そそり立つ肉棒に妖しく絡みつくフランの膣内はまさに淫らな蛇そのものだった。
その蛇は男の粘膜を溶かすように絶え間なく不規則に這いまわり、邪悪な快感を植え付けながらコッドの忍耐力を削りとってゆく。
妖しげな動きにつられて快感に震えるペニスに優しく牙を立て、甘い快楽の毒で獲物を痺れさせながら弱らせてゆく。
「これほど硬く張り詰めさせるとは、心底私と交わりたかったのですよね?」
腰を深く沈め、緩いひねりを加えながらの尋問。
声も出せぬほど呼吸を乱しているコッド自身を容赦なく締め付けた、甘い腰使いで部分責めをする。
ひとつひとつ快感を積み重ね、もはや彼自身では抜け出せないほどフランは巧みにペニスを拘束し続ける。
「お返事は?」
「はぁっ、う、ぐわっ、ああぁぁ~~~!!」
淫魔の膣肉の悪戯は、まったく腰を動かさぬままでもコッドに喘ぎ声を出させてしまう。
余裕の表情を浮かべ、穏やかな口調で男を意のままに操るテクニックはフラン特有のものだった。
このまま小刻みにグラインドさせるだけで我慢を決壊させ男根を瞬殺することさえ容易いというのに、決してフランは事を急がない。
獲物の我慢の限界を見極めた上で、手綱を緩めたり締めたりする行為こそ彼女にとっては至高の一時なのだから。
「もうすぐ限界ですか? 私の中でずっと貴方が震えてる……」
フランはそっと指先を伸ばして、コッドの唇をゆっくりとなぞる。
「あっ、くあぁぁ……んふぅ!」
言いようのない屈辱感が彼の心を踏みにじる。
淫魔にのしかかられ、払いのけるどころか快感に身を委ねそうになっている自分を否定出来ない……。
「生殺しにされ続けると気持ちが高ぶるでしょう? お望みどおり搾り取って満足させてあげます……ほぉら!」
ほんの数ミリだけフランが腰を持ち上げた。
「あっ……ひいいっ!?」
膣内の変化にコッドの下半身がビクンと震えた。
カリ首を締め付けていた力が、上下に移動しながら快感をまき散らしてゆく。
「おっ、おおおぉぉぉ!」
膣内がざわめき、ペニスを内部でもみくちゃにする。
同時に吸い付くような肉襞の求愛が彼にさらなる恍惚感を与え、フランに対しての警戒心を鈍らせる。
「とても気持よさそう……もっと幸せな気持ちになって頂きますわ?」
フランは内部の締め付けを少し緩めて、いよいよ最後の仕上げとなる責めを彼に与えようとしている。
甘く優しい刺激をエサに、彼の体と心を完全に無防備にしてしまうサキュバスの奸計。
「覚悟は宜しくって?」
「……え?」
キチュッ……
「ふあっ、あああぁぁ!?」
変幻自在の膣肉がコッドをじわりと戒める。
「どんな屈強な戦士でも絶対にかなわないサキュバスの腰使い……貴方は何秒間耐えられます?」
そしてフランは急激にペニスを強めに締め上げた。
内部で激しく悶えるペニスをガッチリと押さえ込みながらも優しく愛撫し続ける。
「うわあっ、ああぁぁ~~~~!!」
「フフ……」
彼の呼吸に合わせてフランは絶妙に責め方を変えてゆく。
体がこわばるのを感じた瞬間のみ膣圧をゆるめ、息を吸い込む無防備な一瞬だけ思い切り締め上げる。
「あっ、おうっ、んは、ああ~~~!!」
「ほらほら、まだまだここからですよ? このおちんちんに教えてあげましょうね……私の味をたっぷりと」
フランがひときわ強く彼を締め付けた。
「あひいいいっ!!」
気を緩めていたところへ、突然やってきた快感の嵐に彼は対応できない。
さらに細い腰が前後左右にゆらゆらと動き出すと、もはやコッドの精神は荒れた海の上で踊る小舟のようだった。
「ん、あああ、んあっ」
「無駄ですわ。それっ……えいっ!」
フランは意識的に強めに膣を締め、同時に腰を激しく回してみせる。
「ふあぁっ、すごい! 締め付けが、あああ~~~!! ひいい、んっ!!」
歯を食いしばったままコッドは耐える。耐えようとする。
しかし不規則かつ効果的に膣内が変化して、彼に予測不可能な快感を与えてくる。
とろけきった膣内がさらなる快感を求めて肉棒を容赦なく柔肌に擦り付ける。
