2・プラス5000円支払う (オプション選択)
彼女からの提案に一瞬だけ戸惑う。
財布の中には残り4枚の紙幣しかなかったはずなのだ。
でも……
「あっ、電子マネーでいいのかこのお店」
リオンちゃんがベッドの下からカードリーダを出してくれたから、素早く決済処理を済ませることができた。
欲望に忠実な男でありたいが支払いが滞る愚かさは持ち合わせていないのだ。
「まいどあり~♪ じゃあさっそく……」
しゅる、しゅるるるる。
「え」
「お店には内緒だよ? 下のお口で搾り取ってあげる」
あまりの驚きに言葉を失った。
目の前の彼女は一糸まとわぬ姿……ではないが、ブラ以外の全てを脱ぎ去った姿になっている。
むしろこのほうがエロい。胸を隠しているから自然と視線が落ちて、うっすらとした毛が生い茂る部分を見てしまう。
(あんまり使ってないみたいな、とてもきれいな色だ……)
瞬時にそう判断した。
リオンちゃんの秘所、茂みの奥にあるピンク色の淫らな唇が、すでにしっとりと濡れているように見えた。
彼女が言ったとおり、これは下の口だ。これから行われるのはやはりフェラの続き。
しかも美しいリオンちゃんが普段は見せないであろうシークレットオプション。
「あんまり見つめないで。はずかしいよぉ……」
「ご、ごめん!」
「ふふふ、おちんちん触るね?」
「あっ、ま、待っ……」
ぴとっ。
そっと触れられただけなのに気持ちいい。
僕の気持ちが高ぶっているから。
この指でしごかれて、口でしゃぶられて、そして今度はオマンコの中で……
「じっとしててね? ゆっくり入れてあげる」
片膝を立てた彼女が腰をクイッと突き出す。
目の前で魅惑のクビレが揺れる。
そして快感を待ちわびてヒクついたペニスの先に、オマンコによる甘いキスが施された。
ヌチュリ。
「んああああっ!」
やさしく重ねられたのは淫らな唇……桃色の花園の入り口。
オマンコの入り口ですら僕を圧倒してくる。
「まだ触れただけだよ? 大げさね」
「ちがう、これ、きもちよくって!」
ヌリュヌリュヌリュッ。
僕の喘ぎを楽しむように、もっと引き出すように彼女が腰を振る。
ぬめりきった先端が彼女の入り口に翻弄されて涙を流しだす。
鈴口をクリトリスでコリコリと刺激されて思わず腰をひくが、のしかかられている以上どうしようもなかった。
クプ。
「あはぁっ……大き……んっ! んうぅっ!」
ゆっくりと先端がくわえ込まれていく。
まだちょうど半分くらいしか埋まってないけど、すでに射精してしまいそうだった。
「これ、やば……うっ、あっ、あ!」
「私の膣内、気持ちいい? 私もおちんちん気持ちいいよ……」
甘く囁かれると心が緩む。
心が緩むと快感が染み込んできた。
リオンちゃんが左右にシーソーみたいに腰を揺らすたびに、ペニスがズプズプと飲み込まれていく。
亀頭がクプッという音とともに見えなくなり、そこから先は比較的スムースに挿入されていった。
だが真ん中あたりで急に腟内が狭くなって、亀頭が握りつぶされたような感覚に陥る。
「我慢してね?」
「こ、これって……!」
「私のアソコって、奥へ行くほど狭くなるみたい。だから耐えて?」
にっこり微笑みながらユラユラと腰を揺らしてくるリオンちゃんに見とれながら、やがて僕と彼女は完全に一つにつながった。
「どう? 全部入ったけど」
「あうっ、これ、わざとやってるの?」
「なんのことカナ?」
とぼけたように彼女は言うけど、一番奥まで飲み込まれた僕は必死だった。
(なんか、オマンコの奥がヒクヒクしてて……超気持ちいいいいいいいいいいいいっ!!!!)
リオンちゃんの膣内は独特だった。
すべてペニスを受け入れたあと、まず根本がきゅっと締め上げられた。
まるで逃げ場を封じるように。
その後で、一番奥が少しだけ緩んで刺激が優しくなったかとおもったけど、そうではなかった。
まるで柔らかいブラシが、裏筋やカリ首部分をサアアアアーっとなで上げていくような刺激が何度もやってきたのだ。
「うあああっ、これ、やばいよ……」
「ふぅん?」
彼女自身は意識していないようだ。いや、そう思いたい。
意識的にこんな快感を生み出せるなんて信じたくないから。
根本はしっかりと締め上げられたまま、腰を振っていない彼女の膣内で僕は悶え続ける。
(これって、そうだ、同じなんだ……彼女のフェラと同じっていうか、それ以上にやばいんだ!!)
