『とある田舎の風俗店にて』
その日、僕は普段なら足を運ばない場所へ行くことになった。
クライアントの希望でどうしても直接顔合わせしたいとのこと。
往復の交通費は別途支給されるので断る理由はない。
お金と時間を考えたらネットミーティングで良さそうだけど。
指定された場所はとても不便な場所だった。
都内から飛行機で90分、そこから電車で150分。
空港から降りてからのほうが過ごす時間が長い。
バスと電車を乗り継いでようやくたどり着き、夕方までに仕事を終わらせた。
苦労した甲斐もあって先方も満足してくれたようで何よりだ。
仕事は比較的簡単に終わった。
そして駅前にあるホテルまで歩きながら思ったのは……
「とんでもない場所へきてしまった」
山に囲まれた景色を見て心底驚く。
空気がうまい。それはいい。
道路は整っている。
ロードサイドに見慣れたファミレスもコンビニもある。
でもそれ以外に何も無い。
ここに住む人達は何を楽しみに生きているのか。
宿泊先は意外なほどビジネスホテルそのもので、逆に都会的。
温泉街にありがちなお土産を売ってるコーナーもない。
館内施設も飲み物の自販機がいくつかあるくらいの簡素さ。
部屋についてるお風呂は温泉らしいけれど、いくらお湯が熱くてもユニットバスだからありがたみも薄い。
仕事が終わったので明日には都内へ戻るわけだがこのあとの自由時間をどうしよう。
幸いWi-Fiは完備なので暇つぶしできるけど。
シャワーを浴びてからセミダブルのベッドに転がって考える。
「パチ屋もない。地域の娯楽が何も無い。どうしよう……んっ?」
そこでサイドテーブルに「当館おすすめ!」と書かれている赤いファイルが有ることに気づいたので手に取る。
それはなんとデリヘル嬢の写真がいっぱいの風俗案内だった。
「美少女確約倶楽部『無限チェンジ』って、どういうネーミングセンスだよ」
無限にチェンジされるほど店側に自信がないってことか。
ファイルをパラパラめくりながら手を止めて考える。
「ものは試しで電話してみるか」
電話番号がまた怪しい。
でもホテル公認なら問題なしだろ。
ツーコールで繋がったので早速部屋まで来てもらえるように手配した。
それから1時間後。
コンコンとドアがノックされたので開けてみると、
「こんばんはー」
部屋の前に黒髪の小柄な女性が立っていた。
「ノーチェンジで!」
「えええっ!?」
反射的にそう叫んでしまうほど可愛らしい女の子だったのだ。
信じられない。しかも若い。
都内の店でも滅多にお目にかかれ無い文句なしの美少女。
「えっと、あ、あの……」
女子高生姿(もちろんコスプレ用だろうが)の彼女はびっくりしたように目を白黒させながらこちらを見つめている。
(まじでかわいいぞ! 大当たりだ!!)
紺色のブレザーに赤と緑のチェックスカート。
化粧は薄いナチュラルメイクというより素朴というか……スッピンか?。
だがそれがいい。この美少女にマッチしている。
下手すりゃ未成年なのではないかと疑ってしまうほど肌が綺麗だった。
「ど、どうしたんです? おにいさん」
「あ……ごめんなさい。どうぞ中へ」
我に返った僕は彼女をホテルの部屋の中へ招き入れた。
「いきなりびっくりしましたよ。泣くほど嫌われたのかと思って!」
「ははは、泣いてた? まじで」
部屋に備え付けの椅子はひとつしか無いので彼女に座らせた。
上着を脱ぎだそうとしたので制止してじっと見つめる。
やはり抜群にかわいい。
「チェンジしなくていいです?」
「そんなのするわけないよ。ちょっと驚いただけで」
「?」
かわいらしく首を傾げる彼女はミキちゃんというらしい。
すぐに「本名なんですけどねー」とか言い出すあたり無防備すぎてこちらがヒヤヒヤしてしまう。
もっとケバいイメージの女性が来るものだとばかり思っていたから完全に不意打ちだった。
「一応聞くけど未成年じゃないよね」
旅先での犯罪行為はまっぴらである。
「はいっ! 今年成人しました!!」
正直か。やばい、目眩がするほど好みだ。
飾りっ気はないけどツヤツヤでまっすぐの黒髪。
美白とは言えないけど肌の色は健康的で、むしろそれが彼女の魅力を引き立ててる。
顔立ちも悪くない。
クラスに何人かいそうな「比較的美少女」といった様子で、学生時代はそれなりにモテたんだろうなーって同級生の男子が羨ましく思えるほど。
制服を着たままなので分かりづらいけど胸もそれなりに大きい。
いや、もはやこのレベルになるとバストの大きさなど些末な問題だ。
「まさかこんな可愛い子が来てくれるなんて思ってなかったから」
「えええっ? そんなこと言われたの初めてですよぉ……」
絶対嘘だ。かわいいもん。
