きゃんぱすアルバム

  <そのさんじゅうご>



 今日は4月8日。たぬき学園2003年度の
入学式です。
 新しい学園生活への期待に瞳を輝かせ、新入生
達が広い校庭いっぱいに並んで生徒会会長・奈良橋
祐理依さんのお話に聞き入っています。

 でもその中で1年5組の新入生・A君の関心は
壇上の祐理依さんではなく、自分の斜め前に立って
いる同じクラスの女子・沢田朱里さんに向けられて
いるのでした。

『……あの子、体調悪いのかな……?』

 Aくんが朱里さんの様子のおかしいことに気づい
たのは入学式が始まってまもなくでした。
 微妙に体がふるえ、もじもじしているように
見えます。呼吸もときどき乱れていて、ちらりと
見えた横顔は頬が紅潮し、潤んだ瞳の上の眉はやや
顰められているみたいです。

『風邪でもひいてるのかな……熱?』

 朱里さんが好みのタイプなだけに、彼女の様子が
気になって仕方がないAくん。
 けれど朱里さんの様子がおかしいのは、彼が思って
いるのとは全く違う原因から起こっている結果なの
でした……
もじもじ♪

 どき どき どき どき どき どき。
 激しい動悸と不安感、そして羞恥心とがないまぜになって朱里さんの胸を締め付けます。

『自然にしなきゃ……自然に……変に隠そうとしたりしたらかえってバレちゃう……!』

 それでもさわやかな春の風が、足下を通り抜ける度に、ついつい朱里さんの視線は
不安げに制服のスカートのすそへ走ってしまうのです。

『もしこのスカートが、めくれちゃったら……!』

どきどき……♪  朱里さんは想像してしまいます。
 一陣の風が吹いて、短い制服のスカートが
ひらりと舞い上がる様を。
 そしてショーツ一枚も穿いていない、
丸出しの下半身が校庭にいる生徒や先生達の
目の前にさらけ出されてしまうのを。
 もっちりとした太ももも、まるまるとした
白いお尻も、産毛のような恥毛が生えそろった
アソコの割れ目もみんなみんな見られてしまうの
です。
 エッチ、ヘンタイ、露出マニア……そんな風に
蔑まれてしまうでしょう。
 それどころか自分の下半身はじろじろと男子
達の好奇の目に見つめられて脳裏に焼き付けられ
一人エッチの妄想のネタにされてしまうはずです。
そしてその妄想の中で自分は……

『ああ……、そんなのヤダ……!』

 そう思うのに、朱里さんは今すぐにでもこの
恥ずかしい行為をやめてしまうことは出来ないの
です。
 だって、それは……

<聞こえてる?朱里ちゃん>

 不意に耳の中に飛び込んできた声に、朱里さんは
慌てて周囲を見渡しました。

<OKOK、聞こえてるみたいだね。僕だよ、僕>
『ケン先輩……!』

 左耳に差し込んだイヤホンから聞こえてくるのは
朱里さんのカレシでたぬき学園2年生・ケン先輩の
声だったのです。

<えらいね〜。ちゃんと僕が言ったとおり下半身
すっぽんぽんで来てくれたんだ>

 小さく頷く朱里さん。

……そうです。朱里さんがスカートの下は下半身丸出し、
なんて言う恥ずかしい格好で出席することになったのは
このケン先輩の<命令>だったのです。
<家からずっとそうだったの?歩いてるときも、
電車に乗ってるときも?……そう、ずっと下半身
ま・る・だ・し・で、ねぇ……>

 朱里さんのほほがますます赤く染まっていきます。
くすくすと笑うケン先輩の声。

 そこでふと朱里さんは疑問に思いました。

『先輩……どうしてあたしが今、スカートの下何も穿いてないこと知ってるんだろう……
今日はまだ一度も会ってないのに?』

 でもその疑問をケン先輩にぶつけることは出来ませんでした。朱里さんの耳に刺さって
いるのは受信専用のイヤホンなので、ケン先輩の声は聞けても自分の疑問を声を送ることは
出来ないのです。
……疑問への返答は、ケン先輩から伝えられてきました。