頭の中で何かがつながった。
この刺激の正体が、まるで濃厚なフェラチオと一緒だということに。
「私の膣内、うにゅうにゅして気持ちいいってよく言われるんだぁ」
「う、うんっ!」
軽く言ってくれるけどそれどころではなかった。
オマンコによるフェラであるという認識が僕をさらに追い詰める。
横たわった僕の上に腰を下ろしてじっとしていた彼女が、ゆっくり前後に腰を振り始めた。
クイッ、クイッックイッ!
「なっ、だめっ! 動いたら本当に――」
「おにいさんはどれくらい我慢できそう?」
「ッ!!」
見上げればそこには小悪魔の顔をしたリオンちゃんがいた。
完全に男を手玉に取った愉悦を表情に浮かべながら僕を見下ろす美しい悪魔。
膣内では相変わらずねっとりとペニスがしゃぶり尽くされていた。
特に先端部分が僕をからかうように、舌先を尿道に突き刺してくるような刺激を送り込んでくる。
快感に打ちのめされたペニスがブルッと震えると、膣内全体が収縮してさらに喜ばせにかかってくるのだから堪らない。
「ふふっ、まだ腰を回してないよ? それそれっ」
前後に振られる腰の速度がだんだん上がっていく。
ヌチュヌチュヌチュヌチュ、ドチュッドチュッドチュウウ!
たっぷりと潤滑油をまとわりつかせたペニスを操るように彼女がグラインドを繰り返す。
(きもちいいっ、きもちいいいいいいいっ! 逃げらんない、こんなの気持ちよすぎておかしくなる!)
膣奥でフェラをされたまま、他の部分もそれ以上の快感を刻まれているのだ。
しかもちゃっかりリオンちゃんの指先が僕の乳首をつまんでコリコリしているうううううううッ!!
「あっ、あああーーーーーーーーーー!!」
「まだダーメ♪」
無意識に伸ばした腕をパシッと掴まれ、ベッドに押し付けられる。
リオンちゃんの形の良いおっぱいを触ろうとして拒絶されたという以上に、女の子に抑え込まれていることが僕をさらに興奮させる。
「ここでゆ~~~っくり腰をくねらせてあげるとぉ……」
ヌチュウウウウウウウウウゥッ、クチュゥウゥゥゥ!
腰のクビレが妖しくうごめき、僕の目の前で円を描く。
蕩けきった肉がさらにもつれあって、彼女との一体感が増す。
ペニスはもう彼女に溶かされてしまったんじゃないかというくらいに熱くなっていて、むき出しになった神経が快感だけを僕に届けてくる。
クニュウッ♪
「うあああああっ、ああっ!! 締め付けが先っぽに全部……んうう!?」
「もううるさいなぁ~。そんなに叫んだらお店にバレちゃうっしょ?」
チュッ。
ペニスがトロトロにされた後に、今度は頭の中までもトロトロにされてしまった。
僕を魅了する唇にキスをされたからだ。
「んっ、んっ、ぷちゅ……ふふ……レロォ……」
微笑みながら何度も彼女はキスを繰り返す。
フェラと同じ技巧が僕の舌先に振る舞われる。
(こんなの、しぬ、しんじゃう……)
ペニス同様にヒクついたままの僕の舌先を彼女は容易に支配する。
自分の舌を巻き付かせ、男根に見立てた僕の舌を何度も上下に揺さぶって唾液まみれにする。
卓越したキステクを受けている最中も、膣内ではペニスが甘やかされ続けている。
全身が蕩けたような気持ちになってからしばらくして、リオンちゃんが静かに離れた。
「ふ、ああぁぁ……」
「ベロチューはサービスにしておくね。
おにいさんの叫び声とか喘ぐ顔が可愛かったから」
朦朧とした意識の中で、僕はリオンちゃんが鎖を取り出すのが見えた。
「じゃああらためて……これ使ってみよっか?」
「これは!」
ベッドの下から取り出したそれはプラストック製の鎖。
カラーチェーンと呼ばれるものだろうか。
でも今の僕が縛られたら、自分では解けそうもない代物だった。
「これ、どうするの?」
「おにいさんを縛るんだよ。暴れ出さないようにね。ほら、バンザイして?」
強制的に両手をあげさせられた僕は、手首に鎖を巻き付けられて固定されてしまう。
しかも鎖はとても長かったらしくて、余った分を僕の首に一周巻かれて……
ジャラッ。
「屈辱的だねぇ~。
でもおにいさんこういうのも好きでしょ? ふふふふふ」
