これは『女性恐怖症の格闘少年、奮闘する』の二次創作です
第101話 if
【ここまでのお話】
宿敵である神倉冴華への三度目の挑戦を前に、総太郎は生徒会室で男子生徒を篭絡しようとしていた副会長・綾子を偶然目撃する。
今まで本当の意味で綾子に勝利した事のない総太郎ではあるが、目の前で行われている蛮行を見逃す事はできない。
綾子に決闘を申し込んだ総太郎は、親友である姫乃の助言を得ながら綾子対策を練る。
だが決闘の当日、本気になった綾子の動きに総太郎は自分のペースをつかめず翻弄されてしまう。
さらに戦いのステージは格闘戦からバトルファックへと移行して、予想以上の劣勢を強いられることになった。
(引用ここから ◆まで)
だが、総太郎の心の奥底には意地があった。
加えて、快楽そのものは強烈きわまるものであったとはいえ、不思議と綾子への敵愾心だけは消えていなかった。
(い、いや、あきらめるな……!)
あきらめてしまっては、今までのすべてのことが無意味になってしまう。なにより、この日のために体を張って教えを授けてくれた姫乃のことを、裏切りたくはない。
(姫乃や涼子に比べれば、こんなおっぱいなんて……)
そう必死に思い込もうとすることで、総太郎は快楽の波に耐える。
「はぁ、はぁ……」
総太郎はびくびくと痙攣し、涙を流しながらも、この世のものとも思えない快楽に耐え、自我を保つ。
「うあぁぁ……くっ、うぅ……こんな、ことでぇっ……!」
快楽の余韻と、そして相変わらず味わわされている綾子の感触と匂いに包まれ、総太郎は喘ぎ続ける。だが、抵抗の意思だけは保ち続けることができた。
この射精で堕ちると思っていたのだろう、綾子は少々意外そうな様子を見せた。
「あらあら、まだ堕ちないの? ふ、耐えるだけつらくなるだけだっていうのに、馬鹿な子ね。いっそ壊してあげちゃおうかしらね」
当然ながら、総太郎はまだ事態をひっくり返せたわけではない。いまだ絶対絶命のままであり、敗北が少し先延ばしになっただけだ。
だが、総太郎には察知できた。綾子は勝ちを確信して、先ほどまでより油断している。それが証拠に、首に抱きついている綾子の腕は先ほどよりもロックが甘くなっているのだ。
(い、今ならっ!)
まだ自由な左腕を綾子のうなじへと伸ばす。人体急所を突いて体を硬直させ、その隙に脱出しようというのだ。総太郎もリンファたちに教わったツボだけでなく、少しくらいであればツボは知っている。
が、綾子はそれに素早く反応した。
「おっと」
綾子は総太郎の腕を取ると、脇に抱え込むようにしてロックしてしまう。綾子の両腕は、総太郎の両腕をバンザイさせるような形で頭ごと抱えていることになる。
「うぐっ……!」
普段ならば跳ね返せているようなロックだろう。が、今の総太郎には綾子の腕力を跳ね返すこともできないのだ。それほどに体から力が抜けてしまっている。
綾子の対応に、総太郎は大きな脅威を覚えていた。
(な、なんだっ、今のは完全に不意をついた動きだったはずなのに、なんで対応できるんだ。今のは読みとかじゃなく、完全に見てから対応したとしか思えない……いったい、どういう感覚をしていればこんな鋭い対応ができるんだ……)
