稲嶺
有働のオツムのレベルは正直「中の下」というところ。
そらまぁ、朝から晩までラグビーしてるんやから仕方がないけど。
普通で考えると大学進学は頑張らんと厳しいかな〜・・・・て感じやけど
ラグビーだけでＷ大とかＫ大とかＭ大とか、近くではＤ大とか
スカウトがワンサカくるんやろな・・・・。名の知れた大学ばっかりや。
就職かて、どうせ大企業やし。
いや、有働は海外に飛ぶんかな・・・。
そう思うと一芸に秀でるって凄いな。
オレなんて、ちょっと勉強ができただけで大人になったら
「普通の人」やもんなぁ。うらやましいなぁ。
稲嶺
セックスを経験するまでは・・・・えっと、オレのガラとちゃうかもしれんけど
なんかこう、もっとロマンチックで神聖なもんやと思ってた。
・・・・・・・・でも実際のセックスって
キツキツやったりヌルヌルやったりハァハァやったりギシギシやったり
結構滑稽なもんで、映画やドラマのようにけっして綺麗なもんやない。
とにかくティッシュをこんなに使うもんやとは思わんかった。
でも、セックスって、実に面白い行為やなぁ。
お互いを求めて興奮して、勃起して、身体の中に挿れて出して・・・て、
単純にして、原始的にして、なんかすごい。
山沖 聡 プロフィール
生家は元華族で貿易商で大成功した大金持ち。
若い頃から海外で勉強し、趣味でカーレース・ヨットなどしていた。
昔はかなり遊び人。両刀。
４０でそろそろ落ち着こうと、当時の大学の教え子と結婚。
妻は才女で美人（現在３０代）。
子供はいない。
いつか稲嶺智晴を取り戻そうと考えている。
稲嶺
教授が書斎として使ってる高級マンションが鴨川沿いにあった。
書斎とは名ばかりで、オレと会うためだけに購入されたマンションやった。
実際会えるのは月に２〜３日しかなかったけど、いつもここで抱き合って過ごした。
「妻は知らないから、トモはここに住めばいいよ」
そう言うてくれたけど、オレは頑なに家賃三万五千円のボロアパートに住み続けた。
マンションは最上階で景色はいいし、５ツも部屋があって、風呂にはテレビもあるし、
なにもかも最新のピカピカで文句はないんやけど、ここに住めば絶対ご主人さまを
健気に待ち続ける寂しい飼い猫みたいな気持ちになるのはわかってた。
それに男としての意地もあるし！
教授はひたすらオレに優しかった。
会えば何でもしてくれたし、買ってくれたし、すごいテクニックで何度もいかされた・・・
オレもそんな教授に甘えまくってた。
最後以外は、静かで穏やかな６年間。
思えば喧嘩も一度としてしたことがなかったな・・・・。
・・・・・有働とは喧嘩しまくってるのに。
（しかも完全にオレが悪くても、絶対有働が折れる、いや折れさす）
ある日の先生宅にて
ギシギシ
「先生、喘ぎ声聞かせて・・・・はぁはぁ」
「お・・・男がそんなん出るかッ！はぁはぁ」
ギシギシギシ
「え・・・・演技でええから・・・はぁはぁはぁ」
「いややっちゅ〜ねんッ！はぁはぁはぁ」
ギシギシギシギシ
「先生、喘ぎ声の似合う顔してんのに・・・・」
「！！」
ドカッ！（足蹴り）
スローモーションのようにベットから転げ落ちる有働。
稲嶺
まったく・・・・・
これやからＯ型男のセックスは・・・・・。
稲嶺
セックスが下手で早漏やなんて最低の極みやけど、
必死に求めてくる姿に、なによりも興奮する。
余裕のない真剣な目で見つめられたら、
結局なんでも許してしまうもんなぁ。
忠犬ウド公（秋田犬）
大好きでたまりません
稲嶺
盛ってる時期の恋人と付き合うのも大変です
有働
ギャンブラー稲嶺
今日こそ一発かましたんで！
賭けは気合いじゃッ！
有働
キスって一番ドキドキするな・・・・。
セックスんときはもう無我夢中で自分でもよぉわからん状態やけど
キスはいまだに緊張して震えてまう。
稲嶺
悔しいけど、やっぱりラグビーしてる有働が一番カッコイイ！
有働
先生と喧嘩した。
オレがいつも女の子に甘いと怒るんや。
