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「やっ、ぁ、ぁ……! ……マ、リー……さ……」
自分でしているのか、それとも誰かにしてもらっているのか、
エリーの膣は易々と指を飲みこんでいった。
まとわりついてくる柔肉を押しのけて、上下に微弱に指を振りながら付け根まで埋める。
かき混ぜるように奥深くを刺激してやると、エリーの腰が歓喜の痙攣を始めた。
数センチにも満たないマリーの指が、背骨を通って頭の奥まで突き抜けるようにも感じて、
エリーは浮揚感にも似た、激しい快感が自分をさらっていくのに身を委ねる。
「あぁ、マリーさん、私っ、もう、ダメ……で、す……ふぁぁあっ!」
声のトーンが高くなるのと同時にエリーの膣から飛沫が跳ね、マリーの顔にかかる。
その声が引き金になって、マリーも軽く高みに上りつめた。

「ねぇ、もう一回、しよ?」
結局後半はほとんどエリーに愛撫してもらえず、
ほとんど付き合いで達しただけのようなマリーはまだまだ物足りなかった。
ぐったりと開いたままのエリーの片足を持ち上げ、自分の身体をそこに割りこませて秘唇を合わせる。
試すように腰を動かすと、お互いの身体中に塗られた媚薬が滑って予想外の気持ちよさが生まれた。
「ちょ、マリー……さん?」
「イったばっかりだと、すごいでしょ」
今絶頂を迎えたばかりで敏感なままの秘奥をいきなり擦られて、
エリーは驚いて身体を起こしたが、
マリーはその問いを故意にずらして受け止めて、ふくらはぎに軽くキスをする。
それを合図にして、腰だけを器用に動かし、
エリーの淫らな唇に自分のそれを押し込むようにくねらせ始めた。
「待って……私、苦し……あっ……くぅ……」
くちゅ、という耳を塞ぎたくなるようないやらしい音がエリーの耳に響き、頭の中で反響する。
アイゼルとでは決して得られない、呼吸が出来ないほどの愉悦に、
いつしかエリーもマリーの動きに合わせる様に腰を振り始めていた。
一度達してなお貪欲に快感を得ようとするエリーに、マリーはらしくなく激しい欲情を覚えてしまい、
シーツを掴んでいる彼女の手を引き剥がして上体を起こさせる。
座って向かい合う格好になった二人の下半身は触れ合う面を変えて、
小さく尖った陰核がぶつかり合った。
「くっ……すごい……気持ちいいよ、エリー」
「やぁぁっ! っは……あ……あぅ……わた……わたしも……んぐ……」
快感を叫ぶエリーの口を無理やり塞いで、
涎がこぼれるのも構わず、大きく口を開けてエリーの舌の根元までねぶり回す。
絡めてこようとするエリーの舌さえ無視して、頬の内側から歯茎から、
とにかく口の中の全てを手当たり次第に犯していく。
「ぅぐ……む……ぅん……っは、ぷぁ……」
マリーのあまりの勢いにどうする事も出来ず、ただ蹂躙されるだけのエリーの口の端から
泡立った唾液が流れ出し、細い顎を伝ってマリーの乳房の上に落ちた。
マリーはキスを続けたまま、それを胸の先でエリーの身体に移し、胸全体で伸ばしてやる。
じんじんと腫れもののような女芯をこね回される甘い痺れと、
激しく、怖いほどの乱暴なキスがもたらす受身の快楽に、
自分の唾を身体に塗られるという倒錯的な快感までもが加わって、
エリーはあっけなく二度目の絶頂を迎えようとしていた。
「うぁ、わたし……ダメ、また……またイク……イッちゃう……や、だめ、だめぇぇっ!」
「いいよ、あたしもイクから……一緒に、い、こ……っぅぁああっ!」
自分が何を叫んでいるかも解らず、ただ本能を口にするエリーに、
わずかに理性を残したマリーが合わせる様に絶頂を告げると、二人の背中がほとんど同時に仰け反る。
それは少し離れた所から見れば、まるで百合の花のような光景だった。
一番深く反らせた所で、数度、余韻で身体を震わせると、
エリーは力を失ってそのまま後ろに崩れ落ちる。
マリーは最後の力を振り絞ってエリーの横に並んで横になると、そのまま深い眠りに落ちていった。

次の日、二人が目を覚ましたのはもう陽が傾きかけた頃だった。
半日ずっと眠りっぱなしだった二人は、朱色の太陽の光を呆然と見つめる。
「ちょっと……はしゃぎすぎちゃったかな?」
マリーは鼻の頭を軽く掻いて苦笑いを浮かべたが、
エリーは嬉しそうにシーツにくるまって先輩の顔を見やった。
「でも、すごい気持ち良かったです」
「それはそうなんだけどね……ま、いいか」
ものすごく成り行きでしてしまった気もするが、
エリーも喜んでいるようだし、マリーは深く考えるのを止めた。
軽く伸びをして再びベッドに身を沈めたマリーの顔を、エリーが覗きこむ。
「今度、私にもあれの作り方教えてくださいね」
「な〜に? 誰に使うの?」
「えへへ、ナイショです」
この期に及んでなお隠そうとするエリーの額を軽く小突きながら、
マリーはふと何かを思い出したように真顔になると身体を起こした。
「ね、今日一日だけこの工房貸してくれない? どうしてもしたい事があるんだ」
「え? え、ええ……いいですけど」
憧れの先輩にそう頼まれては断れるはずもなく、
エリーは半ば強制的に工房を出る事になってしまった。
旅の疲れよりもむしろ、昨日の疲れで足をよろめかせつつエリーは工房を離れる。
「でも困ったなぁ、今日はどこで寝ようかなぁ……」
しばらく考えてみても、結局思いついたのは一箇所だけだった。
しかしエリーはむしろ楽しそうに笑みを浮かべると、アカデミーの方へと歩きはじめたのだった。



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