認識が間違っていたのかもしれない。この女性は格闘家としても達人に近い実力を持っている可能性がある。綾子の反応と対応は総太郎にそんな畏怖を抱かせるには充分なものだった。
しかし、感心している場合ではない。このまま搾精され続ければ精神力がどんどん失われ、抵抗する体力も根こそぎ奪われてしまうだろう。
「なにか無駄な抵抗をしようとしていたようだけれど、これでもう完璧に動きは封じたわよ。さて、またおちんちんをいじめてあげるわ。寸止めに続いて素股絶頂にも耐えたことは評価するけれど……それならば、第三段階の責めに移行させてもらうわね。ここからはいよいよセックスで搾り取ってあげるわ、それも連続射精地獄よ」
綾子はそう言って、妖しげにふっと笑みを漏らし、ささやいた。
「枯れるまでおちんちんをいじめ抜いてあげる」
総太郎の背筋が冷える。
綾子のことである、地獄という言葉に偽りはないだろう。総太郎は必死になり、力の入らない体を突き動かす。
「ううっ、ぐっ、あああぁっ!」
必死で身をよじって抵抗するが、そうすると顔面におっぱいの感触を余計に味わわされてしまう。それだけでなく、綾子の肉感や体温をわざわざ擦りつけられてしまうようなものだ。
太ももに挟まれたままのペニスにも刺激が走り、性感に総太郎は震えてしまう。
「ぐっ……はぁ、はぁ……」
「私の体の感触をこうもじっくりと味わうことができるなんて、あなたは幸せ者よ。並の男にはこんなことを許しはしないんだから」
綾子は総太郎を評価するようなことを言いつつも、声色は余裕たっぷりだ。
「やっぱり、男をおっぱいで制圧して屈服させるっていうのは気持ちがいいわねぇ、女の武器を使って勝利をもぎ取る快感、これこそが私の理想の勝ち方だわ。剛力法とかが邪道だと言った理由、分かってもらえたかしら」
姫乃との一夜で彼女の魅力を刻み込んでもらったおかげで、まだ我を失うことなく済んでいる。しかし、このおっぱいによる押さえ込みを跳ね返せる手段も考えつかず、このままではどのみち同じ運命をたどってしまうのかもしれない。
(い……嫌だっ!)
綾子の弱点は知っているのだ。情報を活かさずして負けるわけにはいかない。
必死で思考を巡らせて、総太郎はふいにひらめく。
(そ、そうだっ!)
思いつきだが、総太郎は突然激しくもがき始める。なけなしの気力を振り絞った精一杯の抵抗だ。可能性が見えたおかげで、わずかな力が湧いたのだろう。
「むーっ、ううっ、ぐうううぅっ!」
綾子もさすがに余裕のない顔をして、総太郎の動きを抑えつけようとする。綾子の体はかなり揺さぶられるが、ひっくり返されるまではいかない。
「ちょっ、なにをしているの、じたばたしないの!」
ぎゅうううぅっ!
「あぐううぅぅっ!」
綾子は両太ももでペニスを絞めつけてくる。激しい圧迫感によって、さすがに総太郎は抵抗を止められてしまう。
「大人しくしていれば気持ちよくしてあげるんだから、面倒をかけさせないで欲しいものね。というか、暴れたせいで余計に体力を消耗したんじゃない?」
あざ笑うようにそう言ってから、綾子はトドメとばかりに総太郎の体を強く抱きしめる。
「さあ、そろそろまた射精なさい。女の象徴に押しつぶされたまま、なすすべもなく絶頂するのよ」
◆
(い、いやだっ! このまま綾子さんに屈服するなんて!!)
