『何度も耐久バトルを挑んでくる男子に悩まされる年上才女の話』





 私立白鳥学園高等部。

 放課後の図書室には近寄りがたい美人が時折出現する。
 図書委員の男子はその後ろ姿に見とれ、女子は彼女の知性に憧れる。

 彼女の名は楠木円華【くすのきまどか】という。
 厚みのある赤い表紙の本を抱え、彼女は普段から好んで窓際の席に座る。
 今日は最近お気に入りの詩集を読破するつもりらしい。

 最高学年の彼女はすでに進路が決定していた。
 学年トップの成績でバトルファック推薦を勝ち取った才女。
 卒業後はバトルファックが盛んな外国へ留学する予定になっている。

 つややかな黒髪が印象的な彼女は一見するとスポーツとは無縁な存在だ。
 容姿端麗、学業も優秀。しかもバトルファックの校内成績は無敗。

 その秘密は鍛え上げた美巨乳にある。

 楠木円華と対戦した男子の多くは膣攻めに移行することすらできず、彼女の胸に抱かれて絶頂を迎えるのが常だった。
 数少ない猛者も彼女の名器の前に瞬殺。試合終了まで搾りつくされたという。
 もはや円華を満足させられるのはプロ選手だけではないかという噂さえある。

 しばらくの間、ページをめくる音だけが静かな空間に響いていたが彼女に声をかける勇気ある男子生徒が現れた。

「楠木センパイ! 付き合ってください!!」
「いや、だめでしょフツーに……」



 円華は溜息を吐いてから呆れたように眉を顰める。
 詩集をパタンと閉じて彼を見る。

(今日は来ないと思っていたんだけどなぁ)

 鼻息荒い彼の名は関藤次郎【せきとうじろう】という。
 楠木円華の一学年下の男子で顔見知りだ。

 静寂を破る場違いな声に図書委員もこめかみを抑えた。
 
 しかし彼は怯んだ様子も見せずに食い下がる。

「なんでですか!」
「だってトージロー、来年受験生じゃん」
「あっ」

 忘れていたかったことを思い出したような顔をしたのも束の間、藤次郎は彼女に向き直り闘志をあらわにする。

「僕には時間がないんです」
「じゃあ勉強しなよ」
「でも受験勉強には息抜きも必要です」
「息抜きっていうよりキミは私の胸で抜きたいだけでしょ」
「はいっ!」
「できればそこは強く否定してほしかったな」

 再び深い溜息を吐く円華。
 じつはこの二人、小学校時代からの付き合いである。

『まどか、けっこんして!』
『イヤ』
『まどかにイヤっていわれるのはイヤだ!』

 十年近くこんなやり取りをしており、常に彼のほうから求婚していた。

 だが思春期を経て結婚の意味を知った藤次郎は少し自重するようになり、純粋な交際を求めるための告白のみするようになった。

 そういう意味では最近はおとなしくなったといえる。

(打たれ強いというか、根性だけはあるのよね……こいつ)

 楠木円華は呆れながらも彼を温かい目で見つめていた。
 実際、彼女は同級生から交際を申し込まれたことは何度もある。
 それら全てを断るとき、決まって同じ言葉を告げていた。

『私は自分より強い異性にしか興味を持てません』

 それはほとんどの男にとって絶望的な条件だった。

 おかげで今まで男性経験はあれど男女交際の経験は皆無。
 降られた男性の中には円華のことを「鋼の女」と呼ぶ者さえ存在する。

 そういう意味で藤次郎は稀有な存在だった。

「まあ、しゃーないか……ほら、おいで?」

 円華は詩集を元の棚へ戻し、彼の手を引いて図書室を後にした。







 場所は変わってバトルファック部自由練習場。
 剣道場や柔道のある第二体育館に新設されたスペースである。

 今日は部活も休養日であり、円華にとって都合がよかった。
 進路も決まり部活動を半ば引退している彼女ではあるが、部長に次ぐ権限を持っているためいつでも自由に出入りできる。

 二日に一度はクリーニングがされる清潔な室内で藤次郎と向かい合う。
 壁際に積まれているマットを敷き詰めタイマーをセットした。

「今日こそ勝ちます!」

 藤次郎は自分からマットに横たわり、タイマーに手をかける。
 そして両手を頭に後ろに回し、強い視線を円華に送る。

「そうだね。自分に勝たないとね」

 円華はやんわりとその視線を受け止め、静かにほほ笑んだ。
 二人にとっての勝負は組み手ではなく耐久勝負である。

 藤次郎もバトルファック部ではあるが円華とまともにやりあう力量はない。
 ゆえに10分間ひたすら彼女の責めを受け続ける。
 耐えきったら彼の勝ちでいいと円華も了承している。

「トージローさぁ、そもそも勝負にすらなってないっていう自覚ある?」
「ないです」

 彼は一度も勝ったことがなかった。だがめげずに挑戦を繰り返す。
 円華はすでに進路が決まっており今日みたいに二人きりになる機会も限られてきた。
 もはや手段を選んでいる場合ではないのだ。

