ここには今まで日記にて書いたショートショートなSSをまとめました。 なので、内容はさしてありませんが 軽く、読んでいただければ嬉しいです。 ※尚、新しいのが1番上になっております。 |
DATE 2006.4.28 貴方のGWの過ごし方は?? 咲斗「ニースでゆっくりして、帰りに少しパリ観光して帰ってくるよ」 ----どうしてその行き先に? 響「4人で行きたいところを言い合って、アミダにしたんだ」 剛「俺はバイト入れてたのに」 咲斗「・・・別にお前は来なくていいぞ?」 剛「(ムカ)」 由岐人「・・・・・・」(←様子見らしい。内心は…?) 雅人「特に予定は無いのですが、那須に別荘があるのでそちらに行こうかと」 綾乃「薫はアメリカで、翔は特にどこもって言ってたから遊ぶつもり。後は雅人さんと雪人くんと那須に行くんだ。ね?」 雪人「うん!!いっぱい遊ぼうねっ」 雅人「綾乃、テニスを教えてあげますよ(微笑)」 雪人「僕も僕も!!」 -----えぇ〜(汗)あ、直人さんは? 綾乃「仕事だっていってたよ。GWはカキイレドキなんだって」 圭「東京から旦那様と奥様、春哉さんが御戻りになるので・・・」 ナツ「つまんねぇーっ」 圭「・・・・・・」 ナツ「帰って来なくていいのにっ」 圭「ナツ(ため息)」 ナツ「なんやねんっ。圭は別にいーんや?俺と一緒におらへんくってもっ」 圭「・・・・・・」 ナツ「あほーっ!!!」(走り去る) 圭「クス(微笑)----どうせ譲クンのところだろうし、迎え兼ねてお裾分けを渡しに行くか」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ GW前に |
DATE 2006.3.3 「ひな祭り」 ひな祭り。 それはこの南條家にとって、一年の行事の中で一番関係の無い日だろう。誰も、意識などしないに違いない。 家の中は春休みにも関わらず、皆が出かけていて人の気配も無い静かな午後。その静かな家の中で、小さく扉を閉める音がカチャっとした。もちろんその音を咎めたてる者など誰もいない。 音を立てたのは、この時間に限らず常に家にいる松岡。 入った部屋は朝彼によって空けられた窓から新しい風が入り込み、もう使う人のいない部屋を清々しく保っていた。 整えられたベッド。十年以上前と何一つ変わらない部屋。 その部屋の、チェストの上に置かれた、なんとも似つかわしくない雛人形。 松岡はゆっくりと手にしたチラシ寿司と菱餅を、机の上に飾られた写真の前に並べて置く。結婚した女性、しかももう死んで久しい女性の為に、毎年繰り返される光景。 「―――甘酒です。貴方は、これがお好きだった」 湯気の立つ甘酒をそっとチラシ寿司の横に添えて、松岡はもう一方――自分のための甘酒を両手で包むように持った。 そして傍らにある椅子にゆっくり腰をかけた。 「今日は、とても寒いですね」 湯気が、風に揺れる」 「冬に逆戻りの天気ですよ・・・」 そういうとゆっくりと甘酒に口をつけた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 雛祭りの日に。 |
DATE 2006.2.14 響は悩んでいた。 表参道から少し入ったところにあるその服屋に入ったのは、ただの偶然だった。通りすがり、ちょっとかっこいい作りのそのショップに目を止めて、そこに置いてあった靴に目を奪われたのだ。 ずっと履いていた愛用のスニーカーはそろそろ買い替え時だとわかっていたが、つい先日ラフに履ける茶色の靴を買ってしまったばかり。今月はもう我慢と思っていたのに。 「うー・・・」 白基調に、黄色とグリーンのラインの入ったそれは、デザインもさることながら使い古した風の加工感がなんともかっこいい。 もう、かっこよすぎなのだ。 「お客様?よろしければサイズをお出ししましょうか?」 「えっ、あ・・・いや・・・」 靴を見つめたまま微動だにしない響に、店員は当然声を掛けた。 