溢れだした我慢汁を子宮口が吸い取り、彼自身の表面を常に敏感な状態に保ち続ける。
「私に責められるタイミングが掴めないでしょう? ほらぁ、もっと心をかき乱してあげますわ……」
「や、やめてっ! おかしくな――」
もはや言葉もうまく紡げないほど、コッドは無防備にされていた。
フランの腰使いによって生み出された快感が一秒ごとに彼を蝕んでゆく。
媚薬のような愛液にジュルジュルにされたペニスが悲鳴を上げている。
炙りだされた弱点を無遠慮に責め嫐られる。
「ま、待って! これ以上は…………あああああぁぁ~~~!!」
「ずいぶん騒がしいこと……おだまりなさいっ!」
コッドの願いを打ち消すように、子宮口がペニスの先端に悪戯をした。
すっかり快楽漬けにされてヒクついている鈴口を、子宮口がピッタリと塞いで吸引を開始したのだ。
「んああああぁ~~~~、そ、それは駄目えええぇぇ~~~!!」
もがいても絶対に逃れられない膣内ホールド。無慈悲なサキュバスの追撃に悶絶するコッド。
休ませてほしいと訴えても、サキュバスの膣は何度も彼を味わいながら甘噛みをして許してくれない。
しかも精液の発射口であるペニスの先端を、フランは意識的に嫐ってくる……。
「く、くそ……ぉ!」
「私に許可無く勝手に触れるとでも?」
腕を伸ばして彼女を遮ろうとしても、すぐに反撃する手を払われてしまう。
しかも時々翼の先がさらりと睾丸をなでたり、尻尾がクリクリとアナルを弄んでくる。
手足は鉛のように重いのに、ペニスだけは神経がむき出しにされた如く敏感にされてしまった。
「いかがですか。なかなかの天国でしょう? こうやって犯されるの大好きですものね、貴方は」
「ち、ちが……あっ、イく……もう身体が、うあああぁぁ~~~!」
「何が違うのですか? ほらっ、ほらほらほら……こんなに喜んでるくせに」
亀頭に吸い付いた子宮口を巧みに動かして、フランは容赦なくコッドを追い詰める。
そしてついに、
「そろそろフィニッシュですね。イキなさい……」
フランからの死刑宣告がくだされた。
まずはじんわりと彼の根本を締めあげてゆく。
「うはああああっ……!!」
次に引き抜けないように退路を断つ。
「クスッ、もう逃がしませんよ。次は男の子の大好きなバイブレーションを……」
その上で今度は身体中の精液を放出しやすくなるような誘導を行う。
「うああああっ!!」
「いかが? 身体中がくすぐられてますね? 恥ずかしい? それとも……ふふふふ♪」
微笑むフランを見上げながら、コッドは彼女の指で直接自分の魂を撫で回されているような錯覚に陥っていた。
眼の前にいるのは天使ではなくて悪魔なのに……この甘い刺激に全てを委ねてみたくなる。
亀頭全体が肉襞のヤスリで削り取られていくような感覚と、キスを絡めたフランの魅了責めがコッドを更に狂わせてゆく。
「さあ、全てを出しなさい……私が受け止めてあげます」
フランは彼の耳元でささやきながら、小刻みに膣内を変化させて見せた。
特に裏筋を膣奥でリズミカルに締め上げることで、彼の性感を完全にコントロールしてしまう。
「すご……これ、すごくて……身体がおかしくなっていくううぅぅぅ!」
「あなたはもう永遠に逃げられませんわ。このまま私に堕ちていくのみ……」
「あはああああああ~~~!!」
鍛えようのない部分をそっと包み込まれて、何度も撫で回されているような感覚。
彼の急所を探り出し、確実に射精へと導いてゆく膣内の動きに、コッドは我慢することを忘れてしまった。
「私の中で存分に狂いなさい……うふっ、ふふふふふ!」
8の字を描いていた腰使いが、垂直のピストン運動へと変化する。
蓄積された快感が体の底から突き上げてくるようだった。
「あふ、ひあぁっ、ああぁぁ~~~~~!!」
そしてフランの膣内で亀頭が、カリ首が、裏筋が……同時にフワリと握りつぶされた。
「これでフィニッシュ……さあ、思いっきりどうぞ?」
ビュルッ、ドピュウウッ!! ビュルルルルルルル~~~!!
