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ナオの探偵日記 その1 【消えたターゲット】









「はぁ~、やってらんないわよねぇ……」



 日曜の昼下がり、あたしはトボトボと公園へ向かっていた。

 今日は家でゴロゴロしようと固く心に決めていたのに、おとーさんから急なお願いごとが舞い込んできた。


「なんでこんな天気のいい日にあたしがバイトなの? 馬鹿なの? 死ぬの?」

 青空に叫んでみても一人きり。

 あたしの名前は菜々緒ナオ(ななおなお)。今のところ女子校生。成績は聞かないで。

 うちのおとーさんは「菜々緒探偵事務所」を経営してる探偵。「この世界ではなかなかの大物だ」って自分で言ってた。本当かしら?
 その影響もあって将来はあたしも探偵になりたいって思ってる。

 どうせなるなら「じっちゃんの名を語るキン・ダイチくん」とか、「名探偵オナンくん」とか……可愛い系がいいよね。

 でも探偵って難しい! 最近では探偵業の修行も兼ねておとーさんの事務所でアルバイトをしてるんだけどイレギュラーばかりで頭が柔らかくないと駄目みたい。

「でも今日の緊急出社は……ぜ~んぶアイツのせいなんだからね!」

 アイツっていうのは事務所の構成員……じゃなくて社員のジョージのこと。
 本名は山本三郎太っていうのに、なんで芸名なのかしら?  彼はうちのおとーさんにスカウトされてからずっと働いてる。
 わりとイケメンだけど彼女はいないみたい。それはどうでもいいけど。

 急に体調を崩してジョージが休んだせいで、おとーさんは慌ててあたしを現場に向かわせたってわけ。

 いわゆる代打よ、代打。

「……それにしても本当に風邪引いてるんでしょうね? 仮病だったらコロス!!」

 あたしが殺気立っているのに気づいたのか、ゴミ箱の蓋の上で昼寝していた猫がビクッとして逃げていった。

「さあ、毒も吐いたしお仕事お仕事♪」

 そんなわけで、あたしは目標地点である公園に向かっている……。







 それから15分くらいで現場に到着。住宅地の中にある公園だけどそんなに大きくないサイズ。

「じっとしてるだけっていうのが一番つらいんだよね……もっとアクティブな任務が欲しかったわ」

 おとーさんから貰った指示書を見ながら待機場所を確保。

「ターゲットの部屋は確認したけど、あれはきっと寝てるわね」

 あたしの任務はある男性の素行調査のお手伝い。

 指定された場所からターゲットが動き出したらおとーさんにメール。尾行はしない。


「そういえば素行調査ってけっこういいお金になるみたいね……」

 お金はあるけど時間がないという依頼人が多いって、おとーさんから聞いた。

 そんな人ってたくさんいるのかしら?

 部屋の中にいる人影を確認した直後、公園に男女が現れて二人仲良くベンチに腰掛けた。


「なんなのよあの子たち……あたしよりちょっと年下かな?」

 ターゲットの部屋と彼らをチラチラと交互に見つめるあたし。

 暇つぶしにはいいかも、なんて考えてたらいきなり男子が女子を抱きしめた!


「うわぁ、あんなに近づいて……ラブラブなの見てるとブチ殺したくなってくる~~~!」

 ごめんね、つい本音が出ちゃった。でも許せないの。


「しかもキス、キスしちゃってるぅ……はっ……あたしはおばちゃんか!」

 殺意ビンビンのあたしのオーラに気づきもせずにカップルの熱愛行為は続く。


「なんだかエッチでも始めそうな雰囲気ね……って、ホントに始まっちゃうかも!」

 長いキスが終わって、うっとりしてる女の子の服を脱がせ始める男子。

 でもまだボタンを2つ外しただけ……さすがに全裸にはならない様子。 

 そう言えばさっきから誰も来ないし、この公園って穴場なのかしら?


「はわわわ……駄目、抵抗しなきゃ駄目よ女子!!」

 彼氏になすがままに肌の露出面積が広がっていく。無意識に女子を応援するあたし。


「男はみんな獣なんだから……って、あの子のおっぱい柔らかそう…………ジュル」

 レズっ気はないほうだと自覚してるけど、可愛い女の子を見ると興奮しちゃう程度にはレズかも。

 あたしが妄想を展開してる最中も、彼氏の手の動きは止まらない。

 指先で乳首を転がしながら彼女にキスして、そのまま首筋にもキス……エロいわ、アンタ!

