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(ヘルミーナ……あたしの事、好きって……)
朦朧とした意識の中で、ひとつの想いがイングリドの感性に道を示す。
ヘルミーナが唇を離すと、イングリドは静かに問いかけた。
「あなた、それ、本気……なの? 後でなし、なんて言ったら絶交よ」
イングリドの問いに、こっくりと頷くヘルミーナ。
「わかった……わ」
ヘルミーナの細い腰を抱き寄せると、リボンをほどく。
「本で読んだ事あるの。好きな人同士は、キスとか、こういう事するんだって」
片手でリボンに手をかけながら、残った手でヘルミーナの小さな尻を撫でまわす。
「2階に、行こう」
ベッドの横に立ったイングリドは、ヘルミーナの着ている物を全部脱がせてやると自分も服を脱ぐ。
その間ヘルミーナは一言も言わなかったが、
服を脱ぎ終わって立ちあがったイングリドに抱きつくと、耳元に囁いた。
「ほんとうは……ほんとうは、さいしょから好きだったの。ケントニスで会った時から。
でも、ついひどい事言ったりしちゃって……ごめんなさい」
涙を流しながらのヘルミーナの素直な告白は、イングリドの心の壁も取り払っていく。
「あ、あたしも……あたしは、こっちに来てからくらいだったけど……
あなたの事、好きだったわよ」
言いながら、まだ酔いの残っている身体は、バランスを崩して倒れてしまった。
イングリドがヘルミーナの上に覆いかぶさると、ヘルミーナはイングリドの背中に手を回して引き寄せる。
「ほんとう?」
「ほんとうよ、ちょっと嫌いだった時もあったけど、でも好きな時の方が多かったわ」
まだ少し不安げに尋ねるヘルミーナの頬にかかる髪の毛を梳いてやりながらイングリドは微笑む。
「うれしい……あたしね、『リリー先生と海を渡って錬金術を広めてきなさい』っていわれた時、
すごく怖かったの。でも、リリー先生もそうだけど、イングリドが一緒に行くって聞いたから、
あたしも頑張ろうって思って、それで」
背中に回した手に力をこめるヘルミーナ。
イングリドは、少しだけ痛そうに顔をしかめたが、抵抗はせずにヘルミーナに身体を任せる。
イングリドの膨らむきざしは見せているものの、、まだまだ女性と呼ぶには未発達の胸が、
それよりもわずかに小さいヘルミーナのそれと触れ合った。
「あ……」
「ひゃっ……」
ほとんど肌と同じ色をしている胸の先端が擦れあうと二人揃って声をあげる。
思わず顔を見合わせると、また一緒に笑い出した。
「ね、今……びりって、痺れたみたいに……」
「うん、なんだか気持ちよかったね」
目覚めはじめた快楽に対する本能か、軽く頷きあうと再び胸を合わせる。
「ん……気持ちいいよ、イングリド……」
「あたしも……ぞくぞくする……ぁ……」
やがて、イングリドが少しずつ、円を描くように身体を動かし始めた。
すぐにヘルミーナも動きを合わせ、イングリドとは逆の方向に身体を回す。
いつしか二人の動きの中心にある桃色の果実は硬くなって、
一層の刺激を二人にもたらした。
「うぁ……さっきより、ずっと、気持ちいい……よぅ……」
幼い身体に快感を刻み始めたヘルミーナが歓喜の声をあげる。
そこには既に女性の色香が少し混じっていた。
「ん……っ、ぁ……ヘルミーナ、ヘルミーナぁ」
イングリドの方が感じやすいのか、小刻みに息を吐きながら声を上ずらせる。
「ね、イングリド……おっぱい、触るね」
二人の動きが少し遅くなった所でヘルミーナはそう言うと、
イングリドの返事を待たず胸に手を押し当てた。
「いいなぁ、あたしより大きくて」
少し汗ばんだ手が乳首に触れると、イングリドの身体が気持ちよさそうに震える。
「こんなの……すぐにあなたも大きくなるわよ」
「そうかなぁ?」
大きさを確かめるようにヘルミーナの手はイングリドの胸をまさぐる。
