■鮎川家の変態姉妹2■ 暗い部屋の中で、キーボードを打つ音だけが響いてる。 鮎川美麗はパジャマ姿のままで、パソコンの前に座っていた。視線はブラウザに向いたままで、指だけをせわしく動かしている。 時折、微笑む。 Yukio > そうなんだ。素敵な人なんだね Rei > うん。すごく素敵なの Yukio > どこが好きなの? Rei > もう全部。綺麗で、優しくて、頭がよくて・・・ Yukio > 楽しそうだね。Reiが楽しいなら、俺も嬉しいな Rei > ありがとう、Yukio Yukioにも早く、素敵な恋人ができるといいね Yukio > できたらまっさきに報告するよ Rei > 待ってるね そう打つと、美麗は大きな息を吐いて、チャットから退室した。しばらくぼぅっとブラウザをながめていたが、やがてパソコンの電源を落とし、大きな背伸びをした。 時間は午後三時。まだまだ外は明るいはずだが、カーテンが締め切ってあるせいもあって、部屋の中は薄暗い。机の上には姉妹二人が仲良く写っている写真が置いてある。二人とも、幸せそうな笑顔だ。 それを見て、美麗はほっとため息をついた。 「・・・お姉ちゃん、早く帰ってこないかなぁ・・・」 まるで恋人の帰りを待ちわびているかのようなセリフだったが、実際、その通りだった。 鮎川美麗の世界で唯一の恋人は、ひとつ年上の実の姉、鮎川綾奈であったのだ。二人が恋人になり、ある一線を越えてから、今日でちょうど一月になる。 「大事な、記念日だもんね・・・」 美麗はそうつぶやくと、二人がうつった写真を手にとった。とろんとした目で、眺める。今、この家に誰もいないのは分かりきっているはずなのに、一応、美麗は周囲に誰もいないのを確認すると、そっと写真にキスをした。 本来なら、美麗も高校にいっていなければならない時間である。ならば何故、美麗が高校にいかず姉の帰りを待ちわびているのかといえば答えは簡単で、美麗は入学以来、不登校を続けているからであった。 別にいじめられているとかで、体調不良だからだというのではない。 最初は、なんということもない理由から、一日だけ学校を休んだ。その一日が、二日になり、三日になった。一週間も過ぎると、今度は学校に行くのが怖くなり、時間がたてばたつほど、心理的な崖がどんどん深くなってきていったのだ。 両親が、姉が、心配しているのは分かっている。分かってはいるのだけれども、心も体も、学校には向いていなかった。 だからこうして、昼間から部屋で一人でパソコンに向かい、チャットを繰り返していたのだ。学校でリアルな友人たちに出会うのは怖かったが、チャットの向こう側にいる顔も知らない友人たちを話をするのには苦痛がなかった。 自分は、楽なほうに流されているだけなのかもしれない。けれども、ぬるま湯にずっとつかっていると、風呂上りになんともいえない寒気が襲ってくるのと同じように、この心地よい状態をずっと続けていきたい、と美麗は思っていた。 さきほどチャットで話をしていた「Yukio」とは、このモラトリアムの状態の中で知り合った、ネット上での友人の一人であり、今、姉を除いて、美麗が心を許せる数少ない相手の一人でもあった。 Yukioには、今、自分が付き合っている相手が実の姉であるとは伝えていない。自分が今、同性愛で近親相姦で・・・そして、もっと変態的なプレイを日々行っているとは、伝えていないのだ。それは、姉と美麗と二人だけの、犯してはならない秘密だったからだ。 けれども、自分にも愛する人がいて、その愛する人が、自分を愛してくれているという喜びだけは、誰かに伝えたかったのだ。 「お姉ちゃん・・・」 美麗はそうつぶやくと、嬉しそうに笑った。部屋の外に出るのは怖い。けれど、姉と二人なら大丈夫だ。部屋の中からみる外の光はまぶしくて痛いけど、二人で歩くなら、その光も柔らかく包み込んでくれるはずだ。 「お姉ちゃん、早く帰ってこないかなぁ・・・」 再び、さきほどと同じセリフをつぶやくと、美麗はそっと、自らの秘所に指を伸ばした。布の上からでも、そこが濡れほそぼっているのが分かる。 「・・・あん」 姉の帰りを待ちきれず、美麗は一人で自分を慰めはじめた。 「・・・もう、三島さんは、今日もまたいないの?」 