 ちなみにさっきから探偵用オペラグラスで本格的に観察してます。

「あんなに強く揉まれたら痛いよぉ。もっと優しく扱わないといけな……いん……だよ……」

 男子がぎこちない手つきで女子のバストを揉みしだく。

 それと同じ動きであたしは自分の旨を揉んでみる……ぅ、気持ちいいよ、これ……。


「はぁぁ……あたしもあんな風にされたいかも……」

 胸を触られた気持ちのまま、今度はその手で太股の内側を撫でてみる。

 すごく気持ちよくて……小さく身体が跳ねちゃった。

「くふっ、ふあ、あっ、ああぁ、あんっ!」

 そして指先をパンティの上からクリトリスに押し当て、あたしは夢中になってオナニーをはじめ――


「おーい、ナオー!」

「ぴぎいいいいい! ジョージ!?」

 背後から名前を呼ばれて思わずあたしは立ち上がってしまった。


「な、なんでアンタがここにいるのよー!!」

「なんでって言われてもなぁ……ボスから連絡があって、ナオと合流してやれって言うから。お前のケータイにもメール行ってるはずだぞ?」


「ふぎぎぎぎぎ……大きなお世話だよっ! それに今アンタ……見たでしょ!?」

「は? 何を」

 視界の隅であたしたちのやりとりに気づいたエロ男女がそそくさとその場を後にするのが見えた。


「とぼけるんじゃないわよ! あたしの興奮を返してよ!!」

「お前は一体何と戦ってるんだ、ナオ……」


「もういいわ……実力行使するから!!」

「えっ、ちょ、待って――」

 あたしは有無を言わせずジョージの手首を掴んで思い切り引っ張った。



「悪いけど、あたし我慢できないの……今からアンタを犯すわ!」

「な、なんで急に俺が!」

 スイッチ入っちゃってるからジョージの言い訳なんて関係ない。もはや言葉なんていらないの。


「怖がらなくても大丈夫よ~、じっとしててくれたらすぐに終わるわ?」

「だ、駄目だ……ナオが肉食モードになってる!」

 失礼な呼び方されてるけどその通りね。


「アンタのちんちんをあたしに擦りつけるだけだからさ……早く出しなさい!」

「出せってお前……う、うわああああああああ!?」


「遅いっ! さっさと見せて!」

 ためらうジョージの手を振り払って、あたしは強引に彼をむき出しにしてしまう。


「なにこれ? 可愛い女子校生を目の前にして失礼極まりないわね」

「急展開すぎだろ!?」


「別にいいけど。すぐにカチカチにしてあげるわ……あむっ♪」


 まだ萎縮してるペニスを優しく口に含む。


「ぅおっ!」

 彼の口からため息が漏れた。

 やわやわと唇で締め付けながら、舌先で亀頭をクルクルと舐め回す。

 じわじわと膨らんでいく風船のように好反応を示す彼自身に愛撫を重ねる。

「ナ、ナオ……それ、ヤバ……」

「んふ♪」

 ぷっくりと膨れた果実を舌先だけでめくり上げると、切なそうな声が頭の上で聞こえた。

 さらにアイスクリームを舐めるような動きで彼自身を丁寧になぞる。

 程なくしていい感じの硬さになってきた。


「クスッ、なぁに? やる気満々じゃない♪」

「お、お前のせいじゃないか……」


「でも気持ちいいんでしょ? そこんとこどうなのよ、う~ん?」

「くっ……」

 あたしの質問に、彼は戸惑いながらも頷いてみせた。


「素直で宜しい。じゃあ今度はアンタが下になって……激しくしてあげる」

「は、激しくって……なんだよそれ!」


「もしかして優しくして欲しいの? ふふっ、そうなんだぁ~」

「っ!!」

 今度はつっこみを入れられて顔を真赤にするジョージ。

 こういうとこ、あたしより歳上なのに情けなくて可愛いと思う。



「じゃあね、今からすること教えてあげる」

 流れるような動きで彼を地面に横たえ、あたしは見下しながらささやく。


「あたしのクリトリスでおちんちんの出口にキスしてあげるの……」

シュルリ……

 ゆっくりとおろしたパンティは既に充分に湿っていた。

 さっきの男女の行為を見ながら興奮していたのに加え、目の前で次の展開を期待しているジョージのせいであたしは身体中がとろけそうな気持ちになっていた。

「おまんこのお口で……」

 ゆっくりと腰を沈めてゆく。まだペニスの先端まで距離がある。

 息を呑んでその様子を見つめる彼。


「ほらぁ、チュッ♪」

 あたしは一気に腰を落とした。

「うああああぁぁっ!」

 ペニスとあたしの距離がゼロになる。

 ヌルヌルになった膣口で裏筋を押しつぶし、愛液まみれにする。

 その直後、割れ目に合わせて前後に腰を軽くグラインドしてみると……

「あひいいっ!」

 ジョージの口からあふれる歓喜の叫び。

「んふ、いいでしょこれ……何度でもしてあげるんだから!」

 彼の先端からにじみ出た粘液があたしと混じって淫らな音を立てる。

 硬くなった亀頭の半分を包むように膣口の位置を合わせて、何度もグリグリと押し付けると彼の身体がにわかに硬直してきた。


「かわいいよ、ジョージ……♪」

 歯を食いしばる彼に軽くキス。そしてすぐに腰で円を描くと、さっきよりも明確に彼の喘ぎが聞こえ始めた。

 このまま挿入……しちゃおうかな……