「迷惑やったらガツンと言うたれッ！」・・・・て。
「言うてるけど、聞いてくれへん」
と言い返したら
「言い方が甘い」
と返される。
「有働は女に弱すぎるねんッ！」
「そ・・・そんなことないッ！（図星）」
と、次第に言い合いになってきて、
「だいたい、玉子焼きに砂糖を入れる神経がわからん！甘い玉子焼きやなんて信じられん！」
・・・・いまここで関係ないことまで怒り出した。
オレも男や！言われっぱなしやないでッ！
たまにはガツンと言うたろと口を開こうとした瞬間、
「こんのッ・・・・・早漏ッ！！！！！！」
・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
この一言で、オレは戦意を失いガクリとうな垂れた。
山沖
「今年の新入生で、えらい美少年がいるんですよ」
助教授の大谷くんが自販機のコーヒーをすすりながら言った。
「ぼくがゼミを持ってるんですけどね・・・・なんともまぁ、可愛くて」
「・・・・そう・・・・へぇ・・・・・」
私は生返事で聞き流しながら、本をめくっていた。
「あ、ちょうどいいとこに来た！あの子です！おおい、稲嶺くん稲嶺くん！」
そこにいたのがトモだった。
トモはこちらに振り向き、まず私を見た。それから手を振る大谷くんに
ペコリとお辞儀をして、すこし赤面しながら立ち去った。
確かに顔立ちの整った子ではあったが、まだ子供じゃないか・・・・。
大谷くんはあごひげをさすりつつ
「ねぇ、可愛いでしょう、あんな外見で格闘技同好会に入っていたりするんです。
しかも、それなりに強いらしいですよ」
と可笑しそうに笑った。
「へぇ・・・・それは面白いね」
本をとじて、立ち去る彼の細い背中を、もう一度見た。
稲嶺智晴に興味を持ったのは、その一件からだった。
稲嶺
あんまり経験のないオレが言うのもなんやけど、
セックスの巧さって、強弱やと思う。
教授はテクニシャンで、知ってて焦らしたり、優しくしたり、反対に冷たくしたり
いきなり強引になったり、大胆になったり、波がおしてひくような
リズムがあった。
オレは恥ずかしい気分にさせられたり淫らな気分にさせられたり、
とにかく翻弄された（いま思い出すとやっぱり巧かったなぁ）。
その点、有働は動きもなにもかもずっと同じで全然強弱がない。
ひたすらガンガンと突っ走るだけ・・・。
セックスが下手なんは正直不満やけど・・・・・でも、いまはそれでいいと思う。
オレと一緒に経験して学んでいければいいから。
稲嶺
「や・・・山沖教授の最新の本、べべべ勉強になりましたッ！」
はじめに声をかけたのはオレやった。
緊張のあまり、挨拶もなくいきなりやったから、
驚いたであろう教授はすこし片眉を上げた。
「ああ、読んでくれたのか、有難う」
それでも優しく微笑みかけてくれた。
「女生徒を虜にする微笑み」「マダムキラーの微笑み」を目の前にし、
オレはますます緊張して（多分、耳まで赤くなってたハズ）
「あのあのッ・・・テレビの哲学シリーズも欠かさず観てます！
そそそっそれから、ざ、雑誌の連載も、あのその・・・・ッ」
自分でも何を言うてるのかわからんなった。
「哲学、興味あるの？」
「いや、オレ・・・・ボ、ボクは元々思慮深くない人間なんで全然興味ないです
・・・・って・・・ち、ちがうッ！」
ついウッカリ本音をもらしてしもたアホなオレ・・・。
貴方に、ＹＯＵに、興味がアリマス！って言うてるも同然やんけ！
しどろもどろなオレに、教授は声を上げて笑った。
完璧な紳士がこんな無防備に笑うなんて・・・。
オレは一瞬見とれてしもた・・・・。
「格闘技同好会は楽しいかい？稲嶺智晴くん」
「は・・・・ッ・・・・えッ？」
オ・・・オレの名前・・・・・な、なんで・・・？
「今度、プロレスを観に行こうか、私も格闘技は大好きだ」
稲嶺
とある寒い日の昼休み
「こんな日は外でドッジ（ボール）しようやッ」
と有働がクラスメートに提案した。
「いやじゃ、お前は小学生か！」
