『じっとしてると気持ちいいお店 ~誘惑・魅了・口封じ~』
軽い自己嫌悪を感じながらも、ついに来てしまった。
この雑居ビルにあるという評判の良い店、JKリフレ……名前がすでにいかがわしい。
なんでも「じっとしているときもちいいリフレクソロジー」ということで、マッサージが本当に上手らしい。
どう考えてもアレなニオイしかしないのだが、まさか未成年が出てくるわけじゃないだろうな。
心配事があるとすればそれだけだった。
料金は普通未満だし、フーゾク案内サイトなどでも悪評は聞かない。
「いらっしゃいませ♪」
ドキドキしながら店のドアをくぐると、女子校生姿のスタッフが笑顔で迎えてくれた。
その瞬間、心臓を握りつぶされたような気分になった。
「えっ!? 奈々子、ちゃん……」
目の前の女子校生は紛れもなく僕のカノジョの妹、のはずだ……髪型こそ変えているものの、この可愛らしさはめったにお目にかかれない。
すると彼女はにっこりと微笑み返してきた。
「はい、ナナコです。おにーさん、このお店は二回目ですかぁ?」
少し首を傾けながら、再び嬢がニコリと微笑む。
その反応に僕は大いに戸惑う。
胸元のプレートには確かにナナコと書かれていた。
だが仕事で本名を明かすはずがない。
他人の空似なのか、あまりにも自然な流れすぎて自分が間違っているとしか思えなくなってしまった。
この子の源氏名が偶然ナナコというだけなのだろう。
挙動不審になる僕の顔を、彼女は相変わらず少し首を傾げたままじっと見つめている。
「ああごめんね、一瞬知り合いだと思っちゃって……名前、偶然だね」
「ふふ、そうなんだ……えっち♪」
するとナナコは少し目を細めた。
色っぽい流し目というか、口元に手を当てている仕草がとても女性らしく見える。
そしてこんな表情を彼女の妹である奈々子ちゃんがするはずがない。
「な、なんでそうなるの!?」
「だって、お顔に書いてありますよぉ? 知り合いの女の子だったらどうしようって」
「そりゃあ……不安になるさ」
「くすくす、ですよね。緊張しちゃいますよね」
その言葉に小さく頷く。
本当にカノジョの妹だったらシャレにならない。
でもこの反応なら大丈夫だろう。
目の前のナナコはカノジョの妹ちゃんとは別人だ。
そんな僕の気持ちを察してなのか、ナナコは隣に寄り添って腕を組んできた。
「安心してください、知り合いの方とは別人ですからね」
「ああ、そうだね」
今の時間、お店のスタッフは彼女だけなので必然的に僕の相手をするという。
そして二人で腕を組んだまま、左奥の部屋へと入っていった。
ちょっと小ぎれいなカラオケボックスといった様子の店内も、こうしてみると明るくて清潔感がある。
雑念を振り払い、今を楽しむことに決めた。
部屋に入ると、ナナコはテキパキと簡易寝台のような場所にシーツをかけ始めた。
そして促されるままに服を脱いでうつ伏せになる。
正面に回ったナナコが僕の体に手を添えてきた。
ぎゅっぎゅっぎゅ……
細い指先に力を込めて、ナナコによる施術が開始された。
アロマオイルを用いた本格的なエステだ。
(きもちいい……本当に上手だな、このまま眠っちゃいそうだ……)
丁寧に筋肉をもみほぐされているという感覚がたまらなく心地よい。
細い指先が的確にツボを刺激してくる。
評判通りいいお店なのかもしれないと思い始めた時だった。
「さて、騙しあいはこれくらいにして」
「ふぇ……?」
「あらためて、いらっしゃいませ。お義兄さん♪」
逆さでもわかる。それは見慣れた奈々子ちゃん本人の笑顔だった。
「や、やっぱり! 奈々子ちゃんなのか!?」
「そうですけど何か?」
悪いことをしているといった様子など微塵も見せず、奈々子ちゃんが笑顔で答える。
「なんでさっき教えてくれなかったんだ! キミだとわかっていれば……んぐ……」
しゃべっている途中で、奈々子ちゃんの指先が僕の唇をぐっと抑えてきた。
さらに顔を寄せて、小さな声で囁く。
「もうここまで来ちゃったんですから、硬いことは言いっこなしですよ~」
ぎゅむっ♪
「ひゃうううううっ!」
「あはっ、おもしろい声いただいちゃいました~」
ケラケラ笑っている奈々子ちゃんを見ながら、僕は反射的に腰を引いてしまった。
なぜなら……
「それにお義兄さんのココはもう準備オッケーって感じです?」
奈々子ちゃんの手のひらが、すでに主張し始めていた股間に添えられていたからだ。
しかもその指先はじっとしている様子でもなく、さわさわと表面を撫でまわしながら何かを探り当てようとしていた。
(き、気持ちいい……あの奈々子ちゃんに、こんなことをされるなんて! ふあ、ああぁぁ!)
