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史穂がスーパーで買い物をしていると、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
若い……と言うよりも子供の声と、それよりももっと幼い幼児の声。
しかし、子供の方は自分よりも育児経験が長く、史穂にとって、言わば先輩に当たる人物だった。
「にーちゃぁぁ、ぎょーにゃー」
「また餃子？ おととい食べたばっかりでしょ？ 他のにしてよ」
「やなのー、ぎょーにゃがいいのー」
相変わらず駄々をこねているる実に思わずくすりと笑う。
すると、史穂に気付いた拓也が声をかけてきた。
「あ、お姉さん。こんにちは」
「こんにちは、拓也君。それに実君も」
「こんちゃ」
礼儀正しく挨拶する拓也と実。
史穂は未だ同年代の子供を持つ、いわゆる奥様グループにはまだ馴染んでおらず、
育児の悩みを打ち明けられるのも智子と、この拓也くらいしかいなかった。
だからここぞとばかりに、拓也とまるで同年代の主婦のように育児の話を始める。
「やっとね、疾実の泣き声で、ご飯食べたいのかトイレなのか解るようになってきたのよ」
「ほんとう？ そうなったらね、もう随分楽でしょ？」
「ええ。疾実も、随分笑ってくれるようになって」
十二歳と十九歳の男女が、それぞれ子供を連れてスーパーで話をしているのは
かなり異様な光景で、他の買い物客が物珍しそうにチラチラと視線を投げかけてきた。
それに気付いた史穂は、まだ全く話し足りなかったので、場所を変えるべく提案をする。
「ね、良かったら、これから家に遊びに来ない？ 色々、子育てで聞きたいこともあるし」
「え？ うん、でも、実も一緒だけど、いいの？」
「もちろんよ。実君、お菓子あるんだけど、お姉さんのおうちに来ない？」
「あい」
もちろん何も考えていない実は、条件反射のようにうなずく。
「決まりね。それじゃ、レジ出た所で待っててくれる？」
嬉しそうに史穂は言うと、拓也の返事を待たずにレジへと向かった。
「もう…実、なんでもはいって言っちゃダメって言ってるでしょ」
「あい」
「……」
目をキラキラさせて手を上げる実にそれ以上何も言う気を無くすと、
拓也も自分の買い物を済ませようと歩き始めた。
家に着いてから、一時間くらいも史穂はずっと話し続けていた。
その話もようやく一段落ついた所で、さすがに疲れた拓也は、気分転換も兼ねて、
いつのまにか静かになっている隣の部屋の様子を見にいった。
「拓也君、疾実起きてる？」
「あ、うん。実は疲れて寝ちゃったみたいだけど」
「そう。それじゃ、悪いんだけどこっちに連れてきてくれない？
疾実にご飯あげちゃうから。お腹空いて泣き出しちゃったら、実君に悪いし」
史穂は拓也から疾実を抱き止めると、目の前で胸を出して授乳を始めた。
思わず拓也は目をそらしたが、チラチラと史穂の、小ぶりだけれども形の良い胸を盗み見る。
視線に気付いた史穂は少し恥ずかしそうに身体を傾けたが、それ以上は隠さずに授乳を続ける。
「いやだ拓也君、あんまり見つめないで」
「！ えっ、いや、その……ママの事、思い出して」
気付かれた拓也は顔を真っ赤にして、しどろもどろになって弁解するが、
史穂は年上の女性らしく、拓也の言葉を聞いて少し悔いたような表情になった。
「そっか……ごめんね」
「う、ううん、僕の方こそ、ごめんなさい」
（可愛い……）
顔をうつむかせてもじもじする拓也を見て、
史穂の中に母性愛と加虐心とがないまざった、微妙な感情が沸き起こる。
「ね、拓也君」
お腹一杯になったのか、満足げに乳首を離した疾実をベッドに連れていって寝かしつけてやると、
史穂は拓也の手を取って自分の胸に押し当てた。
「お、お姉さん……何するの？」
「こっちの……おっぱい、吸ってくれない？」
「ええっ！？ ダメだよ、そんなこと出来ないよ」
「あのね、片方のおっぱいだけでお乳あげていると、あんまり良くないんですって。
でも疾実、どういう訳だかこっちでしか飲んでくれないの」
適当な事を言いながら、硬く尖った乳首を確認させるように拓也の手を握る。
「だから、わたしの為だと思って、してくれないかしら？」
「う、うん……」
史穂の言っていることが本当かどうかは解らなかったが、お願いに弱い拓也は結局引き受けてしまった。
「じゃ……こっち来て」
史穂が腕を手繰り寄せると、拓也は抵抗もせず近づいてきて、
何気なさを装いつつ史穂の胸に見入る。
子供がいてもまだ経験が少ないからなのか、それとも体質的にそうなのか、
まだ薄桃色の乳首は、しかし硬く張り詰めて、吸われるのを待っている。
