『メスガキなんて言わないで』
僕の目の前で仁王立ちしてるツインテール少女は、近所の子供という愛らしい響きとは一線を画した存在である。
「ちょっと! どこ見てんのよロリコン」
「え」
で、今日も年上の僕に対する第一声がコレだよ! 親しき仲にも礼儀ありと先週教えたはずなのに、こちらの話なんてまるで聞いちゃいねえってことか……
おそらくジュニア向けアパレルブランドのものであろう大人びた印象の服と、生意気そうな目元を演出するプチメイク。
とりあえずこいつはメスガキである。
一般的な意味のそれと違って、今のところは単なる印象の問題だが。
とにかくこいつはそういうやつなのだ。
小日向美弥(こひなたみや)は僕に対して優しくない。
「ううん、ぜったい見てた! あたしの! この! みずみずしい体を!」
「みずみずしい体って言われてもなぁ……」
正直に言うが、別に意識してどこかを見ていたつもりはない。
整った顔立ち以外にその平坦に近い体型のどこも見るべきところはないからだ。
強いて言うなら着ている服が高そうだなという意味でスカートのフリルを見つめてた。
今の彼女に僕が何を言ってもおそらく信じてもらえないだろうけど。
「また見てる! えっち!!」
「……」
見るべきところのない体なんて返しをリアルでしようものなら即刻セクハラで訴えられてしまうので黙り込む。
美弥ちゃんのお母さんはとてもいい人なんだけど娘はそうでもないという悲しい現実。
「はぁ……」
「なにその溜め息。失礼なこと考えてる目をしてる……」
「それはいいがかりだろ! さすがに」
「今のもセクハラだからね。ママに言いつけてやるから」
「えええぇ、お母さんって……ユキコさんに!?」
待ってましたとばかりに得意そうに胸を張る。胸ないけど。
「これでアンタの評判もガタ落ちね! ママは時々褒めてるけど」
あ、そうなんだ。時々褒められてるんだね、僕。
「なにニヤけてんの? キモッ」
「そんなことはないけど。
根も葉もない事をお母さんにチクるのは勘弁してくれないか」
「アンタのお願いなんてもちろん却下よ!
それにうちだけじゃなくてそっちのママにも告げ口してやるわ!」
「げっ! それは是非やめてほしいというか……」
自分に負い目はないけれどそういう噂を立てられていいことなど何一つない。
思いとどまってもらうしかない。どうしようか。
「覚悟しなさいよ。あることないこと吹き込んでやるからね」
きゃーはっはっは、せいぜい震えて眠るのね!」
捨てゼリフを残して彼女が僕に背を向ける。
困ったな。気づいていたけど性格がよくない。
僕に対してだけなのか、他の人に対してもそうなのかはわからないけどこのままだと将来の将来が不安だ。
ただ見た目が可愛いだけの女性に泣かされる男が増殖してしまうのもよくない。
苦労して彼女を育ててる美弥ちゃんのお母さんのためにも、ちょっとわからせてやらないといけないのかもしれない。
だがその日は無事に終わった。
告げ口もなかったみたいでホッとしている。
それから数日間、僕は彼女のことを避けるようにしたのだが、今度は逆に向こうからつきまとってくる。ツンデレか。
「ねえ、ちょっといい? 良くなくても話すけど」
「こっちに拒否権はないのね」
「そうよ。アンタは黙って聞いてなさい。
あ、明後日あたりにママがアンタにお願いがあるって」
「なんですと」
「わかりやすく嬉しそうな顔すんな! キモい」」
ユキコさんからのお願いかぁ……なんだろ。ちょっと気になる。
彼女の母親は、そりゃあもう美人さんだ。
年齢的にも僕と十歳も離れていない。
ご主人とは穏便に別れたと聞いているが理由は定かではない。
ただ女手ひとつで育てた娘がこんな生意気になるなんて不憫でならない。
見た目だけなら美弥ちゃんは母親似で可愛いことに違いないのだが。
「ねーねー、ママに会えるのそんなに嬉しい?」
「そりゃうれ……べ、べつに?」
「だったらそのニヤけ顔やめなさいよ」
バレバレだった。だってユキコさん優しくて綺麗なんだもん。
美弥ちゃんにも将来はそういう女性になってほしいものだ。
「アンタがあたしのおとーさんになるとか望んでないから!」
「!?」
「ぜ~~~~ったい狙ってるでしょ? ロリコンのくせに!」
「狙ってないし、ロリコンでもないし!」
「ハンッ、どうだか! エロいことにはかわりないでしょー」
「ぐぬぬぬぬぬ!」
このメスガキめ、ぜったいにわからせてやる!
