もっけ 1巻

Date:アフタヌーンコミックス・熊倉隆敏・講談社

 持たされていた護符を失くし
、慌てる瑞生。
 倒れてしまった瑞生の枕元
に立ち、戯れの誘惑をする妖
怪。
 妖怪の誘惑に囚われ、本体
である木に見惚れる瑞生。
 家族の呼びかけにも、ぼうと
した視線を向けるばかり。

解説
 妖怪が見える姉妹が、他者が見えないものとどう付き合っていくかを通じて成長していくお話。
 該当箇所は姉妹の妹である瑞生が妖怪避けに渡されていた護符を失くしてしまい、そこで運悪く大木の妖怪(?)に魅入られてしまいます。自分の個と他者の個の区別に悩む、『特別な自分』思考は思春期にはありがちですが、それと絡めた面白い話だと思います。
 分類はやや難しいですね。一応操身でしょうか。精神的に自我はありますが、現実への関心が非常に鈍くなり、外部からの入力に対して殆ど反応がなくなります。木の根が身体に絡みつく描写は割りとMCっぽいのでは、と。
 更新時点で3巻まで刊行、以下続刊。入手は容易でしょう。
 まったり系やや薀蓄入りの漫画。特段に可愛らしい絵柄でもドラマティックな展開があるわけでもないですが、読んでいて疲れない面白さがあります。