抱きしめられながら総太郎は全力で拒絶した。
そうしなければ体より先に心が屈してしまう気がしたからだ。
「まだ諦めていないのね? そういう子は好きだわ」
「うぐっ、むううう!」
「でも惨めね」
綾子は憐れむような声を浴びせながら太ももを再び上下させ始める。
にちゅ、にちゅっ、にちゅ……
(くそっ、気持ちよすぎる! でも出しちゃダメだ、これ以上射精したら反撃できなくなる)
総太郎は焦りを感じながらも打開策を探る。
しかし心地良さに揉まれた思考がそれを阻む。
規則正しいリズムで快感が刻まれ、ペニスが蹂躙されてゆく。
「何を拒む必要があるの? もう勝ち目なんてないのに」
「ぐ……」
「もうすぐ次の射精ね。その終わりが天国が始まりよ。私の膣内におちんちんを閉じ込めてあげるわ」
「ッ!!」
にちゅ、にちゅっ、にちゅ……
徐々に手足の力が抜け落ちていく。
自分の意志に反して体が快楽に染まっていくのを総太郎は感じていた。
「あなたのおちんちんも限界でしょう? 楽にしてあげるわ。私の膣内でね」
密着したまま耳に流し込まれる綾子の声が頭の中に染み渡っていく。
それはまさに悪魔の囁きだった。
(綾子さんの膣内、射精したらあの中に――)
考え出すとドキドキが止まらなかった。
強制的に綾子に柔らかさを与えられながらの太ももコキが闘争心を薄めていく。
総太郎の頭の中を支配しているのはかつて勝利した時の記憶だった。
綾子の膣内に挿入して、ギリギリの駆け引きで勝ちを拾った時に味わった快感は壮絶なものだった。
膣内の一部が、最深部がペニスを強烈に締め上げてカリを離さない感覚は今でも忘れていない。
(綾子さんの名器を、い、今の俺が耐えきれるのか?)
胸の中に再び弱気が侵食してくる。
名器に抵抗するための体力は既に奪われているのだ。
運良くこのまま脱出しても反撃は難しいだろう。
総太郎の僅かな変化に気づいたのか、綾子はフッと息を漏らしてから甘く囁いてきた。
「何を考えても無駄よ。諦めて気持ちよくなっちゃいなさい♪」
ぎゅううっ、ヌチュ……チュヌッ、チュヌッ、チュヌッ……
組み敷いた獲物をさらに強く抱きしめ、自分の立場をわからせるように、
両脚を揃えたまま上下させ、ペニスを圧迫して擦り上げた。
(あ、あっ、ああああっ! ダメだ、これっ、気持ちよすぎるうううう!!)
太ももに挟まれたペニスが苦しげに悶える。
小刻みだった振動がやがて大きなピストン運動へと変わり――、
「さあ、イキなさい」
ぐにゅんっ……!
快感をこらえるために総太郎が身を固くしたのと、綾子の腰が大きく落とされたのが同時だった。
「むぐうぅぅっ!」
びゅるるるるっ! びゅっ、びゅっ、びゅくっ……!
全身を身震いさせながら総太郎は絶頂してしまう。
すぐにでも拘束を振りほどいて快感を外へ逃さねばおかしくなりそうだった。
が、綾子の腰使いはそれすら許さなかった。
「くすっ、派手にイったわね。そのまま私の太ももに全部吐き出しちゃいなさい」
パァンッ!
「~~~~~~~~~~ッ!!」
射精直後の総太郎を戒めるように、ペニスを締め上げながら腰を打ち付けてきた。
そのせいでわずかに残っていた精液が汲み上げられて漏れ出した。
ぴゅ……ッ……
「うがっ、ああああーーーーーーーーーっ!!」
「ふふふふ、気持ちよかったでしょ? 全部吐き出した後のおちんちん、私の脚の間でまた硬くしてあげるわ」
自分の下で悶える総太郎を嗜虐的な笑みを浮かべて眺める綾子。
彼女の言葉通りペニスが再び硬さを取り戻していく。
じっとしているだけでも極上な肌触りの体が男に刺激を与えているのだ。
その妖艶な表情に見惚れながら、総太郎は自分の全身に快感が染み渡っていくのを感じていた。
(ダメだ、勝てない……綾子さんの性技を跳ね返せない……)
弱気に侵食された心が綾子に屈しつつあった。
しかも彼女はすでに次の行動に移っていた。
「さて、ここからは予定通り貴方に罪を償ってもらうわ」
「え……」
「ずいぶんと抵抗してくれたわよねぇ」
「あ……あ、ひあっ……」
密着した姿勢から、いつの間にか両手が自由になっていた。
総太郎は自分が解放されていることに気づく。
しかし綾子の視線に射抜かれたまま何もできなかった。
体を起こした綾子は総太郎を正面から見つめながら宣言する。
「もう私に二度と逆らえなくしてあげるわ。セックスで壊してあげる」
片膝を立て、天井を向いたままのペニスに手を添える。
亀頭に狙いを定めて膣口をあてがい、軽く腰を捻ってみせた。
クチュウウウッ……
「ふあああああっ!」
総太郎はそれだけで悶えてしまう。
綾子の膣口はすでに熱く潤んでおり、先端にキスされたペニスが歓喜に打ち震えた。
「喜び過ぎじゃないかしら。総太郎クン?」
「そ、そんなことは……ッ」
プチュ、ウウゥゥ!