「んあああああ、あひっ、いいいいっ、イぐぅぅぅぅ!!」
訳の分からない言葉を叫びながら、コッドはフランの膣内で盛大に射精させられてしまった。
数回に分けて身体をビクビクさせながら淫魔の膣内に精液を注がされる。
「んふっ♪ ……思ったよりずっと美味しいですわ。でも……」
射精が勢いをなくした最後の瞬間、フランは完全に腰を沈めて膣口をキュッと締めあげる。
「まだ……でしょう? わかってますよ。男の子は最後まで搾られるのが大好きですから」
さっきと同じように根本を締め付け、逃げ道を塞ぐ。
そして快楽の奥地へといざなうように膣全体にバイブレーションを加える。
「ああぁっ、出る! また出ちゃうよおおおお~~~!!」
腰をわずかに浮かせて抵抗しようとするコッドを、フランは小さなお尻で踏みつぶした。
同時に膣内に強めのウェーブを起こして、彼の抵抗力を根こそぎ奪い取る。
「ほぉら……お漏らししちゃいましたね? ボ・ク・ち・ゃ・ん♪」
「ああぁぁ……」
身体だけでなく、コッドは心の中もすっかり彼女に骨抜きにされてしまった。
生命力そのものが断続的に吸い取られていくような射精。
フランはペニスを膣に閉じ込めたまま大量の精液を受けとめて、彼の精力を一片も残さず吸収してゆく。
「これで一度目終了。ずいぶん私にお漏らしさせられちゃいましたね?」
「あ……ぎぃ……」
フランは何度も腰をくねらせながらコッドの身体を蹂躙する。
未だ膣内で震えている哀れな獲物から容赦なくミルクを搾り取ってゆく。
「まだまだ残ってますよね? スッキリさせてあげます」
「う、うそ……も、もう出ないよ! 出ないからッ」
「ダ~メ。嘘ついても全部吸い取ってしまいますからね?」
フランは首を横に振ろうとする彼の顔を両手で挟み込んで固定した。
「ぐっ……動けない!?」
「当然でしょう? 貴方は私を見るしか無いのですから」
「うううっ!」
「それに貴方が動かせるのは首から上だけですわ。それ以外は私のなすがままに……」
「いやあああああぁぁぁぁ!!」
彼が叫んだところで助けるものなどここにいるはずもない。
コッドにとっては永遠にも感じる一度目の射精は、フランが満足するまで何度も空撃ちさせられることになった。
◇
――それから魔性の膣内で、軽く四回ほど搾られたあとの事。
「さて、そろそろ貴方との約束を守ってあげましょうか」
たっぷりと精力を吸収して上機嫌になったフランが軽く指を鳴らした。
すると彼らの近くで気を失っていた少女が目を覚ました。
「うん……あ、あれ……あっ! ああぁぁ……」
少女が目を覚まして最初に見たもの。それは自分を見つめる勇者ではなく淫らな悪魔の姿だった。
コッドのことなど省みず、少女は一目散でその場を逃げ出した。
「人間とは薄情なものですね。危機に直面している仲間を見ても助けようともしない」
わざとらしく寂しそうにつぶやくフランを見上げながら、コッドはこの体勢から逃れる方法を考えていた。
しかし、
「続き……いきますよ?」
ピチュ……
「あっ、うわあああぁぁ!!」
下半身全体が舐め上げられたような、脳まで染み渡るような快感が彼の思考を中断させた。
「うふっ、もう病みつきですか? 私の腰使い……」
考えをまとめる時間もないままに淫魔の腰振りが再開してしまう。
さっきよりも激しく、力をどんどん吸い取られてゆくような危険な調べ――
「な、なんだこれ……あ、熱いっ!」