<そりゃわかってるよ。見てたもの>
『見てた……!?』
<見てたよ。朱里ちゃんが恥ずかしそうにスカート押さえながら家から出てくるトコも、
もじもじしながら駅の階段を上り下りしてたトコもね。そして今だって見てるしね……
おっと、あんまりきょろきょろしない方がいいよ。不用意に体を動かすとスカートが
めくれて大事なトコが見えちゃうよ〜?>

 ケン先輩の姿を求めてきょろきょろしていた朱里さんは、その声にぎくり。

<そうでなくても、結構見えてたんだよ>
『え………』
<自分では完璧に隠していたつもりかも知れないけど、歩いている
ときでも、駅の階段でもパンティはいてないのがときどきわかったしね。
お尻どころかアソコの毛が見えてたこともあったなぁ……>

 ケン先輩が一言一言口にするたびに、朱里さんの中の不安や焦燥や羞恥は
どんどん膨らむ一方でした。足ががくがくと震え、呼吸は速くなっていく一方です。

<今だって……ほら、右斜め後ろの彼がじっと朱里ちゃんを見つめてるよ>

 あわてて自分の右斜め後ろに向けられた朱里さんの視線は、ケン先輩の
言ったとおりに、一人の男子生徒のそれと重なってしまったのです。
はっ……!

あ…… 「あ………」

 突然朱里さんと目が合ってしまいAくんは慌てて目を逸らしました。

『やべ……じっと見つめてたの、バレちゃったかな……(汗)』

 気づかないうちにじっと見つめてしまっていたなんて、変に思われたかも
しれない。……Aくんは気恥ずかしさに頬に血が上るのを感じていました。

 でも、朱里さんはAくんのその赤面を全く違う意味にとらえてしまったのです。

『気づかれちゃった………………?!』
<たぶんね>

 まるで朱里さんの心を読んでいるかのように飛び込んでくるケン先輩の声。

<そりゃこれからクラスメートになる女の子がスカートの下すっぽんぽんで
立っているのに気づきゃ、コーフンして赤面もするだろうね>
『ああ……』
<何でこんな事させるんですか、とか思ってるでしょ>

 あくまで穏やかなケン先輩の声がイヤホンから聞こえてきます。

<……でも朱里ちゃんも最終的には断らなかったじゃない。それは朱里ちゃんが
こーいうことが好きだからだよ>
ああっ……!

「ちっ……」

 違う、と声に出して叫びかけたのを慌てて押し込める朱里さんに、ケン先輩は話し続けます。

<僕はお願いしただけだよ。強制はしていない。やってくれなきゃ別れる、とかね。……実際
僕のほかのお願いは聞いてくれないときだってあるじゃない。未だにお口で僕のをくわえて
くれないし。でも、僕はむりやり朱里ちゃんにさせようとしたことはないでしょ?……それなのに
今回はやってくれた。それは朱里ちゃんが『これならやってもいい』って思ったからなんだ>
『……………』
<それに実際……今、コーフンしてるでしょ>
『!!』
<胸がどきどきしてる……息がハァハァしてる……アソコが火照ったみたいに熱くなってきて
ちょっとずつおつゆがこぼれ出し始めてる……>

 まるですぐそばで見ているとしか思えないケン先輩の指摘に、朱里さんはまた慌てて周囲に
その姿を求めてきょろきょろ。

<……ふふ、当てずっぽうを言ってみただけなんだけど、そのとおりだったんだね?>
「あ………」
<まるでヘンタイさんみたいな事をさせられてるのにコーフンしちゃう朱里ちゃんって……
実はマゾっ娘なのかな?>