しかし。 ―――――高い・・・・・・ そうなのだ。その靴はスニーカーのくせに、23000円。響にしては少々高い出費になってしまうのだ。それでなくても、先月はバーゲンで色々買い物もしたりしたのだ。 ―――――うぅ〜〜〜〜〜が、我慢だっ 響は泣く泣く、"また考えて来ます"そう言おうと意を決して口を開きかけた時。 「その靴の26センチはありますか?」 「!!!」 その場だけがまるで、別世界の様な空気を漂わせた男が店員に向かって尋ねた。 「え、あ、はい。少々お待ち下さい」 一瞬息を飲んだ店員がも、我に返って慌てて奥へと向かう。 ―――――なんで? 「咲斗さん」 いるの? 「ああ、雑誌の取材があるって言ってただろ?それがこの近くであってね」 「うん」 「ちょうど終わってタクシーに乗ろうとしたら、響が見えたんだ」 この後食事に、と誘われたのを断って来たんだよ?という言葉は当然口にはしない。その代わり、店に来てくださいね、とは言っておいたけれど。 「慌てて後を追いかけたら、響が靴を凝視してたからさ」 「う・・・」 「お客様、お待たせしました・・・」 「ああ、彼に」 「え!?あ・・・」 「当たり前だろう?俺が履いてどうする。第一、足のサイズが違う」 さり気ない言葉にムッと響が咲斗を見ると、当の咲斗はくすくすと笑っていた。 「さ、履いて」 「どうぞこちらにおかけ下さい」 「あ、あー」 「どうぞ」 「〜〜〜っ」 こうなると間違いなく咲斗がこの靴を買ってしまうのはもう目に見えている。間違いない。けれどここで、結構ですといって店を出るのは店員の人に申し訳なさすぎるし。 ―――――それに・・・ どうせ買って帰ってくるに違いない。響はそう思って、諦めて靴を試着する事にした。履いてみたら案外、似合わないかもしれないじゃないか、と言い聞かせてみながら。 「どう?」 「サイズはこれでいいようですね。どうですか?」 靴を履いて、鏡を見た響は悔しいけれどやっぱり物凄く欲しくなってしまった。今履いている、色のはげたデニムとピッタリ似合うのだ。めちゃくちゃかっこいい。 数歩歩いてみた感じも、足にしっくり馴染んで履きやすかった。響は、本当に悔しそうにしながら、鏡越しに咲斗を見た。 「お似合いですよ」 「じゃあ、これ下さい」 咲斗は響の言葉を待たずに、カードを差し出した。 「ありがとうございます」 店員は笑顔で、カードを受け取った。 店員が靴を箱に詰めて袋に入れている様子を眺めながら、響は小さく咲斗に囁いた。 「お金、給料入ったら返すからっ」 「いいよ。あれはプレゼント。何にしようか迷ってたから丁度良かった」 「プレゼントって、貰う理由が・・・っ」 その時咲斗が、ふわりと笑った。 「バレンタイン・プレゼント」 「―――――え・・・」 「いつも響がくれてるけど、たまには俺があげてもいいだろ?」 「っ!!」 咲斗の言葉に、ぱぁっと響の顔が赤く染まった。そんな言葉を響が予想していなかっただけに、不意打ちに照れたらしい。 今年も当然あげるつもりで、何にしようか考えていた自分にも。そんな響を、咲斗は心底嬉しそうな幸せそうな顔で見つめ、一瞬にしてハートを撒き散らした。 「お客様、こちらにサインお願い出来ますか」 「はい」 「どうもありがとうございました」 「いえ、響?」 「え、あ、うん」 一瞬トリップしていた響は、まだ赤い耳のまま慌てて咲斗の後を付いていった。さっきとは違う風に笑っている店員の顔になんて気を回していられなくて、そそくさと出口まで来て振り返り、店員が差し出した靴の入った紙袋を受け取った。少しぎこちなく、ありがとうと言って。 店から数歩離れて、響は口を開いた。 「ありがと。大事に、履くね」 「ああ」 そこで、咲斗が不意に止まった。店からは死角には入ったが、逆に大通りはすぐ目の前のその場所。 「どうしたの?」 怪訝な顔をして響が咲斗を見ると、咲斗はにっこりと笑みを浮かべて。 