日本史教師の檜山保奈美はこの場にいない生徒をとがめるような口調でいった。もう三十台も半ばだというのに未だ衰えない容姿を持つ彼女は、生徒からの人気も高い教師だ。 「先生、いつものことじゃないですか。そんなことより、早く授業を進めてください」 クラス委員長の太宰ひかるの意見に、「そうね」とだけ答えて、檜山保奈美は再び授業を始めた。まっさらな黒板をチョークで白く埋めていく。さまざまな日本史上の人物の名前が羅列されていくが、昼食も終わった5時限目の授業では、生徒の聞く姿勢も力が入っていない。必死に黒板の内容をノートに書き写しているのはさきほどの委員長ぐらいなもので、その他大勢の生徒の間には、まったりとした空気が流れていた。 もちろん、鮎川綾奈も、その他大勢の生徒の一人であった。 心ここにあらず、といった感じで、ぼぅっとしたまま窓の外を眺めている。時折はいってくる柔らかな風が、綾奈の濡れ烏のような漆黒の髪を揺らしていた。 「あ、や、な」 背中をつつく者がいた。振り向かなくても分かる。綾奈の席は後ろから二番目の窓際で、彼女の後ろには親友の遠山圭子しか座っていないからだ。 「なぁに、圭子?今は授業中よ」 「なにゆうてんねん、綾奈。真面目に授業受ける生徒が、そんな夢みごこちな表情で外を見てるわけあらへんやん。まぁいいわ。綾奈はうちなんかとは頭の出来が違うから、先生の話なんて聞かへんでもいつもクラストップの成績やもんね」 「もぅ・・・」 「もぅもだってもへったくれもないねんや。ホントのことやん。羨ましいわ〜」 実際、圭子のいうとおりであった。いつもぼぅっとしている印象を他人に与える綾奈であったが、それでいて、成績で学年首位から落ちたことがない。 「容姿端麗、才色兼備、これで運動が得意だったら逆に嫌味なんやけど、綾奈の場合は運動音痴でバランスがとれてるからにくいわ〜」 背中をつんつんとつつく圭子の髪は金髪だ。もちろん、両親が外国人であるというわけではなく、生まれも育ちも大阪の、生粋の関西人であった。転校してきたのが昨年なのでまだ関西弁が抜けきってはいない・・・まぁ、本人曰く、抜く気もないらしいのだが。 気さくな性格なので友人も多いのだが、なぜが綾奈と一番うまが合うらしく、頼んでもいないのにいつもちょっかいを出してきている。 「これでなんで、彼氏がいないのか、ホント信じられへんわ」 そして、まるで小姑のように、いつも「彼氏をつくれ、彼氏をつくれ」と綾奈に語りかけてくるのだ・・・いや、語りかけるだけではあきたらず、実際に何人か斡旋しようとしたこともある。その都度、綾奈が「ごめんなさい」と謝る羽目になるのだが、本人はいたって反省するつもりはないらしい。 「綾奈、どうして彼氏つくらへんの?綾奈がその気になれば、断る男なんて絶対おらへんのに」 「・・・いいじゃない、圭子。私には私の考えがあるのよ」 「あかんあかん。それじゃせっかくの青春がだいなしやわ。これがじゅっぱひとからげのそこらへんに転がっている女どもがいうなら、うちもとやかく言うつもりはあらへん。けれど、綾奈がそれじゃ、もったいなさすぎるわ」 次第に、圭子の口調が強くなってきた。今が授業中という事実は、すでに失念しているようだ。余談ではあるが、綾奈の成績がトップクラスであるのは前述したが、この圭子の成績は、今の彼女の言動からも分かるように、下から数えたほうがいくらも早いほどの成績である。 「男がいない生活なんて、まさに灰色の青春やねんで。うちは親友の綾奈が、みすみす不幸せになっていくのを黙って見過ごすわけにはいかんのや」 そういいながら、綾奈の後ろ髪をくいくいと引っ張った。 「いい匂いやわぁ。こんな匂いをかがせたら、どんな男どもでもノックアウトやで。聞けばなんや、この間の男も結局断ったらしいやん。あかんあかん。今どき、キスの一個もできないようじゃ、女として終わりやねんで。よし、わかった。ここはうちがひとつ・・・」 「ひとつ、なんなんですか、遠山さん」 圭子の言葉をさえぎったのは、いつのまにか側に立っていた教師の檜山保奈美であった。 「先生も聞きたいわ。私の授業の邪魔をしてまで、いったいなにを教えてくれるのかしら?」 顔は笑っているが、目は笑ったいなかった。 「あ、あ〜、檜山先生、今日もいちだんとお美しいわぁ・・・」 「ありがとう。