と寒がる級友に断れるも動じず、
結局クラス全員を引き連れて「ドッジボール大会」をはじめた。
どんな場面でも体を動かすことに関しては有働は花形や。
ボールを巧みにスルリと避けては（でかい図体の割には俊敏）
相手チームに剛球をボコボコ当てまくってた。
おかげで午後からの授業は、クラスのほとんどが打ち身と疲労で
机に突っ伏し、まともに受けれる生徒は、何事もなかったように
ケロリとしてる有働以外ひとりもおらんかった。
・・・ったく青春ヤローのおかげでオレの授業台無し・・・・・。
稲嶺
プロレス観戦からはじまり、美術館や食事に連れて行ってもらえるようになって
何度目かの車の中、
「君は好きな子とかいるの？」
と教授が突然聞いてきた。
「えッ？・・・えっ・・・・・と・・・」
オレはうろたえた。一番苦手な会話やったからや。
「い・・・いえ・・・いません・・・そういうのってよぉわからんくて」
笑ってまうぐらい奥手なオレ。１８にもなって恥ずかしい・・・・。
「ふ〜ん・・・・」
教授は真っ直ぐ前を向いて運転してる。
沈黙・・・・。
どうしよう、何話そうとモジモジしてたら、
「じゃあ、立候補しようかな」
教授はポツリと呟いた。
「は？」
信号で車が停まり
「いいかな？」
いつも通りの優しい微笑みでこちらを見た。
「へ？」
「君が愛しい」
「・・・・・・ッッッ？？？！！！」
耳まで、いや首まで赤くなったオレはパニックになって
なにをどう触ったのかリクライニングシートをバーンと倒して
また教授を大笑いさせてしもた（嗚呼、オレの人生、まるで吉本・・・）。
こうしてオレと教授の六年間がはじまった。
人気アンケートのコメント
稲嶺
あなたは私の青春そのもの
山沖
出会ったとき、トモはまったくのうぶで、いまどきこんな子もいるのかと驚いた。
唇を重ねたら震えていたので、キスも経験がないらしい。
はじめてベットで抱いたとき、白い肌を桜色にして全身を強ばらしたトモ。
感じる体をどうしたらいいかわからず動揺した様は本当に可愛らしかった。
ベットの中で相手のことをこんなに愛しいと感じたのははじめてだ。
こんな子に、散々遊んできた私などが手をつけていいものかと、珍しく躊躇した。
けがれのないトモをめちゃくちゃにしたい衝動にかられたけど、
ずっとこのままでいてほしいと強く願った。
結局、私は後者を選んだ。
トモ自ら求めてくるまでは・・・・。
稲嶺家長男
末の弟が、すごく可愛いらしいと気がついたのは小学校低学年のとき。
町内のおばちゃんらには天使のよう、と抱っこされまくってたし
怪しい兄ちゃんに連れて行かれそうになった事件も起こった（本人はおぼえてない）。
そこで可愛い弟を守ろうと次男と相談して、「弟改造計画」という任務が遂行されることとなった。
弟はどこか掴み所のない、ぼんやりした子やったから本人が「男らしく」なればいいと単純に考えた。
弟が小学校にあがったときから、毎晩布団の上でプロレスごっこと称して
コテンパンにやっつけた。はじめは痛さでシクシク泣いていたけど、
数日後には闘争心に火がついたのか、泣きながらも飛び掛ってくるようになった。
「強くなりたい！」と柔道場にも通いだし、弟が高学年あたりからは
「男とはかくあるべき！」と「男論」を洗脳しにかかった。
外見は相変わらず可愛いままやけど、中身は立派な「男」・・・・というか
「おっさん」に成長した智晴をみて、現在はすこしやりすぎたかも、と
次男と後悔してる・・・。
有働家四姉妹 長女（２９）・次女（２８）・三女（２６）・四女（２４）
目に入れても痛くないほど、可愛い可愛い弟がいる。
年の離れた、はじめての弟やから、なおのこと可愛い。
うちら四姉妹に囲まれてスクスク育った弟は従順で優しい子ォやった。
でも、男はそれだけやとあかへん。将来、目の保養になるような
逞しいエエ男になってもらうために、幼い頃から鍛えさせてきた。
でも、いつまでたっても身長体重共に平均以下で大きぃならへんかった。
