『魅惑のラッキーガール♪』










(選択肢 2)



 あくまでも柔らかな物言いではあるが自らの優位を隠そうとしない茄子。
 その表情が美しければ美しいほど、勇人の中に闘志が燃え上がる。

 しかし……

(く、くそおおぉぉ! なんで俺はこんな時にッ!!)

 勇人は葛藤していた。
 先程から股間をなぶられ、事もあろうにその感触に酔いしれてしまっていたのだ。
 快感を期待してなのかペニスの怒張は収まる気配を見せない。

 BF格闘家にとって試合中に相手の色仕掛けに屈することは二重の敗北を意味する。
 心身ともに軟弱であることを自ら認めてしまうようなものだ。

 「自らが快感に酔うのは、それより深い快感を相手に与えてからだ」と彼の師匠に教えられている。
 その禁を破る訳にはいかない。

 だが勇人の切実な思いすら打ち砕くほど、鷹富士茄子は可憐で美しく、そして魅惑的だった。
 心のなかで、彼女の指先に弄ばれたいという気持ちが膨れ上がって抑えが利かなくなりつつある。

 植え付けられた快感と欲望を対戦相手には決して悟られたくない心境ではあるのだが……


「なかなか素直になれない人も、嫌いじゃないですよ」

 まるで全てお見通しとでも言わんばかりに彼女が優しく微笑みかけてきた。
 さらに勇人の目をじっと見つめながら、吐息を感じる距離まで顔を寄せてきた。

「私に気持ちよくされたい?」

「なっ……!!」

「それとも、私とキスしたいですか」

 茄子は勇人を誘惑するかのように、軽くチュッという音を立ててみせた。
 バトルファックの最中に異性から迫られた経験が少ない彼にとってそれは心を揺さぶるに十分な一撃になる。

「ふふふ、わかりやすい……」

クニュ……キュウッ!

「ふああああっ!!」

 パンツの中で茄子の指が勇人のカリ首を軽く挟み込んだ。
 そして小さく円を描くようにして敏感な先端部分をパンツ内でクルクルと擦り付ける。

「そ、それはっ、ああ、あああああぁぁ……!」

 ニチャニチャと淫らな音を立てながら蹂躙されるペニスとそれに伴って津波のように押し寄せる快感が勇人から思考能力を奪ってゆく。
 自らが組み敷いた男が切なく震える様子を見ながら、茄子は彼にしか聞こえない声で囁く。

(キスよりもっと、気持ちいいことしてあげますね)

「……えっ」

 耳にこだまする彼女の甘い声に勇人は思わず反応してしまった。
 同時に茄子の目を真正面から見据えた瞬間、精神がどこか深いところに叩き落された気持ちになった。

 そんな気持ちを知ってか知らずか、勇人に見せつけるようにしながら茄子は上半身の衣装を静かに脱ぎ去る。

「一つだけ約束して下さい。ずっと私の目を見ていること」

 鈴のように響く声と、形の良いバストに幻惑された勇人は彼女に言われるがままに頷いてしまう。

「うん……」

 真っ白なバストは試合前に感じていたものよりも遥かに大きく感じた。
 窮屈な衣装から解き放たれた白桃のような双丘が目の前で彼を誘うように揺れている。
 その先端にある桃色のつぼみが、優しく彼の口元に添えられる。

「優しく口に含んで下さい。そうすると私もとても気持ちよくなりますから」

「ぅ、うん……んっ」

 茄子に導かれるように勇人は果物のような乳首に口付ける。
 そして数秒も経たぬうちに一心不乱に赤ん坊のように吸い始めた。

(あああぁ、なんだこれ……おっぱいが、甘い……甘くて美味しくてたまらない!)

