サラに平伏して、このままもっと気持ち良くしてもらいたい……
それがこの時の僕の偽りなき本心だった。
「はっ……いかんっ!!」
だが戦士として、勇者としての矜持(きょうじ)がその甘い誘惑を断固として拒絶する。
僕は頭をブンブン振ってサラの申し出を必死で振り払った。
「ふっふーん♪」
そんな僕の様子をサラは楽しそうに見つめている。
金色のポニテがゆらゆらと左右に揺れてる。
(だまされないぞっ……)
そうだ、僕はきっとだまされてるんだ。
目の前の可愛らしい魔物が僕の心を試しているんだ!
ギリッ……
(手足に力が入らない……くそっ)
相変わらず炎の熱さは感じない。
しかし体は不思議な魔力で捕らえられて動けない。
このまま心まではサラの言いなりになるわけには!!
「あたしはキミを騙してなんかいないよ?リコスくん」
「うっ!」
なんで?僕の考えてることがわかったんだ……
「騙しているのはリコスくんのほうなんじゃない?キミは自分を騙してる」
「な、なんで僕が……」
「本当は気持ちよくなりたいのに何で素直になれないの?」
ズキンと胸の中にサラの言葉が突き刺さる。
「ちっ……負けないぞ!!」
こんなの意味のない強がりだって自分でもわかってるさ。
でも気を抜いたらこのまま彼女の虜になっちゃう!
そうなったら故郷に残してきた僕の彼女・ミンティアを裏切ることになっちゃう!!
「あたしってそんなに魅力ない?」
僕は目を瞑った。
サラははっきり言って魅力的だ。
たとえ敵だとしてもこんなに可愛い女の子を僕は見たことがない。
「だ、だまれっ!!」
「いっぱいいっぱい気持ちよくしてあげるよ、リコスくんのこと」
「やめろー! やめろ、やめろ……やめろ!!」
甘く染み渡るサラの声は、体を拘束している不思議な炎よりも厄介だった。
まるで内部からというか、僕の心をとろとろにしてしまうような……彼女の声はそれほどまでに危険な調べ。
(ミンティア!僕に力を!!)
僕は故郷の彼女のことを思い出した。
そしてこの誘惑から逃れるために彼女に祈った……
そもそも今回の任務を受けた理由は、その報奨金の多さからだった。
僕の育った村は貧しい。
毎月何人かは飢えのせいで体を悪くしているんだ。
王様と交渉して村が困らないだけのお金を先払いで支払ってもらった。
ただし、僕は生きて帰れるかわからない。
それほど危険な依頼だったのを理由に王様は先払いを許可した。
「リコス、やっぱりやめとけ!」
泣きながら僕を止める母親。黙ったまま動かない父親。
その他多くの故郷のみんなが反対する中、僕の彼女……ミンティアだけは笑って僕を送り出してくれた
「私、リコスを信じてるから!」
幼馴染のミンティアはにっこりと微笑んで僕を励ましてくれた。
僕が魔物を退治して無事に戻ってくると信じてやまない彼女を裏切るわけにいかない!!
(ミンティア!僕に力を!!)
僕は再び心の中で声を大にして祈りを捧げた。
「うおおおおおおっ!」
自分を一喝するための咆哮。
快楽でおぼれかけた僕に理性が戻った!
精神力を高めて炎の拘束を破ろうとする……少しだけ指先が動いたぞ。
サラの魔力は完全ではないようだ。
これなら……
だがそのとき目の前で信じられないことが起こった。
「リコス……無理しないで」
「ミンティア!?」
目の前にいたはずのサラがいなくなっていた。
それだけじゃない。故郷にいるはずのミンティアが目の前に!?
(サラめ……くそっ、幻術か!?)
いるわけない。
いるはずがないんだ!!