今は手を出せないけど、そのうち絶対僕が全力で再教育してやるからな!!……と心で叫びながら自分を押し殺す。僕は大人だからね。
数分以上言いたい放題僕を罵った後、スッキリした表情で彼女は帰っていった。
そして数日後、予告通り美弥ちゃんのお母さんがやってきた。
訂正しよう。
お母さんといっしょに彼女がやってきた。
ついにこの日がきたか。
話を聞いてみると、今夜一晩だけ美弥ちゃんを預かってほしいということだった。
うちの母親が快諾して話は終わった。
そしてまた女性特有の世間話が始まる。
僕らをそっちのけで母親同士は会話に花を咲かせているのだが、どうにも美弥ちゃんの様子がいつもと違う。お母さんが近くにいるからなのだろうか。
「こ、こんにちは……今日はおとなしいね。美弥ちゃん」
「ウン。美弥、悪いことしないよ? おにいちゃん」
「おにいちゃん!?」
反射的に後ずさる。絶対なにか企んでるに違いない。その一方で、女の子らしく可愛い声でそう言われて、僕は不覚にもドキドキしてしまった。
顔つきまでいつもと違う気がする。
美弥ちゃん、こんなに可憐だったか?
「みみ、美弥ちゃん、その、おにいちゃんって……」
「この呼び方は駄目?
じゃあどうすればいいの?」
上目遣いで尋ねられて返事に詰まる。
ストレートに下ろした髪がキラキラしてて、薄っすらとお化粧した顔が真っ白で、今日の服は上品でおとなしいワンピース。
これが彼女の本気なのか……やばい、メチャメチャかわいい!
「何見てるの?」
「い、いや、今日の美弥ちゃんはかわいいなと思って……」
「やっぱロリコンじゃん。それに失礼」
頬を膨らませ、ぷいっと横を向く。これもまたかわいい。
それでも少し会話を重ねていくと、時々素に戻る。
お母さんがいるから緊張してるというわけではなさそうだ。
どうしたんだろう。記憶喪失かな。
「ごめん、あやまるよ」
「じゃあ許してあげる。それと、呼び方はおにいちゃんでいい?」
「いいよ」
「良かった。他に呼び方なんて思いつかないから」
ホッとしたように彼女が笑う。
おかしいな。本当に美弥ちゃんか、これ……
まあ、母親の目がなくなったらお前とかアンタとか呼ばれるんだろう。
じつはそのほうが気楽だったりして。
そうなるとわかっていても、今の彼女は普段と違っておとなしくてすごく可愛かった。
ジュースを飲みながら頬を少し染めて、こちらを頼るような目でじっと見つめて……そう、これは借りてきた猫というやつだ。
猫かぶりだとしても可愛いほうがいいに決まってる。今を楽しもう。
「美弥ちゃんって炭酸飲めない人?」
「うん」
「そうなんだ。僕もジュースは100%派だから良かった」
「子供っぽいとか思ってない?」
大きな目で見つめられてると何故かこっちまでドキドキしてくる。
決してロリコンじゃないぞ!