「ひいっ、ああああああああああっ!」
「ん? 何か言おうとした?」
ほんの数ミリだけ腰を落とされ悶絶する総太郎。
膣口に滲んだ愛液を亀頭にコーティングされ、その粘膜への愛撫だけで参ってしまったのだ。
小刻みに亀頭を飲み込んでは離す動作を綾子が見せつけてくる。
総太郎はいよいよ自分が彼女の膣内へ迎え入れられることを覚悟した。
綾子は意地悪な笑みを浮かべながら彼を見下ろしている。
(あ、綾子さんの膣内に挿入したからって、負けると決まったわけじゃない!)
確かに逆転の可能性はある。
総太郎が必死に突き上げれば綾子が感じることもあるだろう。
が、体力が尽きかけた今の総太郎はどうすることもできない。
このまま綾子の責めを受け入れるしかないのだ。
「いくわよ」
舌なめずりをした綾子がゆっくりと腰を落としはじめた。
クプ……
先端が飲み込まれ、彼女とひとつに繋がっていく。
「ううぅっ!」
まだ強い締め付けはない。
ただただ、熱い膣肉がさざめき、総太郎を喜ばせにかかってくるだけだ。
(き、きもちいい、でも、こ、これくらいなら……!)
耐えられるのではないかと総太郎は思った。
綾子は確かに名器だが、かつて冴華にボロボロに犯された時に比べたらまだ多少は余裕がある。
「頑張るじゃない」
だがそこに悔しさはなく、単なる興味による言葉であることは明白だ。
歯を食いしばって耐えようとする彼を、物珍しそうな目で綾子は見つめていた。
「半分くらい入ったけど、まだ我慢できそうね?」
「お、俺は負けませんッ!!」
「ふぅ~ん、そういう生意気がまだ言えるのね。ちょっと気に入らないわ」
ジュップウウウウウウ!!
総太郎の言葉に気分を害した綾子が一気に腰を沈めてきた。
しかも先程まではペニスに全く感じなかった抵抗感とともに。
「あ……! んはああああっ、うわああああああああああっ!!」
カリの辺りをキュっと締められ、その強さのまま根本まで腰を落とされたのだ。
事前に何度も射精してなければ確実にここで射精させられていただろう。
「んふふ、今のはどうだった?」
「きゅ、急に締め付けがきて、あ、あああ、また! 締めないで」
挿入時に膣圧を高め、内部を狭くしてから迎え入れたのだ。
さらに膣奥ではペニスを迎え入れた瞬間から総太郎自身をがっちりくわえ込んでいた。
「これでもう逃げられないわよ」
根元から先端までをみっちりと締め上げたまま、綾子がゆらりと腰を動かし始めた。
ぎちゅっ、ぎちゅううううっ!
「ぎっ、ぎゃああああああああ!」
痛みすら感じるカリ首への締め付け。
その直後、少しだけ圧力を緩めてから綾子は戒めるように何度も総太郎を責める。
「少し手加減してあげるわ」
軽く上下に動きながら左右にグラインドをしてくる。
「う、うあっ、ああああーーー!」
「あら、ごめんなさいね? まだ強すぎたみたい。じっとしててあげる」
クニュッ、クニュッ、クニュウウウッ!
