![]() <そのじゅうきゅう> | |
| たぬき学園も2002年を迎えまして、今日は1月2日。恒例行事の書道部新年初会が行われています。 ところがこの日の会場には書道部員だけでなく、一般の男子生徒の姿も数多く見受けられます。 それは、書道部員による書道の実演だけでなく、女子書道部員がパートナーになってくれる、一般男子 生徒向けの「かきぞめ会」が行われることになったからなのですが…… 「 それじゃ次の人、どうぞ」 書道部員に促されて和室に入ってきたのは1年1組・大野次郎君。「かきぞめ会」の参加者です。 が……畳の上には文鎮で押さえられた半紙こそ置かれていますが、そのほかには筆も硯も見あたりません。 それに大野君、何やらそわそわして落ち着かない様子です。 (ど、どんな子が来てくれるのかナ〜〜〜(^ω^)) 「……しつれーしぁーす……」 ぶっきらぼうな挨拶が聞こえると同時に、がらーっとふすまが開いて入ってきた女子生徒と、 大野君の目が合いました…… 「い、……委員長!?」 「げっ、吉村ぁ!?」 ……大野君の前に現れたのは、同じクラスの吉村澄美さんだったのです。 |
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「げっ、って何だよ。ムカツクーーー(`Д´+)」 「なんでお前がここにいるんだぁ? お前書道部員じゃないだろ!?」 「『奉仕活動』! 生徒指導の不破に、させられてんだよ!(`Д´;)」 澄美さんの口から出た「奉仕活動」の一言で、大野君は大体の事情を 察することが出来ました。 たぬき学園では、校則違反を犯すと罰として学校や生徒の役に立つ仕事を させられるのです。……そして澄美さんときたら、普段から校則違反で有名な お嬢さん。遅刻・無断欠席の常習者だし、今だって髪は茶髪、耳にはピアス、 胸元からは学校指定のリボンも外しちゃってます。……クラスの秩序を守る 立場にある学級委員長の大野君とは、いわば天敵同士みたいな関係でした。 「……書道部の清楚な女子がお相手だと思ったのに……吉村が相手じゃ なぁ……新年早々、ツいてないなぁ、俺……(TДT)」 「うっさいなー! 書道部の人手が足りないってんだからしょーがない だろ! こっちゃ相手が誰だろうとやらなきゃいけないんだから、さっさと すましちゃえよ!」 がーっとまくし立てると、澄美さんは半紙を前に腰を下ろして、スカートを まくり上げました。 |
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え〜……要するに、新年最初にオトコノコが「カク」から「かきぞめ」というネタでした。(^_^;) 澄美さんがもっと、いわゆる「素行が悪そう」に描けたらよかったんっスけど、そう言うキャラを描いたことが なかったので(セリフ回し共々)今後の課題にしたいと思うっス。 |