悪食 (本文サンプル・えろ)


※ネット上で見やすいように装丁を改変しています。
※実際の冊子の装丁は、A5サイズ本 / 25行×28文字の2段組となります。

 
 
「ぅっ、ぁっ、あ、あっ……」
 ずぶずぶ、とシンドバッドが中へ押し入ってくる。
 足腰を掴まれ、持ち上げられる。壁に背中を預けてしまうと、後はシンドバッドの腕だけが唯一の支えになる。宙に浮いた足先が、ぶらんと揺れた。
「……っ、ほんっと、ゆるいな!」
「シ、ンっ……無理、今、その体勢、くるし……っ」
 眷属器だけを巻きつけた体で、シンドバッドの腕にすがる。
「腕じゃなくて首に縋れよ」
「……っ、んぁ、あ」
 下から突き上げられる度に、腹の底から声が溢れる。こんな体勢で犯されると、腸の奥まで届いて、変な声が出る。腸の曲がった行き止まりまで届き、ぐりぐりと押し上げられる。
「ぅー……っぅ、くっ……ぁ、あっ」
「触ってないのに、出してる」
 低い声で笑って、シンはジャーファルの下肢に目をやる。
「……ン、っく……」
 シンドバッドが動く度に、だらだらとゆっくり精液が漏れる。
 奥歯を食いしばり、喘ぐ声も控えにジャーファルは耐えた。
「まだ挿れたばっかりだぞ?」
「シン……今、うごい、た……らっ、ぁ」
「内側がびくびくしてる」
「ひっ、ぃ……ぃ」
「お前にもまだ締まる肉があったんだな」
「ひぁっ、ああっ……ァっ」
「馬鹿みたいにあーあー喘いで……まぁ、それもそうか、さっきまで別の男を咥え込んだ穴だからなぁ。突っ込まれただけでさぞかし気持ちが良いだろう?」
「ひっ、ひ……ぃ、ひっ、ぁっ、ひ……」
 細い体が、力なく揺れる。戦慄く唇からは、甲高い悲鳴だけが絶え間なく上がる。ぐちゅ、ずちゅ、と濡れた音がして、ぼたぼたと精液が零れる。
「うん? 奥から漏れてきたな?」
「すみま……せっ……おく、残って……汚してっ」
「前の男のか?」
「は、ひっ」
「最低だな」
「ごめ、なさい……っ、ごめっ……」
「汚いな」
「ごめん、ぁ、さ……っ、め、ぇっ、ぁしゃ、ぃっ」
「王様に使い古しを差し出すとは、良い度胸だな」
「ぃ、たいっ、シンっ、痛い……っ」
 強い摩擦に、内側の粘膜が限界を訴える。大きなものに擦られて、真っ赤に腫れ上がり、肉が引きずりだされる。それを強引に押し戻されると、内側へと陥没してしまう。
「痛い?」
「ひぅ……ぅ」
「それで?」
「ぃたい、……め、なさ……ぃ、汚くて、ごめ、ぁさい、すみま、せ……謝る、から……も、痛い……」
「さぁ? どうしたものかな」
 痛いのがいやだと言うなら、ゆっくりと抜き差しを繰り返す。雁首に括約筋を引っ掻け、内側から外へ、押し込む時に、先端で前立腺を押し上げ、浅い部分でそれを繰り返す。
 直腸の奥に当たるまで犯されるのが好きなくせに、痛いだのなんだのと文句を言うからだ。どうせ、こんな中途半端な犯され方では射精さえできないくせに……。
「ひっ、ン……シン、シ、ンっ……」
「ん?」
「いたく、して……」
「どっちがいいんだ、お前は……」
 困った奴だな、とシンドバッドは笑う。
「一番奥で、出して」
「掃除が大変だと怒るだろう?」
 怒られるのは困ると、はぐらかす。
「怒らない、から……」
「本当に?」
「ほん、とに……」
「さて、どうしようかな」
「……早くっ、シン……食べたいっ、それ、ここに、入れろ!」
「王様に命令とはいい度胸だ」
「いいから! 早く! も、我慢、むり……食べたい、シンの、おっきぃの、たべたぃ、たべたいっ」
「あざとい」
「何しても、怒りませんからっ……だからっ、いっぱい、たべたい、一番奥で、っ……種付けしてくだ、さ、ぃ……」
 お情け下さい。
 子種を頂戴しましたら、後はあなたの好きなように、一晩中、この体を扱って下さって結構です。どうか最初の一番濃い精液を下さい。そうしましたら、朝までこのジャーファルの体はあなたの為だけの単なる肉です。道具です。性欲処理の玩具です。
 何をどのように使って下さっても構いません。殴るも、蹴るも、叩くも、つねるも、拘束するも、視界を奪うも、言葉を奪うも、あなたの想いのままです。何でもお好きなようにどうぞ、何でもお好きなように致します。
