| ……その日たぬき学園演劇部のニューフェイス・1年6組の方瀬志摩さんは、必死でトイレを 求めて、コスプレ姿のまま校内を駆け回っていました。 演劇部の新入部員お披露目をかねたコスプレイベントに出演している間、緊張した上にガマンに ガマンを重ねて、今やおなかはたまりにたまったおシッコでもうパンパン。くしゃみ一つした だけでも漏らしてしまいそうなほどに切羽詰まっているのです。 けれど、そういうときに限って女子トイレはどこも満員で、長い行列まで出来ている始末。 『も、もぉ、どうしてよぉ〜〜』 半べそをかきながらトイレを求めて志摩さんが飛び込んできたのは、旧校内の一番はずれにある 男女共用トイレでした。ここなら男子でさえほとんど来ることはないから、「個室」の方を使えば…… と思ったのです。 が、なんと、頼みの綱の「個室」は全部『故障中』だったのです。 思わず神を呪う志摩さん。駆け回ったせいでますます股間に押し迫ってくる尿意。 そんな志摩さんの目に飛び込んできたのは、男子用の小用便器だったのです。 「………………」 辺りを見回し、完全に人の気配がないのを確認すると、志摩さんはスカートの中に手を差し入れ、 ピンクストライプ模様のショーツをするり、とずり下ろしたのでした。 |
![]() | (ちょろっ……ちょろちょろっ……ちょろろろ……しゃぁぁ……) はじめはわずかな滴のようにアソコからこぼれ始めた志摩さんの おシッコは、やがて勢いを持った流れとなって、身体の奥から 朝顔便器に向かって迸っていきました。 (じょろじょろじょろじょろじょろ……) おシッコが便器の上ではじけるはしたない音が誰もいない トイレに大きく響き渡っても、今の志摩さんには全く気になりま せんでした。 『ああ……きもちいい………♪』 苛まれ続けた緊張感から解放されて、大きく満足げな吐息をつく 志摩さん。まさに至福の瞬間でした。 けれど、その至福の瞬間は、そう長くは続かなかったのです。 「……えっ、ええっ?ちょ、ちょっと、やだっ!?」 志摩さんが再び思わず声を上げてしまったのは、自分の身に 起こった新たな異変のためでした。 |