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 クロエに完敗した朝霞が担架で運ばれてゆく。
 ジェシカと対戦した伊賀を除く二名が消えたベンチで御柱は静かに決断する。
 これはあくまで親善試合なので明確な勝敗は存在しない。
 ただ日本勢が3敗したというだけのことだ。常に冷静であれ。
 それでもキャプテンとして感じるところはあった。

「次は俺が出る。今日のラストは宇垣、お前に頼む」

 敗軍の将になるつもりはない。勝ちを拾いに行く。どんなに無様でも。
 御柱の意気を感じたのか、宇垣が座ったまま頭を下げた。

「異論はありません」

 こうして日本代表の次のオーダーは速やかに決まった。

 一方で豪州女子ベンチでは……クロエに三番手を奪われたオリヴィアは有り余る体力を誇示するかのようにピョンピョン飛び跳ねていた。
 彼女なりのウォーミングアップなのだが何故か微笑ましい。

「次こそ私だからね! ソフィーちゃん、いいよね?」




「ちょ、だめだよー、公平にコイントスで決めよう?」

「しょうがないなぁ……ジェシカちゃん、お金貸して!」

 ソフィーに言われて、しぶしぶコイントスを始めるオリヴィア。

 気になるその結果は……

「はい私の勝ちー!」

「う、うぅぅ、負けちゃった。別にいいけど」

 肩をすくめるソフィーにクロエとジェシカがフォローを入れていた。
 こちらも比較的あっさりとオーダーが決まった。

 そしてインターバルを挟んで両選手がにらみ合う。
 オリヴィアは熱く、御柱はクールに。

(彼女の年齢であのサイズ……日本なら巨乳扱いだがあちらの国では美にゅ……いや、微乳扱いなのだろうか)

 御柱の分析は概ね正しい。ただ、本人は同世代のバトルファッカーからは「貧乳」扱いされており、常にコンプレックスに悩まされていた。
 オリヴィアが小柄なのは年齢だけが理由でなく、遺伝によるところが大きい。
 体躯に恵まれたオーストラリア人たちの中では低身長に当てはまる両親、祖父母、兄弟たち……オリヴィアの通う学園でもそれらにまつわる「イジメ」が存在した。
 思春期の彼女にとってそれは自尊心を大きく傷つけた。だからこそ強くありたいと彼女は願い続けた。そしてエレメンタリースクール時代からレスリングに明け暮れ、強さを求め続けた結果にたどり着いたのがバトルファックなのだ。
 故に彼女は嗤う。自分より体の大きな選手が苦痛に悶え、快楽に酔いしれることに。

 頭ひとつほど小さいオリヴィアがどんな選手なのか御柱は詳しく知らない。
 年齢とスリーサイズくらいしか明確な情報がないのだ。
 お互いに新造チームなのでこれは仕方のないことだった。

(見た目に惑わされてはいけない。きっとなにかある)

 御柱が自分自身に言い聞かせたのはそれだけだった。
 相手は強豪・豪州女子代表選手だ。何か秀でたものがあるはず。
 小柄で巨乳、そして見るからに生意気そうなメスガキなどと判断するのはまだ早い。

 この時、御柱に油断はなかった。

 一方でオリヴィアはというと、ほぼ正確に彼の情報を入手していた。
 今回初参戦の彼女と違って経験豊富な御柱はメディアへの露出も多い。
 過去の成績も、それこそ動画も存在するので当然と言える。

 情報戦は圧倒的に豪州側が有利。

「日本のエースが相手なんて光栄じゃない」

「随分上手だな。日本語」

「まあね! いっぱい勉強してきたから」

 彼を見上げながらフンと鼻を鳴らして見せるオリヴィア。強がる理由はある。
 経験豊富な御柱と比較して自分は実戦不足で性技も未熟。
 彼女はそれを十分に把握していた。
 御柱に勝てそうなポイントを挙げるなら体術だろう。
 長く打ち込んできたレスリング仕込みの体捌きにはオリヴィアは自信があった。
 身長や体重に差があっても簡単に押し倒される気はない。
 日々鍛錬している成果としてのスタミナもある。