目の前にいるのはミンティアなんかじゃない。ただの魔物だ。
そう思って偽者をにらみつけると、彼女はしくしくと泣き始めた。
「うっ、ううぅ……」
「ミンティアの姿で泣くな!卑怯だぞ!!」
「私のこと信じられない?」
そう言いながらミンティアは着ている服を脱ぎ始めた。
水色のワンピースの下には真っ白な彼女の体とピンク色の下着。
「やめ……ろ……」
罠なのに……こんなはずないのに!
僕はミンティアの体から目が離せない!!
「リコス、抱いて……」
ゆっくりした動作で僕にしなだれかかってくる彼女。
その柔らかい体を感じて、僕の心が熱くなる。
「ずっと待ってるんだよ、リコスのこと……」
白い指先が胸板を這い回り、脇の下を愛撫する。
普段ならくすぐったいはずなのに、今日はとんでもなく心地よい。
「でもあなたは世界を救う大事な人だもんね」
さらに優しいキスをしてくるミンティア。
セミロングの髪が僕の頬をかすめる。
懐かしい香りが鼻腔をくすぐる。
間違いなくミンティアだ……僕の彼女のミンティアだ……!
舌先を絡めつつ、長いキスを交わす僕たち。
久しぶりに彼女を感じて僕はこの上なく幸せな気持ちになった。
「さあ、来て……」
すっと僕から離れるミンティア。
気がつくと僕の体にも自由が戻っていた。
床にぺたんと尻餅をつくように座り、足を恥ずかしげに少し広げている。
「ミン……ティア……」
「来て、リコス。はずかしいよ……早く」
さらに足を広げるミンティア。
うっすらとした繁みの奥に彼女の秘所が見え隠れした。
(ああ……ミンティア……)
食虫植物に誘われた虫のようにフラフラとミンティアに覆いかぶさる。
そしてそのまま挿入……してしまった!
「はうんっ、ああああああああぁぁん!」
一気に貫かれたミンティアが嬌声を上げた。
もともと垂れ目の彼女だけど目元がとろ~んとして、すごく気持ちよさそうだ。
(なっ……!?)
深々とミンティアに突き刺さるペニス。
それは紛れもない事実。
でも僕にやってくるはずの挿入感が全くない!?
(な、なんで……ミンティアは気持ちよさそうなのに!?くそっ)
あせって何度もピストンをすると、彼女はますます高い声を上げた。
ミンティアのアソコに肌が触れてる感覚はあるのにどこかへんだ……
僕だって彼女を感じたいのに!
もっと気持ちよくなりたいのに!!
「うああああっー!!!」
「あっ、あっ、ああああん!今日のリコス、激しいよぉ!!」
彼女は涙を浮かべて喜んでいる。
でも僕は……
「気持ちよくないの?リコス」
心配そうな顔をする彼女が見上げてくる。
僕は思わずコクンと頷いた。
「気持ちよくなりたいの?」
僕だってミンティアと一緒に気持ちよくなりたい。
せっかくの時間を楽しみたい!!
「なりたい……気持ちよくして……」
心の底から思う。気持ちよくなりたい!
目の前で気持ちよくなっている人がいるのに、僕の体だけが快感を受け付けないなんて残酷すぎる!!
そういった瞬間、泣きそうな表情をしていたミンティアがニヤリと笑った!
「とうとう言っちゃったね……ふふっ、うふふふ♪」
「えっ……!?」
流れるような褐色のミンティアの髪の毛がポゥッと輝きだす!
そして自然に髪形がポニーテールに変化した!!
「あ、あああ……!!!」
「いい夢見れた?リコスくん」
「サ、サラ!?」
「彼女の前ではなかなかの男っぷりね。ますます気に入ったわ」
やはりサラの変身だったのか!
そんなことわかっていたのに、それでも僕はミンティアだとおもって激しく彼女を求めてしまった。
「き、貴様……!!」
「あたしの太ももにおちんちん挟んだままで、あんなに激しく動くんだもん。少し感じちゃった♪」
ギリギリと歯を食いしばる僕を見ても悪びれもせず、サラはクスクスと笑い続けた。
「……でも今ので我慢もどこかに吹き飛んじゃったね?」
すっと僕から離れるサラ。太ももから解放されるペニス。
だが快感が引き始めたのも束の間、サラは左手を僕の肩に置いた。
そして右手でそっとペニスを掴んだ!