ここにいてもしょうがないので僕の部屋へと誘う。
一緒にゲームでもしてればそのうち緊張もほぐれるだろう。
「お母さんたち楽しそうに話してるけど、長くなりそうだからあっちに行こうか?」
「うん」
いつになく素直だ……こんな美弥ちゃんなら妹に欲しい。
部屋に案内してから二人でコントローラーを握る。
対戦型のゲームを始めた。しばらく経ってから声をかけてみる。
「美弥ちゃんってさ」
「な、なぁに?」
「黙ってればこんなに可愛いのにな。普段が残念すぎる」
ピクピクッ!
横顔しか見れないけど、美弥ちゃんの眉毛が一瞬揺れたように見えた。
でも次の瞬間には元の表情に戻っている。
「か、かわいい? 残念? 褒めてるの、けなしてるの?」
「両方」
「残念ってどういう意味?」
「いつもあんなに不真面目だと彼氏もできないってこと」
「ッ!!」
ピクピクッ!!
また眉毛が動いた。この反応、ちょっと面白いな。
「カレシとかまだいらないしっ!」
「そっか。ま、彼氏なんていらなさそうだけどな。美弥ちゃんは」
「……」
今度は完全に動きが止まった。目の光が消えたようにも見える。
「どうした? 具合悪いの? それに妙に震えてないか」
少し心配になって彼女の肩に触れようとした僕の手がパシッと叩かれた。
「アンタ、調子に乗るのもいいかげんにしてよ……」
「!?」
「そこまで言われちゃあたしもキレるしかないわねえええ!!」
あ、完全にいつもの美弥ちゃんが戻ってきた。
ホッとするけどちょっと残念な気もする……なんて思ってたら、飛びかかるようにして僕に襲いかかってきた!
「まずは今日の服、少しは褒めたりしてもいいんじゃないの?」
「えっ、そこ?」
「そこからよ! さっきまでママといっしょにいたからずっと緊張してたのよ。アンタも大人なら察しなさいよ!」
「ご、ごめんな……」
「フン、もう別にいいわ。ここなら二人きりだし」
そう言い放つと、突然彼女は立ち上がって服を脱ぎ始めた!
「ちょっ……美弥ちゃ、なにしてんの!?」
「これでもう言い訳できないわね!」
「言い訳なんて誰に、って、うわああああああああああああああ!!」
下に二人にいる。
僕にとって頭の上がらない人たちが談笑しているのを思い出した。
「わかったらアンタも脱ぎなさいよ」
「わかんないけど!? な、何をするつもりなんだ!?」
「契るのよ。いちいち言わせないで」
動こうとしない僕に苛立ったのか、彼女は下着姿のまま近づいてきて僕のシャツをめくりあげた。プチプチとボタンを外されていく。時々脅かされながら。
「アンタとあたし、それほど慎重に差がないんだよね?」
「いや、15センチくらいはあるでしょ……」
「それくらいなら許容範囲!」
ずるんっ!
「うああああああっ!」
ベルトを引き抜かれ、ズボンが一気に降ろされた。
ついでにトランクスも。
「お、おおきい……これが本物の、おちんちん」
彼女の目の前で、何故かペニスは天を仰いでいた。
当然かも知れない。
きれいな顔立ちの美少女が四つん這いで近づいてくるのだから。
上品な白い下着姿は魅力的だし、なめらかな肌にも触れてみたくなる。
しかも目の前で、10センチ以内の距離で僕自身を見つめられて恥ずかしい!
美弥ちゃんは耳まで真っ赤にして凝視してる。
やがて無言で右手を伸ばして、ゆっくりと握りしめてきた。
(ああああっ、手のひらが気持ちいいいいいいぃぃぃぃ~~!!)
「熱いんだ……」
そう呟きながらぎこちなく上下にしごいてくる。
皮がめくられ、空気に触れるたびに我慢汁が滲んでくるみたいだ。
「もしかして見るの初めてじゃ……」
「うっさい! 聞き耳立ててんじゃないわよっ!」
恥ずかしさを隠しように美弥ちゃんは小さく叫び、また視線を戻す。
しごくたびに彼女の手首が揺れて、ニチャニチャという音が混じり始めた。
「うあっ、やばい……その手つき、まって……」
「駄目よ。よく見せて。
もっと大きくなるんでしょ、これ。
まだ完全にボッキしてないなんてホントに失礼……」
(すでにギンギンなんですけど!?)