 レフェリーから注意事項を聞かされながら短い時間でお互いを探る。
 その緊迫感はクロエにも、そして宇垣にも充分に感じ取れた。


 互いのコーナーへ戻り、待つ事一分……合図とともに第4試合が開始となった。

 真っ先にコーナーから飛び出したのはオリヴィアだった。しかし、そのまま御柱に組みつくかと思った寸前でオリヴィアは急停止、彼の構えを観察しながら、じっと目を見つめてきた。

(む……視線の動きが怪しい……こいつと目を合わせるのはヤバい気がする)

 瞬時に判断した御柱。だがすでにオリヴィアは次の動作に移っていた。

 迫りくる彼女を見て御柱が腰を落とす。
 その直後、オリヴィアが体を右に振ってフェイント、彼の左足に手を伸ばす。
 予想以上のキレのよい動きに御柱の表情が変わる。

(くそ、つられてしまった! 捉えきれない……この動き、柔術か? いやレスリングだ!)

 打撃で対応するのは悪手、パンチやキックはおそらくキャッチされるだろう。
 御柱は冷静に左手でオリヴィアの手を押しのける。
 だがそれを予測していた彼女は御柱の手首をつかもうとしてきた。
 御柱に対する返しの動きが速すぎる。

「フッ!」

 何度目かの応酬で体の位置を入れ替えるようにして御柱はオリヴィアから距離を取ることができた。

「よくかわしたね。さすがはエース」

「只者じゃないなお前」

「自慢じゃないけど寝技も立ち技も負けないから」

「それは楽しみだ」

 御柱の言葉を聞いてオリヴィアが口元を歪める。
 彼を好敵手と認めた瞬間だった。

スッ……

「受けてくれる? それとも怖い?」

 右手を広げて前に出すオリヴィア。その小さな手に御柱は左手の指を絡める。

(強いな……本当に。寝技師、宇垣向けの相手だったかも)

 ある程度の力量になれば組み合っただけで相手の強さがわかるという。
 目の前の少女はやはり只者ではないと御柱は気持ちを引き締める。

 そして再び攻防が始まった。
 なかなか互いに有利なポジションを取れないまま時間が過ぎてゆく。

 もし御柱に護身術の心得がなかったら早々に倒されていただろう。
 体術はほぼ互角だがオリヴィアのほうが動きが速い。
 そのアドバンテージを御柱は丁寧に経験の差で潰し、さばききる。
 玄人好みの展開にしびれを切らしたのはオリヴィアだった。

「なんで倒れないのよ!?」

「さあ、なんでだろうな」

「このおぉっ! さっさと……あっ……」

ダンッ!

 わずかな呼吸の乱れに合わせて腕を引き寄せた御柱がついにオリヴィアをマットに転がした。

「スポーツと勘違いしてないか? 隙だらけだぞお前」

 倒れた相手を見ながら静かに言い放つ御柱。
 軽い挑発を込めたつもりだが立ち上がってこない。
 小柄な割に大きなオリヴィアのバストが天井を向いて揺れていた。

「ダメージはないはずだが」

「アンタこそなに余裕かましてるの? チャンスでしょ」

「もしかして誘っているのか」

「そうよ! 早くかかってきなさいよ」

「大した自信だな……」

 予想はしていたがこれもオリヴィアの作戦だったのかと御柱は嘆息する。
 この時、彼は頭の中で伝説の一戦……有名な海外ボクサーと日本人プロレスラーとの対決シーンを思い浮かべていた。
 試合の中でレスラーは大の字でリングに横になり、ボクサーはためらっていた。

