『下校途中のいとこが僕の部屋に友だちを連れてきた話』
不意に飛び込んできた光景に自分の理解が追いつかない。
「ふふっ、ついに自分から触っちゃったねぇ」
いたずらっぽく微笑む美少女と見つめ合いながら僕は焦る。
「ち、違う! これは」
いくら否定しようとしても無駄だった。すでに自分の左手が膨らみかけた少女の胸を明確に掴んでおり、しかも彼女の手が僕の手の上に重なっていたのだから。
「おにいさん年下の女の子が好きなんだよね?」
「は、い、いや! そんな、僕は……」
「別にいいじゃない。自分に素直になっちゃいなよ」
少女は身をくねらせ、上半身を揺らして柔肌の感触を僕の手に味わわせてくる。コリコリとした禁断の突起を手のひらのくぼみに感じつつ、さらにまずいことに気がつく。
「ぁんっ……おにいさんのこれ、おっきすぎるよぉ……」
ベッドに腰を掛けた僕にまたがり、向き合った状態で少女が目をつぶる。
愛らしい表情は快楽に染まり呼吸を弾ませ腰をよじらす。
グチュッ、クチュ、チュッ、キュッ
ミニスカートで覆い隠された股間に熱を感じる。
ぴったりと密着した肌の奥で肉棒を溶かさんとばかりに熱い膣内が不規則にうごめいて僕を惑わせる。
(まさか、これ……は、入ってる!?)
疑う余地なく僕は彼女とつながっていた。
ペニスを挿入した記憶がすっぽり抜け落ちているのに快感だけがそこにある。
クチュッ、クニュ、クチュウウ、ジュプププ
「う、ぐ、き、きもちいい……」
思わず口をついて出てきたのは快楽の肯定。
すがるように指先が動き、少女の柔肌に軽く爪を立ててしまう。
「ほらね。あたしは何もしてないのに手が離せなくなってるじゃん」
少女はもう一度笑い、両手で僕の手を握る。
そして慎ましいサイズの胸の柔らかさをあらためて確かめさせてきた。
◆
およそ一時間くらい前のことだったと思う。
ひさしぶりに部屋の掃除をしていたらドアホンが鳴った。
ガチャリ
「こんにちはー」
「え、えっ!? エリちゃんどうしたの」
「えへへへ」
ドアホンのモニターを確認する前に女の子が入ってきた。
顔見知りではあるけれどさすがに驚いたぞ。
彼女の名前は仲臣エリカ【なかとみえりか】ちゃん。
僕の兄の奥さんの従姉妹、らしい……かなり遠い親戚というか、ほとんど他人だ。
「ガッコーの帰りに寄ってもいいって言ってたじゃん! だから友達連れてきた」
「お友達まで!?」
昨年、兄の結婚式で知り合ってから懐かれてしまった。
僕と彼女の年齢は10くらい違う。
整った顔立ちと後ろでひとつに結んだ黒い髪が印象的な美少女と言える。
さすがにまだ小柄だし将来のことはわからないけど、きっとお義姉さんみたいな美人さんになるのだろう。元気もいいし素直に可愛い子だと思う。
今日はグレーのセーターと茶色のキュロット、それに黒いニーソックスという女の子らしい格好をしていた。
そのエリちゃんの後ろからひょこっと飛び出したもう一人の女の子は、思わず息を呑むほどの美形だった。
ふたつに結んだ髪型は多少の幼さを残しているものの、それ以外はどこからどう見ても文句なしの美少女であり、ファッションモデルをしていると言われたらそのまま信じてしまいそうなほど手足も長いし肌も白かった。穏やかそうな大きな瞳と落ち着いた表情はエリちゃんと正反対の魅力を備えているように見えた。
「ユミちゃんがね、おにいさんに頼みたいことがあるんだって」
「ふぅん? ユミちゃんていうんだ」
「はじめまして。エリちゃんのおにいさん」
エリちゃんのお兄さんではないけどまあいいか。
「あ、うん。それで頼み事は何かな……勉強とか?」
「ある意味そうですね。でも他の人には内緒でお願いしたくて」
狭い玄関で立ち話させるのも悪いので中へ招く。
二人は靴を脱いできれいに揃えてから入ってきた。