だから懲らしめることにする。
「え……」
僕は無言で彼女の手を握り、椅子から立たせた。
「抱いてもいいかな」
「い、いいですよっ!」
すっぽりと腕の中に入る細身の彼女を優しく抱き寄せる。
頭一つ分背が低い彼女の髪は柔らかくていい香りがした。
形の良い顎を、そっと持ち上げて口づけた。
「んぐっ!?」
彼女が大きく目を見開き、そしてすぐにまぶたを閉じてキスを味わい始める。
ちゅ、ちゅっ、ちゅうぅぅ……
僕に抱かれたまま少し背伸びをする彼女がかわいくてたまらない。
二人きりの部屋でキスの音がしばらく続いた。
「いきなりキスとか……情熱的すぎません?」
プクッとほっぺを膨らませて抗議するミキちゃん。
だが本気で怒っていない証拠に自分から僕の腰に腕を回している。
「可愛すぎて我慢できなかった。もしかしてNG行為だったかな」
「そっ、そんなこと、ないです……むしろ、いいです……許しちゃう」
恥ずかしそうにうつむく彼女の顎をもう一度持ち上げ、唇を奪う。
このキスだけでお金を払ってもいいかなという気持ちになれる。
「シャワー浴びてもいいですか?」
僕は静かに首を左右に振る。
「もう少しこのままで居てほしいんだけど」
そう言いながら今度は椅子ではなくベッドに座らせた。
彼女はその言葉に従ってくれた。
「やだ、ジロジロ見られてる……制服姿の女の子が好きなんですか?」
「うん。好き」
そりゃ見惚れてしまうよ。
こんな可愛らしい女の子をいきなり脱がせるなんて罰当たりだ。
と言うよりは、こんなハイレベルな制服美少女を正面から長い時間見ることができるなんて貴重過ぎる。白のルーズソックスもいい。
都内のフーゾク嬢ならさっさと自分から脱いじゃうからね。
「じゃ、このままプレイします?」
「頼んでいいのかな」
「はい! わたし頑張っちゃいます!」
すると今度は彼女のほうから僕にキスをしてきた。
(おっ、自分から舌を……)
積極的になった彼女はつい先程までとは別人みたいだった。
するすると僕の服を脱がせ、自分は着衣のまま手コキを始める。
しかもそれが上手い!
柔らかい手のひらで亀頭をクニュクニュと転がしながら指を這わせてカリをくすぐってきた。
自然と腰を引いてしまう僕を追いかけるようにのしかかってきた。
「ふふっ、お目々がトロトロになってますケド?」
心地よい重みを感じながら彼女の端正な顔立ちを満喫する。
(女子校生に押し倒されてる……)
すでに股間はパンパンに張り詰めており彼女の小さな手を押し返していた。
「ん……」
ミキちゃんはいったんキスを止め、こちらを見て目を細めながらもう一度キス。
今度は両手でペニスを包み込んでやわやわと揉みしだいてきた。
本格的なキス手コキを浴びた僕の体がピンッと跳ね上がった。
「はうううっ!」
「うふふ、ここが弱いんですね?」
指先でカリ首を弾かれた僕は体を震わせる。
弱点を見つけた彼女の手が容赦なく性感帯を責めてくる。
腰から下を完全に掌握された僕は、小柄な彼女にすがりついて呼吸を弾ませる。
なにげに腰のあたりに伸ばした手が制服にふれる。
その手触りが心地よくて、それ以上に美少女の抱き心地が素晴らしくて……
「もう夢中ですね」
「あ、うん、思ったよりも上手だから驚いちゃって……」
「わぁ、うれしいっ!」
そして加速する彼女の積極的な責めに僕はすっかり参ってしまう。
気づけば完全にベッドに押し倒されていた。
自分より背の低いミキちゃんが大の字になった僕にのしかかり、スカートの中に片方の手を入れた。
シュルッ……
「このままハメてあげます。犯されるの好きでしょ? おにいさん」
衣擦れの音がした、と思ったら彼女はすでにショーツを脱ぎ去っていた。
小さな布を指先にひっかけてくるくる回していた。
レースをあしらった淡いイエローのショーツは彼女のイメージによく似合う。
「はいプレゼント」
「むぐうぅっ!!」
彼女が突然 丸めたショーツを僕の口にねじ込んだ。
同時に肉棒をやんわりと握りしめ、自ら膣口へと導いてゆく。
こんなプレイまでこなすとは……そしていきなり本番なのか。
地方の風俗嬢、サービスが良すぎる。
クチュリ……
「あんっ」
小さく喘ぐミキちゃん。
スカートから見え隠れしたパイパンのおまんこが、すっかり出来上がった肉棒の先端に押し当てられ、そのまま何度か感触を味わうように腰をスライドしきた。
「うううぅぅっ、んんんーーー!」
これだけでも気持ちいい。
むしろこのまま美少女の膣口でフェラされて暴発してしまいたい。
おねだりするように僕が腰を突き上げると彼女はクスッと笑って、
「おちんちん、いただきまーす!」
一気に腰を落としてきた!