 だがこのバトルファックの場でベテランの御柱が攻めあぐねると思っているのならそれはオリヴィアの認識不足だ。

 御柱は悠然と歩み寄り、オリヴィアの上から覆いかぶさろうとした。

「きた! 本当に馬鹿ね」

「そうか?」

 オリヴィアはチャンスとばかりに組み付こうとする。
 が、それは御柱に読まれていた。自分の首へ伸びてきた腕をすり抜け、御柱は腰に絡みついてきた細い足を冷静に打ち払う。その後で自ら彼女へ顔を寄せ、小さな鼻先に挨拶のキスをした。

「なっ……なにを……」

 オリヴィアの頬が朱に染まる。
 その一瞬で御柱は完全なマウントポジションを取れた。

「もう一度いう。これはバトルファックだぞ」

 そう告げながらクロスホールド(十字架固め)でオリヴィアの自由を奪う御柱。抵抗できないように彼女の両手を広げ、膝を使って左右から足を挟み込んで動けなくする技。

「わ、私を犯すつもりなのね!」

 強気な瞳の中にわずかに怯えた気持ちをにじませるオリヴィア。
 そんな彼女に対して御柱は穏やかに接する。

「違う。一人の女性として愛してやるだけだ……」

 そのまま再度顔を寄せ、押し倒した相手をいたわるように唇を重ねる御柱。舌を絡めずに軽い接触だけを繰り返すうちにオリヴィアの体から力が抜け落ちてゆく。

(なんなの、こいつ……キスだけで私を……やだ、何も考えられない!)

 想定外の優しさが少女をさらに困惑させる。だが不思議と抵抗する気持ちになれないオリヴィアは、次第に呼吸を乱され恥ずかしそうに足をモジモジさせてしまう。

「……キスに弱いのか」

「だ、だれが! 子供扱いしないでっ」

「待て。俺はお前をそんなふうに思っていない」

「……えっ?」

「ああ、女の子扱いはしない。お前はじゅうぶん美しい。とても魅力的だ。顔も可愛いし、鍛え上げた綺麗な体だ……この先きっと、今よりも美しくなる」

 事実、彼はそう感じていた。今はただ見た目が整っているだけ少女に見えるが、彼女が敗北を知ればますます手に負えなくなるだろうと。そして最初に敗北を与えるのは自分でありたいと御柱は静かに決意する。

 しっかりと目を見つめ、自分へ語りかける御柱に対してオリヴィアは自分の胸が高鳴っていることを認めたくなかった。

「んうううぅ~~~っ、む、ムカツクしっ!」

ちゅ……

 ジタバタするオリヴィアに御柱はもう一度丁寧にキスをした。

「ふ、あ……」

 男をただの標的としか見ていなかった彼女はバトルファックの試合中に心を奪われそうになったことなどない。

「どうだ……少しは気持ちもほぐれてきたか?」

 だが御柱に穏やかに語りかけられ、オリヴィアは自分でも驚くほど素直に、コクンとうなずいてしまった。全身に力が入らなかった。あれほど日本男子を試合中に征服すると心に決めていたはずなのに。

「では入れるとするか」

 クタッと手足を伸ばしたオリヴィアのショーツを御柱の指がめくりあげる。
 キスと同様にその手付きは優しかった。

「あっ、まって……やだ、あっ! はああぁぁ! なにこれっ、こんなの……」

 スルリと脱がされたショーツには膣内から溢れた愛液が糸を引いていた。御柱はそれを辱めることなく、クリトリスを数回擦り上げてから指先を挿入。

ツプッ……

「はぁぁぁんっ!」

「ふむ。申し分ない」

「ま、まってよ、このままじゃ私――」

ずにゅうううううううっ!

