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下着が足首から抜かれると、アイゼルはぴったりと膝を合わせてエリーから花園を隠してしまう。
「ア・イ・ゼ・ル」
一音ずつ、はっきりと区切りながら名前を呼ぶと、アイゼルの肩が大きく震える。
「わかるでしょ?」
最初から抗えない事はわかっていたけれど、少しだけ歯向かってみたかった。
いや、命令されたかった。
エリーに服従する幸福に満たされたアイゼルは、
ぎゅっと目を閉じて恥ずかしさに耐えながら、少しずつ足を開いていく。
エリーに見られていると思うと、それだけで新しい蜜が太腿を濡らしてしまう。
「アイゼルのここ……凄いね、びしょびしょだよ」
大きく足を広げられて隠す事も出来ず、
アイゼルはいいようにはしたない所をエリーに観察されてしまう。
髪の色と同じ股間を覆う茂みも、桃色の薄く開いた秘唇も、紅く尖った女芯も。
目の前に広がる淫靡な光景を惚れ惚れと眺めていたエリーは、
無意識のまま繊毛の上にそっと掌を置いた。
ひだの入り口に溜まっていた蜜が溢れ、太腿を伝いきれなくなった分が床にこぼれる。
たまらなくなったエリーはそのまま秘裂に口付けようとしたが、
どうせなら自分にもしてもらおうと思い、服を脱ぎ始めた。
「アイゼル、私のも舐めてよ」
身につけている物を全て脱いだエリーは、
アイゼルの身体の上に反対向きに横たわるとゆっくりと身体を重ねていく。
跨った時にエリーの秘裂からこぼれた蜜を、
アイゼルは舌先で受け止めるとそのまま秘裂に口を寄せた。
「うぁ! ちょ、ちょっとアイゼル、早いってば……っ…ん……」
先手を取られてしまったエリーは、慌てたように自分もアイゼルの泉を責めようとするが、
その前にアイゼルの舌が秘奥まで潜り込んできてしまった。
「や、ぁ……んん、だめ、アイゼル、それ……だめ……!」
ひだを押し広げられて、軽い鼻息と共に熱い舌が自分の膣を掻き回すと、
エリーの身体に一気に快感が満ちる。
息苦しいほどの愉悦が襲ってきて、エリーはそのまま高みに昇り詰めてしまった。
「もう……アイゼル、ひどいよ……もうやめちゃうよ」
抗う間もなく押し流されてしまったエリーは、身体の向きを変えると、
額をこつんと押し当てながら悔し紛れに囁いた。
アイゼルはとろんとした目でエリーを見やったが、言葉の意味を理解すると怯えたように首を振る。
「いや……ごめんなさい、言う事聞く……聞くから、やめないで……」
おもちゃを取り上げられる時の子供のようなアイゼルの表情に、
エリーはほんの少し抱きかけていた、ムッとした気持ちもすぐに忘れてキスをする。
「それじゃ、一緒にしようよ」
横たわっているアイゼルの足を開かせると、エリーは自分の身体を間に割り込ませた。
鏡に映したように向かい合って横たわったエリーは、足を絡めて秘唇を擦りあわせる。
聞くだけで濡れてしまうような淫らな音が、二人が身体を重ねた場所から奏でられ始めた。
「んっ……ア、アイゼル……」
「やぁっ……ぁぅ……」
二人はお互いの膝を抱きかかえて、ぴったりと秘唇を合わせたまま腰を蠢かせる。
愛液でぬるぬるになった股間は、時折二人に予想外の動きを与えて、
頭の奥に焼けつくような快感を残す。
「気持ち……っ、いい……よ……アイゼルぅ……」
「やっ、ぃやっ……ぁん、ああ……エ、リ……ぃ……」
昂ぶりの瞬間が近い事を本能で感じ取ったエリーはアイゼルの鎖を掴むと乱暴に引き起こした。
アイゼルはそれを待ち望んでいたかのようにエリーの背中に腕を回す。
残った手でお互いの手をしっかり握り合うと、身体を密着させたまま腰だけを動かし続けた。
「ぁあ……アイゼル、私、もう……!」
「んっ、んぁっ、ぁ……ゃぁっっ……!」
二人はほとんど同時に悲鳴をあげ、激しく身体を震わせて絶頂を迎える。
お互いの身体に強くしがみつくと、そのまま床に崩れ落ちていった。

エリーが目を覚ますと、傍らでじっと自分を見つめているアイゼルと目が合った。
どうやって運んでくれたのか、二人ともベッドの中に居る事を知り、
そのお礼を言おうとしたエリーは、アイゼルの首にまだ嵌っている黒い輪に気付く。
手を伸ばしてそっと表面を撫でる。
「これ……もう外してもいいよ」
それはアイゼルを気遣っての言葉だったが、すぐには返事がなかった。
「……あなたは、外してほしいの?」
「え?」
質問の意味が判らず、きょとんとした表情をするエリーに、
アイゼルは不意にキスをした後、怒ったように続ける。
「あなたは、これをしている私が嫌いかって聞いてるのよ」
ようやくアイゼルの屈折した物言いを理解したエリーは、しかしその事には触れず、
アイゼルが何もかも許してしまうとっておきの笑顔を浮かべると、
思い出したようにベッドの下に手を入れ、何かを取り出す。
アイゼルは一目見ただけでそれが何か解った。
否、他に見間違えようもない、アイゼルの首にある物と、ほとんど同じ大きさの首輪。
「あのね、これ……私にもつけて欲しいんだ……アイゼルの手で」
エリーは微かに震えている手で首輪をアイゼルの手に乗せると、
目を閉じて自分がアイゼルの物になる瞬間を待ちうけた。
アイゼルの、陶器のような手がこれから首輪が嵌る所をそっとなぞりあげ、
お互いを、お互いだけを支配する為の黒い拘束具が、静かにエリーの首に嵌る。
軽く手を伸ばして本当に嵌っている事を確認すると、
エリーはアイゼルの鎖の先端を掴んで何かを取り付けた。
それは、銀色に輝く小さな錠だった。
「これでね、私達を……繋ぐの」
湿り気を帯びたエリーの声が、彼女こそがそうされたかった事を示していた。
アイゼルもエリーの鎖を掴んで錠に通す。
乾いた音が工房の中に響いた時、二人の心にも鍵がかけられた。
うっとりと陶酔した瞳でお互いを見つめ合い、静かに唇を重ねる。
「ね……今度はさ、肝試しで勝った方の言う事を聞く事にしようか」
「そんなの駄目よ。あなたが勝つに決まっているじゃない」
「……でもアイゼル、本当はそっちの方がいいんでしょ?」
「言ったわね!」
アイゼルは頬を膨らませると鎖を軽く引っ張る。
バランスを崩したエリーがアイゼルの胸の中に倒れこむと、
そのまま強い力で抱き締められる。
「あなたにも、お尻教えてあげるから、覚悟なさい」
「えー、私はいいよ。アイゼルいじめる方が楽しいもん」
「それは私もそうだけれど……! な、何言ってるのよ!」
「聞いちゃったもんね。えへへ、次は何しようかな」
他愛の無い会話を続けながら、二人はいつまでもベッドの上を転がり続けていた。



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