「ふふっ、溶ける? 溶けちゃいそうですね? 貴方のおちんちん……私に染まっていきますね」
こんなに激しい行為なのに、フランの声だけははっきりと彼の心に響く。
しかもそれが心地よい音色となって、彼女の声を遮断する気持ちが薄れてしまう。
「身体だけでなく心も溶け出してるのがわかります? わからなくても気持ちいいでしょう」
「はうっ、あああぁぁぁ~~! フラン、フランッ!!」
震えながらコッドは彼女の名前を連呼してしまう。
「私の中で包まれ、貴方はどんどん溶けていく……おちんちんも穢れ無き魂もトロトロにされて、快楽のことしか考えなくなる……」
コッドに抱きついたまま、低い声でフランは言う。それが抗うことの出来ぬ呪いのように彼の心を蝕んでゆく。
「自分より年下で背も低い私に……最初から犯されたかったんですよね? クスクスッ」
「ちがっ……違うんだ! ああぁぁ……駄目、締め付けないでええぇぇ!!」
「もっと締め付けて欲しいのですね? いいですよ」
決して責めの手を緩めない膣内の締め付けと、見ているだけでも果ててしまいそうなリズミカルな腰使い。それに魅力的なフランの声。
「せめて耳だけでも……」
フランの声さえ聞こえなければ、快感も半分になるはず……そう考えたコッドが震えながら自分の耳に指を突っ込もうとした瞬間、彼の手首は上から抑えこまれてしまった。
「小賢しい……中途半端に抵抗しても無駄ですわ」
「は、離してくれよっ!」
「無駄です。私に抱かれて、いやらしく悶えながら登りつめて……貴方は何度でも白いものを大量に吐き出してしまうのですから」
そしてゆっくりと8の字の腰使いが始まる。
亀頭を中心にフランの膣内で念入りにペニスがしゃぶり尽くされると、コッドの抵抗がますます弱々しいものとなった。
「聞いちゃ駄目なのに……くそっ、くっ、ああぁぁ~~~!!」
「いい忘れましたけど、貴方……これ以上射精したらおしまいですよ」
「……えっ!?」
「そのおちんちん、本当に溶けてるのです。快楽を受けながらジワジワと私と一つになりかけてる……」
「バカな……」
抑えこまれている彼にその言葉を確かめるすべはない。
しかしフランの言うとおり、コッドは下半身の感覚に境界線がなくなってきているように感じていた。
「でも悩む必要はありません。たっぷり嫐ってイキっぱなしにしてあげますわ。そうすれば貴方の身体は私のものです」
「いっ、いやだああああああぁぁぁ!!」
「やだ……そんな悲鳴をあげられたら私もゾクゾクしちゃいます……だからほら、頑張って? クスッ、クスクスッ♪」
そしてフランの更に腰の動きが激しくなる。前後にしゃくりあげるような動きで彼を翻弄したかと思えば、じっくりと時間をかけて腰で円を描いて惑わせる。
コッドにしてみても、こらえきれない刺激が来るとわかっていてもどうにもならない。フランの腰に合わせて自分が動こうとしても快感を倍増させてしまう。
そして彼女の膣内がうごめいて、締め付けだけで上下にペニスが何度か抜き差しされた時……
「あ、あっ、ああぁぁ! 駄目だ……また……」
「クスッ♪」
自分のテクニックに微塵も抗うことが出来ないコッドを見て、フランは愉悦に浸る。
「ああっ、も、もう……!」
「まさか今更やめたいとか? 命乞いですか。見苦しい……嫌がっても無駄、もうすぐ終わりです。うふふふふ♪」
グリュッ、ヌチュッ、グチュッ!