「あひっ、ひゃあああああんっ!」

 予想していた以上に狭い膣口と内部の柔らかさを確認してから、自ら剛直を押し当て美少女の蜜壺を貫く御柱。

「嘘、や、やだ、や、きもちいい、なんて……!」

「できるだけ優しくしてやる……このままイけ」

ずっ、ずっ、ずっ、ずぷ……

 ゆっくりと数回、オリヴィアが痛みを感じないようにクリトリスを愛撫しながら出し入れしてやると……

「ああああーーーーーっ! はぁんっ、あっ、ああああーーー!」

 小さな体を快感に震わせ、切ない声を上げながらオリヴィアが御柱の首へ強く抱きついてきた。それを御柱は絞め技ではなく純粋な抱擁で返す。

「なん、なの……なんで優しくするのよっ……」

「今の自分に逆らうな。受け入れろ。手伝ってやるから」

ちゅ……

「はぁぁぁんっ! やめ、て……ずるいよぉ……おかしくなるぅ……」

 オリヴィアは目をうるませ、自分から彼にキスを返した。
 その様子を見てクロエが目を大きく見開く。

「オゥ、あれがラブカッター……ミハシラの『意愛斬り』ですネ!」

 御柱のファイトスタイルに以前から興味を持っていたクロエにとってそれは初めて目にするオリエンタルマジック。
 女体を喜ばせるのに回数は必要ないという彼のインタビュー記事を理解できなかったクロエは目の前でオリヴィアが顔を真赤にして心の底から感じている姿に興奮していた。

「あのサムライをファック……今から来週の試合が待ち遠しいデス……」

 クロエは無意識にそう呟いていた。

 そんな自軍からの視線など気にせず、小柄なボディを激しくバウンドさせるオリヴィアに審判が絶頂を示す旗を上げた。

「ダウン! ポイント1、御柱!」

 この場合、基本的には挿入をやめて離れなければならない。

 ただし双方の合意がある場合はその限りではない。

「気持ちよかったか?」

「うん、きもちいいよおぉぉ……」

 瞳をうるませたままオリヴィアが言った。

「ではどうする ギブアップするか?」

 御柱としては追撃を加えずにここで終わりにしたかった。
 勝ち負けではなく彼女を思ってのことだ。

 しかし、

「う、うん、ギブアップ……なんてするわけないでしょおおおお!」

 表情を一変させてオリヴィアが手足を彼に絡みつかせてきた! その拍子にペニスが膣から抜け、動きやすくなった彼女がグルンと体位を入れ替えてきた。生意気そうな瞳に闘志が蘇っていた。

「ファイッ! オリヴィア選手の意志を確認した!」

 ダウンの宣言をしたレフェリーが声を上げる。

「なっ」

「この時を待ってたのよ。なかなか隙を見せないアンタが気を緩める瞬間をね!」

 レフェリーが続行を指示したことでオリヴィアにとって思いがけず絶妙な不意打ちとなった。組み敷かれた御柱にとっては急転直下のピンチである。

「ここからは私が上だからね。情けなくなるくらいアンアン言わせてあげるわ」

 ニンマリ笑いながらオリヴィアは勢いよく腰を打ち付ける。

じゅぷううううっ!

「うっ、おおおおぉぉぉぉーー!?」

 小ぶりな尻が打ち付けられ、ペニスを一瞬で奥まで飲み込まれた御柱が絶叫する。
 正常位の時とは比べ物にならないキツさだった。
 だがオリヴィアの膣内は狭く窮屈なだけではない。
 内部の襞が剛直を舐め上げ、めくりあげてくるように御柱は感じていた。
 性技は未熟でも一級品の名器になりうる蜜壺だったのだ。

「油断した? ここは自信があるんだよね」

 ビクビク震えだす彼の胸を小さな手のひらで抑えながらオリヴィアが嗤う。

「う、うごけない……」

「子供マンコに抑え込まれて悔しい? 悔しいってチンポ叫んでるもん」

ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅううううっ!

