「聞きましたよ。苺牛乳が好きなんですって?」 「はぁ!?そんなもん誰から聞いたんだぁ!」 「さぁ?いいじゃないですかそんなこと」 ね?と、肩をすくめた後の骸はスクアーロを覗き込んだ。 骸の、吸い込まれそうなというとオーバー且臭い表現になってしまうが、 そんな不思議な瞳に至近距離で見つめられると スクアーロであっても平気でいられるわけがなく黙りこむ羽目になってしまう。 「ほら、そんな貴方に差し入れです。どうぞ」 「…んな怪しいもん飲めるかぁ…」 「おやおや。相当信用されてないみたいですね?」 悲しい限りです、と呟く骸をスクアーロはいぶかしげに見つめる。 骸の手元にある牛乳瓶は確かに気になるし飲みたいが、スクアーロもそこまで馬鹿ではなかった。 持ってきたのが他の誰かだったら或は受け取ったかも しれないが、骸からものを受け取るほど警戒心は薄くない。 そういうとどこまで骸は怪しいんだ、とか 普通に誰からのものでも怪しまないとおかしい、という話にもなるが… そこら辺のことは置いておく方向なのだと了承して頂きたく思う。 「折角、美味しいと評判のものをわざわざ取り寄せたのに…」 「余計なこと、すんなぁ…!」 「そこら辺には売ってないんですよ?」 「…ら、ねぇぞぉ…」 スクアーロは揺れていた。 口ではともかく、ものすごく心は揺れていた。 この男の口車になんて乗るものか (むしろ乗ってしまったら色んな意味で終わりではないか) と思うものの、すごく惹かれてしまっていた。 「さぁ、どうぞ」 骸は終始笑顔のままで、スクアーロをみつめている。 微笑みを絶やさない。 どうやらスクアーロの様子を楽しんでいるようだった。 ---- 骸は一体なんなんだ(笑 というどちらも激しく別人文。 でも好きです。マイナーだけどむくすく 執筆 07/05/08 UP 07/06/19