それで?」 「・・・なんか最近、肌に艶が出てきたといわれません?」 「ありがとう。そういってくれるのは遠山さんだけだわ。それで?」 「・・・ごめんなさい」 「よろしい」 それだけ言って振り返る教師の背中に向かって、気づかれないようにあっかんべーをした圭子だったが、さすがにそれから残りの授業中はおとなしくなった。 自分のことを思ってくれての行動ではあったが、さすがにもてあましていた綾奈は、圭子がおとなしくなったので、やっとほっと一息をつくことができた。 そして、誰にも聞こえない声で、自分だけにしか聞こえない声で、そっとつぶやいた。 「・・・恋人は、いるのよ」 ノートに小さく、「美麗」と名前を書く。 「・・・誰にも、言えないけどね」 そのつぶやきは、もちろん、圭子に聞こえることはなかった。 放課後、圭子からの誘いを断った綾奈は、急ぎ足で家に向かっていた。 待ちきれない。胸が、ドキドキしている。 途中、ジャージ姿の体育教師、春日桜子にすれ違いざまに「鮎川さん?そんなに急いでどこに行くの?あなたの運動神経なら、あせると転ぶわよ」と冗談とも本気とも分からない言葉を投げかけられたのだが、「ありがとう、先生、でも私、急いでいるので」とだけ答えて駆け抜けていった。 ・・・忠告は予言ではなかったが、言葉どおり、綾奈は帰宅までに二回ほどこけてしまったのだが、それでもはやる気持ちをおさえることはできなかったのだ。 綾奈の高校は、いまどきめずらしいセーラー服であった。走っていると、かなり目立つ。また、街でも評判の美少女である綾奈であったから、道行く人に「綾奈ちゃん、今日はどうしたの?そんなに急いで」「あらあら、こけるわよ。あなた頭と顔はいいけど、運動神経はよくないんだから」「うちの息子をもらってくれない?綾奈ちゃんなら安心なんだけどな」などと声をかけられる。 その全てに「ごめんなさい」と断って、やっとのことで、家にたどり着いた。 綾奈の家は普通の建売住宅で、小高い丘の上にたっていた。周囲には同じような家が立ち並んでいる。これだけ同じような家ばかりだと、住んでいる人間の顔も同じようなものになるような気がするが、そうでないことは当たり前だ。 綾奈は「鮎川」と書かれた表札の前、つまり自宅の前に立つと、二階の窓を見上げた。そこはカーテンが閉まっていた。予想通りだ。美麗が窓を開けっぱなしにしているわけがない。 高鳴る鼓動を抑えながら、綾奈は玄関の扉を開けた。 「おかえり!」 嬉しそうな声が、二階から響いてきたかと思うと、とんとんとんと、階段を駆け下りてくる足音が聞こえてきた。 綾奈が靴を脱いでいると、その足音の主である美麗がパジャマ姿のままで現れた。 「ただいま、美麗」 「おかえり、お姉ちゃん」 なんの飾り気もない、ピンク色のパジャマであったが、それがなによりも美麗に似合っている気がして、綾奈は胸の奥がきゅっと締め付けられるのを感じた。 綾奈は鞄を玄関の靴箱の脇に置いた。手に、箱をひとつ持っている。 「お姉ちゃん、それは?」 箱に興味をそそられた美麗が尋ねた。まっていたといわんばかりに、綾奈は答えた。 「ケーキ」 そして、笑った。 「今日は、大切な記念日だもんね」 「・・・」 美麗は答えなかった。嬉しさで胸がつまっていたのだ。自分だけが覚えていたのではなかった。姉が、この世で一番大好きな人が、覚えてくれていたのだ。 今日は、美麗の誕生日でも、綾奈の誕生日でも、もちろん、日本中のなにか特別な一日でもない。けれど、姉妹二人にとっては、かけがえのない、大切な日から、ちょうど一ヶ月目の記念日であったのだ。 「二人で食べようね」 「・・・うん」 目の前の光景が少し潤んでいるのは、美麗の瞳が潤んでいたからであった。こんなにも自分を理解してくれる人がいることに感謝し、また、そんな人が自分の恋人になってくれている事実にも感謝していた。 「私と美麗が、はじめて、一線を越えた日だもんね」 あれからもう一ヶ月たつのに、まるで昨日のことのように思い出される。 美麗は、口の中に、まだあの日の味が残っているような錯覚におちいった。唾液が口内にあふれてくる。 「・・・どうしたの?美麗?」 「・・・できないよ」 小刻みに震えている美麗をみて、心配になった綾奈に対して、美麗はそう答えた。