それが、中学に入ってラグビーみたいな野蛮なスポーツをはじめた途端
朝起きてくるたびに成長してて、いっきに平均を通り越し、今や十六歳にして１８５センチ。
うちらが想像してた以上の逞しい男に成長してしもうた・・・・。
幼かった顔もどんどん引き締まって男らしくなってきて、女の子にもてて困ってるらしい。
（中学のころからチョコレートの数はすごかったけど）
うちらの可愛い弟に群がる女は、どんな子ォであっても許さへんよ！
・・・・・でも、弟もそろそろお年頃・・・・
もしかして、もう好きな子ォがいるかもしれへん。
誰かにキスしたり誰かを抱いたりする弟なんて、考えたくもないッ！！
ああ、うちらの可愛い可愛い、ゆうちゃん。
お願いやから、いつまでもそのままでいて。
そんな頃、弟たちは・・・・・
兄や姉の気持ちなんか、ちっともわかってない弟たち。
末っ子なんか、そんなもんです。
稲嶺
女生徒たちが教授を囲んで何かキャーキャー言うてる。
「その人は、オレの恋人なんですよ！」
と、自慢げに叫びたい気持ちになった。
付き合い始めて二ヶ月。
この大学に入るために勉強ばっかししてきて
恋愛に関して何も経験のなかったオレに、教授は
「トモみたいに可愛い子が何も知らないなんて、奇跡みたいだな」
と手にキスをしてくれた。
教授はオレのことをガラス細工のように大切に大切にしてくれる。
まるで映画の主人公になった気分やと、オレは浮かれてた。
「山沖教授の奥さんて、元ここの生徒なんでしょう？」
「若くて、すっごい美人やて聞きました〜！」
「あ〜ん、もう少し早かったら、私にもチャンスあったかなぁ」
「無理無理〜」
無邪気に笑う女生徒たち。教授もいつもの優しい笑顔で返してる。
・・・・・知ってる
・・・・声をかける前から知ってる。
教授が結婚してることなんか。
あんなに完璧な人やもんな・・・・奥さんいて当然や・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・・やっぱりオレ。
・・・・・・・・・・・遊ばれてるん・・・・
・・・・・・か・・・・・・・・・・・・・・・・・な・・・・・。
・・・・でも、それでもいい。教授を失いたくない。
たまに会って、優しくしてもらえるだけでいい。
なんせ教授はすごい人なんやから・・・・・。
大学教授のエリートで、渋くて、紳士で、お金持ちで、
本もいっぱい出してるし、テレビにも出る有名人で、それからそれから・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
稲嶺
オレかて男同士のやり方ぐらい知ってる。
でも教授はオレをすっごいテクニックで一方的にいかすばっかりで
一向に自ら抱いてくれようとはせんかった。
ガキのオレなんか相手にならへんてことかな・・・。
それとも奥さんが家で待ってるからかな・・・・。
イッたあとはいつもなんか虚しかった。
稲嶺
有働
どんなに抱き合っても
不安で
不安で
不安で
仕方がない
高橋
稲嶺先生は普段、清楚で大人しいので
「くす・・・」
と、ひかえめ且つ可愛らしく笑いそうやのに、
・・・・以外に大口で豪快に笑う。
たまに奇抜な服装や大胆な行動をすることもあって
いちいち驚かされるけど、そういうギャップが
稲嶺先生の魅力なんやろなぁ・・・と最近気がついた。
きっと稲嶺先生からの告白もこっちが思いもせん
タイミングできそうやな。
いつでも準備しとかんと！
駄目駄目教師稲嶺
オレは１０も年下の有働のことを
思いっきり性の対象としてみてる。
一人でするときはいつも有働のことを考える。
有働のハスキーな声、眉間を寄せたすこし苦しそうな顔、
マグロみたいな腕、パツンパツンの胸や腿・・・
それから、ちょっとばかし人より大きいアソコ・・・。
たまに頭の中で有働を縛ってみたりして大興奮してる
オレも有働に負けず劣らず、かなり盛ってる。
