に僕は恋い焦がれていた。
(あぁなんてこと!僕としたことが!)
こんな想いしたことない。
(あの人とまた会えるならなんて!)


だってどうにも惹かれたんだもの。

欝陶しいくらいの長髪に、眩しい銀はまさにダズリング。
普通なら咬み殺したいってそれだけなのに、
いや初対面ではまさにそのつもりだった、けど。



黒装束に映える、その色。


(触れられるなら何だって。)
(そのくらい近くに、行きたいの。)


傍らにいる男にとてつもなく嫉妬する。
僕はあそこには行けない、いま、は。
所有者気取りの男は、彼に暴言を浴びせて。

感じるのは、僕だけがあのひとを、そんな、夢。



綺麗に散ったようだった貴方はまだ散っていないの。
きっとあのお節介が助けてる、はず。
淡い期待をしてることなんて
誰も知らないから
あなたにだけあげる、この弱さを。


(最後の会話があんなのなんて空しすぎて耐えられないよ。)
(僕を魅了したんだからお願い、もういちど現れて。)



まだこの想いも伝えてない。

あまりに貴方の存在はぼくのなかで大きい、だから、

一度だけでいい、触れて、よ。
ぼくに。













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どちらかと言えばスクヒバ寄り。なんてマイナーな…(笑)スク復活号(WJ10号)発売前に。
タイトルはイタリア語で「鮮やかな」

『泣き濡れるような人間じゃない、けど。』

執筆 07/02/01 UP 07/02/08