「ああ、うごいて、動いてますからああああ!」
「だらしないわねぇ。この程度で私に挑んでくるなんて」
総太郎は綾子に何を言われても甘んじて受けるしかなかった。
絶妙な刺激が間断なく襲いかかってくるのだ。
少し我慢を解いたらすぐに射精してしまう。
ほとんど腰を動かさずに膣内でペニスを弄ばれるのは、総太郎にとって屈辱だった。
「ゆ、許して……」
「ダメよ。生意気なあなたに罰を与えるんですもの」
グチュッ、グチュウウウッ!
「うあああああああああああーーーっ!」
「もっと鳴きなさい。誰も助けてくれないわよ」
それから綾子は総太郎を戒めるように何度も激しく腰を揺らした。
彼の悲鳴に合わせるように内部を締め付けたり、わざと膣内を緩めて拘束ピストンで快楽漬けにしてから寸止めで苦しめたり、延々と一時間近くなぶり続けた。
「も、もうやめてください、おかしくなっちまう!」
総太郎はすでに全身が汗まみれで、気力もほとんど尽きかけていた。
寸止めのせいもあって肉体も精神も落ちかけるギリギリのところだ。
「私は別にそれでいいわよ」
「そんな……」
綾子がそっけなく突き放すと総太郎は絶望した表情を見せた。
精神力が強い彼といえども、あとひと押しで心まで堕落するだろう。
むしろ綾子はここまで追い込みながら、わざと総太郎を落としきっていない。
挿入されたまま快楽でいたぶられ続けたペニスはすでに綾子に従順だ。
射精する瞬間を待ちわびている状態なのだ。
綾子のキスでも、フェラでも、パイズリでも、今の彼なら無抵抗で受け入れるしかないのだ。
「斤木総太郎。このまま私に壊されたい?」
「それは……い、いやです!」
「ふふふ、そうねぇ、さすがに哀れすぎるからひとつチャンスをあげようかしら。若菜ちゃんにお願いしてみたら?」
綾子がちらりと視線を送った先で、急に名前を呼ばれた若菜はびっくりしたように肩を揺らした。
「そ、曽我部……」
すがるような目で若菜を見つめる総太郎。
もしかしたら彼女がこの場を収めてくれるかもしれない、自分を快楽地獄から救い出してくれるかもしれないという一縷の望みを持っていたのだが、若菜は総太郎を一瞥してから急にモジモジし始めた。
「斤木君、キミが私の前でエッチな顔するのは何度目かな……」
「えっ」
「目の前で何度もイキ顔を見せつけられたら、私だって我慢できなくなるよ?」
パサッ……
総太郎の目の前で信じられないことが起こりつつあった。
若菜がゆっくりと服を脱ぎ始めたのだ。
際立ってスタイルがいいわけではないが、素朴な印象の彼女がここまで大胆な行動をすることに総太郎は興奮を隠しきれなかった。
(曽我部の体、きれいだ……)
若菜は脱ぎ方ひとつとっても恥じらいが溢れており、男心をくすぐってくる。
男慣れしていない部分がそのまま魅力となって現れているのだ。
誰にも手を付けてられていない清らかさを感じて総太郎は胸の高鳴りを覚える。
「綾子さん、いいですか」
「ええ。私もそのつもりよ」
見つめ合って小さく頷きあう二人。
綾子は若菜へ道を譲るように体を滑らせる。
ペニスが綾子の膣内から抜ける感触で総太郎は射精しそうになるが堪えることができた。
若菜が自分に迫ってきたせいで、急に我に返った結果だった。
「ま、待て! 曽我部、どうして……」
だが総太郎の言葉を無視して、若菜は彼の腰をまたいでしゃがみこんできた。
(あ、ああっ! 曽我部のアソコが、近づいてくる!)
