「ほ……ホントにいいの?ルリ姉」 「いいもなにも……したいんでしょ?あんた」 「それはそうだけど……」 ベッドに横たわるルリ姉の目の前にして、僕は今まで無かったってぐらいに緊張していた。 そして、興奮していた。 だってこれから、僕はルリ姉と……血の繋がった、実の姉とセックスするんだから。 |
まさか本当にこんなことになるとは思ってもいなかった。 その夜も、僕は裸を見せてもらおうとルリ姉の部屋へと行ったんだ。 「……あんた、それでいいの?」 そんな僕にルリ姉が投げかけた言葉の意味を、最初僕は理解できなかった。 「あんたは、それでいいのかって訊いてるのよ」 「それでって……」 「あんた、わたしとその……エッチしたいって思ってるんでしょ?」 「う、うん……」 そのものズバリを言われて、どきっとしてしまう僕。 「それって、わたしのことがそれぐらい好きで好きでしょうがなくなっちゃったってことじゃないの?」 「……………………」 「なのにあんたってきたら、毎回毎回『裸みせて』って言っては、ひとりエッチして帰っていくばっかじゃないの……自分の気持ちを、わたしが好きだって気持ちを、実らせようって気はないの!?」 |
そして、そこまで一気にまくし立てると……気圧されてろくに返事もできない僕をふん、と鼻で笑った。 「あんたのわたしに対する想いなんてのは、結局はその程度のもんだったの? 要するに『手近でおかずに出来る女の裸が見たかった』って程度だったんでしょ」 「……そんなこと、あるもんかっ!」 さすがにこの一言には、僕もカッとなってしまった。 「僕は……僕は、ルリ姉が好きなんだっ! ルリ姉と一緒にいたい! ルリ姉を抱きしめたい! ルリ姉とキスしたい! ルリ姉と……」 叫びながら握りしめていた拳が、震えていた。 「自分でも変だって判ってる!でも、でも……どうしようもないんだよっ!」 「そう……」 ルリ姉は小さく息を一つはくと、僕に向き直って言った。 「だったら、何でそうしないの? わたしと一緒にいて、わたしを抱きしめて、わたしにキスをして、わたしと……」 「したいよ! したいけど……」 「姉弟だから? 血の繋がった」 「………………」 他にどんな理由があるんだ。 「それがどうしたのよ」 「え」 多分そのときの僕は、すごい間抜けな顔をしていたと思う。 「それがどうしたっていうのよ。姉弟だから? そんなの関係ないでしょ? あんたがホントに本気なら!」 「か、関係ないって……」 ルリ姉は腰掛けていたベッドから立ち上がると、つかつかと僕のすぐそばまで……ほとんど身体を密着させるまでに近づいてきた。 「ホントにわたしが好きなら! どうしようもないほど好きって言うんなら! いつまでもだらだらだらだら自分をごまかしてないで………」 そして、頭半分ほど高いところにある僕の目を、じっと見据えて、言った。 「覚悟、決めなさい」 「…………………………………………」 どれぐらい、僕は身動きできないでいただろう。すごく長かったようにも、一瞬だったようにも思う。 けれど、その間に、僕は、『覚悟』を決めた。 「……………………………ルリ姉っ!」 僕は、目の前のルリ姉の身体を……力一杯抱きしめたんだ。 「ホントに………いいの?」 抱きしめながら、これは夢じゃないかと思いながら、僕はルリ姉に尋ねてしまう。 「いやなら、こんなこと言うと思う?」 ふぅ、と僕の腕の中でルリ姉が小さなため息をつく。 「少なくとも、弟におねだりされて裸見せたりしないと思うけどな」 「…………あれ、アルバイトだからじゃなかったの?」 次の瞬間、僕の頬の上でルリ姉の平手が盛大な音を立てたことは言うまでもない。 ルリ姉が横になっているベッドの上に、僕は上がっていった。僕の体重が加わって、ベッドがぎしと音を立てるのと同時に、ルリ姉の身体がぴく、と小さく動いた。 「………」 今、僕の身体の下に、ルリ姉の身体がある。裸のルリ姉の身体が。 見せてもらったことはある。けれど、こんなに近くに……文字通り触れそうな距離にまで近づいたことはなかった。 いや、今晩は……触れてもいいんだ。 そう思っただけで、僕の感情は際限なく高まっていってしまう。 「さ、あんたは、どうしたいの?」 ベッドの上から見上げるようにして、ルリ姉が僕に尋ねる。 「ルリ姉……」 キス、したい。 そう思って顔を近づけていった僕の気持ちを察してくれたのか、ルリ姉は目を閉じて、ほんの少しだけ顎を上げてくれた。 「ん……」 僕の唇が、ルリ姉の唇に触れた。何度も何度も夢にまで見た唇に。僕の、ファーストキスだった。 |