フランがひときわ強く腰を打ち付ける。
快感のさざなみが一つにまとまって、彼に大きな波となって押し寄せてゆく。
「あはあああっ!」
待ったなしの刺激に思わず声を上げてしまうコッド。
そして腰から下が溶け出していく感覚が一気に広がる。
抑えていた射精の衝動が、フランの腰使いたった一振りではじけてしまった。
ドビュルッ、ビュルルルルルルルr~~~~!!
「ふあ、うがああぁぁぁ!」
ガクガクと腰を上下に揺らしながら、彼はフランに数回目の精を捧げた。
一度目と違って少しずつ漏れ出すような、コッドにとっては終わりの見えない長い射精となった……。
「やっぱり所詮は男の子……特に貴方は腰のひねりに弱いのですね? かわいい……」
膣内をキュンキュン締め付けて、残りを出さぬようにペニスを犯し尽くすフラン。
ひたすら強く締め付けて膣内から弾き出すのではなく、あくまでも柔らかく包み込みながら精がにじみ出しやすいように彼を導いてゆく。
「ああぁ、もう駄目だよッ……駄目なのに! 出ない、出ないからあああぁぁ!」
「いいえ、まだ出ます。おちんちんは出したがってますよ?」
クニュッ……チュル……
優しい締め付けに背筋が震える。
「ふ……あぁぁ……」
「私の中がそんなにお好きなのですね。さあ、イキなさい」
ピュルッ!
「う、うそだ……」
「ほらね? 完全に空撃ちするまで射精させて、貴方を操り人形にしてあげますわ」
もはや彼の身体はフランに命令されただけで精を吐き出すようになりつつあった。
何度も首を横に振るコッドを更にしっかりと抑えこみながら、フランはねっとりと腰を回し続ける。
◇
その後、さらに膣内で二回……フェラで一回、手で二回と彼女に射精させられたコッドは、指先一つ動かせなくなってしまった。
「……いかがです? 支配され尽くした気分は」
「あ……ぁ、う……」
「呼吸するだけで精一杯? フフフ……そういえば先週、私を倒しに派遣されてきた勇者さんがいましたけど……あの方は貴方のお友達ですか?」
「っ!!」
突然の言葉に、コッドの気力が少しだけ蘇った。
僅かな空気の変化に気づいたフランは、興味深そうに彼を優しく見つめる。
「やはりそうでしたか。ご愁傷様……」
「な……!」
「彼も美味しくいただきましたわ。貴方と同じようにね」
コッドは言葉を失った。
考えたくない最悪の結末が目の前の淫魔の口から飛び出してきたのだ。
「少し抵抗が激しかったのでその場で完全に壊してしまいましたけど」
「うっ……!」
コロコロと笑うフランを見ながら、彼の心が瞬時に立ち直る。
身体は全く言うことを利きそうになかったが、コッドの心だけは戦う前のレベルまで回復した。
「お……あ……」
「悔しそうですね? でも、もう手遅れ……ふふっ、あはははははは!」
許せない、こいつには必ず一矢報いてやらねば気が済まない……高笑いするフランを見て、彼の怒りが頂点に達した。
(よくも先輩を……っ!!)
怒りに身を任せ、フランを押し倒す。
そうすることで隙を作って一気に逆転するしか無い。
コッドが決意した瞬間、フランはその気持を切り裂くように彼を睨みつけた。
「でも貴方は違う。今の状態のまま、弱いままで私のオモチャにしてあげますわ」
キチュッ……!
「んあぁっ!?
それは決意を打ち砕く快感の不意打ちだった。
いつの間にかコッドの股間にフランの柔らかな足が載せられていた。
「貴方もこのおちんちんも、未来永劫私には勝てません。この先もずっとずっと……私が弄んであげますから」
細い脚がゆらりと持ち上がる。そして宙に浮かせたままで何度かペニスを弄んでから、フランは一気に足を踏み抜いた。
グギュウウウウウウゥゥゥゥ!