 それを理解しているからこそ彼女も彼からの挑戦を無下にしないのだが。

 円華は投げ出された彼の脚の間に座り込み、練習着の裾をまくり上げる。

ふるんっ

 真っ白で巨大なバストが藤次郎の目の前にさらされる。
 何回見てもこの瞬間だけは慣れることがない。

 柔らかく揺れる女性の象徴は、その存在だけで男を魅了する。
 清らかでなまめかしい彼女の肉体美に彼はごくりと唾を飲み込んだ。

「じゃ、いくよ」

ふにゅうううっ……

「あっひゅううううっ!」

 来るとわかっていても耐え切れず、思わず声をあげてしまう藤次郎。

「まだ挟んだだけよ」

 そう、確かに挟んだだけなのだ。
 しかも先端のみを。

 だがここは彼を誉めてやらなければならない。
 多くの男はこの段階で射精間際に追いやられてしまうのだから。

ヌリュウゥゥゥ……

「ああああああぁぁぁ!」

「大げさだよ」

 しっとりと汗ばんだ胸の下から肉棒が包まれてゆく。
 円華のサイズは推定Gカップ。
 男根を包み込み蹂躙するのには十分すぎる大きさだ。

 それに彼にしてみれば決して無防備ではない。
 バトルファックと分かった上での最初の接触に過ぎない。

 それでもなぜか今日は効きすぎた。

「なんで、こんなにッ」

「いつもどおりだけど?」

「うそ、うそです! 前はこんなに気持ちよくなかったはずっ」

「それはきっと私が手加減に手加減を重ねていたからだよ」

 円華はニヤニヤしながらゆっくりと圧を高めてゆく。

 その密着感に藤次郎の心が一秒ごとに侵食されてゆく。

「円華ッ、せんぱい、センパイ~~~ッ!!」

「だからまだ挟んだだけだってば!」

グニュウウウッ

「あはああああああああっ!」

 彼女の言葉に嘘はなかった。
 挟んだだけでこの威力。

 ただ前回は今日よりも時間をかけて挟み込んでいたのだ。
 彼にとってこの上ない屈辱である。

「今日はさっさと終わりにしてあげたいの。キミのために」

「ぼ、僕の!? でも、どうして」

「おしゃべりはおしまい。さっさとギブアップしちゃいなさい」

 それは彼女の本音だった。
 もはや腐れ縁ともいえる年下の彼に対しての思いやり。
 本気を出すことでせめて情けをかけてやりたい。

 さらに乳圧を普段より高めにかける。彼の腰が跳ね橋のような弧を描いた。

「ふあっ、しょんなっ、ことおおおお!」
「もう上がってきてるよ」

 円華は右手を下から回して探るような手つきでツンツンと玉袋を弄ぶ。
 藤次郎は歯を食いしばり腰をよじらせて刺激に抗う。
 睾丸付近はすでに張りつめて革財布のように固くなっていた。

(このままマッサージしてあげたら漏らしちゃうかな)

クニクニクニクニ……

「んひっ!?」

 人差し指と中指の先で片方の玉を転がし、彼の余裕を削いでゆく。

「少しは意地を見せてほしいところだけど無理っぽい?」

 軽く脇を絞め、ペニスを固定しながら円華の指は動き続ける。

「うあああああああああーーーーーっ!」

 叫び声をあげることで気を紛らわせようとする藤次郎を戒めるように円華は暴れる肉棒を左右からの締め付け、さらに上下の律動を付与する。

(おっぱい、ゆれ、ゆれてるうう! きもちいいよおおぉぉぉーーー!)

 軽く上下にピストン運動をされて理性がぼろぼろと崩れていくのを感じた。

 しっかりと腰を抱きかかえられた藤次郎は快感から抜け出せない。

 しっかりと頭の後ろで組んでいたはずの手も今ではマットの端をつかんでいる。

「これじゃあ弱い者いじめみたいじゃない」

 円華は乳圧を緩めて側面を優しく擦りつける。

「ぁぁあ……」

「年下の童貞クンには優しくしないと、ね?」

トロォ~~

 唾液をたっぷりと谷間に落として摩擦を軽減することも忘れない。

 いくらか緩やかになった刺激によって彼の意識が覚醒する。

「童貞じゃないっ、ぼっ、僕は、弱くないっ!」

 泣きそうな目で円華を見る藤次郎だが、その視線が胸元に吸い寄せられてしまう。
 淫らに揺れ動くおっぱいが自分の思考を埋め尽くしてゆく。
 それが心地よくてたまらないことを彼は口にできずにいた。

「はいはいそうだねー」

 円華も無理に彼を否定することはなかった。
 自分にパイズリされて正気を保っている彼はなかなか優秀なのだ。

 挟まれてすぐに射精する男子は山ほどいる。

 少しは我慢が出来ても続かない男子がほとんどだ。

 だが藤次郎はいまだに闘志を持ち続けている。

「きょう、こそ、勝ちますッ~~~!」

「ふっ、私以外に対してならそこそこ強いんだろうけど。それそれっ」

ぎゅうううっ!