ずちゅうううっ
温かい膣口をくぐり抜け、軽い抵抗を伴って美少女の奥深くに僕は飲み込まれる。
(ああああっ、これ、すごいいぃぃぃぃ!)
美少女に問答無用で犯される背徳感で射精寸前まで追い込まれる。
事前に優しく撫で回されたせいもあって肉棒は限界まで張り詰めていて、狭い膣内をリアルに感じてしまう。
ミキちゃんは僕の両手に指を絡ませ、声を押し殺しながら腰を振る。
しかもこちらの好みを熟知してるみたいにゆっくりと、焦らすような上下ピストン。
さらに少し腰を浮かせてグラインドからの、左右に腰をひねって腟内を締め上げる。
(こんなの、駄目だ、この子に溺れてしまう……)
グチュグチュと響く淫らな音を味わいながら僕の性感はますます高まってゆく。
まだ制服の下に隠された美少女ボディを目にしていないというのに、僕はすっかり出来上がっていた。
「おにいさん、そろそろイっちゃいましょ?」
スポッ、とショーツを口から引き抜いて彼女が言う。
ゆっくりと顔を近づけながら。
「ベロチューしながらイくと気持ちいいんですよね。男の人って」
小さく舌を出し、そのままネロリと僕の唇を舐めてきた。
思わず返事をするように舌を出すとニュルリと絡め取り、吸い上げてくる!
ちゅ、ちゅうっ、じゅるるるるっ!
「~~~~~~~~~っ!!!!」
柔らかな口づけと激しすぎる舌使いに蹂躙され、完全にペースを奪われた僕は彼女の手を握りながら爆ぜてしまう。
どぴゅどぴゅどぴゅうううううう~~~~!!
制服姿の美少女に犯され、膣内射精まで導かれた僕はぐったりとベッドに全身を預けてしまうのだった。
射精のあと、興奮が収まりかけた僕に彼女が言う。
「ふふふ、あっという間でしたねぇ」
「じつにもったいないことをした……」
本音である。もっと楽しむべきだった。
追加料金を支払ってでも彼女を引き止めたい。
できれば明日の朝まで。
遠慮がちにこちらの希望を彼女に告げると、
「何言ってるんですか おにいさん」
「え?」
ミキちゃんが制服を脱ぎ始めた。
そして現れたのは想像以上の極上ボディ。
胸の大きさ以上に腰のクビレが美しくて、膣内に収められたままのペニスはそのまま硬さを取り戻してしまう。
それを感じたのか、彼女は腰に手を当ててニヤニヤしていた。
「お店の名前忘れたんですか? お客様が満足するまで無限ですよ。時間制限ナシ!」
「まじか! やったー!!」
彼女の言葉に嘘はなかった。
改めてシャワーを一緒に浴びて身を清めたあと、僕はミキちゃんとベッドの中で長い時間を過ごす。
パイズリはそれほど上手ではなかったけど関係ない。
肌が触れてるだけで最高だった。
「もっとキスしましょ? おにいさん」
ちゅっちゅっちゅっちゅ……
「あ、ああっ!」
可憐な唇に何度もキスをした。
そのたびに満たされる。
彼女もぎゅっと抱きついて追い打ちをかけてくる。
話を聞けば地方在住の彼女も娯楽には困っていて、ネットで手に入るものは多いけど実際にエッチすることはそれほどなくて今のお店で働くことを望んだという。
「わたし、おにいさんが最初のお客様です!」
はいはい、誰にでもそう言ってるんでしょうねーなんて頭の中で受け流しつつ、本当にそうだったら最高だなーなんて思ったりもした。
空港からの電車とバスのアクセスが悪くて辟易していたけど、たまにはこういうのも悪くない、かな?
『とある田舎の風俗店にて』(了)