思わずごくりと唾を飲み込み、その様子に見入ってしまう総太郎。
彼女が騎乗位で彼を犯そうとしているのは明白だ。
ペニスの先に、わずかに陰毛が触れた瞬間、総太郎はビクンを腰を震わせた。
その直後、
クニュ……
若菜の膣口が総太郎の先端を捉えた。
「初めてだからちょっと不安だなぁ」
「大丈夫よ。私が手伝ってあげるわ」
挿入の仕方がわからないといった様子の若菜の背中に張り付く綾子。
そして、若菜が喘ぎだした。
「あ、あぁんっ、ふあ、あ、綾子さん……」
綾子が若菜の背後から手を伸ばし、彼女の乳首や腰、お腹などを触りだした。
「力を抜いて、そのまま感じていいのよ」
「はい……ひゃ、う、気持ちいい……綾子さんの指、魔法の指みたいで」
「喜んでくれて嬉しいわ。もっと濡らして? 若菜ちゃん」
細く白い指先がクリトリスをつまみ、軽く弄ぶ。
綾子の愛撫は的確で、若菜の秘所から愛液が溢れ出した。
そして、それを見せつけられていた総太郎のペニスはさらに硬さを増すことになり、二人の前に膨らみきったペニスを晒すことになった。
背徳感と不安、そして期待。
総太郎は今から起きるであろうことに対して身動きができなくなっていた。
(お、犯される……今度は曽我部に犯されちまうのか!)
すっかり硬直したペニスを軽く掴み、綾子が若菜の膣口へと導く。
クチュ……
わずかに粘膜が擦れあう音が総太郎と若菜の興奮をさらに煽った。
「若菜ちゃん、そのまま腰を落として彼を犯してあげて」
「はい……」
綾子に言われた通りの行動をする若菜。
すっかり潤んだ膣内へ、総太郎のペニスがゆっくりと埋め込まれていく。
ヌプッ、クプウウウゥゥゥ……
(ああああーーーーーーっ! そ、曽我部のアソコに、入っちまう……)
おそらく若菜は処女だと総太郎は確信している。
しかし、しっかりと愛撫されていたおかげで、心配していた破瓜の血が滲むこともなかった。
総太郎のペニスはすんなりと全て収まってしまう。
「ほぉら、痛くなかったでしょう?」
「はい……」
「必要以上に男を怖がる必要なんてないのよ。見てご覧なさい」
綾子が若菜に促した視線の先には、快感をこらえる総太郎がいた。
(な、んだこれ……曽我部、初めてのはずなのに、こんなに締め付けが、優しくて気持ちいいなんて)
予想外に心地よい膣圧に、総太郎は我慢するのが精一杯だった。
素朴で家庭的な印象の若菜を体現したような心地良さだったのだ。
処女特有の強烈な締め付けはなく、ただひたすら男を包み込んで気持ちよくするような感触。
激しい締め付けで男を圧倒する綾子とは正反対の甘い刺激だった。
「だらしなくて気持ちよさそうにしてるでしょう? これが男の本性よ」
「斤木君、可愛い♪」
微笑む若菜を見て総太郎もドキッとした。
見慣れているはずの同級生が、すっかり妖艶な女の顔になっていたからだ。
若菜はさらに、確かめるように腰を軽く前後に揺らしてきた。
「これが斤木くんの熱さなんだね。気持ちいい?」
「う、うう、曽我部……」
「水くさいなぁ。今は若菜って呼んで欲しい」
眉根を潜めて総太郎を見つめる若菜が、両手を彼の胸に置いて腰をグリグリと押し付けてきた。
きゅ……きゅんっ……
「うあああああああああーーーーっ!」
突然ペニスが締め付けられ、総太郎は悲鳴を上げた。
「え、えっ!?」
「無意識に男を手玉に取るなんて、なかなか上手ね、若菜ちゃん」
綾子が言ったように無意識の行為だろう。
若菜の意思が反映されたように腟内が蠢き、敏感になった総太郎のペニスを甘噛みしたのだ。
「別にそんなつもりなかったですけど……ちょっと楽しいかも」
「その感覚が大切よ。常に男を弄ぶように心がけなさい」
綾子のアドバイスにうなずいてから、若菜はぎこちなく腰を動かし始める。
「斤木君、動くね?」
「や、やめ――!」
総太郎の言葉が彼女の腰の動きでかき消される。
ずっちゅ、ずっちゅ、ずっちゅ、ずちゅ……
右手で口元を隠しながら喘ぎ声を殺している若菜は、快感と痛みが混じったような表情をしていた。
事前に綾子のセックスを見ていたせいなのだろう。
若菜は腰を前後左右に振って総太郎を責め立てようとしていた。
しかしどこか相手を気遣うような腰使いで、激しさよりもいたわりを総太郎は感じてしまうのだ。
(曽我部の、腰つきが、もどかしくて、ああああ、逆に我慢できない!)