 彼の様子を見守りながら茄子はゆっくりと左手をペニスへと伸ばす。

「ほら大変……」

 右手で彼の頭を抱きしめたままでの授乳手コキ。
 そのぬくもりと倒錯感の中、勇人のペニスは先程までと比べ物にならないほど大きく膨らんでしまう。

 その張りつめた男根に可憐な指を這わせ、茄子は感じやすいポイントを冷静に見極めてゆく。

「どんどん敏感になっていきますね。おちんちんだけじゃなくて体中が剥かれてるみたいでしょう?」

 優しい声をかけながら指先で彼を犯し尽くす茄子。
 勇人の性感帯を概ね把握した彼女は、次のステージへと侵略を開始する。

「ほら、もう丸裸ですよ……あなたの心が」

 乳首から顔を離させて、勇人の目を見つめながら彼女は言う。

「今から私の手のひらや指で犯されちゃうんです。何度も、何度でも」

「何度も……」


「そうです。あなたと私の気が済むまで何度でも」

 さらに彼に頬ずりしながら亀頭を指先でねっとりと愛撫する。

「あっ、あっ、あああああ!!」

「気持ちいいでしょう?」

 穏やかに微笑む美少女の指先の動きは完全に彼の感じやすい部分だけを責めていた。
 人差指と親指でクリクリとカリ首を弄んでから、今度は人差し指を血管に沿って這わせる。
 物欲しげに震える先端部分には、小指の先で絶え間なくくすぐりの快感を与え続ける……。

「ひうっ、ふあ、あああああ! そこおぉぉ!!」

 茄子の体にしがみつこうとしていた勇人の両腕がだらりとフロアに落ちる。
 完全に力が抜き取られてしまったのだ。

「まあ、可愛らしい鳴き声ですね。クスクスッ」

 茄子の巧みなフィンガーテクニックによって勇人は数分も経たぬうちに骨抜きにされてしまった。
 それに加えて彼女が空いている右手の指で右胸の乳首付近を愛撫し始めると、彼の体はビクビクと激しく反応してしまう。

「そろそろですね。まずは一回……」

 茄子は密かにカウントダウンを始める。
 ペニスの張り具合からしてあと三十秒も持つまい……そう感じ取ってから少しずつ刺激を弱めてゆく。

「んうっ、あああぁ、もっと、もっとおおぉぉ!」

 じれったい刺激に勇人が泣きそうな顔をする。
 満足げに彼の顔を眺めながらも茄子がその要望を聞くことはなかった。

「駄目です♪ あなたみたいに弱い男の子は、もっと弱~い刺激でイかせてあげますから」

 指の腹から手のひらへ、ペニスを責める手段を切り替える。
 もはや勇人は自ら腰を突き上げ、来るべき時へ自ら足を踏み込んでいるのだ。

「ほら、ジワジワジワ……気持ちいいでしょう?」

「あうっ、あふっ、あああぁ!」


「泣かないの。ほら、おちんちんにキスしてあげますからね」

 茄子は顔をクシャクシャにしている勇人に向かって人差し指を見せつける。
 そして――、

「ほら、チュッ♪」

 人差し指の先が先端に触れる。
 ペニスの先端からカリの周辺にかけて素早く彼女の指先が這い回った。

「ひぅっ!!」

ビュルルッ、ビュクッ! ドプッ!!

 そして指が離れた瞬間、勇人は盛大に射精してしまう。
 だが棹をしごかれていないので不完全燃焼気味に腰を揺らしてしまう。

「可愛いおねだり。もう一度すぐに出せそうですね?」

 茄子はイったばかりのペニスの根本を掴んだ。
 続いて先端に反対の手のひらをかぶせ、クルクルと回すように刺激する。

「うあっ、ああああ、それ気持ちいいっ! すご、いぎいいいい、あああああ!!」

ドピュッ、ピュルルルルル~~~~~~!!

 その愛撫にペニスが再び爆ぜる。
 待ち望んでいた強めの刺激を浴びて勇人が歓喜する。
 根本に添えられた茄子の指はゆっくりと上下に棹をしごきながら、深い快楽を彼に与え続ける。

「ふふふ、もっと出させちゃおうかしら」


・・・・・

・・・




 それから数分間、茄子は勇人への陵辱を続けた。
 授乳テコキだけでなく、体を重ねての美脚素股や全身を使ってのパイズリなど、巧みな技を刷り込まれる度に勇人の体は盛大に爆ぜた。

「……さすがにもう無理でしょうか」

 グッタリとして身動き一つできなくなった勇人に向かって茄子が問いかける。
 すると返事をする代わりに勇人のペニスが大きくビクンと震えた。


「クスッ、まだまだいけそうです。この続きは控室でしましょうね?」

 そう言い終わると、茄子は最後に勇人の唇に自らのそれを重ねた。


(了)










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