「ね……拓也君」
しばらく拓也はそのまま動かなかったが、史穂が促すと意を決したように乳首を口に含んだ。
「んっ……」
ひたすらに吸いつける疾実とは違う柔らかい感触に、史穂は思わず声を上げてしまった。
夫はそもそもあまり求めてはくれないし、求めてくれても胸への愛撫はあまりしてくれない。
久びさに触れられた乳首から、電気が流れたような快感が走る。
「そう……唇で挟んで、んっ……そう、上手……」
拓也が求められるままに硬いしこりを吸うと、すぐに口の中に乳が流れ込んできた。
思っていたよりも熱く、濃い味が、喉を通りぬけていく。
（……あんまり美味しくないなぁ）
拓也の心の、妙に冷静な部分がそう感想を述べるが、吸う動きは止まるどころか激しくなっていく。
（マ、マ……）
乳首を通して、史穂の肌の温かさと、緩やかに音を立てる心臓の鼓動が伝わってきて、
安らぎにも似た心地よさが拓也を包んでいった。
うっとりと目を閉じると、疾実のように史穂にしがみついて、夢中で乳を吸い続ける。
「ふふ……拓也君、可愛い……」
史穂は拓也の柔らかな髪を撫でながら、母としての快楽と、
七つしか歳の離れていない小学生に乳を吸わせているという倒錯感に身を浸していた。
やがて、少し口が疲れたのか、乳首に吸いついたまま拓也は史穂を見上げる。
「もういいわ、拓也君、ありがとう」
そっと拓也の両頬を手で押さえて、自分と同じ目線まで顔を持ち上げると、
口の端に白い筋がこぼれていた。
「拓也君、ここ、ついてるわ」
史穂は顔を近づけて、拓也の唇の端に触れる。
（いい匂い……ママも、こんな匂いだったのかな？）
しな子や愛のとは違う、ほのかに香水の混じった史穂の匂いが漂ってきて、
拓也は思わず少しだけ息を大きく吸いこんで史穂の匂いを求めた。
史穂はそれを見逃さず、更に顔を近づけると素早く舌を這わせる。
「お、お姉さん……？」
「ね、わたしのおっぱい……たくさん飲んで、美味しかった？」
史穂はからかうような口調で囁くが、
純情な拓也は自分が今していたことを思い出し、顔が熱でも出た時のように熱くなってしまう。
「え……あの……、その……」
無理に答えなくても良い質問なのに、なんとか答えようと必死に言葉を探す。
その隙をついて、史穂は拓也の、硬くなり始めている部分にそっと手を当てた。
「ここ……硬くなってるわ。大丈夫？ 痛くない？」
「あっ、あの……大丈夫。大丈夫だから」
そう言って拓也は腰を引いて逃げようとするが、
椅子の背もたれに当たってすぐに逃げ場を失ってしまう。
「全然……大丈夫じゃないみたいよ。ちょっと見せてみて。ね？」
史穂は拓也の、まだ毛の生えていない、少女のように滑らかな太腿をさすりながら、
ゆっくりとズボンのボタンに手をかけた。
「う……あ……おねえ、さん……」
やわやわとした刺激に、くすぐったさと気持ち良さが一緒になって拓也の理性を蕩かし始める。
気がつくと、史穂が自分のパンツをずらしているところだった。
「は、恥ずかしいよ……」
特に手を添えなくても、真っ直ぐに反りかえって勃起している拓也の若茎を、史穂は愛しそうにさする。
「んぁっ……」
「拓也君……もう、自分でしたことはあるの？」
「そんなの、ない……けど……」
拓也は正直にもうセックスをしたことがある、と言いそうになったが、
恥ずかしさと、指の刺激に邪魔されて途中で言葉が切れてしまう。
「そう……じゃ、ついでに教えてあげる。いい？ こう持って……こうやって、上下に、動かすの」
そう言って史穂は拓也を優しく握りこんだ。
（拓也君の、熱い……）
まだ、史穂は夫のペニスすら触ったことが無かったが、
年下の子供を責めると言う状況に興奮して、初めて握る男性器にも抵抗は感じなかった。
史穂の手の中のそれは、驚くほど熱く、逃れるように脈動を繰り返す。
ゆっくりとしごき始めると、更に大きさと硬さを増していき驚いたが、
それはすぐに興味となって手の動きを速めていく。
「お、お姉さん……ちょっと、待って……っ、……んあっ……」
他人の手とは言え、初めて経験する自慰に、
拓也はどうすることも出来ずされるがままになって、快感に身を任せるだけだった。
「う、あ……何か……来そう……！」
拓也の声から、達しそうなのを感じた史穂は一度手を離す。
先端からあふれる透明な液が、手にべったりとついて、奇妙な感触が残った。
「……ん……ぁ……」
射精しそうな所を止められてしまった拓也は、無意識に腰をひくつかせながら史穂を見る。
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