エリちゃんは部屋の中を珍しそうに見ていた。
「おにいさんお部屋キレイにしてるんだね!」
「ははは、ちょうど掃除し始めたところなんだよ」
やっぱりこの子は元気いっぱいだな。
遠慮もしないし子供らしくていいや。
逆にユミちゃんのほうは、第一印象のとおりおとなしい子だ。あっ、目が合った。
「もしかしてユミちゃんに見とれてない?」
「そ、そんなことはないぞ」
清潔感のある白いブラウスに紺色のスカート、それに白のショートソックスというシンプルな装いのせいかお嬢様っぽく見えるユミちゃん。
その彼女がエリちゃんの膝をポンポンと軽く叩いた。
「じゃ、あたしは出ていくから」
「ちょっと待ってエリちゃん!」
「一時間ぐらい外で遊んでくるねー」
飲み物を用意してあげようと思っていたのに。
引き止める間もなくエリちゃんは飛び出していってしまった……。
「慌ただしい子ですみません」
「ユミちゃんが謝らなくてもいいとは思うけど」
ペコリと頭を下げられても困る。僕も彼女もエリちゃんの保護者ではないのだから。
(それにしても……)
改めて向かい合うとユミちゃんはとても美人だった。
長いまつげが揺れる。少し憂いのある表情もたまらなくいい。
黙っているだけで絵になる美少女をしばらく見つめていたい気持ちもあるが、変な人と思われたくないので用件をこちらから切り出してみる。。
「それで、どんなことかな? 僕でわかることならいいんだけど」
「はい。少し協力してほしいことがあって。心理学とか詳しいですか」
「大学の授業でやる程度には……」
「おにいさんすごいですっ! 実は私――
ニコッと微笑んでから彼女が話し出した。その話を要約すると、催眠術で人の心を操ることができるのかどうかにご執心らしい。テレビ番組の影響かな。
「そういうのは心理学って言わないと思うけど」
「……やっぱり駄目ですか?」
「駄目とは言ってないよ」
「実験とか、してみたいなぁ~」
うぅぅっ、その視線の角度はずるい。
下からじっと見つめられるとドキドキしてしまう。
そして不意に意識してしまった。
将来は美人になることが確定している美少女と二人きりの状況を。
「す、少しだけなら付き合うよ」
「やったー! じゃあ準備しますね」
嬉しそうにパチパチと手を叩いてからユミちゃんは自分の荷物の中から何かを取り出そうとし始めた。こういうところは子供らしいんだな。
彼女がカバンから取り出したのはタコ糸と五円玉だった。
「今から私がおにいさんの心の奥に触れます」
これで催眠術を? かなり古典的だな。
「糸の先を見つめていればいいのかな?」
「はい」
彼女が頷いたのでその通りにする。
なんとも可愛らしい実験じゃないか。
こんなもので催眠にかかるわけがないと密かに馬鹿にしながら。
「私がいくつか質問しますから、おにいさんは全て『はい』と答えてください」
言われたとおりに、はいと答える。
真面目な顔をしていたユミちゃんが笑う。かわいいなぁ。
「いきますよ。まず最初の質問です――」
振り子のように揺れる五円玉を見ているふりをしつつ、僕は美少女の真剣な眼差しに見とれていた。こんなに近くでユミちゃんを見ていられるというのは悪くない。
彼女を連れてきてくれたエリちゃんに密かに感謝した。
「おにいさんは好きな人がいますね」
「はい」
「それは身近な人ですか」
「はい」
それから同じような質問がいくつも続いた。
ユミちゃんの声は見た目と同じく清らかで心地よい。
だから単調な作業とも言える受け答えも苦にならなかった。
いつしか僕は彼女の声や口元の動きに集中していた。
(こんなのを繰り返しても催眠なんて、かかるわけ……)
心と体がすれ違っている違和感。
彼女の問いに答えるまでタイムラグがあるはずなのに、気にならない。