「キスして」 「・・・はぁ!?」 「ホワイトデーのお返しはいらないから、今すぐここで。ね?」 「な、な、な・・・何言ってんの!?」 せっかく普通の顔色に戻っていたのに、響は今度はさっきより真っ赤になって思わず後ずさりした。その腕を、咲斗がガシっと掴んで再び口を開いた。 「キ・ス・し・て」 さて、響はこの後キス・・・したんでしょうか??皆様どう思いますかぁ?? 何はともあれ、ハッピーバレンタインvvvでございます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ヴァレンタインの日に。 |
DATE 2006.1.6 「仕事始め」 「仕事始めかぁ〜」 寒い、隙間風が洩れる部屋の中。あったかい布団から声が聞こえる。 「ん・・・」 温もりの元が声を上げて、東城はお?と思いながらまた抱え込んだ。とりあえず、枕元に置いてあるありがたいこの冷暖房エアコンのリモコンに手を伸ばし、ピっという電信音を聞く。 そして30分の惰眠。 腕の中の温もりは、完全に寝入っているらしい。こういう場合、休みが長い学生がちょっと羨ましく恨めしい。 しかし、起きねばなるまい。 仕事始めから遅刻するわけにはいかない。 子供達にも示しがつかない。 しかし・・・ 「・・・起きなくていいの?」 お? 「なんだ譲、起きてたのか?」 「・・・」 「ん?」 何も言わない譲の顔を覗き込もうとすると、譲はふぐふぐと布団の中にもぐりこんでしまった。 「なんだ?」 よくわからなくて、もうちょっとちょっかいかけてみたい気もした東城だが、時間が結構やばい。しょうがないと、そっと布団を抜け出して洗面所に駆け込んだ。 10分後、洗面所から出てくると、譲がキッチンに立っているのを目撃することになる。いつも通りの朝ごはんを用意して。 そんないつも通りで当たり前で、それが幸せだと思える日常が、今−−−−始まる。 |
DATE 2005.12.3 閃き小話 剛「って事で買ってきた」 響「マジデーっ、やった。俺これすっごい好き」 剛「・・・知ってる」 勝手に袋からあさり出す響に、剛は少し脱力気味。 どうやら毎年のことらしい。 そこへ。 由岐人「・・・何食べてるの?」 剛「由岐人!?どうしたんだよ」 由岐人「忘れ物して戻って来た」 響「おひゃましてまふ」 由岐人「(・・・ハムスター・・・)ま、ごゆっくり。じゃあね」 剛「ああ、いってらしゃい」 ―その翌朝― 響「・・・何これ!?」 咲斗「何って、お土産」 響「・・・栗」 咲斗「好きなんでしょ?」 響「うん。でも・・・、甘栗にモンブランに栗クッキーに焼き栗に・・・これ生栗?あ、栗甘納豆まで」 咲斗「栗、好きなんでしょ?」 響「・・・うん」 咲斗「良かったね」 響「・・・あ、ありがとう」 咲斗「どういたしまして」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ある日甘栗を買って思いついた話。 |
DATE 2005.11.10 閃き小話 響「あぁ〜うん。コンビに弁当って美味しいよね」 咲斗「響の手料理が1番だな」 響「・・・ありがと(赤)」 剛「由岐人の飯も美味いぜ」 由岐人「お前は自分で覚えようとは思わないのか?」 剛「・・・」 響「教えようか?」 咲斗「ダメ。近寄るなっ」 響「・・・(はぁー)」 由岐人「・・・僕が教えてあげる。授業料は貸しね」 剛「貸しってなんだよっ」 由岐人「ふん」 咲斗「さ、響もう行くよ」 響「え、あ。うん。じゃあまたね」 剛「おう---イテテテテ、耳引っ張るな」 由岐人「ふん」 さすが双子。 ふたりとも響と剛が仲良くキッチンに並ぶところを想像した結果でした。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ コンビニ弁当を買ってみて、思いついた話です。 |