「ぐああああーーーっ!」

「いい声。でもこんなもんじゃ済まさないから」

 未開発の名器で御柱を翻弄しながら、オリヴィアはゆっくりと彼に顔を寄せ、静かにささやいた。

「……アンタにはさっきのお礼をしないと気がすまないから」

 彼の頬を両手でスリスリと撫でながらオリヴィアは目を閉じ、体を前に倒す。鍛えられた御柱の胸に巨乳を押し当て、腕を首に回して固定……そのまま唇を重ね始めた。

ちゅ……

「っ!?」

 このあと激しく犯されることを予想して身を固くしていた御柱は、さらなる不意打ちをオリヴィアから受けることになる。

ちゅ、ちゅっ……

 優しいキスを何度も重ねてくるオリヴィア。

(なんだこれ、は……俺への意趣返しのつもりか……?)

 戸惑いながら体位変換を考える御柱だがなぜか抵抗できない。
 じわじわと手足から力が抜けていくようだった。

 すると彼女は目を開き、穏やかに語りかけてきた。

「感謝してるんだよ。色々教えてくれたから」

 それは御柱が予想できなかった優しい言葉であり、目の前で体を重ねているオリヴィアがとびきりの美少女であることを認識させるのに充分なものだった。

(なんで、俺がドキドキさせられてるんだ……)

 わけもわからず鼓動が早くなる御柱の首筋をオリヴィアの指先がそっとなぞる。
 その仕草にビクンと体を震わせた彼の顎を指で持ち上げ、オリヴィアはまっすぐに彼を見つめながら甘くささやく。

「……アンタは私を子供扱いしなかった。一人の選手として認めてくれた。今までそんな人、私の国には居なかった。今この時、私を本気で愛してくれた。だから……」

 そこでオリヴィアは恥じらうように目をそらし、もう一度彼を見つめて微笑んだ。

「ミハシラ……ううん、お兄さんみたいなサムライ、私は好きよ……チュッ♪」

 騎乗位で抱きついたまま、誰にも聞かせられない本音を吐露するオリヴィア。
 二人の距離でしか聞こえない声で熱烈な愛を告げられた御柱は戸惑いながら彼女を抱きしめる。オリヴィアのつるつるした美肌はどこまでも心地よく、軽い陶酔感を彼に与えるほどだった。
 美少女の体を味わう御柱の手が小ぶりなお尻を優しくなで上げた時だった。

「はぁんっ、それ、好き……もっとして……!」

きゅううぅぅ……!

 オリヴィアの気持ちに呼応するかのように膣内がザワザワと波を打った。

「くはああぁぁっ!」

 無防備だったペニスを甘噛みされ、御柱は悶絶する。そのざわめきと締付けだけでも射精しておかしくない状況だが、今はそこに愛情が上乗せされているのだ。

「お兄さん気持ちいい? フフ、じゃあ次は私から……」

チュ……♪

(ま、まずい、我慢が……む、無理だ、このキスは本気だ!!)

ドピュウウウウウウッ!!

 細い腰を掴みながら御柱は果ててしまう。その間もずっとオリヴィアに唇を吸われ、膣内でペニスをもみくちゃにされながら彼は立ち上がることも離れることもできなかった。

 やがて試合終了を告げるレフェリーの合図でようやく二人は体を離すことになる。

 判定の結果、第4試合はドローで終わった。

 ふらつきながらコーナーへ戻ろうとする御柱の背中にオリヴィアが声をかける。

「ちょっと! 決着ついてないんだから……いつかリベンジさせてよねっ」

「ああ、受けてやる。お前のことは俺が引き受ける」

「なっ……なっ、それどういう意味!?」

 御柱は力なく笑い、片方の手を振って彼女に背を向ける。
 オリヴィアはそんな彼を見て密かに再戦を誓う。


 親善試合にはあるまじき小さな確執がこうして生まれた。

 御柱が現役引退宣言をするまでオリヴィアは国際試合のステージで何度も彼と対戦することになる。

 後年、オリヴィアは交換留学生として日本へ滞在することなる。
 その時に手を上げた多くの受け入れ先からの誘いを蹴って、彼女は御柱の家に永く下宿することになる。

 それはまた別のお話。



第4話 ~ 御柱VSオリヴィア戦 ~(了)





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