「シン、お願いします、ジャーファルに精液下さい」
「あぁ、分かった分かった。くれてやる」
「ありがと、ござい……ます」
 中出ししてもらえる。いっぱいもらえる。シンのは長いし、大きいし、固いし、使い込んでるから長持ちだし、出す量だってジャーファルの腹をいっぱいにする。
 たぽたぽと腹で音が鳴るのがたまらない。シンの精子が自分の中で無駄になる感覚、たまんない。孕むこともなく無駄打ちさせる感覚、最高だ。
 大勢の女が欲しがるこの男の精液を、今、この瞬間で、自分のものにできる。それ以上は欲しがらず、ねだらず、決して自分のものにしてはならない。
 だからこそせめて、この精子だけでも、喰らいたい。
「ふぁ、あぁあっぁ、ああ」
「お前はよく分からないところで、発情するな」
 急に締めつけが良くなったジャーファルに、シンドバッドは苦笑する。ずぶずぶと奥まで飲み込み、全部、持っていかれそうなほどだ。何人の男を食らってきたのか知らないが、それでもまだ足りないのか、貪欲に食い千切ろうとする。
 清楚な見た目に反して、腰つきは男娼のそれと同じだ。内側は肉厚で柔らかく、入口はきつく、男を咥え込み離さない。
「やらしい体だな」
 シンドバッドは苦笑しながら、一番奥に射精した。
「出てる、しんの、中でびくびくして……おっきぃ、っ……、シン、おっきぃ、っ」
「知ってるよ、自分のちんこだからな」
「熱い、っ……なか、種付けされて、熱いぃ」
「……ジャーファル」
「……ん、ぁ?」
「漏らしてるぞ」
「…………」
 二人同時に、ジャーファルの下肢に視線を落とす。
 ジャーファルが、しょろしょろと小便を漏らしていた。
「まさかお前、また……」
「……ぁぅ」
 気付いてなかった。
「中出しされて嬉ションとか……お前なぁ……」
「ぅ、うっせぇよっ! 馬鹿!」
「わっ、馬鹿、暴れるな! ションベン飛び散る!」
「うるせぇ、いいから下ろせ!! 汚れる!」
「何が汚れるってんだ!?」
「アンタの服が汚れるんだよ!」
「お前も汚れてるだろうが!」
「俺はいいんだよ、元から汚れてんだから!!」
「ついでだから俺も汚せよ!」
「はぁ!? 無理に決まってんだろ? 離せ!」
「断る!」
「ちょ、何……や、めっ……やっ」
 ぐ、と中から膀胱を圧迫される。
 じょぼ、と尿道口からの排尿が勢いを増した。
「ひっ……」
「おー……よく出るな。やっぱり、自力で脚を動かせないと、膀胱を締める筋肉も弱るんだな。お前、眷属器を動かす魔力が尽きたら、脚の筋肉も動かなくなるわけだろ? そうなると、当然、膀胱もゆるむんだよな? 本当に垂れ流しだな!!」
 はっはっは、と快活に笑いながら、わざと排泄を強要する。
「……っ、やめっ、も……押すなっ」
 両手で自分のペニスをぎゅっと掴む。その手を濡らして、黄色い液体が幾らでも溢れた。
「絶景だな、お前、これから俺とやる時は毎回漏らせよ」
「は、ぁ!?」
「太腿がかぶれて痒くなって、悶えてるところを後ろから犯してやるよ」
「下衆野郎!」
「床におしっこの水溜まり作ってる奴に言われてもなぁ……」
 足を一歩前に踏み出せば、ぱしゃんと、小便が跳ねる。
「……っ」
「なぁ、ジャーファル……」
 そばかすを舐めて、そっと囁く。
「……ん、だよ」
「なんでもやらせてくれるんだろ?」
「…………」
「王様、お酒の飲み過ぎておしっこしたくなっちゃった」
「……ひっ」
 どぼ、と腹の中に排泄される。
「後さぁ、お前のケツを叩きながらお漏らししてるところが見たいなぁ。それから目隠しをして、両腕を縛り上げて、脚も女みたいに拡げて、ケツの穴に酒瓶を突っ込んで放置してやろう」
「……シ、ン……?」
「お前だって、そういうのを期待して、他の男と寝たんだろう?」
「はっ……」
 可愛げのない表情で笑って、ジャーファルはシンドバッドの腰に両足を巻きつけた。小便に濡れた脚で下半身を密着させる。
「ジャーファル?」
「満足させろよ?」
 その為に、他の男と寝たんだから。
 にっこりと笑って、ジャーファルはシンドバッドの首に齧りついた。







 以下、同人誌のみの公開です。



2012/12/12 悪食 (本文サンプル・えろ) 公開