それどころか射精まで導かれてもおかしくないほど気持ちいい。
じつは数回に一度の割合で美弥ちゃんの指が僕の感じやすい部分に触れてくる。
(さ、先にイかされるのはゴメンだ……)
僕にだってプライドはある。
何も知らないような年下の子に射精させられるなんて認めたくない!
それでも細い指先が食い込むように性感帯をえぐってくる。
規則正しく、痛みを感じないギリギリのレベルで刺激してくるのだ。
それをなんとか歯を食いしばり、必死で耐え忍んでいるのが現状。
「ふっ、ざっとこんなもんね?」
やがて触り飽きたのか、美弥ちゃんがペニスから手を離した。
「はぁ、はぁ、み、美弥ちゃんのお母さんが悲しむぞ!」
「いまさら偉そうなこと言っても説得力無いよ。ほら」
手のひらを上に向けて、人差し指だけで裏筋をツツツとなで上げてきた。
「あっ!」
「ここがいいんでしょ? もっと優しくしてあげる」
ニヤリと彼女は笑い、さらに指をもう一本増やし、中指と人差し指で同じ場所を何度もなで上げてくる。
「や、やばい……気持ちいい、ぃ……」
思わずこぼれた僕の本音がさらに彼女を喜ばせてしまう。
嗜虐的な笑みを浮かべながら左手でしっかりと根本を固定した美弥ちゃんは、右手の指すべてを使って僕を可愛がり始めた。
(ああああああああああーーーーーーーーーーーーっ!!)
先端をクリクリとくすぐられ、カリ首をするりと撫でられ、裏筋をカリカリされる。
その単純なサイクルは男殺しの性技として十分な威力を持っており、十秒も経たないうちの僕は自分から腰を突き上げ始めていた。
「くすっ、いいかんじね。じゃあ次は――、」
ゆっくり膝立ちになった彼女が僕をまたいで、お腹の上に腰を下ろす。
「ぁう……ッ!」
体重よりもお尻の感触や、密着した太ももの内側が僕を悩ませていた。
まさに言葉通り肌と肌を重ねている。
「重いとか言わないでよね。おにいちゃん」
「お、おにいちゃん!?」
「うん……おにいちゃん、私がドキドキしてるのわかる?」
美弥ちゃんは両手を僕の顔の脇について尋問してくる。
顔が近い。このままキスができてしまいそうだ。
大きな目に見つめられたまま僕は小さく首を横に振る。
「じゃあ、わかるようにしてあげる」
ぎゅううぅぅ……
美弥ちゃんの上半身が僕に密着した。
「おにいちゃん……感じて?」
お互いの右頬を預け合うような体勢で、たしかに感じる。
トクン、トクンと速く脈打つ彼女の鼓動が。
(ドキドキしてるんだ……本当に……)
軽く感動を覚えてしまうほどの興奮だった。
いつも生意気な少女が僕と体を重ねて、本心を伝えているのだ。
なめらかな肌の感触を僕に与えながら美弥ちゃんが熱い息を吐いた。
その時、お尻の先にちょこんとペニスの先が触れてしまった。
「えっち……」
ピクンと彼女も反応した。
そして僕を抱きしめたまま、添い寝の体勢へと移行する。
「満足させてアゲル」
細い指先にサワサワと股間を撫でられた。
甘酸っぱい少女の香りと絶妙な刺激のせいでますます興奮が高まる。
(あああああああっ、き、きもちいいいぃぃ!)