頬がほんのりと紅潮して、うっすらと汗を流している。 「なにができないの?」 その様子を見て、気づいてはいたのだが、綾奈はあえて聞いてみることにした。直接、美麗の口から聞いてみたかったのだ。美麗も綾奈のその意思が伝わったようで、ゆっくりと、しかし、確実な声で、いった。 「ごめんね。お姉ちゃん。こんな妹で。でも、もう、我慢できないの」 「なにが我慢できないの?」 「・・・えっち」 そう言うと、美麗はごくんと唾を飲み込んだ。その音が綾奈にも聞こえ、綾奈も自らが興奮してきているのに気がついた。 「お姉ちゃんの帰りをずっと待っていて、本当はいろいろ話をしたかったんだけど、今はそれより、今すぐ、お姉ちゃんとえっちしたい・・・ごめんね、こんな変態な妹で。私、どうにかなっちゃったのかな?」 「ううん。変じゃないよ」 綾奈も頬を上気させながら、答えた。 「私も・・・同じだもの」 右手にケーキの入った箱をもったまま、両手を美麗の首の後ろに回すと、そのまま抱きついた。美麗の息が届く距離に、顔が近づく。美麗の息の匂いがした。その息には、興奮が混じっていた。 「私も、美麗とえっちしたい」 美麗が目を閉じた。美麗が望んでいることが分かり、綾奈は自分がなすべきことをすることにした。 唇と唇の先が触れ合う。指先よりも敏感な場所だ。美麗の背中がびくっとしたのが分かった。いとおしさが胸にこみ上げてくる。綾奈はゆっくりと、長い長いキスをした。 先に唇を割って舌を入れてきたのは、美麗のほうだった。十分な唾液と共に、生暖かい舌が綾奈の口内に侵入してきくると、綾奈の舌を求めてまさぐりはじめた。綾奈もすぐにその要求にこたえた。 舌先と舌先を口内の中で触れ合わせ、その後、お互い、むさぼりあうように舌を絡め合わせた。 「ん・・・はぁ・・・」 美麗の頬が上気している。口の端から、口内にとどまりきらなかった唾液が零れ落ちて、胸の上のパジャマに大きな唾液の染みをつくっていた。 「はぁ・・・ふぅ・・・美麗・・・」 綾奈もうっとりとした表情で、美麗の舌を、唾液を、全て搾り取るように吸い続けていた。こくこくと、美麗の唾液を飲み込んでいく。まるで甘露のような味わいがしたのは、これが他の誰の唾液でもなく、美麗の唾液であったからであろう。 飲んでも飲んでもとめどなくあふれてくる美麗の唾液を、飲めば飲むほど興奮している自分の姿に、綾奈は気がついた。 どれくらい長い間、キスをしていたのだろう? やがて、どちらからということなく舌と唇を離した二人は、唾液の糸をお互いの唇に伝わらせながら、額と額を付き合わせた。 そして、学校内では彼氏も一人もいない、うぶで純真な優等生だと思われている綾奈が美麗に対していった言葉は、次のような言葉だった。 「美麗の唾液・・・美味しかったよ・・・お姉ちゃん、興奮してきちゃった・・・もう、我慢できない・・・今から、ベッドに行きましょ?たくさん、可愛がってあげるから・・・」 そして、言葉をこう続けた。 「たくさんえっちして、たくさん愛し合って、それから・・・うんちしましょうね」 パジャマを脱がされた美麗は、生まれたままの姿になって、ベッドの上に横たえられた。美麗はごろんと横になると、今、ベッドの横でセーラー服を脱いでいる姉の姿を眺めていた。 清楚なイメージのあるセーラー服の下に羽織っている綾奈の下着は、紫色の下着だった。すごく官能的で、美麗の大好きな綾奈の下着だ。 何度か、着せてもらったこともある。 大好きな姉の下着を着ているだけで興奮して、濡れてしまったこともある。その時は、綾奈は何も言わずに、美麗の液で濡れたままの下着を着て登校していった。 「学校でもすごく興奮したから、美麗の液と私の液、混じっちゃったよ」 といって笑ってくれたことを覚えている。 「・・・お姉ちゃん」 「なぁに?」 「今、脱いだばかりのお姉ちゃんの下着、ちょうだい」 「もぅ、変態なんだから・・・」 そういいながら、綾奈は嫌がる素振りもみせず、いましがた脱いだばかりの下着を美麗に手渡した。一番大事な場所が場所は、さきほどのキスの影響からなのか、ぬるぬるに濡れているのが一目で分かる。 「お姉ちゃん、すごく濡れてるよ」 「うん・・・自分でも分かってたよ。