何かがおかしい。それに彼女も気づいたようだ。
「ふふっ、そろそろ違う質問をしますね」
「はい……」
「おにいさんは、年下の女の子が好きですね?」
ここはいいえと言うべきなのだろう。だからいいえ、と答えたはずなのに。
「はい」
「年下のエリちゃんのことは好きですか?」
もちろんきらいじゃないけど、いいえと言っておこうかな……でも僕の口はすでに彼女に対して「はい」を伝えていた。
「じゃあ私のことはどうです?」
きれいな女の子はもちろん好きなので、はいと答える。待てよ、軽々しく好きとか言うべきじゃないよな? でも、はいと言ってしまった。
「いい答えです。私もおにいさんのこと好きですよー」
「はい……」
「素直に答えてくれるおにいさんが好きですよ」
「は、い」
急に胸の奥が熱くなった。こんな小さな子に好きと言われても、いや、嬉しいことは嬉しいけど、ちょっと浮かれ過ぎじゃないだろうか。でも嬉しい。この上なく嬉しい。
ユミちゃんの笑顔がたまらなく心地よくて、全身がホカホカしてきて。
「好きな人には優しくしなきゃいけないんですよ」
そう言いながら彼女は立ち上がり、僕の目の前まで近づいてきた。
さらに膝立ちになってスカートの裾を少しだけ上げて見せる。
「私の足を見てもらえますか?」
すでに視線が釘付けだった。
真っ白な肌、ほっそりした美脚が目の前にあるのだ。
それでも自分の中にある理性が引き止めていた。手を出してはいけない、と。
「我慢強いんですね。おにいさん」
「はい」
「でも、少しだけ触ってみたくないですか?」
触りたいに決まってる。無意識に、はいと答えてしまう。
「じゃあ触ってください。許可します」
許された。眼の前にいる女神のような、天使のような美少女に。
なけなしの理性にとどめを刺すようにユミちゃんがクイッと腰を前に突き出す。
美脚が僅かに近づいてきたのを見て僕は思わず指先を伸ばした。
ぴとっ……
(ああ、すごい、細くて弾力性があって、すべすべしてる!)
得も言われぬ感触、というやつだ。
女子高生でもない、女子大生でもない禁断の領域。
「年下の女の子の足は好きですか?」
はい、と答えながら僕は彼女の脚を熱心に触りまくる。
「触っているとエッチな気持ちになってきちゃいますね?」
そう言いながらユミちゃんが指先を伸ばす。
届いた先は僕の頬。
ツツーーーーーッ……
滑らかな動きで頬から顎の先、首筋までを撫でられる。
美少女の愛撫にすでに股間が張り詰めていた。
「さっきからドキドキが止まらないですよね。もっと触っていいですよ」
許しを受けた僕は彼女の脚を、太ももの内側までしっかりと触れてしまう。
ほんのり温かくて病みつきになりそうな触感。
美少女の足に触れているという事実が背徳感を煽り、僕の意識を現実に引き戻そうとするのだが、
「もう夢中ですね。私のことは好きですかー?」
彼女の言葉ひとつでそれらは瓦解する。好きか嫌いかで言えば大好きに決まってる。
こんな可愛らしくて、清らかな女性に聞かれたら拒むことなんてできない……
はい、と答えれば彼女も「ごほうび」で応えてくれる。
「さっきよりも好きになっちゃいましたね。じゃあ」
といいながら、今度は両手で僕の顔をなでてくれた。
さらに指と指を絡めてから小さな顔を僕の肩に預けてくる。
「私のささやき声は聞こえますか?」
「はい……」
「もうおにいさんは自分の気持ちが抑えられないですね。
私のことを好きって言い続けてください」
言われたとおりに言葉を繰り返す。
そのせいでどんどん彼女という存在が自分の中へ入り込んできた。
「いいですねー。好きって言うほど気持ちよくなっちゃいますねー」
股間に触れられてもいないのに呼吸が荒くなる。
性的な欲求につながるようなことは言われていないはずなのに!
