選択肢1・このままフェラを続けてもらう (オプション選択なし)
追加オプションについては辞退した。
それでもリオンちゃんは笑顔を崩さなかった。
「うん、べつにいいよー。
元々フェラテクだけで搾り尽くす予定だったし」
「さらっとすごいことを言わなかった? 今」
平静を装った返事をしつつ、僕の頭の中はすでに射精のことしか考えられなくなっていた。
中断されたフェラテクをすぐにでも再開して欲しい。
射精寸前の焦燥感をもっと味わいたい……
そんな思いが表情に見え隠れしていたようで、リオンちゃんはヒクヒク震え続けるペニスを優しく手のひらで撫で回してくれた。
「おちんちん、もうすっかりお猿さんモードだね?」
「あああぁぁぁ……ッ!」
すべすべした肌触りの指に弄ばれるのがこの上なく心地よい。
でも彼女の口の中はこの十倍気持ちいい。
(はや、く……あの唇に、包まれて……ああああぁぁ!)
正面にいる彼女の口元を注視してしまう。それだけで興奮が上乗せされる。
「リオンリオンちゃん、も、もう……」
「うんうん、いいよー。でも今日はぁ、目一杯焦らしてから暴発させてあげる」
獲物であるペニスの先端をクチュクチュと指先でこね回し、快感を刷り込むように撫でながら、リオンちゃんの顔が沈んでいく。
整った顔立ちは以前のギャル系から進化してますます美しくなり、それ以上にテクニックが進歩し続けている。
チュ。
「ああああぁぁぁッ!」
優しく触れるようなキスだった。
亀頭の頂点に小さく口づけたあと、わずかに開いた唇の隙間にペニスがくわえ込まれていく。
ニュル。プチュッ。
亀頭の半分がようやくくわえこまれ、快感が伝播してくる。
僕が見えやすいように顔の角度を変えて彼女は微笑む。
(じれったくてイキたくても出せないみたいな? 時間いっぱいまでおかしくしてあげる)
視線が交差した時、頭の中にそんな声が流れ込んできた。
もちろん自分の思い込みだろう。
でも彼女の大きな目は確実に宣言していた。
フェラだけでいつでも終わらせることができる、と。
(た、耐えなきゃ……我慢するんだ!)
この幸せな時間をできるだけ長く味わうんだ。
そんな微かな使命感が僕を強くする。
両手をギュッと握る。腹筋に力を込める。
「ちゅる、あは……チュッチュッチュッチュ♪」
でもそんな決意をあざ笑うように、彼女のキスフェラが僕を蹂躙していく。
本番さながらに女性の体内への挿入と抽出を繰り返す光景は卑猥すぎた。
しかも女性上位で、だ。
硬直させられたペニスを舐め溶かすように、舌先が、口元が何度も僕を犯す。
「んはあああああああっ、だ、だめええええええ!!!」
気づけば僕は叫んでいた。
そしてまた彼女の体をつかもうとして指先を伸ばしていた。
チュポッ。チュポッ。チュポッ。チュポッ。チュポッ。
わざと音を聞かせるような吸い付きフェラに悶絶する。
手元が、太ももが快感で震えておぼつかない。
「ひうっ、あっ、あああっ、漏れ……」
「あはっ、生殺しされるの気持ちいいでしょー。でもお触りはダメだよ?」
ぱしっ!
「えっ」
彼女の右手が僕の左手を掴んだ。その直後、反対側も同様に。
(これっ! の、ノーハンドフェラだ! こんなのされたらあああああああああああーーーっ!!)
手首を彼女にやんわりと拘束されたまま繰り出されるフェラは、さっきよりも優しかった。
でも染み込んでくる快感は比較にならない。
(カリ首を弾いてやると、男はみんな泣き出しちゃうんだよね)
上目遣いの彼女の瞳が雄弁に語る。
僕は無意識にウンウンと頷いていた。
やがてペニスを解放して、クスッと笑いながら彼女が小さく首を傾げた。
(おちんちんがトロトロに溶かされて、頭の中も一緒に溶かされちゃうみたいな?)