(やわらかい……そして、あたたかい……) その心地よさをもっと味わいたくて、僕はルリ姉と唇を重ね続けた。 ……が、 「………ん、ん…………ん〜〜〜〜!」 |
ルリ姉の両腕が、ぐいぐいと僕の身体を押し戻す。 「あっ、あんた、いつまでキスしてんのよっ!」 ハァハァと息も荒く、ルリ姉が真っ赤な顔で怒鳴り散らす。 「いっ、息が出来ないでしょーがっ!」 「あ……ご、ごめん」 つい我を忘れてしまった。マヌケだ…… 「ったく、初めてがこんなんだなんて……」 「へ?」 「なんでもないっ!……それより、あんたがホントにしたいのはキスなんかじゃないんでしょ? ホレホレ」 ルリ姉が上体を反らすようにして、胸を……まるまるとした大きなおっぱいをぐっと突きだした。そしてふりふりと揺り動かす。 「触ってもいいんだぞ〜」 「………(ごくっ)」 目の前でタプタプと揺れ動くおっぱいに、僕はおそるおそる手を伸ばし……そして、触れた。 (やわらか……) 感動にも似た気持ちが胸の中にわき上がるのを感じつつ、僕はルリ姉のおっぱいをさらに触り続ける。手のひら全体で包み込むように揉んでみたり、下からすくい上げるように持ち上げてみたり、押してみたり、つまんでみたり…… 「あっ」 ルリ姉が小さな声をあげたのは、僕の指先がピンク色の乳首をはじいたときだった。 (そうか。女の子って乳首感じるんだった) エッチ本で仕入れた知識がふと頭の中によみがえり、僕の興味はおっぱいそのものからルリ姉の乳首に集中していった。乳首を指で挟み、つまみ、転がすみたいにこすって…… (ホントに乳首って固くなるんだ) 掌の中でルリ姉の乳首がどんどん固く、熱くなっていく。そしてルリ姉の呼吸も少しずつだけど乱れてきてるような気がする。 (ルリ姉、感じてるのかな) 僕は、ルリ姉の乳首に吸い付いた。 |
「ひゃうっ!」 そのとたんルリ姉が変な悲鳴? を上げて、僕はあわてて唇を離す。 「ごっ、ごめんっ!……ダメだった?」 「う、ううん。ちょっと、びっくりしただけ」 頬を真っ赤に染めて、ルリ姉はばつの悪そうな表情をしていた。 「吸ってもいい……よ」 「うん……」 きちんと許可?をもらったので、僕はためらうことなくルリ姉の乳首に吸い付いた。ちゅうちゅうと音を立てて吸い上げ、舌で転がし、はむはむと甘噛みして……いろんな意味で『夢に見ていた』ことを、僕は思う存分ルリ姉にぶつけていった。 「あっ……んっ、く……ぅん……」 切れ切れに聞こえる、ルリ姉の声……今まで聞いたこともないような、甘く色っぽいその響きに、僕の興奮はますます高まっていってしまう。 (もっと……もっとルリ姉が見たい……さわりたい……!) 「え? あ……、ちょ、ちょっと……」 戸惑ったようなルリ姉の声を無視して、僕はルリ姉の身体に近づけたままの顔をどんどん下の方に移動させていく。 すべすべしたおなかにかわいらしく凹んだおへそが目に入り、僕はそこに舌を滑り込ませる。 「こっ、こら! そんなとこ……んぁっ……なめるんじゃ、ないっ……っっ!」 「ルリ姉……はぁはぁ……るりねぇ……ッ」 そして僕はさらに顔を下へ……ルリ姉の下半身へと移動させていった。 まだぴったりと閉じられたままのルリ姉の両足。合わさっているむっちりとした太ももの付け根の、あまり濃くないアソコの毛。 「……開いて、ルリ姉」 唇からこぼれた僕の声は、自分でもあきれるほどうわずっていた。 「……………うん」 少しの間をおいて、ルリ姉は足を開いてくれた。 |