左手による根本の固定はないものの、先端部分だけを指先に蹂躙される刺激は相当なものだった。しかも生殺し……しごかれているわけじゃないから、性感だけがどんどん刺激されて高まっていく。
顔を寄せたままじっと僕を見つめ、彼女が小さく微笑む。
「クスクスッ、思ったとおり。
おちんちんビンビンになっちゃったね」
何も言い返せない。
僕はきっと情けないくらい緩んだ顔をしているのだろう。
楽しそうに微笑み続ける彼女を見上げることしかできなかった。
「な、なんでこんなことを……」
「うん?」
「美弥ちゃんの目的は何?」
「目的かぁ……うーん、全部言わないとわかんないのかなー」
軽く首を傾げてみせる美弥ちゃん。
その間もずっと彼女の指先は器用に動き続け、ペニスを攻略中だ。
「本当にわからないの? おにいちゃん」
「わからないよ……」
「そっか、じゃあ――、」
ペニスへの刺激を中断して、小さな両手が僕の顔を抱きしめる。
正面から見つめ合うような体勢だ。ドキドキする。
「これでわからなかったら答えてあげる。んっ……」
「え、まさか……」
美弥ちゃんのまぶたがゆっくり下がり、鼻先が近づいてくる。
少し頬が赤く染まった顔も可愛くて、思わず見とれてしまう。
チュッ♪
やがて静かに唇と唇が重なった……
(美弥、ちゃん……?)
彼女はじっとしたまま動かない。
それはまるで時が止まったみたいで、僕も呼吸も止めてお互いを感じ合う。
数秒後、ゆっくり離れながら美弥ちゃんが目を開く。
「しちゃった……おにいちゃんと……えへ、ふふふ」
嬉しそうにはにかむ彼女を、その笑顔を見てドキッとしてしまう。
こんな可愛い子と口づけをしてしまうなんて。
無意識に僕は自分の唇を指で触れていた。
「どう? ま、まだわかんないの……」
「今のまさかファーストキス……?」
「なッ! 余計な詮索しないでよヘンタイ!」
美弥ちゃんがぷいっと横を向く。
でも僕を見つめる視線はいつもより優しくなった、気がする。
「本当にだめな人なんだね、おにいちゃん」
そういいながら僕へ向き直り、もう一度彼女は顔を近づけてきた。
二度目のキスはさっきよりも彼女を近くに、さらに甘く感じた。
「ふふっ……♪」
「!?」
不意に股間に刺激が走った。
キスをしながら美弥ちゃんは股間を指でくすぐり始めたのだ。
(なんだよ、これ、さっきよりも激しくて、我慢できないいいいい!)
先端をくすぐりながら、親指と中指で輪を作り、その中で亀頭を締め上げる。
上下にシュッシュとこすりながら同時に性感帯を的確に突いてくる。
「気持ちいいよね、これ」
「うあっ、ああ、やばいって!」
「そのまま美弥のお手々に全部出しちゃって。
そうすればさすがにわかるんじゃなかな」
カリの部分を重点的に責められ、僕は彼女にすがりつく。
小さくて柔らかな少女の肉体に溺れる。
抱きついてるだけで興奮が高まり、その熱量が全てペニスに集中しているのだ。
駄目だこれ、もうすぐ出ちゃう……イかされちゃううううう!
シュッシュッシュッシュ……
容赦なく、規則的に繰り返される少女のいたずらに僕は屈してしまう寸前だった。
「あ、あああああ、まずい!」
我慢していても吹き上がってくる興奮に押され、睾丸がひくひくと痙攣し始めた。
射精が近い、もうすぐ盛大に爆ぜてしまう……
その瞬間、彼女の手がシュルリと亀頭全体を優しく撫で回した。
プピュ、ビュルルルルルル~~~~~ッ!