総太郎は無意識に手を伸ばしてしまう。
若菜の太ももと腰を手のひらで味わうようにして、知らずしらずのうちに彼女に溺れていく。
「触り方、ねちっこくてエロいよ……はぁ、あっ、私も気持ちよくなってきたよぉ……」
普段は聞いたことのない妖しい声を聞かされた総太郎はますます興奮してしまう。
(曽我部みたいな、素朴な女の子が乱れると、こんなにエロくなるんだな……)
しかし、総太郎は思い出す。つい先程まで彼女が処女だったことに。
経験では圧倒的に自分のほうが上なのだ。
あっさり負けるわけにはいかないだろう。
「さ、先にイかせてやるっ!」
指先に力を込め、若菜の腰を掴み、総太郎が腰を突き上げる。
「あんっ、うれしい……でも、斤木君が先にイっちゃいそうだね? ふふっ」
ぎゅううっ!
「んああああーーーーーっ!」
「こんなに感じてくれるんだもん。可愛いなぁ♪」
ほんの一瞬、若菜が腟内を絞っただけで総太郎は動きを止めてしまう。
(そんな、俺は曽我部にもバトルファックで負けちまうのか……)
落胆する総太郎だったが、綾子にすっかり弱体化されていたことに彼は気づいていなかった。
逆に綾子は総太郎を壊せる状態まで追い詰め、骨抜きにする直前でやめた。
そして若菜に引き継いだのだ。
「キス、しちゃおうかなぁ……いい?」
ゆっくりと顔を寄せてくる若菜。
その目は今まで見たことがないほど自信がみなぎっている。
(曽我部、こんなに積極的で、可愛いなんて……)
若菜同様、密着している総太郎の意識も変わってきた。
自分をセックスで圧倒できる若菜が魅力的で、服従したくてたまらないのだ。
何よりずっと焦らされ続けたペニスが楽になりたいと訴えている。
その欲望の終着点が綾子から若菜へと変わっただけなのだ。
ちゅっ……
挨拶代わりと言って差し支えない若菜の軽いキス。
それだけで弱体化された総太郎の心は、簡単に落ちてしまった。
(心が、溶けた……曽我部のことしか、考えられない……)
目の前にいる若菜が愛しくてたまらない。
体中が彼女を求めて、無意識に抱き寄せてしまう。
そしてペニスを抱きしめている膣内が優しく彼を締めr付け、奥へ奥へと引き寄せてくる。
「斤木君……私の中でイって」
つい先程まで処女だった同級生にじっと見つめられ、総太郎はドキドキしてしまう。
心も体も溶かされたような状態で射精を迎えようとしていた。
(ま、まさかここで曽我部と交わるなんて、予想してなかった……)
綾子とのバトルファックしか考えていなかった彼にとって、若菜と肌を重ねることは想定外の事態である。
しかも意外なことに、若菜がセックスに対して積極的であること、そして真面目そうな彼女の持つイメージとのギャップも相まって総太郎を興奮させている。
「私じゃ、だめ?」
ふと、不安そうに彼を覗き込む若菜。
恥じらいを含んだ切ない表情が、総太郎にはたまらなく感じていた。
「そんなこと、ない! 曽我部の体、綺麗だし、すげぇ気持ちよくて」
慌ててフォローする総太郎の言葉にニッコリと微笑む若菜。
「良かった。じゃあ、一つになろう? 斤木くん」
再び体を倒し、折り重なるようにして総太郎に身を寄せる若菜。
ぬくもりと柔らかさを感じながら総太郎も彼女を受け入れ、今までで一番深いところにペニスがたどり着く。
(曽我部の体、奥まで温かい……)
見つめ合ったままゆっくりと、若菜は総太郎に口づけをする。
ちゅ……ちゅううぅぅ、ちゅ……
綾子に比べれば控えめなキスだが、テクニックよりも熱い気持ちが伝わってきた。
初めてのセックス、初めてのキス……柔らかい唇から伝わってくる緊張感のせいで、総太郎は信じられないほどあっさりと達してしまう。
びゅるるるっ、びくっ、びくんっ!
