何が悪い02 『人生に介入して何が悪い』 (書き下ろし分サンプル・文頭)


※ネット上で見やすいように装丁を改変しています。
※実際の冊子の装丁は、A5サイズ本 / 25行×28文字の2段組となります。

 
  
 一 



「っ、ぁ……っ、ンぁ、っ……」
 体の最奥で、セカイを感じる。ペニスで埋まったその隙間に、指が二本。左右に引っ張られて、ぐぱ、と大口を開かれる。臀部を掴まれ、上下に揺すられる。中に出された精液が、隙間から溢れる。
「ぅ、ぁ……ぁっ……」
「すっごい音。ぐちゅぐちゅ、ずぶずぶ……本気でうるさい。何、漏らしてんの?」
「拡げ、んなぁ……っ」
「なんで? 精液おもらししてるの見えたほうが、俺が楽しいやろ?」
 精液と空気でできた気泡が潰れて、ぶちゅぶちゅと音を立てる。恥ずかしい音に、シツは嫌がっていても、どこか嬉しそうだ。
「動けっ……もっと、ちゃんとっ」
 セカイは、ゆっくりしか動かない。焦れて、自分で腰を揺らす。繋がった部分が真っ白に泡立って、皺なく伸び切ったアヌスと絡む。薄い肉をへこませて、赤黒いペニスが抉る。痛めつけられて、ピンク色の肉が、可哀想なほどに腫れていた。
「うっすいケツ。もうちょい肉とかつかへん?」
「ひっ」
 ばちんと尻を叩かれる。
「痛かった?」
「ひ、ぁっ」
 ばちん。もう一度、叩かれる。
「そうそう、そうやって締めんの忘れんな」
 赤く腫れた臀部を、ぐにぐにと揉む。太れとは言わないし、痩せているシツが好きだし、体型なんてどうでもいいが、もう少し体調管理をしっかりしてやらないと、とは思う。
「せか、ぃ……もっと、奥っ」
「指? ちんこ?」
「りょ、ほ……」
「よくばり」
 男に犯されて、形の変わった排泄器官。ゆるみがちで、いつもちょっとだけ口が開いている。指の二、三本なら潤滑剤もなしに咥え込む。
「……そろそろ、ここも、プラグとかずっと挿れとくなあかんかなぁ?」
「せぁいの、ちんぽがいい」
「お前のぐずぐずの穴に挿れっぱなしにしとったら、こっちがふやけるわ」
「せぁいっ、に……ずっと犯して、ほしい」
「お断り。垂れ流してパンツ汚す前に、毎日アナルプラグでも挿れて生活しろ」
「やら」
「言う事聞けへんの? 俺は、この穴ががばがばやから、栓しとけっつってんの」
 自分でプラグを掃除して、朝イチで自分で突っ込んで、セカイに犯される時だけ、外す。全部、セカイの見ている前で行わせる。それができて一人前だ。
「せぁい?」
「使い心地悪いまんこ、俺に使わせる気?」
「ぅ、く」
「返事は? 俺は、やれつったよな?」
「……い、たぃ」
「返事」
「…………ぁ、い」
「返事が遅かった」
「ごめ……っ」
 
 ピリリリ、ピリリリ……。
 携帯電話が鳴った。シツの携帯だ。枕元に置きっぱなしにしていたのが、チカチカ点灯している。

「電話、鳴ってんなぁ」
「無視、して……ごめん……」
 セカイの腰に両脚を絡めて、ペニスを奥へ押し込む。
 ぴりぴり。携帯電話が鳴り続ける。
「出ろ」
 手を伸ばしてシツの携帯を取った。
「出る、って……」
 今は、行為の最中だ。セカイは、シツにそういうことをさせない。やってる時はセカイのことだけを考えろと、シツを外界の全てから隔離する。
「出ろ」
 通話ボタンを勝手に押して、シツの耳元に携帯電話を押し当てた。
 視線で無理だと訴えるが、セカイは、やれ、と口を動かす。
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 以下、同人誌のみの公開です。



2011/03/21 何が悪い02 『人生に介入して何が悪い』 (書き下ろし分サンプル・文頭) 公開