くちゅっ……
「はあっ、うわあああっ!?」
サラに掴まれた瞬間、ミンティアに挿入していたときに味わえなかった快感が僕の腰に広がった。
ただ無造作にペニスを握られただけなのにやばい……出ちゃう!!
「クスッ、このままでもイっちゃいそう?」
「…………っ!」
「でも今から特別にあたしの中に入れてあげる……だから我慢してね?」
サラは快感で震える僕を見つめながら、そっと左足を持ち上げた。
そしてそのままゆっくりと体を前に倒してきた。
僕は不思議な炎に拘束されたまま、立ったままで身動きが取れない。
ぴとっ!
サラのスベスベの足が僕の腰に絡みついた。
そのまま僕のお尻に足を引っ掛けると、今度は右足を腰に絡み付ける。
右手で優しくしごかれていたペニスは既にギンギンの状態だ。
「うあああっ」
「フフフッ……♪」
両手を僕の肩に置いたサラがゆっくりと覆いかぶさってくる。
上目遣いで彼女を見る。
僕の視線を感じたサラがペロリと小さく舌なめずりをした!
立位のままサラに犯されちゃう!
「このままチュルンってしてあげる♪」
腰に絡みついたサラの両足。
そのスベスベ感だけでも気を抜いたら虜にされてしまいそうだった。
それにも増して可愛らしい彼女の顔立ちは、見ているだけでも心を奪われる。
僕はまるでクモの巣にかかった獲物みたいだ。
ずりゅんっ!!
突然サラが腰を沈めた。彼女の腰がくいんっと捻られると、ペニスが一気に飲み込まれる!
「うあああっ!」
サラの内部は一瞬で僕のペニスをとろけさせた。
射精直前で堪えていたのに……でも、気持ちよすぎて射精できない!!
射精しているのかどうかもわからない!?
「あついっ、あっ、何これぇ!?」
「熱い?そりゃそうよね……あたし炎の精霊だもん」
ちゅうっ♪
サラは抱きついたまま僕のあごを持ち上げると、可愛らしく微笑みながらキスをしてきた!
小さな舌先が僕の中で暴れまわる。
僕の心がドロドロにかき乱される!!
「はうっ、こ、こんな……」
「このまま溶かしてあげるわ。とろ~り♪」
彼女の中に閉じ込められたペニスがじんわりと締め付けられる。
この時になって僕はまだ射精していないことを実感した。
(気持ちいい……気持ちいいけど、なんかヘンだ!?)
射精直前の一番甘美な状態……だが、そこで無理やり感覚を遮られている!?
「イきたい?イかせないわよ」
「あ……あああああぁぁぁ!!!」
やはりそうだ!
サラの膣内で僕は強制的に寸止めされているのだ。
一番甘くしびれた状態が腰周りだけでなく全身まで広がってくる。
「イ、イキたいのに……しびれすぎてて!!」
「フフッ、気づいちゃった?」
サラはいきなり激しくグラインドをし始めた!
ぴったりと体を僕に預けたままで密着感が深まる……
「あひいいいぃぃっ!!」
「あらっ、もしかして気持ちよすぎたのかな?」
あまりの快感に僕は無意識で泣き始めていた。
一瞬緩やかになるサラの腰使い……だが今度は上下にピストンをし始めた!
グチュ、グチュ、グチュウウッ!!
「あがああああぁぁっ!?」
「手足を絡みつかれたまま搾りとられちゃうのよ?気持ちいいでしょ」
「な、なんで……」
「気 持 ち い い で し ょ ?」
僕に快感を刷り込むように問いかけるサラ。
もはや僕は自分に嘘がつけなかった。
「気持ち……いい…………」
「はじめからそういえばいいのに、意地っ張りね!!」
クニュクニュクニュクニュ……♪
僕の言葉を聞いて機嫌よさそうに腰を振るサラ。
上下のピストンをしつつ、今度は肩に置いていた手を下に滑らせて乳首まで責め始めた。
「ひぎいいいいぃぃ!!!」
「クリクリしてあげる。あたしの前で他の女のことを考えた罰よ!」
乳首なんかで感じるわけ……ないのに!!