「そうよ。きっとあなたもリリー先生みたいになるわよ」
慰めるように言うイングリド。
そこにはいつもの優越感は無く、ヘルミーナを本心からいたわる口調だった。
「うん……ありがと。ね、続き、しよう」
「あ、ちょっと待って。今度は、こういうのしてみましょう」
再び胸を擦り合わせようとするヘルミーナだったが、
イングリドはそう言うと身体を起こしてヘルミーナの足の間に潜りこむ。
まだ、もちろん子を産むという、本来の機能など備わっていないそこは、
しかし、既にうっすらと濡れて、女としての機能に目覚め始めていた。
「そんなところ、恥ずかしいわ……あんまり、見ないでよぅ」
慌ててヘルミーナは両手で隠そうとするが、それよりも前にイングリドが驚きの声を上げる。
「あーっ! あなた、もう生えてる!」
慎ましげに一本だけ生えているそれは、生える、というのもおこがましいが、
確かに新しく生えてきた体毛だった。
見ると、他にもうぶ毛が何本か、控えめに生えている。
「え……あ……いやぁ、見ないでよ、恥ずかしいわ」
「いいなぁ、あたしなんてまだ全然生えてないのに」
陰毛が生え始めた事はもちろん自覚していたが、
それをまるで罪悪感のように感じていたヘルミーナだった。
しかし、先を越されて本気で悔しそうなイングリドの表情を見て、少しだけ肩の力が抜ける。
「他の子よりも早すぎたり、とか、変じゃ、ないのかなぁ?」
「なんで? あたしみたいに遅いよりずっといいじゃない。
あーあ、あたしは早くリリー先生みたいにもじゃもじゃになりたいくらいよ」
イングリドはそう言うと、大きくため息をつく。
その息が熱くなっている所に当たると、くすぐったさとじんわりとした気持ち良さが混じって、
思わず腰をくねらせるヘルミーナ。
それを見て本来の目的を思い出したイングリドは、
ヘルミーナのそこに顔を近づけて、唐突に舐め上げた。
「きゃっ、イングリド、何して……ぅあっ!」
愛撫の方法もしらないイングリドの舌は、
ミルクを飲む子犬のように、ヘルミーナの中心を単純に舐め上げるだけだったが、
それでも彼女にとっては充分な刺激で、舌が動く都度短い声をあげる。
「あっ、ん、……んっ、んあ、や……ん、ん、ねぇ、イン、グリド、きたないよ……」
「でも、男の人がこうやってあげると女の人は気持ち良くなるって本に書いてあったのよ。
どう? ヘルミーナは、気持ち良くない?」
「……うん、気持ち、いい……」
言葉通り、イングリドの舌先に、ヘルミーナから溢れる蜜が絡みつく量が増えてくる。
(ヘルミーナ、濡れてるんだ……それに、こんなに気持ちよさそうにして)
「ね、ヘルミーナ、あたしにも……して」
イングリドがヘルミーナの顔に跨るように身体の向きを変えると、
ヘルミーナはイングリドのお尻を抱えるようにしながら、目の前の秘所に口を寄せた。
「イングリドのも、濡れてる、ね……」
お尻の側から手を回してイングリドの足を開かせると、溢れた滴がヘルミーナの鼻の頭にこぼれる。
「うん、あなたの舐めてたら、お腹が熱くなって、何か出てきたの」
イングリドに説明はされたけれど、おしっこが出る所を舐める、
と言う事にやはり抵抗があるのか、顔は近づけたものの、それ以上何もしようとしない。
「早く、舐めてよぅ」
しびれを切らしたイングリドはそう言ってヘルミーナの顔に自分の腰を押し付けた。
勢いが強すぎたのか、ヘルミーナの鼻の頭が、
ほとんど一直線のイングリドの膣口を押し広げて潜ってしまう。
「や! ……ぁ……」
思わずイングリドは上体を反らせるが、腰は逃げるどころか、ますます強くヘルミーナに押しつけていた。
「ね、ヘルミーナ、お願い……あたしにも、して」
イングリドが再び促すと、ヘルミーナは恐る恐る舌を伸ばしてイングリドに触れる。
「もっと強くぅ!」
点を打つように、やわやわと、しかもゆっくりとしか動かないヘルミーナの舌に、