「…………………」 あまり濃くない毛の生えた、アソコのぷっくらとしたふくらみに走る、肉の割れ目。そこからピンク色の柔らかそうな襞が何重にも重なって、少しだけはみ出してる…… 見るのは、初めてじゃなかった。何度もルリ姉が見せてくれていたから。 でも今日は……見るだけじゃなくて……触ってもいいんだ。いや、触るだけじゃなくて……どんなことをしてもいいんだ。 (この中に、僕の……を) 挿れる。セックスする。ルリ姉と、セックスできる! そう思ったとたん、僕はもう止まらなくなっていた。ルリ姉の両膝に手をかけて、がばっ!と大きく開いてしまう。 「ちょっ……ちょっと!?」 僕は大きく足を開かれたために、さらにはっきりと見えるようになったルリ姉のアソコに顔を近づけていった。 |
「やっ、やだ……そんなとこの匂い、嗅ぐんじゃないって!」 そして僕はルリ姉のアソコに指をあてがい、くいっと割れ目を左右に広げる。 「あぁっ……」 ルリ姉が小さな叫び声を上げたのを聞きながらも、僕はルリ姉のアソコに夢中になって目線を這わせていた。 (ここが、クリトリス……ここが、おシッコの穴……ここが、おシリの穴……そしてここが、アソコの入り口……!) ここまではっきりと、女の子のアソコを生で見たことなんてもちろん僕にはない。しかもそれがルリ姉のアソコだなんて。 僕はほとんど反射的に、ルリ姉のアソコにしゃぶりついていた。 「きゃ、あっ!?」 鼻いっぱいに満たされる、ルリ姉の匂い。唇や舌先に伝わる、柔らかくて熱いルリ姉の感触。そして口の中に広がる、ルリ姉の味。 そのどれもが、今まで体験したことのない、そして頭の中で想像していたのとは全く違うものだった。でもそのどれもが、今僕がルリ姉の身体を本当に手にしてるんだという実感を与えてくれた。 「や、やだ、そんなとこ、なめな……んっ、あ、あっ!」 ポカポカと股間に顔を埋めた僕の頭を叩いていたルリ姉の手の動きが、だんだんと力を失っていく。それにつれて、ルリ姉のアソコの奥からはじわじわと熱いぬるみがあふれ出してくる。 ルリ姉が、濡れてる。ルリ姉が、感じてる。僕がアソコを舐めることで、ルリ姉が興奮してる! 僕の心臓はガンガンと苦しいほどに脈打ち、股間でいきり勃つペニスはもう爆発寸前だった。先っちょからは透明な液がベッドのシーツの上にしたたり落ちるほどにあふれてしまっている。 もう、ガマンできない! |
僕はアソコから口を離して、ルリ姉に覆い被さっていった。足を大きく開かせて、左手の指でアソコの入り口をまさぐる(オナニーするたびに頭の中でシミュレートしていたように)。そして見つけたアソコの入り口にパンパンに膨れ上がった亀頭をあてがい、そのまま、ルリ姉の身体の奥へ向かって、腰をぐっと………! 「痛ぁっ!!」 部屋いっぱいに響いたルリ姉の叫び声に、僕の動きは止まった。 「…………………………え?」 夢から覚めたような気分で、僕は自分の下のルリ姉に目を向ける。 ルリ姉は、固く目を閉じて、歯を食いしばっていた。シーツを固く握りしめた指先がふるえていた。そこに込められた力の強さを物語るように。 「痛い、って………」 今自分がルリ姉にしていること。そしてその途中でルリ姉が痛いと叫んだこと。そのふたつが導き出した答えは…… 「ルリ姉、もしかして『初めて』……なの?」 「当たり前でしょ、バカっ!!」 ルリ姉が怒鳴った。 |
「あんた……わっ、わたしが男遊びしてるよーな女だとでも思ってたわけ!?」 目にいっぱい涙を溜めて。 「そ、そんなこと、ないけど……」 カレシの一人や二人は作っていて、とっくに経験済みだと思っていた。だから僕に、自分を好きにしていいって…… そしていまさらながらに、僕ははっと気づく。 ……ルリ姉が『初めて』なのに、僕の、弟の想いに応えてくれようとしていたということに。 ……そしてそこまでしてくれていたルリ姉に対して、僕は勢いにまかせてひどいことをしていたということに。 「ごめん………」 ついさっきまでの熱病じみた興奮や欲望が、ウソのように身体から退いていく。心の中を満たしていく後悔と、ルリ姉に対してすまないと思う気持ちの代わりに。 「……まったくよ。もぉ……」 |