求めるように腰が跳ね上がるのを必死でこらえていると、また彼女が楽しそうに笑う。
「奈々子、ちゃん、あうっ、あ……こ、こんなところで働いてるなんてお姉さんが知ったらどうなると思ってるんだ!」
「んーっと、それはぁ……できれば黙っててほしいです……」
一瞬だけ困った表情を浮かべてから、まるで傷ついた子犬が泣くような声で奈々子ちゃんがこちらを見つめてきた。
その可愛らしさに見とれながら、絶え間なく与えられている股間への誘惑に耐える……いや無理だ! こんなの耐え、られない!
シュッシュッシュッシュ……♪
トランクスの隙間から指先が忍び込んできて、一発で亀頭を探り当てられた。
さらに指先はカリ首を絞めつけ、優しく揺さぶってくる。
「奈々の言うこと聞いてくれたら、大サービスしちゃいますよ?」
「えっ」
気づけば僕の首に奈々子ちゃんの腕が回されていた。
今にもキスができそうな距離。
もちろん今までこんなに接近したことはない。彼女の姉に知られたら即処刑だろう。
「ど、どうせ、またさっきみたいに嘘を……」
「ふふっ、これは本気ですぅ。取引ですから嘘は言いません♪」
「だからといって……」
「じつはね、奈々も気になってたんですよぉ? お義兄さんのこと」
ふううぅぅぅ~~~~~♪
甘ったるい声と、温かい吐息を浴びせられた僕は、不覚にも恍惚感で満たされてしまう。
もちろん年下である彼女の妹に、こんな風に手玉に取られるなんて。
クニュクニュクニュクニュ……
「ッ!!」
スナップを利かせた妖しげな手つきで僕を追い詰める奈々子ちゃんの笑顔は、もはや魔性のエステティシャンと呼ぶしかなかった。
こんな風に心と体を甘やかされながら美少女に迫られたら、跳ね返すことなんて……
「な、奈々子ちゃ……だめ、だよぉ……」
「んー、手ごわいですね? 奈々は最初から本気ですけど、お義兄さんには建前が必要ですよね」
すると奈々子ちゃんは僕の後頭部に回した手に力を込めて、思い切り引き寄せてきた。
チュ……♪
ぷっくりしたツヤツヤの唇が呼吸を奪い、きれいなネイルをまとった指先がペニスを絡めとる。
同時に姉以上にほっそりした美脚が僕の両脚から自由を奪い、身動きをとれなくしてくる。
「あっ、あ、あああぁ……!」
「そろそろ本気出しますね。これからの時間は、お店のナナコとおにーさんとの秘密です♪」
抵抗できない僕に覆いかぶさるようにしてから、ナナコはゆっくりと服を脱ぎ始めた。
ふにゅっ……
(む、胸があああああああああああああっ!?)
真っ白な肌に申し訳なさそうにくっついている桃色のつぼみを凝視してしまう。
それに気づいたのか、ナナコはクスッと笑ってから乳首を僕の目の前に近づけてきた。
(きれいだ……こんなの見せられたら、絶対我慢できなくなる……)
彼女の妹に幻惑されているという事実に打ちのめされつつ、背徳感が快楽を呼び起こす。
正直に言って触りたい……このきれいなバストを思い切り揉んでみたい!