美麗とキスしただけで、興奮しちゃったから」 「・・・これ、舐めてもいい?」 「聞かなくてもいいよ」 目の前で裸になった綾奈が立っている前で、美麗は脱ぎたての綾奈の下着に舌を伸ばした。濡れていた液体を舐めとる。脱ぎたての下着からは、綾奈の匂いが残っていた。鼻腔の奥を匂いで刺激され、美麗は脳の裏側にまで綾奈を感じることができた。 「美味しい?」 いたずらっぽく、綾奈が聞いてきた。 「うん。少ししょっぱいいけど」 「そう?自分で舐めたことないから分からない」 「お姉ちゃんの愛液だけじゃなくって、おしっこの味もするよ」 美麗は、綾奈の小水を何度も飲んだことがある。 「そうなの?さすがに自分の味はよく分からないな・・・美麗のなら、なんでも分かるんだけど」 「・・・お姉ちゃん・・・」 「なぁに?」 「これだけじゃ物足りないよ・・・」 「分かってる」 綾奈はいたずらっぽく笑うと、舌なめずりをして答えた。 「今日は、たくさんたくさん、美麗を可愛がってあげるからね」 そういうと、ベッドの横にかがみこんだ。 「?なにしてるの?」 「美麗、こっち向いて座って」 素直に言われたとおりに振り向いた美麗は、秘所に変な感触を感じて「ひゃぁ!」と声をあげた。 ちょうどベッドに腰掛けるように美麗が座り、開いた足の間で、綾奈がベッドの下で直接床に座っている格好になっている。 座っている綾奈の横にはお皿が置いてあり、その上にはさきほど綾奈が飼ってきたチョコレートケーキが置いてあった。 綾奈は、そのチョコレートケーキからチョコを指で掬い取ると、美麗の秘所に塗りつけていたのだ。 「お姉ちゃん・・・なにしてるの?」 「ふふ・・・今日は美麗を、可愛くデコレーションしてあげるね」 そう言うと、綾奈は嬉しそうに笑い、チョコまみれになった秘所の間からちょこんと顔を出しているピンク色の美麗のクリトリスに、そっとキスをした。 「あん」 「美麗、敏感」 舌先でれろれろとクリトリスを舐めながら、手は忙しくチョコレートを美麗に塗りたくっている。 冷たさとくすぐったさと快感に、美麗は天井を見上げた。 美麗の二つの乳房の頂点にある、うす淡いピンクの乳首にも、チョコレートが塗られた。 「あ、あ、あ」 美麗は乳首がよほど感じたのか、チョコを塗る手が動くたび、それにあわせて体を動かしていた。 「あらあら、せっかく塗ったチョコレートが、もう溶けてきたじゃない・・・」 綾奈は嬉しそうに笑うと、美麗の秘所に塗ったチョコの間からあふれるように流れ落ちてきた愛液を指ですくいあげて、口に含んだ。 しばらくくちゅくちゅした後、 「美麗の愛液と私の唾液の、特製ジュースよ・・・」 といって、美麗にキスをして口移しで飲ませる。美麗は迷わずそれをごくりと飲み込んだ。 「ここにはイチゴを入れちゃおうかな」 チョコレートケーキの上に載っていたイチゴを手に取ると、綾奈は美麗の秘所の中に、ゆっくりとイチゴを差し入れていった。 「あぁぁぁぁ、入ってくる・・・」 「なにが、どこに入っているのか、お姉ちゃんに聞かせてほしいな?」 「うん・・・」 快感に身を震わせながら、美麗は吐息と共に答えた。 「イチゴが・・・お姉ちゃんの買ってきてくれたイチゴが・・・私の・・・美麗のおまんこの中に入ってきてるよ・・・」 「正解、よくできました。ご褒美にもう一個入れてあげるね」 「あぁぁぁん」 さらにもうひとつのイチゴが、美麗の秘所の中に押し込まれた。先に入れられたイチゴとぶつかり、中でこつこつ動き回る。 そのたびに、美麗は「はぁ・・・」とか「あん」とか「いや・・・」と声をあらげていた。 「・・・ここは、美麗の体の中で一番しまりのないところだから、とくに念入りにしてあげないとね」 そういうと、綾奈は美麗の肛門に、そっと柔らかなキスをした。 「あぁっ!」 さきほどまでとは比べ物にならないような大きな声を、美麗は漏らした。今では、アナルは美麗の一番の性感帯になっていたのだ。 「ふふ・・・おませな穴ね」 そう言うと、チョコレートをローション代わりにして、綾奈は人差し指を美麗の肛門に差し込んだ。 もともとゆるんでいた美麗の肛門は、なんの抵抗もなく、するりと綾奈の指を受け入れた。 「あぁ・・・お姉ちゃんの・・・指が・・・入ってくる・・・」 悦楽と興奮に貫かれた美麗は、震えながらそういった。