ルリ姉は仰向けに横たわったまま、小さく鼻をすすり上げた。 「でもまぁ、好きにしていいって言ったのは、わたしなんだし……あんたがため込んでたわたしへの気持ちが一気に爆発したら、こ、こんな風になるかもって、ある程度予想はしてたし……」 そして、目にたまった涙を指先で掬いながら、へへっ、と笑った。 「もっとも、こっちも初めてなわけなんだし。もーちょっと手加減して欲しいかな〜なんて思ったり、ね」 「ルリ姉……」 そのとき、僕は思った。 ああ、この人はやっぱり、僕の『お姉さん』なんだって。 「……それで、どーするの?」 「え」 急にルリ姉からかけられた問いにとっさに反応できない僕。 「え?じゃないわよ。続き……するの?」 ……そうだった。僕は、ルリ姉とセックスしようとしていたんだった。 「え、あ、あの、その……」 正直言うと、今でも僕はルリ姉とセックスしたい。自分の想いを遂げたい。 でも、本当にこの人を僕の一方的な気持ちで汚してしまっていいんだろうかという気持ちも大きくなってしまって…… 「わたしはね……いいのよ」 「え………」 「あんたがわたしを、ここまで好きだっていってくれる気持ちはうれしいから……」 ルリ姉の右手が、僕の頬に添えられた。 「あんたの気持ちには応えてあげたい。だから……してもいいよ」 「ルリ姉……」 不意に目線を下に落としたルリ姉が、へへっと笑った。 「あんたの身体の方は、ずっと正直みたいねぇ?」 「うっ……」 ルリ姉に『してもいい』なんて言われたとたんに、はしたなくも僕のペニスは再びむくむくと元気になり始めていたのだった。 「でも!」 びしっ!とルリ姉が僕の目の前に人差し指を立ててにらみつける。 「こんどは、やさ〜しくしなさいよね。なんせ『は・じ・め・て』なんだからね!」 「はい。わかってます……」 そして、僕はルリ姉にキスをした。 今度は、ルリ姉も応えてくれた。唇を重ねるだけのキスから、いつしかお互いに唇を開いて、相手の舌に自分を絡めて吸いあっていた。お互い慣れてなくて時々がつがつと歯と歯が当たったりしたけど、かまわずに僕はルリ姉の唇を、舌を、そしてルリ姉は僕の唇を、舌を吸い続けた。 ひとしきりキスを重ねたあと、僕は最初と同じようにルリ姉の身体をまさぐっていく。けれど今度は、僕のしたいことだけをするんじゃなくて、少しでもルリ姉も気持ちよくなってもらえるようにと考えながら。 「ん、ああ……なんか、ふわふわするね……」 |
今度はルリ姉がリラックスしてくれているのが伝わってきて、僕もうれしくなってくる。ああ、今度は本当の意味でのエッチをしてるんだなって実感がわいてくる。 そして、いよいよそのときが来た。 ルリ姉は、自分で大きく足を開いてくれた。さらに指を添えて開いてくれているアソコはもうすっかりべちょべちょって感じで、ルリ姉も興奮してるんだって、僕に教えてくれる。僕の興奮はもうとっくにルリ姉に伝わってるだろう。だって僕のペニスはおなかにくっつきそうなほどに勃起して、ひく、ひくと限界への予兆さえ示していたのだから。 「そ、それじゃ……いくよ」 かすれた声を漏らしながら、僕はルリ姉に近づいていった。 「う、うん。いい?やさしく……してよね」 ルリ姉の声が、かすかに震えているような気がする。 僕はルリ姉のアソコの入り口に、ペニスの先端を添えた。ぬるりと熱いその感触に射精してしまわなかったのはほとんど奇跡だった。 そして、僕はゆっくりと、腰を進めていく。 進めていくたびに、今まで味わったこともない感触に僕のペニスは包み込まれていった。熱くて、ヌルヌルしてて、柔らかいのに締め付けてきて…… 「っ、あ、う、くっ」 思わず声が漏れてしまう。 「……つぅ……」 ルリ姉の小さなうめきが、快感に流されてしまいそうな僕の意識を現実に引き戻してくれる。 「だいじょう、ぶ……るり、ねぇ……?」 「いい……から……そのまま、進めて……」 ハァハァと、ルリ姉の吐息は荒い。 さらに腰を進める。と、僕のペニスの先っちょが何かにぶつかったような気がした。 「そのまま……いっちゃいなさい……」 「い、いいの……?」 「いいから……いいの……! このままじゃ、どうしようもないでしょ……?」 ルリ姉を気遣う気持ちとは裏腹に、僕の身体はペニスを根本までルリ姉のアソコの中に押し込みたいという欲求をウズウズと訴えかけてくる。 (ルリ姉、ゴメン……ッ!) 心の中で謝って、僕は腰を前に進めた。 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」 |
