はい、お疲れさまでした。
私はお話を書く時に、細かいプロットを決めず、ざっくりとした話の流れとキャラ設定だけを考えて書き始め、あとは書きながら決めて行くという行き当たりばったりな書き方をしています。
以前は詳細なキャラ設定やプロットを決めてから書いていたのですが、私の場合、そういう進め方だとどうしても途中で筆が止まってしまうんです。
考えては止まり、考えては止まりの繰り返しで、どうにも書き上げることが出来ず、どうしたら最後まで書き上げることが出来るようになるのか、悩みました。
悩んだ結果、「起承転結を含めて、ストーリーの盛り上がりや細かな伏線などに気を配った書き方は、自分の力量をオーバーしている」と判断し、「とにかく思い付いたことを行き当たりばったりで書く」という乱暴な手法に切り替えました。
その手法に切り替えた途端、意外なほどあっさり書き上げることが出来て、拍子抜けしたことを覚えています。(それが「同級生型敬語系素直クール その1」となります)
以後、ずっと、ざっくりとしたことだけを決めて行き当たりばったりで書き続けています。
どれくらいざっくりかと言うと、「こう始まって、こうなる」ぐらいのアバウトさです。
ドライブに例えるならば、「とりあえず海を目指す」といった所でしょうか。
目指す場所の方向性は決めているけど、そこに到達するまでの道のりは全く無視です。そういうのは走りながら考えます。
すごくいい加減ですが、私には適した書き方でした。(少なくとも書き上げるという点では適していました)
大雑把ですが、はじめに決めた話の流れを大きく逸脱することはありませんでした。
多少の変更はありましたが、それは「さっきまで高速道路に乗って海まで行くつもりだったけど、○号線で行こう」とか、そういったレベルの変更で、目的地である「海」が変わることはありませんでした。今回のお話を除いて。
今回のお話は、書き始めた当初は「後輩の女の子に誘惑される主人公」という内容でした。
この内容で居酒屋のシーンまで書いたところで、「なんか面白く無い展開だな」と思い、何かテコ入れをしようと考えました。
そこで、場をかき乱すキャラを入れようと思いつき、「圭介の同僚(男)で空気が読めないキャラ」を作り、そいつが夜子と圭介の間に入って、夜子の邪魔をし、夜子がやきもちを焼いてより直接的な行動に出る。という流れを思い付きました。
しかし、この「空気が読めない男キャラ」をただの悪役にしたくなかったので、「空気が読めないけど憎めない男キャラ」にするべく、圭介と昔から親しい関係(つまり幼馴染み)だったという設定にしました。
ここまで考えて、ふと、「わざわざ幼馴染みなんて良い属性のキャラを、ちょい役でしかも男キャラにするのはもったいない」と思い、「後輩の女の子と幼馴染みの女の子が主人公を取り合う話にしよう」と今までと全く目的地の違う話となりました。
そうして南東辰美が誕生しました。
当初の目的とは全く違ったお話となり、結果としてエロシーンも無くなってしまいましたが、話としてはうまくまとまったかなと思っております。どうでしょうか。気に入っていただけたら幸いです。
では、とても長いあとがきになってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
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