「あがあああああああぁぁっ!!」
「私に対して反抗心すら抱かせぬよう、きっちり調教してあげますわ」
「ま……っ、あ、ああぁぁぁっ、ああぁぁ!」
命乞いすら許さぬ激しい足技が、無防備なコッドの肉体をすりつぶす。
両足首をガッチリとホールドしてから、フランは徹底的に彼の股間を足責めし続けた。
「あひっ、ひっ、も、もおおぉぉぉ!」
「口でも、脚でも、手のひらでも……私の全身で悶狂うようにしてあげます」
つま先を固くしてペニスの根本をえぐったのかと思えば、足の甲で睾丸を弄ぶ。
痛みと快感を交互に与えられてコッドの抵抗が徐々に少なくなってゆく。
やがて彼は抵抗する意思を全て放棄してしまうことだろう。
「足の指で感じてるヘンタイ勇者さんは、どちらにせよここでおしまいですわ」
コッドの心が完全に折れるまで、フランの足技が中断されることはなかった。
◇
――それから数時間後。
「またやりすぎてしまいそうです。本当に仕方ないですね、私は」
彼女の眼下には精魂尽き果てたコッドの肉体がヒクヒクと震えている。
男根のみ硬さを保っているものの、もはや限界を通り越した肉体はおそらく長くは持たないだろう。
コッドが勝てる見込みのない相手に戦いを挑んだのと同様に、フランも彼の限界を読みきれなかったのだ。
「最期くらい一緒にイきましょう? 私と一緒に。さあ……」
フランがゆっくりと上半身を彼に預ける。
柔らかな髪が彼の顔をくすぐり、控えめなサイズではあるけど心地よい感触のバストが彼の胸で潰れる。
すべすべの肌が恋人同士のようにこすれ合い、その刺激を受けて膣内のペニスが小刻みに震えだした。
「恥ずかしくないように目隠ししてあげますからね」
コッドのまぶたを覆い隠すように、彼女はそっと手のひらで目隠しをしてみせた。
同時に膣内に緩いウェーブをかけて彼を追い詰める。
「では……」
彼女の目が妖しく光る。
これが本当にトドメとなる交わり。エナジードレインの極みであるソウルドレインを、フランは容赦なく遂行しようとしている。
「ぅあっ……」
ペニスがひときわ硬くなり、コッドが無意識で腰を突き上げた。
フランの魔力によって彼の全生命力がペニスに集約されている。
「ん、んん~~~~~っ!!」
その鋭い刺激がフランの身体を貫き、彼女の腰をガクガクを震えさせた。
「負けませんわ。全部奪ってあげます……」
淫魔にとって至高の味わいと化したコッドの肉棒を徹底的に味わい尽くす腰使い。
「ああぁ……いいですわ……」
コッドが射精する直前、フランも恍惚感たっぷりの気持ちになる。
最期の最期で格上のサキュバス相手に一矢報いた見習い勇者の魂は、そのまま真っ白な世界へと旅立っていった……。
数分後、フランはその体をゆっくりと起こす。
「フフッ、少しの間だけ気絶してしまいましたね。彼の最期の一滴、凄く美味しかったです。限り無くピュアで、濃厚で、いじらしくて最高……」
力を失ったペニスを解放して、ゆらりと立ち上がる。
全力を尽くした相手をいたわるようにフランは一度だけ微笑んでみせた。
これから数秒後、コッドの肉体は魔法陣の中でゆっくりと霞がかかって消えてゆくことになる。
「彼のすべてを奪ってしまいました。しかし、よほど強力な討伐隊でも来ない限りはしばらく私の命は安泰」
コッドから吸収した精のお陰で、フランは少しレベルアップしていた。
既に村の全ては彼女が掌握している。
この村に突然男子がいなくなったのは、フランが少しつまみぐいしすぎてしまっただけ。理由は他になかった。
「また一人に戻ってしまいますね」
いつもと変わらぬ涼しげな声で彼女が言う。
しかしその微笑みは何処か寂しそうだった。
(了)
あみみさんのサイト 「えむでん」