「あたしのほうも……コリコリしてきたでしょ? 感じちゃう……アンタのその顔も、けっこう好きかも……」

「ナ、ナオすごい……こんなにされたら、俺……ふ、あっ、ナオ~~!!」

 腰の円運動を止めて、上下に小刻みに揺さぶると一際甘い声が彼の口からこぼれた。

 あたし知ってる……ジョージはこの責めに弱い。

 膣内に招いてからだったら、今の動きですぐにイっちゃう。でもまだ膣口で弄んでるにすぎないから我慢できるはず。


「ねえ、先にイッちゃいなよ? 白いのであたしをベトベトにして見せて?」

「!!」

 軽く言葉責めするだけで面白いように良い反応を返してくれる。

 おとーさんにも内緒だけど、ジョージの体を使ってオナニーするのってちょっと病みつきかも。

 既にパンパンに張り詰めた亀頭をクリトリスに当てて、今度は自分が感じるための腰使いをしてみる。

「は……ふぅ……いいよぉ……ジョージのこれ、好きぃ……♪」

 半分は本気で喘いでみせる。残りの半分は彼を興奮させるための演技。


「ば、馬鹿……やめろ、我慢が……!」

「あはっ、やっぱり我慢できないんだ……この早漏くん♪」

 予想通りジョージが断末魔の叫びを上げる。こうなればいつイカせるかはもうあたし次第。

 男を支配する感覚がたまらない。もちろんあたしも気持ちいい。


「年下のあたしにオモチャにされるのが好きな変態なんだから、このまま遠慮なく負けちゃいなよ」

「ふ、あ……ぁぁぁ」

 もはや夢見心地であろう彼の耳元で甘くささやいてみる。

 圧迫されたペニスが今までで一番硬くなっているのを感じる。

 少し前後に動いて、さらにヌルヌル感を演出してあげると彼も気持ちいいはず。


「ふああっ、あああぁぁ!」

「ねえ、イっちゃお? クリトリスに白いのかけてくれたら、そのまま膣内でくるんであげるからさ♪」


「!?」

「ヌルヌルのまま食べてあげる……だからほらぁ……」

 あたしは彼に腰に全体重を預けながら、激しく腰を左右に揺らしてみせた。


「ああああぁぁぁ~~~~! イくうううぅぅぅ!!」


ドビュッ、ビュルルル~~~!


「きゃんっ♪」

 あたしと彼の間でペニスが弾けた。

 ビクンビクンと脈打つ彼の分身に対して、ミルクを舐めとるように膣口でチュッチュとキスをまぶす。


「これ好きだよねぇ? 気持ちよかった? じゃあここからはオマケだよ……」

「え……」

 くたっとしているジョージだけど、ペニスだけは硬くなったまま。

 その根本をあたしはそっと持ち上げて固定すると、一気に自分の中へと招き入れた。



ジュリュプウウウ!


「あ、ああああぁぁ~~~!!」

「残ってるやつ、あたしの中でギューってしてあげるんだから!」

 いきなり挿入させられたジョージは、一秒遅れぐらいで現状を把握した。

 手足が脱力した状態での挿入は彼にとってこの上なく心地よいはず……。


「ほらぁ、キュウ♪」

「ひあああぁぁ!」

 挿入してすぐに膣内で彼を甘噛みする。

 硬さはあるものの、敏感すぎて身動きできない射精直後のペニスを念入りに膣内で歓迎してあげる。


「コリコリのおちんちんが硬いままどんどん搾られちゃうね? フフッ、フフフフ……」

 再び最高潮の硬さに戻るペニスを感じてから、あたしはゆっくりと上下にピストン運動を始めた。

 亀頭が抜け落ちる直前まで腰を上げてから、一気にもとに戻す。

 半分くらい飲み込んだ状態で腰から下だけをくねくねと動かして彼を追い詰める。

「それいい! ナオッ、ナオオオオ!!」

「うふっ、満足してくれた? じゃああたしも……イくから……ね……♪」

 じたばたするジョージの腰をしっかりと両膝で締めて、腰から下の動きに集中する。

 もうすぐにでもイきたいんだろうけど、今度は簡単には出させないから……

「たっぷり焦らしてから発射しようね? ジョージ♪」

 膣口を締め上げることで彼の射精を邪魔しつつ、何度も何度も感じさせる。

 たっぷり寸止めされたあと、泣き出しそうなジョージの表情を見ながらあたしは膣内で柔らかく彼を抱きしめた。


「ほぉら、二発目……イっちゃいなよ? うふふふふ」


「そ、その腰使い優しい……い、イクッ!!」


ドピュルルルルル~~~!!


 大量に放出された彼の精液が子宮を叩くのを感じてから、あたしも静かに絶頂した。









「はぁぁぁ~~~、キモチヨカッタ……」

 しばらく快感の波に身を委ねていたあたしは、大事なことに気がついた。


「あっ! ああああぁぁぁ~~~~!!」

 オペラグラスでターゲットの部屋を慌てて覗くと、ぴっちりと戸締まりされていた。

 エッチに没頭し過ぎて大事な任務を疎かに……


「あ、どうした? ナオ……」


「バカバカバカバカ! アンタのせいでターゲットが」

バキイッ!

「うぼおああぁぁっ!」


 ようやく回復して起き上がったジョージの側頭部にグーパンチをかましてから、あたしは衣類を整えてターゲットの足跡を追うことにした。




(続く)



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