一度だけでは済まない射精に若菜の体がビクビクと打ち震えた。
綾子にさんざん搾られた後だというのに、どこに残っていたのかというほど大量な精液を若菜に注いでしまった。
「あんっ♪ あはぁっ、奥に、何度も叩きつけられてるッ」
中出しの感覚に気持ちよさそうに震えながら、若菜は更にキスを求めてきた。
チュッ、チュウウ、チュッチュ……
ついばむような軽いキスが繰り返される。
総太郎はそのたびにしびれるような心地よさを感じていた。
(そ、曽我部のキス、優しくて、一生懸命で、心がまた、溶かされる……)
その後もキスが続き、同時に膣内での射精も繰り返された。
若菜が落ち着きを取り戻す頃には、すっかり総太郎は骨抜きにされていた。
うっとりした様子で彼女を見つめる総太郎を眺めながら、綾子が小さく頷いた。
「これで引き継ぎも完了ね」
総太郎は視界の端に映る綾子の姿と、正面で自分を見つめる若菜を見比べていた。
「私が卒業したあとも若菜ちゃんが可愛がってくれるわよ。あなたもそのほうが毎日楽しいでしょう?」
今も妖艶な色気をまとう綾子とその後継者となる若菜。
短時間に二人の美少女に蹂躙され、心も体も完全に支配され尽くした。
綾子と同様に、総太郎は若菜に対しても今後勝つことはできないだろう。
「よろしくね、斤木君」
きゅっ……
若菜は未だ膣内で震えているペニスを軽く締め上げた。
「う、あ、あああぁぁ!」
その微妙な刺激で再び身を固くする総太郎。
若菜は自分の中でむくむくと膨らんでくるペニスの感触を楽しそうにしている。
そして、彼の頬にそっと手のひらを当てながら若菜がつぶやいた。
「綾子さん、もう少し引き継ぎを……セックスの手ほどきをしてもらえませんか?」
「いいわよ。毎日レクチャーしてあげるわ」
綾子に快諾された若菜は、ほっと一息ついてから、好奇心いっぱいの目で総太郎を見つめ直した。
その力強い眼差しに総太郎は怯んでしまう。
(お、俺は綾子さんに敗北しただけでなく、曽我部にも自信を与えてしまったのか!)
若菜が自分に向ける視線が綾子と同種であると総太郎は気づく。
この先ずっと、自分が若菜にかなわないだろうという恐怖心と期待、それらが混ざりあったものに心が侵食されていく。
「綾子さんからテクニックをいっぱい教えてもらって、キミの体に全部試してあげる」
その言葉だけで再び総太郎は達してしまった。
こうして、総太郎の戦いは終わった。
冴華への再戦はなくなり、流派の再興も果たせぬ夢と消えた。
しかし骨抜きにされた今の彼にとってはどうでもいいことだった。
明日からの学園生活が楽しみで仕方ないのだ。
綾子の性技を受け継いだ若菜が、総太郎を蹂躙する淫らな日々が始まるのだから。
第101話 if 『屈辱の檻 ~綾子~』(了)
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