ついにイングリドはいつもの、少し怒ったような口調になる。
「う、うん……」
いつもなら脊髄反射で反発してしまうその口調にも、今はどうしてかおとなしく従うヘルミーナ。
思いきって舌を突き出すと、まだ小さいイングリドの女性器はほとんど覆われてしまった。
「ひゃぁっ!」
雷に撃たれたかのようにイングリドの身体が震える。
そのあまりの激しさに、ヘルミーナは再び舌を引っ込めてしまった。
「あ、あの、イングリド……あたし、何かしちゃった?」
「う、ううん……違うの、今、あなたが舐めた瞬間、すごい…気持ち良かったの。
ね、もう一回、今の所舐めてくれる?」
「う、うん……えっと……このへんだったかなぁ」
請われるままに再び、まだ包皮に包まれてほとんど埋もれている、イングリドの突起に舌を這わせる。
「うぁっ! そこ……お願い、そこ、もっと……」
そこが女性にとって最大の快楽を得られる場所などとは知らないまま、
その場所を探り当ててしまった二人は我を忘れて快感を反復しはじめる。
「ぁ……ん、ヘルミーナのも、舐めて……っ、んあ、あげる……ね」
「ああっ! す、ご…イングリド、ね、あたし、気持ちいいよぅ」
「あたし……も、ヘルミーナ、こんな……の……ぁ……」
二人は、もう洪水のように溢れて止まらない蜜が顔中にかかるのも構わずに、
お互いの陰核を責め続ける。
「ぅあ、なにか来る……イングリド、なにか……くる……ああああっ!」
「や、もう、だめ、がまん、でき……ない……や……だ、んぁああーっ!」
舐められている所から、爆発的に何かが広がっていくのを感じた二人。
生まれて初めて迎える絶頂を、小さな身体では受け止めきれず、
お互いの足を掴んだ手に強く力が入る。
全身が硬直して、ひときわ大きな叫び声を上げると、崩れ落ちて気を失ってしまった。
どれくらいの時間が経ったのか、ようやく目覚めた二人はのそのそと起きあがると、
気恥ずかしさからか、なんとなく後を向き合ったまま衣服を着始めた。
「あ」
何かに気付いたのか、イングリドが声を上げる。
「どうしたの、イングリド?」
振り向いたヘルミーナは、今日の夕方までとは全く違う、本心から相手を気遣う優しい声で尋ねる。
「これ……」
下着をはいただけのイングリドは、自分の内腿を指差していた。
そこにはくっきりと、赤い線が刻まれている。
ヘルミーナが自分の内腿を見ると、やはりそこにも、
イングリドの爪痕がくっきりと筋を残している。
「ごめんね、イングリド……どうしよう、跡、残っちゃうかなぁ」
イングリドに爪を立てられたのは自分だって同じなのに、
ヘルミーナは半分目に涙を浮かべて、イングリドの心配ばかりする。
それを見たイングリドは愛おしさがこみ上げてきて、ヘルミーナを抱き締めた。
「大丈夫よ……もう、あなたにしかここ見せないから」
「そ、それって……」
ヘルミーナは感極まって、遂に泣き出してしまう。
「もう……泣き虫なんだから」
そう、自分も泣きながら言ったイングリドは、ヘルミーナの身体に回した手に強く力を込めた。
「ただいまー。二人とも、いい子にしてた?」
採取の旅から帰ってきたリリーを、イングリドとヘルミーナは揃って出迎えた。
「もちろんです先生! ねー、ヘルミーナ」
「ねー、イングリド」
「……あなた達、何かあったの?」
顔を見合わせてにこにこと笑う二人。
家を空ける前との、あまりの違いに言葉が出ないリリー。
「別に何にもありませーん! ね、ヘルミーナ」
「うん! ね、先生、あたし達、外に遊びに行ってもいいですか?」
「え、ええ……」
「やった! 行こう、イングリド」
「うん!」
手を繋いで外へ飛び出していく二人を、リリーはあっけにとられて見送っていた。
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