2006/5/3

有働


体力には自信があった。
とりあえずカラダを動かすことにおいて、人に負けたことがない。
(水泳は・・・・ゴニョゴニョ)
だから名門ラグビー部に入っても、まぁ先輩らについていけるやろうと思てた。

ンが!!
練習一日目から、その自信はもろくも崩れ去る。

「よし!いつも通り稲荷山走って来い!」
高橋先生がパンッと手を打った途端、先輩らは慌てて校門から飛び出して行った。
よぉわからんまま、後を追いかける。

踏切をふたつ越えて伏●稲荷大社に入り、千本鳥居を抜け、山頂までひたすら続く
階段を登り、景色なんか見る間もなく階段を下り、踏切を越えて学校へ。
これが思いの他、しんどかった。

ゼィゼィ荒い息で校門にタッチした途端
「よぉし!10位以下はもう一回行ってこい!」
高橋(もはや呼び捨て)が腕を組みつつ嬉しそうに言うた。
「!!!!!!!」
新入部員の中では一位やったけど、どう見てもオレ、60人いる部員中30位以下やった!!!
慌てて、また稲荷山向けて走り出す。

体力とかとちゃう。どうもこれは気合や!
必死で登っても、慣れてる先輩らにひょいひょい抜かれ、また10位以内に入れず三度目の稲荷山。
すでに新入部員の半分はへばって歩いてたけど特待生のオレはそうはいかへん!
死ぬ思いで走ってなんとか三度目で10位内に入れた。
そしてそのまま地面とお友達に。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これが三年間毎日かと思たら、ちょっと目眩がする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
よし、とりあえず、明日から早朝一人で稲荷山を走ろう。
足腰鍛えて、絶対上位にいく!
ええい!オレの青春、スポ根やッ!スポ根!!!!!!!!


2006/5/5

高橋


「お!社長!今朝も稲荷山走ってきたんか!」
「オス!」
線路を横切って歩道を走る有働にマウンテンバイクを並走させる。
今から朝練やというのに、有働もオレもすでに汗だくや。
(ちなみにオレはマウンテンバイクで滋賀県から山を越えて出勤してる)

努力とか根性を恥ずかしいと嫌う、いまどきの十代には珍しく
有働雄哉はひじょうに努力と根性の十代やった。
マスコミは外見やズバ抜けた運動神経をみて「100年に一人の天才」と囃し立て
スターにしたがるけど、その天才っぷりはヤツの目に見えへん努力があるからや。

現に、毎日朝練の前に一人で稲荷山や鴨川を走って足腰を鍛え
入学して一ヶ月もせぇへん内に地獄の稲荷山走で一位になり、それをずっとキープしてる。
2006/5/12

有働


痛いんかな・・・・?
気持ちいいんかな・・・・?

修行が足りひんから、どっちかわからん。
2006/5/17

有働


別れ際に、今日学校であったしょーもない出来事を話したら
先生が小さく笑った。

それだけで、昨日も今日も明日もオレめっちゃ幸せやな、と思う。
2006/5/20

稲嶺


お互い射精した後に、有働はいつも腹に飛んだ
オレの精液を綺麗に舐める。

オレは抵抗もせず、なすがままで

あ・・・・オレもしかして、めっちゃ愛されてるんかも・・・・

と、ぼんやりした頭で感じてる。
2006/5/22

稲嶺


有働の過去のアホ話はワンサカあるけど一番笑ったんは、
小学校の修学旅行の「水ノリ事件」や。

風呂に入るとき、脱衣所で有働少年はハタと気がついた。

「みんなと自分のチンチンが違う・・・!!」

で。
有働少年は慌てて脱衣所を飛び出して、先生に水ノリを借りて
トイレで接着し、「これで安心★」と風呂に入ったら
結局水ノリがとけてコンニチワしてしもたって話。

あ・・・あほや・・・・有働少年・・・あほすぎる・・・・ッ
(思い出し笑い中)

注意/ 皮(kawa)の話です。
2006/5/25

有働


テスト中、フイに先生を見たら
なんもやることなくて暇なもんやから
飛んできたテントウムシを手に這わして遊んでた。

穏やかな午後。
あの人を好きで良かったなぁ、と思った。
2006/5/26

とある寮生


夏が近づくとパンツこそはいてるものの大抵寮内では裸族になる。
クーラーがないから寮母さんも仕方がないと見逃してくれてるんや。

しかし、大部屋で皆が裸でテレビを見ているとき
有働がやって来ると必ず変な現象がおこる。
理由をつけて一人、二人と部屋に戻っていく。
そして自室で必死になってダンベルを上げはじめるんや。