「そろそろエリちゃんと交代してもいいですね?」
甘くささやかれる。当然のように「はい」と答えてしまう。
「じゃあここからはエリちゃんの言うことに逆らわないでくださいね。
私とおにいさんとの『約束』ですよ?」
ユミちゃんとの約束、絶対に破っちゃいけない……
「エリちゃんに『解除』っていわれるまでずっと、エリちゃんを見つめて、好きって言いつづけてくださいね。ふふふふ」
その約束にも僕は、はいと答える。ユミちゃんから初めて明確な命令をされたことで心が縛り付けられたみたいで気持ちよかった。
「エリちゃんがくるまで動いちゃだめですよ。いいですね」
僕が何度目かの「はい」を口にするのと、アパートの部屋のドアが開くのが同じタイミングだった。
まるで全身をくすぐられ続けているような、ふわふわした感覚の中で僕は気づいた。
「おにいさん、エリのこと好き?」
ユミちゃんと入れ替わった美少女が僕に問いかける。
当然のように、はいと答える。
「じゃあ抱きしめて」
言われたとおり、僕の前に体を寄せてきた少女に腕を回す。
「あんっ、もう少し優しくして~」
柔らかい体の感触と同時に鼻孔をくすぐる甘いミルクみたいな香り。
それが遠い親戚のものであることを僕は気づけずにいる。
「エリが誘惑したら、我慢しちゃ駄目よ。いーい?」
抱きしめている相手からのささやき。
同時に自分の顔に彼女の腕が巻き付いて抱かれていることに気付かされる。
眼の前に居るのはエリちゃんだ。
ユミちゃんではないけど落胆することもない。
キラキラした瞳で僕を見つめ、笑顔でささやきかけてきた。
「おにいさん、キスして~」
小さく唇を前に突き出し、そっと目をつぶる美少女。
その可憐な花びらみたいな場所に優しく口付ける。
んちゅ、ちゅううぅぅ……
柔らかで、暖かな確かな感触だった。
僕は今、エリちゃんにキスをしている……心の奥でそれは良くないことだとわかっていてもうまく判断できない。
これはユミちゃんとの「約束」でもあるのだから。
ちゅ、ちゅっ、ちゅ、ちゅっ……
何度も繰り返すキスと、嬉しそうに笑う彼女の表情で心が満たされていく。
「あはっ、上手ぅ♪ ごほーびあげるからじっとしてて」
エリちゃんはおねだりするように唇を重ねつつ、そ~~~っと片方の手を僕のトランクスの中へ忍び込ませてきた。
クニュッ!
「んふうううっ!」
「どうかな? お手々でされるの気持ちいいね~」
小さな手のひらが亀頭を掴み、チュクチュクと上下に揉みしだいてきた。
その甘すぎる刺激に僕の腰は簡単に砕け、ビクビク震えだす。
「もっとしてください、って言って」
キスをまぶしながらの甘い囁き。逆らえるわけがない。
「おにいさん、ズボンを脱・い・で」
返事するよりも早く自分の手が動くのがわかる。
でも止められなかった。
エリちゃんが見守る中、僕は半裸になってしまう。
「うわぁ……」
流石に驚いた様子で僕の身体の一点を凝視する彼女。
恥ずかしくてたまらないはずなのに、同じくらい嬉しかった。
エリちゃんを満足させているという実感と、ユミちゃんとの約束が守れているという事実が羞恥心を打ち消していた。
「見せてくれてありがとう。これ、いっぱい触ってもいいよね?」
「は、い……」
「じゃ、好きにするからエリのことギュッてしてて~」
すっぽりと正面から僕の腕の中に収まってくる彼女。