何度か肛門をぎゅっぎゅっと締め付けたのだが、それは綾奈の指を排出しようというのではなく、逆に、肛門を締め付けることによって快感を二倍得ようとしているかのようであった。 「美麗の肛門の中、入り口は狭くてきついけど、中はひろがってるわよね」 そういいながら、綾奈は美麗の肛門に差し入れる指の数を二本、三本と増やしていた。 今では、人差し指、中指、薬指の三本の指が、美麗のアナルに飲み込まれている。 「お姉ちゃん・・・気もちいいよぅ・・・」 「うん・・・私も・・・」 右手で美麗のアナルをもてあそびながら、綾奈は残った左手で自らの秘所をまさぐっていた。そこは、美麗に負けず劣らず濡れほそぼっている。 綾奈は美麗の秘所に舌を伸ばした。そこは、美麗自身が湧き出している愛液と溶けかけているチョコレートとが混ざり合い、どろどろになってすごい香りを放っている。 チーズとチョコレートをまぜた香りというべきだろうか?美麗の匂いを胸いっぱいに吸い込むと、綾奈は興奮を隠し切ることができず、自ら激しくオナニーをしながら、「美麗、美麗」といってクリトリスを円を描くように舐めまわしていく。 綾奈は美麗の肛門に入れた三本の指を、ちょうど「く」の字になるように曲げた。美麗の膣を裏側から責め上げる形だ。 「あぁ・・・お姉ちゃん・・・それ・・・すごい・・・」 「はぁっ、はぁっ、今、美麗の女の子の裏側を触っているよ」 「うん。まるで子宮を触られているみたい・・・」 興奮のあまり、美麗の口元から大量の唾液がこぼれおちている。唾液は首筋を伝わり胸先にまで達し、チョコレートまみれの乳首をとろりと溶かしつけている。 「このコリコリする感触はなにかな?」 「はぁ・・・お姉ちゃん・・・それ・・・私のおまんこに入ったイチゴだよ・・・」 直腸から膣を触られる感触に、美麗の頭はすでにショート寸前になっていた。 美麗のアナルに入れた綾奈の指の動きは激しさを増している。ローション代わりのチョコレートが床に落ちて茶色い染みを広げていた。もしかすると、すでにチョコレート以外のものも、ローション代わりになっているかもしれない。 「はぁ・・・美麗の直腸の中、私の入れたチョコレートと、美麗のうんちとで、すっごくブレンドされてどろどろになってるよ・・・」 「うん・・・お姉ちゃん、気持ちいい!気持ちいいよ!アナルも溶けそうだし、おまんこも溶けそう」 「二人で溶け合おう?美麗、イチゴ出せる?」 美麗の秘所に塗られたチョコレートは、あらかた綾奈が舐めとっており、今では綺麗なピンク色になっていた。逆に、アナルのほうはチョコレートがなくなってきているにもかかわらず、むしろ茶色いものが増えてきている。 「うん・・・でも・・・一人じゃ難しいかも・・・」 「一人でさせるわけないじゃない」 ちゅるりと美麗の愛液を飲み込みながら、綾奈は美麗の肛門につきたてた指をさらに強く「く」の字に折り曲げた。 「私が、肛門の裏側から、直腸から、押し出してあげるから、美麗はおまんこに力を入れて・・・」 「うん・・・お姉ちゃん・・・」 美麗は、目を閉じた。 綾奈は、大きく口を開けて、美麗がイチゴを生み出すのを待ち構えた。 美麗の意思なのか、それとも意思に反してなのか、差し込まれた指が痛くなるくらい、肛門がぎゅっとすぼまっている。それにもかかわらず、綾奈は必死に美麗の膣を裏側から愛撫していく。 「で・・る・・・」 ピンクの秘所の奥に、真っ赤な色が見えた。 最初は小さな点のようだったそれは、だんだんと大きくなっていく。 愛液に満ち溢れたイチゴが、ゆっくりとその姿を現し始めた。 「いいよ・・・」 綾奈はそういうと、一回だけピンクの小さな小さな突起・・・美麗のクリトリスに舌をあてた。その瞬間、悦楽に美麗が「ひぃっ」という言葉をあげ、同時にイチゴがひとつ飛び出してきた。 綾奈はそれをうまく口で受け止めると、そのまま今度は、イチゴを口に入れたまま、美麗の秘所に吸い付いた。 肛門から責める指は攻めをやめない。むしろ、勢いは強くなってきている。 「ひっきに、いふひょぅ・・・」 口にイチゴを含んでいるので、はっきりと言うことができないが、美麗の耳には「一気に行くよ」という姉の声が聞こえた。 「うん・・・がんばって出すね・・・」 美麗は力を入れた。 