「くはあああっ!」

 突然の締め上げに藤次郎の顎が跳ね上がる。

「クスクスッ、いい顔するじゃない」

 円華はパチュンパチュンと音を立て、先端から根本までを乳肌で舐めまわし始めた。

 彼の腰が激しく震えた。

 足の指は直角に折れ曲がっている。

 必死で耐えようとする姿を見て彼女は愛しさを覚える。

 無理なのに。無駄なのに。勝負は見えてるのに。

 それでも彼は抗う。
 残り時間はまだ五分以上あるというのに。

ヌッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ……

「ぐあっ、ああああ、くそおおおーーー!」

「ほら見える? もうドロドロだよ。おちんちんの先っぽ」

 あえて彼に見える角度で埋没させていたペニスを見せつける。

 それはすでに真っ赤になって腫れあがっていた。

 ヒクヒクと震え、まるで介錯を待ちわびる侍のような男の象徴。

「ま、まだ負けて、ない……」

「じゃあカプッてしたらどうなる?」

「え」

「この唇で」

 チュッ……

「っ!!」

 彼は眼をそらせなかった。

(あ、あ、キス……ウィンクまでして、くっ、ううぅぅぅ!)

 円華の魅惑的なキスの空撃ち。

 あれにペニスがとらわれたら?

 さらに美しい口元から蛇のような舌先が見え隠れした。

 あ、あれにチロチロとくすぐられたら――、

「舐めてほしいの?」

「だめっ、や、やめっ」

「あ~ぁ、言っちゃった。我慢できないんだ。もうイク?」

 最後のイク、という時だけ円華がかわいらしく首を傾げた。

 このタイミングで甘く誘惑してくる彼女に対して激しく左右に首を横に振る藤次郎。

「ふふ、頑張ってるね。いっぱい妄想しちゃってるみたいだけど」

 言われるまでもなく限界だった。

 黙っていても頭の中に円華があふれてくる。

 藤次郎は我慢できなくなるスイッチを彼女に押されてしまったのだ。

「負けちゃいなよ。気持ちいいよ?」

ふにゅううううう~~~っ!

「あっ、本当に、だ、だめですっ、これじゃまた負け――」

 バストによるやんわりした締め付け。
 これはきつい責めではない。

 むしろ数分前と比べて凌ぎやすいはずの刺激。

 しかし彼の体は耐え切れず、細かく震え始めてしまう。

(どうしてっ、どうして我慢できないんだ僕はああぁぁ!?)

 歯を食いしばり、目をつぶっても彼女があふれてくる。

 円華のおっぱいから逃げ切れない自分を想像してしまう。

「ふふふ、心が先に負けを認めちゃったね。おつかれさま」

 円華は乳圧をさらに緩め、やさしくなでるようにペニスをいたわる。

 勝負は決した。あとは優しく導くだけ。
 バトルファックにはそういった瞬間が必ず訪れる。

 彼女がタイマーを確認すると残り時間はあと二分だった。


(このまま堕としてあげる。いっぱい気持ちよくなろうね……)

 先輩として優しく包み込むように円華は彼の最後に備える。

「あ……こ、これ」

「ふふふふ、どうしたの~?」

「でちゃう、センパイの胸に、僕の、が、あっ、あああぁぁ!!」

「いいよ。受け止めてあげる」

 きゅ……

 わずかに力を籠めると、彼の口から短い吐息が漏れた。

「ふぁ……あっ、あはああああああーーーーーっ!」

ドピュウウウウウウウウウウッ、ドプドプッ……トプッ……

 全身を硬直させながら藤次郎は射精してしまう。

「せん、ぱいぃ……」

「全部出して。もう我慢しなくていいんだよ」

 藤次郎の意識が吸い出されていく。このままだと円華に抱かれたまま気絶させられてしまうとわかっていてもどうすることもできない。

 恥ずかしそうに身悶えする彼をじっと見つめながら、円華はペニスから雫が出なくなるまで時間をかけて搾り尽くしてやるのだった。



 それから十数分後。

「くやしいです……」
「そうなの? 気持ちよさそうな顔にしか見えないけど」

 確かにその通りなのだ。心地よさに何も言えなくなる。

 長く緩やかに続いた射精を終え、意識を取り戻した彼は円華に膝枕されていた。

 不意に彼は尋ねる。

「……僕のこと嫌いですか」

「なぜそう思うの?」

「だって」

 次の言葉に詰まる彼を見て円華は笑う。

 膝枕をやめてそっと彼を横たえ、彼の鼻先を指でツンとはじいてから、唇を軽く合わせるだけのキスをした。


「付き合うのはまだ無理だけど、またボロ負けさせてあげる」

「ま、まだっていうことは……」

「じゃあね」

 ゆっくりと立ち上がって背を向ける円華に見とれながら藤次郎は再戦を誓うのだった



(了)


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