その背中を抱きしめると、お返しとばかりに小さな両手がペニス全体を包み込み、指先を這い回らせるようにして刺激し始めた。
「う、あ、ああああっ、すごい!」
「きもちいい? いいよね、おにいさん」
確かめながら僕を見上げ、目を細めてキスをせがんでくるエリちゃん。
その愛らしい表情がたまらなくて再び僕は彼女の誘惑に溺れてしまう。
「んちゅ、おにいさん好き……おにいさんもエリのこと好きになって」
つい先程まで塗りつぶされていたユミちゃんへの思いとは別に、エリちゃんがどんどん心の中に広がってくる。無意識に好きという言葉を繰り返し、小さな背中をなでながら愛をささやき続けてしまう。
やがて彼女は立ち上がり、履いていたショーツをキュロットスカートと一緒に脱ぎ捨ててしまう。目の前に付きつけられたのは陰毛が全くないピンク色の膣口だった。
「……そろそろ入れちゃうね。エリのはじめて、貰ってくれる?」
軽く首を傾げながら問いかけてくる美少女。甘すぎる誘惑、そして何よりも僕自身がそれを求めていた。
たっぷり焦らされまくったせいで少女への思いが全身に行き渡っている。
断るための言葉を僕は口に出せなかった。
「ふふ、じゃあ気持ちよくなろーね」
立ち上がった彼女が片足を曲げて僕の先端を自らの入り口へ押し当ててきた。
クチュッ
粘膜同士のはじめてのキス。それだけで思わずイきそうになる。
クプッ……
先っぽが、彼女の内部に潜り込んだ音。
すでに十分に湿っているようで何の抵抗もない。
クッ、プチュ……
先端が完全に潜り込む。まだはっきりとした刺激はないけど、エリちゃんと繋がったことに違いない。頭の隅で何かが叫んでいるけど、この先どうなるかを考えると些末なことだった。そしてついに、
ずちゅううっ!
「はぁん、おちんちん気持ちいいよぉぉ~!」
途中から一気に彼女の奥へ導かれた。
エリちゃんが体重をかけて腰を落としたせいだ。
「おにいさんも気持ちいい? エリに抱かれて嬉しいよね」
言われるまでもなく気持ちいい……熱い粘液がまとわりついて、キツキツの膣内がざわめきながら刺激してくる!
美少女に全身を包み込まれたような錯覚。その心地よさを確実なものとするために僕はエリちゃんを抱き寄せ、何度も愛をささやきながら腰を揺らした。
「クスッ、もう夢中ってカンジ?」
「は、はいっ、はい、好きっ! すきいいい!」
「おにいさん必死なのカワイイ~!」
そう言いながら彼女も僕の動きに合わせて腰を振り始めた。
見えなくなるまでつながったペニスが美少女の内部で脈動する!
「そろそろ楽にしてあげる。せぇの……か・い・じょっ」
カプッと耳をかじられながら、ユミちゃんに与えられた「約束」の言葉を聞いた僕。
「さ~て、どうなるのかなぁ」
「あ……」
閉ざされていた意識がはっきりともどってくるのを感じていた。
「なっ! あ、あれっ!? どうして、エリちゃん」
「うふふふふ、おにいさんに犯されちゃった~」
全身が熱い。でも不快じゃない。
そして、おどけたようにとんでもないことを口にするエリちゃん。
その小さな手が僕の手のひらに添えられて、え、まって、どうして裸なんだ!?
「ほら、おっぱいに触って?」
不意に飛び込んできた光景に自分の理解が追いつかない。
でも逆らうことができなかった。
自然に手が伸びる。誇らしげに突き出された美少女のバストに!