綾奈が吸い込む。 密着した美麗の秘所と綾奈の唇の間で、しばらく時がとまったかのような感触があったが、やがて、まるで「ぽん」と音がしたかのように、ゆっくりと、しかし確実に、イチゴは二つとも綾奈の口内におさまった。 「見て・・・」 綾奈は、大きく口を開けた。 そこには、さきほどまで美麗の膣内に入っていた二つのイチゴがしっかりとおさまっていた。 綾奈は右手を美麗のアナルに入れたまま、ゆっくりと体をあげると、イチゴを口に入れたままで、美麗の乳首についていたチョコレートを舐め取った。 そして今度は美麗の顔の前で口を開く。そこには、どろどろになったチョコレートにまみれたイチゴの姿が見える。 「美麗の味がするよ・・・」 そう言って、くちゅくちゅとイチゴを噛み砕く。 美麗はそんな姉の姿をじっと見つめていた。 と、突然。 「!」 綾奈が、美麗の唇に吸い付いたかと思うと、口内に残っていたどろどろのイチゴとチョコレートのまざりあった液体を口移しで移動させた。 その間にも、アナルを触られ続けている。 お尻の穴が全て開いてしまいそうな快感が、途切れることなく続いている。 美麗は口移しにされた液体を全て飲み込むと、快感に体を支配されながら、この世で一番愛している姉に向かっていった。 「お姉ちゃん・・・美味しいよ・・・」 「うん」 そして、二人とも、再びキスをした。 チョコレートケーキを食べた後も、二人はお互いの体をずっとずっとむさぼりあっていた。全ての穴という穴を、お互いが触り、舐めとり、また押し付けあっていた。 やがて時間がたった後、全ての力が抜けてぐったりとしている美麗を横目にして、「美麗、ちょっと待っててね」といって綾奈が部屋から出て行った。 もはや立ち上がる力も残っていなかった美麗は、「お姉ちゃん、タフだなぁ・・・」と思いながらその姿を見ていた。 しばらくして、綾奈が戻ってきた。 手に、何か持っている。 「なに?それ?」 当然の疑問を、美麗はする。 「たいしたものじゃないよ」 そういって微笑した綾奈が取り出したのは、一本のチューブだった。長さは70センチから、長くても1メートルいかない程度であろうか。なんの変哲もない、普通のチューブであった。 「どうしたの?それ?」 「お風呂場から持ってきたのよ」 そういいながら、綾奈は美麗の横によこたわった。顔と顔が近づく。ごく自然に、二人はキスをした。 「それは分かるけど、それをいったい、どうするの?」 「美麗・・・」 いたずらっぽく見つめる姉の瞳を見て、美麗は少し頬を赤らめた。これだけ何度も肌を合わせていても、やはり大好きな人の前では、緊張してしまう部分がある。 「美麗と、つながりたいの」 「今でもつながっているじゃない」 「違うの」 綾奈はかぶりをふった。 「もっともっと、奥まで全部つながりたいの。混ざり合いたいの」 そして、今度は真剣な瞳で見つめてきた。 「・・・どうやって?」 「今から変態なこというから、嫌だったら、いやっていってね」 そういって、綾奈はか細い声で言葉を続けた。 「・・・気にしないから」 言われるまでもなく、もはや、なにをいっても、美麗は綾奈のいうことを拒絶するつもりはなかった。というか、最初から全てを受け入れるつもりであったのだ。 「いいよ」 美麗は、答えた。 「お姉ちゃんになら、なにをされてもいい」 その答えを聞いて、綾奈は心の底からほっとしたような表情を浮かべた。ここまで告白するのに、かなりの勇気が必要で合ったらしい。 しばらく押し黙っていた綾奈をおしながすように、美麗はいった。 「それで、変態なことって、どんなことをするの?私たち」 「このチューブをね・・・」 綾奈は、さきほどもってきた透明のチューブの先を美麗の目の前にもってきた。 「美麗の、お尻の穴に入れて・・・」 「うん・・・」 「そして、もういっぽうのこっちの端を、私のお尻の穴に入れて・・・」 綾奈は、そこまでいって、ごくりと唾を飲み込んだ。 「それで・・・うんちを・・・するの・・・」 「うんち?」 「そう・・・うんち・・・」 綾奈は恥ずかしそうだった。そんな姉の姿を見て、これ以上ないほど、美麗はいとおしさを感じる。 「でも、お姉ちゃん・・・」 「なに?」 