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宅配型押し掛け系素直クール その1

ピンポーン。
「はーい」
ガチャ。
「待たせたな。宅配ピザだ」
「あ、はい。(なんだこの女の人。すごい綺麗だけど、すごい偉そうだ…)」
「マルゲリータのMサイズが1つ、アイスティーが1つ、炭火焼きチキンが4ピース、そしてこの私。以上で間違い無いな?」
「いえ、最後のが良く分かりませんが…。それ以外はその通りです」
「ふむ、代金は0円だ」
「(突っ込みは無視かよ!)って、えええ! 0円!?」
「そうだ。宅配ピザ“私セット”は0円となっている」
「なにそのセット! そんなセット頼んで無いよ!」
「きみ限定の特別セットだ。きみからの注文は全て、この私がプラスされ、“私セット”となる」
「なにそれ!? 勝手にヘンなの付けないでっ!」
「ヘンなのとは心外だな。私は見ての通りピチピチの娘さんだぞ? 歳は19歳。大変に食べごろだ。若干、背は低めだがスタイルはそれなりに良いと自負している。上から80、52、84だ。初物だぞ?」
「そんなの聞いてないよッ! 何で女の人が勝手にセットに付いてくるの!?」
「さっきも言ったろう。きみ限定の特別セットだと。それに今考えたセットだからな」
「思い付きかよ!?」
「つまりだな、私は今、きみに一目惚れをしてしまったわけだ。そこで合理的にピザと一緒に私も食べてもらうことを考え、私セットというアイデアを思い付いたわけだ」
「合理的かもしれないけど、その代わり常識に欠けてるよ!」
「そんな常識なんぞで私の愛は止められない。では、お邪魔するぞ」
「ちょ、なに勝手に上がってるの!?」
「落ち着きたまえ、きみの家だろう。時にグラスはどこかね? 私がアイスティーを入れよう」
「そんな事しなくていいからッ!」
「なに? ではピザの前に早速私を食べると言うのかね?」
「違うよ!」
「うちのピザはなかなか旨いぞ? 出来たての熱いうちに食べてもらいたい所だが、きみからの誘いをむげに断ることは出来んな」
「ちょっ、話聞いてっ!」
「おお、まるで私が来るのを待っていたかのようにベッドが設置されているではないか」
「変なこじつけしないでっ! 別に待って無いからっ! 部屋なんだからベッドぐらいあるよ!」
「照れるな照れるな。私は初めてだから上手く出来ないかもしれないが、よろしく頼むぞ」
「脱がないでっ! ちょ、なんで僕も脱がすのやめてやめt…アッー!」

終わり






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