「おにーさん、じっとしているときもちいいリフレクソロジー、興味ありますよね?」
「あ、ある……よ……んはああああああああああっ!!」
しこしこしこしこ♪
「ほら、もうこんなに元気にお返事してるぅ」
こちらをじっと見つめながら、ナナコは巧みに手コキで僕を誘惑する。
自分の彼女の妹であることはわかっている……つもりだが、本能には逆らえない。
この場合は煩悩か、どうでもいい……だめだ、この手コキうますぎる……ッ!
「おにーさぁん……♪」
「ななこ、ちゃん……」
甘ったるい声で耳を犯され、視界は美しい肢体で塞がれ、周囲に漂うあやしげな香りに幻惑される。
非現実的な空間に酔いしれ、僕はナナコを心の底から求め始めていた。
「今度はおにーさんのほうから、キスしてくれませんか? ひゃうっ、ん……んんー♪」
んちゅ……ぅ……
返事をする代わりに、僕はストレートにナナコに口づけた。
それと同時に遊んでいた彼女の片方の手のひらが僕自身の根元をつかみ、優しくマッサージをし始める。
クニュクニュ、クチュッ、しこしこしこしこしこ……シュッシュッシュ♪
いつの間にかローションまみれになっていた彼女の指が容赦なく快感を送り込んでくる。
「んんんん!?」
「ふふふっ、ご褒美ですぅ♪」
ぴちゅ、チュルルル……♪
一瞬だけ口元を解放された僕が新鮮な空気を吸い込むと、再びナナコは激しく口づけをしてくる。
完全に呼吸を乱された僕は防戦一方で、なすがままに手コキで追い詰められてしまう。
(でるっ、このままじゃ、すぐに出ちゃううううううぅぅぅ!!)
ジタバタしようとしても、ナナコは少しずつ体を寄せて僕を逃がそうとしない。
しっかりと密着した美脚で捕縛したまま、時々淫らな言葉をささやき続ける。
「ナナコの手のひら、みんな男の人は気持ちいいって言ってくれるんですよぉ?」
「はぁ、はぁ、な、ナナコちゃ、んはあああああああ!!」
クイッ♪ シュシュシュシュ……
人差し指に亀頭がめくられ、軽くはじかれた後に手のひら全体で包み込まれた。
そのままクルクルと手首を回転させられると悶えることしかできない!
「この間きてくれたおにーさんなんて、手のひらのテクだけでメロメロになっちゃって……」
「あ、ああああぁぁ、そこはああああ!」
「いっぱいいっぱい興奮させてから、最後にそっとおちんちんを撫でてあげたら、それだけでもうドピュ……」
僕は声も出すこともできず、そのエロすぎる解説を聞かされ続けた。
しゃべり方もそうだけどナナコは仕草や表情がいちいちエロすぎる。
はむっ……
「あひゃああああああ!」
「クスッ、あとでたっぷり味わってもらいますから♪」
軽く耳をかまれた瞬間、僕はみっともない声をあげてしまった。
その様子を見届けてから、ナナコはゆらりと膝立ちになった。
「ここからは特別サービスですぅ」
ふにょんっ……
(あ……こ、これ……!?)
視界が暗闇になるが、その感触だけで僕はすべてを悟った。
男なら絶対魅了されてしまうであろう柔らかさと、ほのかに香る懐かしい香り……
「いつもは背中だけなんですけど、今日はお顔に……ふふふふふ♪」
ふにゅっ、ふにゅふにゅ、ふよんっ!
「このままスライドしてぇ……」
「うあ、あああああ! やわらか、んうぅぅぅぅ……」
何度も何度も顔を撫でまわされ、僕は言葉を失ってしまう。
たっぷりした質感の見事なバストのおかげで一時的に思考能力が完全に奪われてしまったのだ。
「んふふふ、今からこのかたぁ~いおちんちんを、甘やかしてあげますね♪」
ツツツツ……
顔を蹂躙していた柔らかさが首から胸、腹のほうへと滑り落ちてゆく。
そしてギンギンにいきり立っている股間を、優しく包み込むように押しつぶしてきた。
「ふあ、あああああ、こんな……」
「なかなか我慢強いですね? おにーさん♪」
感心したようにナナコが笑う。
肉棒が完全に埋没した瞬間、正直なところイきかけた。
(か、彼女の妹にぶっかけるわけ、には……だがしかし、うああああああああああ!!)