「ふふっ、ついに自分から触っちゃったねぇ」
いたずらっぽく微笑む美少女・エリちゃんと見つめ合いながら僕は焦る。
「ち、違う! これは」
だがいくら否定しようとしても無駄だった。すでに自分の左手が膨らみかけた少女の胸を明確に掴んでおり、しかも彼女の手が僕の手の上に重なっていたのだから。
「おにいさん年下の女の子が好きなんだよね?」
「は、い、いや! そんな、僕は……」
拒絶するための次の言葉が出ない。
手のひらに感じるエリちゃんの肌触りが心地よすぎるんだ。
「別にいいじゃない。自分に素直になっちゃいなよ」
少女が妖しく身をくねらせ、上半身を揺らして極上の柔肌の感触を僕の手に味わわせてくる。コリコリとした禁断の突起を手のひらのくぼみに感じつつ、さらにまずいことに気がつく。
「ぁんっ……おにいさんのこれ、おっきすぎるよぉ……」
「え」
「ほら、さっきより大きくなってるじゃん!」
ベッドに腰を掛けた僕にまたがり、向き合った状態で少女が目をつぶる。
愛らしい表情は快楽に染まり呼吸を弾ませ腰をよじらす。
「あんっ」
グチュッ、クチュ、チュッ、キュッ
「ひっ、な、なにこれ、ま、うあ、ああああ!」
背筋を駆け抜ける快感が思考を邪魔する。
ミニスカートで覆い隠された股間に熱を感じる。
ぴったりと密着した肌の奥で肉棒を溶かさんとばかりに熱い膣内が不規則にうごめいて僕を惑わせる。
(まさか、これ……は、入ってる!? エリちゃんのアソコに、僕のモノが!!)
疑う余地なく僕は彼女とつながっていた。
ペニスを挿入した記憶がすっぽり抜け落ちているのに快感だけがそこにある。
クチュッ、クニュ、クチュウウ、ジュプププ
「う、ぐ、き、きもちいい……」
思わず口をついて出てきたのは快楽の肯定。
すがるように指先が動き、少女の柔肌に軽く爪を立ててしまう。
「ほらね。あたしは何もしてないのに手が離せなくなってるじゃん」
少女はもう一度笑い、両手で僕の手を握る。
そして慎ましいサイズの胸の柔らかさをあらためて確かめさせてきた。
「おにいさん、エリの中でイって?」
呼吸を乱しながら彼女は言う。
「は、はいっ、あ、だ、だめなのに!」
「だめじゃないよ。このままイっちゃえ~!」
クキュウウウウッ~~~
膣内が急激にペニス全体締め付けてきた結果、
「あ、あああ、ああーーーーーーーーーー!!」
ドピュウウウッ、ドピュ、ビュルルルルル!!
僕は爆ぜた。年下の美少女と交わり、全身で彼女を感じながら精液を捧げ尽くしてしまった。それは言うまでもなく禁断の果実。
「もっとエリを感じて、おにいさん」
膨らみかけたおっぱいの感触とともに射精してしまった僕に口付けしながら、エリちゃんがおねだりしてくる。
それに応えるために僕が細い体を抱きしめながら腰を動かしはじめた時だった。
ガチャッ
「おじゃましまーす。どうなりましたかー? きゃっ」
口元に手を当てながら、もうひとりの美少女が戻ってきた。その視線は恥じらいつつも好奇心に溢れており、しっかりと僕とエリちゃんの姿を写している。
「ゆ、ユミちゃん!? これは」
「クスクスッ、慌てなくてもいいですよ。おにいさん」
たった一言の許しで罪悪感が薄れてゆく。それがなぜだかはわからないけど、ユミちゃんは僕の中で大切な人という位置づけになっていた。
「エリちゃん良かったね。おにいさんと仲良くなれたみたい」
「うん! ユミちゃんのおかげだよー」
「じゃあこれで仕上げだね。はい、ピース」
カシャッ
「なっ!」
「もう言い逃れできないね。おにいさん」
なんてことだ。
エリちゃんと交わっているところを撮影されてしまった。
これから僕はどうなってしまうのだろう。美少女たちに強請られたり脅されるなんてことはないだろうけど不安しか無い。
「ユミもおにいさんと繋がりたいです」
「え、な、なんで!?」
「だっておにいさん、ユミのことは拒めませんよね?」
「それは……」
なぜか駄目と言えない。ユミちゃんは優しく微笑んでいるだけなのに。
そして膣内に囚われたままのペニスがひときわ大きく跳ね上がった。
(つづく)