「んっ、んううう、うううう~~~~~~~~~~~~~!!!!」
射精の瞬間に熱い口づけをされ、言葉を奪われた。
さらにずっとキスをされたまま先端を愛撫され、何度も震えてしまう。
優しい目をしたまま僕を抱きしめ、ペニスを愛撫しながら微笑む彼女。
小さな手のひらでは溢れ出した精液のすべてを受け止めきれず、やがてポタポタとこぼれ落ちた。
「指先まで熱い……あたしの気持ちにそろそろ気づきなさいよ……バカ」
ヌルヌルになった手を見つめながら彼女が言う。
その軽やかな言葉を僕は夢見心地で聞かされていた。
射精が落ち着いたのを見計らって、美弥ちゃんはもう一度肉棒を握り直す。
硬さを確かめているようだけど、もちろん興奮しきった状態なので硬いどころかもう一度射精できそうなほどだった。
「これならいけそうね」
「え」
そして片膝を立て、自ら秘所にペニスの先を導く。
「まっ、これ、だ、駄目だよ美弥ちゃん!?」
「いまさらなにいってんの? エッチなおにいちゃん♪」
僕の言葉を無視して、彼女がジワリと体重をかけてくる。
先端が彼女の膣内へ招かれる。
熱い……ッ!
つるつるした秘所から見える膣口が、しっかりとペニスを咥えこんでいる。
見せつけるようにゆっくりと体重をかけ、ズプズプと少女の内部と結合していく。
「み、みやちゃ、だめ、これは……気持ちよすぎるううううぅぅぅ!!」
ジュプンッ!
僕の叫びを無視して彼女は一気に腰を下ろした。
その様子はとてつもなくエロかった。
「はあああああんっ、気持ちいいよぉ! おにいちゃんっ」
あまりの刺激に彼女も顎を跳ね上げた。
「えっ、い、いまのは……?」
「ッ! 一人で喘いでなさいよロリコン!」
キッと僕をにらみつける彼女だが、目尻に薄く涙が滲んでいた。
膣内ではペニスがキュウキュウに締め上げられてる。
少しでも気を抜いたら膣内射精は確実だ。
(美弥ちゃんの膣内、熱くて、窮屈で気持ちいい……
こんなに僕を愛してくれてるんだ。そ、そうか!)
無言で腰を動かしている彼女を見上げる。
「やっと……わか、ったよ……」
「そう。ならよかった♪」
スッと伸ばされた彼女の手を握り、指先同士をからみつける。
そこからは無言でお互いを求めあうように、僕と彼女は一つになった。
熱い膣内に包まれた肉棒がすぐに硬さを取り戻し、今度は美弥ちゃんが一方的に喘ぎ始めるのだった。
「ごめんね、おにいちゃん」
すべてが終わり、彼女は謝るようにつぶやく。
うちの母親とユキコさんは僕らがゲームをしている間に出かけていたらしい。
スマホにそういうメッセージが入っていた美弥ちゃんが教えてくれたのだ。
(美弥ちゃんは僕とエッチしても邪魔が入らないことを知っていたんだ……)
なるほど、したたかだなと感心する。
僕が黙り込んでいると彼女がもう一度頭を下げてきた。
「ちょっとやりすぎちゃった。
馬鹿だよね。こんなことしてたら嫌われちゃうのに」
「もしかして僕のほうから好きだと言わせたかったのかな……」
僕が尋ねると、美弥ちゃんは涙をこらえて小さく頷いた。
「だって、こうしないと私の気持ちに気づいてもらえないと思っていたから」
「でもいつも生意気な態度ばかり取っていたよね」
「本当は私、メスガキなんて言われたくないし、思われたくない!」
美弥ちゃんはそう言ってからうつむいた。ぎゅっと拳を握っている。
僕が考えていたことを彼女は感じ取っていたのかもしれない。
(たしかに彼女の態度も良くなかったけど、ちゃんと叱ってあげられなかった僕も半分悪いのかもしれない……)
反省しながら僕は喜んでいた。
感情表現が上手じゃないだけで、美弥ちゃんは僕になついてくれていたのだから。
「お兄ちゃんが望むならおとなしい私で居てあげる。
だからもう……言わないでね?」
そろそろわからせてあげないといけないかもしれない。
今がそのタイミングだ。
モジモジしながら自信なさそうに下を向いている美弥ちゃんの顔を、無理やり僕の方へ向かせる。
「あ……」
いわゆる顎クイというやつだ。
まだ涙目の彼女を優しく見つめながら、僕は初めて自分から彼女にキスをした。
(了)