鎖の端を彼女がくいっと引っ張ると、首に巻かれた部分が締め付けられる。
まるで犬にされてしまったような屈辱感だった。
(くやしい、でも、なんだよこれ……引っ張られると幸せになる、なんて……)
「私の飼い犬にしてあげよっか? ふふふふ」
「い、いやだ!」
「そう? おちんちんどんどん大きくなってるけど」
「!?」
リオンちゃんが何度も鎖を軽く引いて僕を幻惑してくる。
彼女に支配されていることを思い知らされる。
僕は無力だ……でも、何故か興奮が収まらない。
「そろそろいい頃合いかな?」
「う、うううぅぅ……!!」
「可愛い奴隷クン、そろそろ私に負けちゃいなさい」
「ッ!!」
「オマンコ気持ちいいよね? 私に何もできないままおちんちんをいじめられて感じちゃってるんだよね」
彼女の言葉がどんどん心に食い込んでくる。
しかもそれは刺さると心地よい、毒が塗られた太い針。
「もうイっちゃお? おまんこの中で私に負けちゃおうよ」
「それ、は……」
「とびきり気持ちいいフェラ、してあげるからさ。ほ~ら♪」
誘惑と屈辱を織り交ぜた毒を耳から流し込まれた僕は身動きが取れなくなってしまう。
そんな哀れな獲物を確実に堕落させるために、リオンちゃんは前後左右に腰を振り始めた。
「どう? おまんこフェラのお味はいかが?」
「いぎっ、あああっ、なにこれっ、だめえええええ!!」
「クスクスッ、さすがにもう我慢出来なさそうだよね~?」
クネクネと揺らめく腰使いと、美しい彼女の顔立ちに魅了される。
長い髪が揺れるたびに香る花の匂いのシャンプーや、しっかり乳首を責め続けている指先に翻弄される。
やがてもう射精するという数秒前になって、彼女が体を僕に預けてきた。
いつの間にはブラを外してヌードになっていた彼女。
その豊かな胸と僕の胸がピッタリと重なり合って、お互いがさらに一つになる。
「おにいさん、もう天国の入り口だよね?」
「くっ、うあっ、エッチなこというのダメだよ!」
「はずかしいの? じゃあ、イっていいよ……おにいさん……」
「え!?」
「私のおまんこで溶かしてあげるからさ。トロトロトロ~って」
彼女の息遣いと胸に感じる鼓動が僕の最後の忍耐力を削り取った。
甘いささやきがトリガーとなって、ついに僕は自分から腰を跳ね上げてしまう!
ガクガクガクガクッ!
「あんっ、激しい! お返ししちゃうねッ」
くちゅうううううううううっ♪
僕の動きに応えるように、彼女は自ら膣奥を強く締め上げた。
「うわあああああ……ッーーーーーーーンーーーーーッ!!」
ビュクビュクビュクビュクウウウ!!
情けない声を出しながらブリッジするようにして僕は果ててしまう。
こんな快感を我慢できるはずなんてなかった。
だから叫ぶしかなかったのだが、
チュウウウウッ。
その声を塞ぐように、彼女が再びキスをしてくれた。
乱れる呼吸をいなすようにしながら、何度も何度もキスをされているうちに全身から力が抜け落ちた。
骨抜きにされてすっかりおとなしくなった僕を見下ろしながら彼女が笑う。
「はい、おしまい♪
最後全然我慢できなかったみたいね?」
「う、あああぁぁぁ……」
快感が強すぎて、まともに話せなくなった僕にもう一度キスをしてからリオンちゃんが正面から見つめてきた。
「私を選んでくれてありがと。
今日も負けちゃったけど気持ちよかったでしょ」
「うぅぅ……」
うめき声しか返せない僕を見て彼女がまた笑う。
でも不思議と悔しさはなかった。全て彼女に溶かされてしまったから。
(またこなきゃ……でもこれ以上は、やばいかも……)
オプションの金額が安すぎると思えるほど僕は満足していた。
何も言い返せないほど快楽漬けにされた。
でもこれでいい、リオンちゃんのおかげで当分夜のオカズに困りそうにないから。
それから数分後、プレイ時間の終了を知らせるブザーが鳴り響いた。
短いながらも濃厚すぎる時間を過ごしたことになる……なんてことを考えながら服を着て帰る支度をする。
「またお店においで、おにいさん♪」
最後まで笑顔をみせてくれた彼女に向かって、僕は小さく頷いてみせるのだった。
(オプションあり 名器の餌食END)