「チューブの両端は、私のお尻の穴と、お姉ちゃんのお尻の穴につながっているんでしょ?なら、二人ともがうんちをしても・・・あっ」 そこまでいいかけて、美麗は、綾奈が言わんとしていたことを、ここで完全に理解した。 そうか。 「うん。変態だね」 「こんな変態なこと考え付くお姉ちゃん、嫌い?」 「嫌いなわけないじゃない!」 そして、美麗は綾奈にそっとキスをした。 「大好き」 「ちょっと冷たいね」 お互いのアナルにチューブを差し込んだまま、二人はベッドに向き合って横たわっていた。 透明なチューブが肛門に刺さっているおかげで、直腸の中まではっきりと見ることができる。お互い、綺麗なピンク色の直腸を持っていた。 「うん。でも、すぐに暖かくなるよ」 美麗はくすりと笑った。姉が緊張しているのが分かったからだ。 少し方が震えているのは、寒さのせいだけではない。美麗は、自分だけができる、姉を安心させることができる魔法の呪文を知っていた。 「あ・や・な」 綾奈が目を見開く。 「久しぶりに、言ってくれたね」 「大事な名前だもん」 普段は「お姉ちゃん」といっている美麗だが、あの日以来、ここぞというときにだけ、姉を名前の「綾奈」で呼ぶことにしていた。 そして、今日がその「ここぞという日」だ。 「さっきまで、たくさんたくさん、お尻の穴触られていたから、私のほうが弱いみたい・・・」 美麗は、目を閉じて舌を突き出した。 「綾奈・・・出る・・・」 にゅるりと、音がした気がしたのは綾奈の気のせいだったのかもしれない。綾奈は、大好きな妹の肛門からひりだされてくる大量の茶色いうんちが、ゆっくりとチューブ内を移動していくのを見ていた。美麗がうんちを出すたびに、チューブの中の空気が逆に綾奈の直腸内に入ってくる。 「はぁぁぁ・・・」 排泄の感覚に、なんともいえない悦楽の表情を浮かべる妹をいとおしく抱きしめると、綾奈も美麗の舌に舌を合わせて、唾液をだらだらとこぼしながら、いった。 「私も・・・出る・・・」 綾奈の肛門からは、ぶぼっと大きな音がしたような気がした。それほどの勢いだったのだ。一瞬、チューブが抜けるかと冷や汗をかいたが、肛門の奥深くにまで差し込まれていたチューブは、なんとか抜けなかった。 むりむりむり・・・ どうやら腸圧は、美麗よりも綾奈のほうが強かったらしい。いや、さきほどチョコレートと一緒に、あらかたうんちを美麗が先に出してしまっていたからかもしれないが、結果として、綾奈のほうが優勢であるのが現実であった。 「ひゃぁっ!」 美麗が、悲鳴をあげた。 それは悦楽を内包した悲鳴だった。 「戻ってくる!戻ってくる!」 「なにが?」 いたずらっぽく聞いた綾奈に聞かせているのか、それとも自らに言い聞かせているのか、美麗は声をあらげた。 「うんちが・・・私の出したうんちが・・・私のお腹の中に戻ってくるよぅ・・・」 「それだけじゃないわよ・・・」 綾奈は、更にお腹に力を入れた。 ぶりぶりぶり・・・ 最初は透明だったチューブが、どんどん茶色に変色していく。チューブの中を、綾奈のうんちが勢いよく流れていっているのだ。 「美麗・・・」 「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 うんちが逆流してくる感触に、美麗はすでに我を忘れてしまっていた。最初は、自らのうんちが逆流し、そして、しばらく後、ついに・・・ 「きた・・・きたよ・・・」 「なにがきたの?」 「あぁぁっぁぁぁん、入ってくる・・・止まらない・・・」 「なにが入ってきてるの?美麗、教えて」 「綾奈が・・・綾奈が・・・」 髪を振り乱し、口元から唾液をだらだらと流しながら、それでいて幸せそうに、美麗は叫んだ。 「綾奈のうんちが、私のお腹の中に、入ってくるっ!!!!」 「あぁぁ、美麗、美麗」 「あん、ああん、あん、どろどろ・・・どろどろだよぅ・・・」 「美麗・・・」 「綾奈のうんちと、私のうんちが、私のお腹の中でいっぱいになって、ひとつになって、混ざり合って・・・ああ、あぁぁぁぁぁぁ」 「好き・・・好き・・・大好き・・・」 「どろどろだよぅっ」 変態姉妹の、二人の夜は、終わらない。
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おわり |