今度はおそらく口に出してそう言ったはずだ。
でもわからなかった。
ゆっくりうごめく口元を僕は魅了されたように眺めていたのだから。
そしてまたくわえこまれる。
じわりとした快感が蘇り、下半身が蕩けだす。
フェラが始まってからもリオンちゃんは僕を見つめ続けてる……これだけでも立派なオカズになるだろう。
柔らかな感触と彼女の顔立ち、温度や香りをペニスに刷り込まれているのだから。
この瞬間、僕の思い出しエッチが約束された。
(もう、いい……イきたい……)
そう思った途端、全身から我慢する力が抜け落ちた。
引き締めていた腹筋が緩んでブルっと震えた。
下半身が溶けるような感覚が一層強まった。
さっきまでこらえていた恥ずかしい、情けない声が口から溢れ出す。
手首を掴んでいるリオンちゃんにも僕の限界は伝わったのだろう。
「そろそろ気持ちよ~くトドメさしてあげるからね?」
低い声でそう言いながら大きく息を吸い込み、大きく口を開けて彼女がペニスを深くくわえ込む。
すっかり快感でふやけたペニスが丸呑みされた。
その瞬間、僕の背中に今までで一番の快感が駆け抜ける。
「んっんっんっんっ♪」
「ああああっ、で、でちゃうううううっ! リオンちゃ、リオ……ふああああああああああああああ!!!」
ビクビクビクビクッ!
射精より先に全身が波打つように震えだした。
まるで早く出したいと叫んでいるように。
そして――、
「イくううううううううううううううううっ~~~~~~~~~~~!!」
ビュクッ、ビュクウウッ、ドピュドピュドピュドピュ……
思い切り背中をのけぞらせながら絶叫する。
少し遅れて敗北の証である大量の精液が、彼女の口の中へ注ぎ込まれた。
ずりゅうううううう~~~~~~~~ッ!!
「ひああああああああああっ!?」
小さな口元から一滴もこぼすことなく、コキュッコキュッと喉を鳴らしてリオンちゃんは僕の白濁をすべて飲み干す。
(すご、い……こんなのされたら、心まで溶けちゃう……)
うっとりと彼女を眺めていると、顔をゆっくり上げてこちらを見つめてきた。
「まだ残ってるよね? たっぷり出していいよ。
おにいさんの全部飲んであげる……これはサービスにしとくから」
飛び切りの笑顔でそう告げてから、ファサッと髪をかきあげるリオンちゃん。
長い手足や脇の下、腰のラインなど全てが僕を魅了する。
そしてこういった優雅な仕草が彼女によく似合っていた。
甘い香りで僕を魅了してから、リオンちゃんは再び股間に顔を沈めてペニスを甘やかし始めた。
「んっ♪ んふっ、ふふふふふふふ……コク……コクン……」
「あああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーっ!!」
震えながら僕は果てる。ほとんどドライ絶頂に近かった。
快感が何度も体の中で反射して、僕を責め続けるようだった。
ぴゅっ、ぴゅるっ……
棹の中に残っていた分は瞬時に引き出され、新たに製造された僅かな精液も吸い上げられる。
(も、もう我慢なんてできない、リオンちゃんに、全部吸い尽くされるううううううぅぅぅ!!)
弱々しく抵抗する僕を抑え込みながら、時間いっぱいまで彼女は僕を愛してくれた。
やがて残り時間5分を知らせるタイマーが鳴り響いて、ペニスはリオンちゃんの唇から開放された。
「前よりもいっぱい出たね。今年も私に負けちゃった気分はどう?」
疲れた様子もなく彼女が微笑んでいる。
以前よりもきれいになったリオンちゃん。
そして磨きがかかった彼女の性技の前になすすべもなく精を捧げてしまった自分。
その笑顔に打ちひしがれながらも、僕はまたこの店に来たいと願うのだった。
(オプションなし くちびるの虜END)