ルリ姉が食いしばった口元から言葉にならないうめき声を漏らしながら、僕にしがみついてきた。 僕がとうとうペニスの全部をルリ姉のアソコの中に押し込んだ瞬間だった。 そのとき先っちょにぶつかっていた何かを突き破る感覚がしたのは……多分ルリ姉の処女膜、だったんだろう。 「く……つ……う……ッ……!」 ルリ姉のうめき声に痛々しさを感じつつも……僕は感動にも似た気持ちに全身をふるわせていた。 僕はいま、『男』になったんだ。それもこの世の誰よりも一番好きなルリ姉にしてもらったんだ。 そして……僕がルリ姉にとって初めての相手になったんだ……! 「る、ルリ姉……ッ」 このまま僕は腰をがしがし動かしたい衝動にかられる。思う存分ルリ姉の身体を貪って、ルリ姉の中に射精したい!……ウズウズと、爆発寸前の股間からそんな欲求がこみ上げてくる。 でも、だめだ……ルリ姉は、傷ついたばっかりなんだ。それなのに僕が動いたりしたら…… 「い、いい……よ、動いても……」 ルリ姉が、僕の耳元でささやく。 |
「も……慣れて、きたから……大丈夫。あんたの、好きなようにして、いい、よ」 「ルリ姉……」 こくん、とルリ姉が頷く。小さく微笑んだ口元が、わずかに震えている。ホントはまだ、痛いんだと、思う。けど…… 「ごめん、ルリ姉……ッ!」 とうとうガマンしきれずに、僕は腰を動かし始めてしまった。 僕のペニスと、ルリ姉のアソコの中がこすれる。そのたびに、身体をとろけさせてしまうような快感が下半身に広がっていく。 「あ、あ、あ……ああっ!」 思わず声をあげてしまう僕。その気持ちよさに、出来るだけ小さくしようと思っていた腰の動きはどんどん大きく、激しくなっていってしまう。 |
(ゴメン……ゴメンルリ姉……でも、でも僕、もう……!) 「あ、う、ん、んっ、あ……あっ!」 そんな僕にルリ姉はしがみつくようにしていた。その口からこぼれる切れ切れの吐息……多分、痛さをこらえての……にさえ、僕の興奮は高まっていってしまう。 好きだ。好きだ。好きだ好きだ好きだ好きだ好きだっ!……心の中で絶叫しながら、僕はルリ姉への想いをぶつけるように腰を動かし続けた。 「ルリ姉、ルリ姉、るり……あ、あ、ああっ!」 そしてとうとう、僕は耐えきれずに射精してしまった。 |
ルリ姉の胎内に、僕のペニスはびくんびくんとけいれんするようにしゃくり上げて、ものすごい量の精液を放出していく……今までしてきたどんなオナニーとも比べ物にならない快感と、そして充実感に包まれながら、僕はルリ姉の胎内で射精し続けた。 「……おわった?」 僕の射精が終わってから、ルリ姉が僕にささやきかけてきた。 「うん……」 「……きもち、よかった?」 「うん……」 その僕に対して、ルリ姉は相当痛い想いをしたのだろうか。吐息はまだかすかに震えていて、目尻には涙が浮かんでいた。 「ゴメン、ルリ姉……」 「……なに謝ってんのよ」 「だって……僕だけ気持ちよくなって……ルリ姉に痛い思いさせたのに」 「だから……いいんだって」 しょうがないなぁ、といった風情でルリ姉が小さく微笑む。 「ルリ姉……」 僕はぎゅうっっ、ルリ姉を抱きしめた。 「な、なによ。急に……」 「ありがとう……」 抱きしめたまま、僕は言った。 「ありがとう、ルリ姉……」 涙が、こぼれそうだった。 その僕の頭を抱いて、よしよしとルリ姉は撫でてくれた。 |
そしていわゆる『一線』を越えてしまった僕たち姉弟がどうなったのかと言えば…… 実は全然変わってなかったりするんだな、これが。 ルリ姉は相変わらず僕に対して強気で、わがままで、好き放題で……僕は僕で辟易しながらも、そんなルリ姉の面倒を見ていたりする。 でも、前と違うのは……なんかすっきりした気分だ。お互いの胸にわだかまっていた物がなくなったからかな。 以前よりも僕はルリ姉をいろんな意味で身近に感じることが出来る。 だから僕は、胸を張って言える。はっきりと、自信さえ持って。 |
僕はルリ姉が好きだ。僕の、血の繋がった姉のことが。 (おしまい) |