もうだめ……! 『ちっ、ちがう……』
<ちがわないよ。朱里ちゃんはマゾっ娘なんだ。恥ずかしいことを
強制されてコーフンするマゾっ娘朱里ちゃん♪」
『ちが……う』
<いや、それとも露出マニアなのかな?それも複雑な。
恥ずかしいところを見て欲しい。でもまる見せする勇気はない。
だからスカートの下だけすっぽんぽんになって、見られちゃうかも
知れない、見られてるかも知れないってスリルを楽しんでるんだ♪>
『ちがう、ちがうぅ!』
<ちがわないよ……ほら、息がますますハァハァしてる。僕とえっち
してるときとおんなじ、いやらしい息づかいじゃないか……ああ、
聞いてるだけでボッキしてきちゃうよ>
『ああ……』
<こういう息をしてるときはきっと乳首も勃てちゃってるんだろうな。
ブラとこすれて痛いでしょ……ふふ、後で僕がペロペロしゃぶって
治してあげるよ♪>
『はぁ、はぁ……』
<そしてアソコはもうトロトロだ……きっとワレメからクリちゃんが
ちょこんと顔出しちゃってるんだろうなぁ……朱里ちゃんのぬるぬるに
まみれた、真っ赤に充血したクリトリス……ぴん!って指ではじいて
あげるといい声出してくれるよね、朱里ちゃん♪……すごく感じるん
だね。クンニだけで3回もイっちゃったこともあったっけ>
『はっ、はっはっ、はぁ……っ!』
<すごくコーフンしてるね朱里ちゃん……よぉく見えてるよ……
はぁ、はぁ、すごくきれいだ。かわいいよ朱里ちゃん……っ、
はぁはぁ……>
『せ、せんぱい……?』
<僕の吐息も聞こえるかい?……コーフンしてる朱里ちゃんがあんまり
可愛いから、僕もとうとうガマンできなくなっちゃって……自分で
コスってるんだ。ビンビンになっちゃった、僕のおチンチンをね……
はぁ、はぁ……うっ>
『せんぱい……あたしを見て、コーフンしてるの……?』
<ああ……僕のも、朱里ちゃんのアソコと同じぐらいぬるぬるに
なってる……うっ、自分の先走りで……ぬるぬるになったおチンチンを
コスってると、まるで朱里ちゃんの中に入れてるみたいだ……ううっ!>
『せんぱい……せんぱい……はっ、はぁっ……』
<見てるよ……見えてるよ……すごくコーフンしてるね……僕とえっち
してるときの、イっちゃう寸前と同じ顔してる……!>
『あ、ああっ……な、なんか……変っ……!』
<ぼ、僕も……僕ももう、イきそうだ……イこう、イこうよ……
いっしょに、一緒に!>
『あっ、ああっ、せんぱい、せんぱいっ!』
<朱里ちゃん、朱里ちゃん朱里ちゃんしゅりちゃんしゅりちゃんっ!>
『せ、んぱ……いっ!』
<しゅりちゃぁーーーーーんっ!!>

 先輩の叫びを耳にした瞬間、体の中で何かがはじけるような感覚と共に、朱里さんは
達してしまいました。

<ああ……いっぱい出てるよ……セーエキがこんなに……>

 イヤホンから流れる、ケン先輩の満足げな吐息を耳にしながら……

『ふっ……ふぅっ……………!』

 絶頂の中でも、がくがくと足が震え、膝から力が抜けてしまいそうになるのを朱里さんは
こらえます。

 そしてそんな朱里さんの様子を、何も知らないAくんは、

『何かすごい具合が悪そうだな……保健室に連れていってあげたほうがいいのかな……』

 とか思いながら、心配げにただ見ているのでした……



 昨年度が在校生側だったので、今年は新入生のエピソードっス……って
いきなり濃いめのネタでナニですが。(^_^;)

 カレシ持ちなんてイヤ!ってかたは、こっちをど〜ぞ〜。



ブラウザの機能で戻って下さい