相手がナナコじゃなかったらすでに暴発していただろう。
そして、相手がナナコだからぎりぎり踏みとどまっているとも言えるわけだが、射精するのは時間の問題に思えた。
「じゃあ、超特別リフレ……いきますね?」
パサッ……
歯を食いしばる僕の顔の上に、小さな布が落ちてきた。
「えっ、まって! 嘘だろ……な、奈々子ちゃん!?」
さすがに驚いた僕はナナコを見つめる。
そこには、舌なめずりをしながら、自らの右手の指で秘所を開き、僕の腰にまたがっている彼女がいた。
(きれいな、ピンク色だ……それに毛も薄くて、腰のクビレも最高に……)
美しいスタイルに魅了された僕には、もうそれ以外のことを考える余裕がなかった。
あの場所に挿入したらどれくらい気持ちいいのか、あの肌に自分から触れたらどれだけ満足できるのか……
それから十秒程度、自らの下半身を見せつけたナナコが僕の胸に両手をついてきた。
そして器用に腰を位置を調整して、膣口で亀頭を一度軽く舐め上げた。
ヌチュ……
「はうううっ!」
思わずあえいだ僕を見て、ナナコが笑った。
「くすっ……瞬殺してアゲル♪」
ずちゅううううううううううううううううう!!!
「うわああああああああああああああああああああ!!」
「あん、かたぁい♪」
嬉しそうにつぶやきながら、ナナコがぶるっと小さく震える。
一気に腰を下ろし、肉棒を深く迎え入れたと同時にナナコの膣内がリズミカルに僕を締め上げた。
最奥、入り口が同時に締め上げられ、次の瞬間うねうねと内部が波を打ち始めた。
くにゅくにゅ、キュッキュ……!
「えへへ、おにーさん? これが さ・ん・だ・ん・じ・め ですぅ♪」
「あ、あひ、ああああ、なにこれええええ!」
「おにーさんだけにあげる、特別なウェーブマッサージですよぉ」
ビュルッ、ビュルルルルルルル!!
その言葉を聞き終える前に射精させられていた。
ゆらゆらと前後左右に体を揺らしながら膣内で肉棒をしゃぶりつくす魔性のテクニックの前に、なすすべもなく精をささげてしまう。
「んうぅ、熱いのいっぱい……ふふっ、うふふふふふ♪」
打ち付けられる白濁を感じながらナナコは淫らに口元をゆがめた。
そしてさらに、ヒクついたままの肉棒を奥へと誘うようにグイグイと腰を押し付けてくる。
ぎゅうううううっ……キュッキュウウウウ……
「ナナちゃ、あ、あ、締まる、しまっ! んあ、はああああああああ!」
ドピュ、ドプッ……
悶えながら僕は虚空をつかもうとした。
その手を奈々子がしっかりとつかんで、指を指を絡ませてきた。
「はぁい、恋人握りです♪」
「うあっ、だ、だめええええ! それやばいからだめえええええ!!」
「もう遠慮しなくていいんですよぉ……ナナコにもっと搾られたいんですよね?」
ちゅ……♪
優しいキスがさらに僕を深く魅了する。
全身の力が吸い取られて、気持ちいいいいいぃ……
「またイって? ふふふ♪」
「あ、だめ! ち、ちが……んあああああああああああっ!!」
ビュ、ビュッ!
もうやめてくれという意思表示のはずなのに、ナナコは膣内で肉棒を弄び続ける。
指先すら満足に動かせないほどの疲労感の中、ベッドのわきに置いてあった時計のブザーが鳴り響いた。
「こんなにサービスしたんですから、ナイショにしてくれないと駄目ですからね? お義兄ちゃん♪」
ナナコは少し物足りなさそうな表情をしながら、僕に向かって可愛らしくウインクするのだった。
(了)