でも今日だけはその刺激に耐えられない。
サラの指使いが耐えることを許してくれないいいいい!?
「も、もっとぉ……」
思わず口から出た言葉。
今でも充分気持ちいいはずなのに、僕は本能的にそういったのだ。
「もっと気持ちよくなりたい?」
なりたい……もっと……
無意識に口をパクパクさせる僕。
「ふふっ、じゃあお願いして。『サラ、僕を気持ちよくして』って」
サラ、僕を……もっと気持ちよくして……
もはや半分意識が飛びかけている僕……。
「じゃああなたに返してあげる。とびきりの快楽を!」
サラの瞳の色が金から赤に変わった。
まるで燃え盛る炎のような色。
その瞳を吸い込まれるように見つめていた僕の体の底から何かがわきあがってきた!
「あ……あああああ!!!な、なに、ああ!!!」
「今まで溜め込んでいたもの、全部解放してあげるわ」
サラはピストン運動をやめ、両手を僕の脇の下から回してきた!
そして一番深くまで腰を落とし込む。
ズニュウウウゥゥ……
「うあっ!」
僕は小さくうめいた。
サラの膣の一番奥で、僕の亀頭が何かに引っかかったのだ。
「ほら、もう逃げられないよ?」
ぴったりと重なっているサラと僕の体。
膣の一番奥では、彼女の子宮口がパクリと口を広げていた。
だがその様子はもちろん僕にはわからない。
「サ、サラァ……」
「大丈夫、全部受け止めてあげる」
僕は既にサラから与えられる快感で体中が脱力しかけていた。
快感に対する神経だけが研ぎ澄まされた状態。
そんな僕に、顔を上げたサラがディープキスをしてきた。
「さあ、全部出しちゃお?リコスくん」
穏やかに微笑むサラ。その言葉の後で、クチュウ……っと膣の奥で音がしたような気がした。
実はそれは子宮口が亀頭をパックリと咥え込んだ音。
その次の瞬間、僕の体がブルブルと震え始めた。
「ん、んあっ!?ああああ、な、なにか来る!!!!」
「きちゃうの? うふふっ♪」
体の奥から津波のように何かがこみ上げてくる。
腰が大きく震えだすと、そのほかの部分もつられてビクビクと動きだした!
とめられないっ!?なんだこれぇぇ……!?
「あ……ああっ!!」
「あたしがしっかり捕まえてるから、いっぱい感じちゃっていいんだよ?」
そしてもう一度サラにキスされる僕。
サラの膣内では子宮口に捕獲されたペニスが徹底的に嬲られていた。
亀頭全部をパックリと覆いかぶさるように包み込みながらの集中愛撫。
鈴口はチューチューと吸われ、亀頭をグニグニと揉みほぐしながらの蠕動。
それに加えて裏筋や棹などを執拗に這い回る襞……
がっちりとサラに拘束された僕にとっては逃げ場のない快楽地獄だった。
「はい、これでキミの負けよ」
サラの膣圧が一瞬ゼロになり、そして一気に僕を締め上げた。
「は、あ、え……あがああああああぁぁ、イクっ、ああああ!!!」
サラの言葉を理解するよりも早く僕は射精してしまった!
ビクンビクンと大きくのけぞった後、それでも射精は終わらず再び痙攣を繰り返した。
(とまらない、なんだこれぇ……!!)
イってる最中にさらにイかされてしまう……まさに終わりのない快感の無限ループ。
体中の水分が精液に変換されたように、何度も何度もサラのおなかの中に吐き出してしまう。
「ほらぁ、もっと出してよぉ~♪」
言われるがままに何度も射精する僕を、サラはいつまでも抱きしめ続けていた……
あなたの旅はここで終わってしまった……