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「いや、あっ、い、ひっ……!」
俺の呵責の無い責めに屈した彼女の二度目の絶頂は、より派手だった。
尻孔を限界まですぼめたかと思うと、多量の液体を性器から零し始めたのだ。
それはさきほどまでの愛液とは量がまるで違い、放物線を描いているのがはっきりと見て取れる。
そう、穢れなき天使はあまりの快感に失禁したのだ。
小便は人間の物とは違い、何も食べる必要がないからか、無色無臭だった。
ならば何故排泄する必要があるのかという疑問もあるにはあるが、そんなことを考えるよりも、
今の俺には自身の汚物によって肌を濡らしていく天使を見る方がよほど重要だった。
鮮やかな弧を描いて放たれる小水は狙ったように彼女の胸元から顎にかけてにかかっている。
御言葉を紡ぐ唇が汚れていく様は、俺のペニスをはちきれんばかりに硬くさせた。
勢い良く噴き出した小便はかなり長い間情けない音を立てていたが、それも次第に弱まっていく。
愛液と小便でこの世の色彩とも思えない色に飾り立てられたエンジェルの陰唇に
改めて欲望をそそられた俺は、思いきり大きな音を立てて彼女のヴァギナを啜った。
「ひっ! や、いや……止め……やめ……て……」
エンジェルは叫ぶが、恐らく気力も尽きたのだろう、言葉だけで抗おうとはしない。
両足をほとんど真横に開かれ、尻孔をほじられて失禁した挙げ句、
性器から排泄物を直接吸われるという恥辱の極みに、すっかり打ちのめされたようだった。
俺は溜まっている小便を丁寧に啜り、更に彼女の身体に飛び散った液体をも塗り伸ばしてやる。
白い肢体にまぶされた透明なコーティングは、彼女がもう天使などではないと示すかのようだった。
無理な体勢からようやく解放してやっても、エンジェルの四肢は虚脱しきったままで、
俺が上にのしかかっても跳ね除けようとすらしない。
「許……して……」
先刻までの傲慢さも消えうせ、ただエンジェルは弱々しく俺に情けを乞う。
その哀願が、俺の嗜虐心を果てなく高めていくとも知らず。
殊更に鎖を鳴らした俺は、鸚鵡おうむのように同じ言葉を繰り返す口を塞いだ。
「んぐっ……! うう、うむっ……」
口付けすら初めてなのだろう、エンジェルは唇を塞がれた途端動きを止め、
哀れにも人でも悪魔でもない俺に為すがままにされる。
そして俺はと言えば、脅え、縮こまる彼女の舌を存分にねぶり、玩んでいた。
「あっ……お……あは、あっ……」
口を閉じさせず、唾液を何度も飲ませる。
舌に溜め、彼女の舌になすりつけていると、
唇の端から俺と彼女のと混じった唾が糸筋となって垂れていった。
たっぷりと時間をかけて口腔を貪った俺は、彼女を解放する。
虚ろな目で俺を見るエンジェルは、放尿に続きキスをされて、
思考が一時的に飛んでしまっているようだった。
全身をまだらに濡れ光らせる身体は凄まじく艶麗で、
俺は下腹で出番を遅しと待っている屹立を取り出した。
ほとんど無毛に見える膣口にあてがうと、身体がひく、と跳ねる。
それが彼女の最後の抵抗だと知った俺は逸る心を抑えようともせず、いきなり力一杯彼女を撃ち抜いた。
「ひぅ……っっ!!」
天使にも破瓜の痛みがあるのか、
それとも単に強引に犯されたというショックが悲鳴となっただけなのか、俺には判らなかった。
肉茎を包む強烈な肉壁の感触に、我を忘れていたからだ。
水色の瞳を絶望に染めた天使は涙を滲ませて俺を見る。
恐らくその瞳に俺は映っていないだろうが、
はらを灼く男根の存在は否応なしに知らされているに違いない。
俺は欲望に促され抽送を始めた。
「あ……う……あ……っ……」
エンジェルの髪が揺れる都度、抜け殻のような声が鼓膜を掠める。
乳房を思いきり掴んでも、一応硬くなってはいる乳首に歯を立てても彼女の反応は変わらず、
ほとんどゾンビのようになっている。
やり過ぎたか、と俺は自分の都合で後悔しながらも、腰を止めることはなかった。
それがそうではない、と気付いたのは、彼女の顔の横についた手が、無意識に翼に触れた時だった。
「……あ……? い……厭ァッ」
純白の羽根を持つ、やはり純白の翼を掌で押し潰すと、人間にはない部分に神経の束でもあるのか、
俄かにエンジェルは瞳に光を取り戻し、勢い良く暴れ出したのだ。
俺も木偶よりは反応があった方が面白い。
それにこの絶対的優位は動きようもないのだ。
俺は腕に爪を立てる彼女の、憎々しげにこちらを睨む目を真っ向から見据えたまま、
腰を勢い良く突いた。
「く……ッ、こ、んな……ッ」
エンジェルの顔がみるみる赤らんでいく。
なまじ意識を戻してしまった為に、身体が受ける快楽からは逃れられないといったところか、
水色の瞳は憎悪と恍惚の両極を交互に行き来していた。
今度はゆっくりと、混ざる俺達の粘液の音が良く聞こえるように腰を引き、挿し入れる。
「ん、あ……っ、止め……や、め……っ」
「初めてでもう感じてるのか? 人間だってそんなにふしだらじゃねぇぜ」
思いきり嘲りを込めて言ってやると、エンジェルは悔しげに唇を噛むが、
俺がじっくりと膣を擦ってやるとすぐに堪えきれず口が開いた。
「あ、あ……ん、っ、……っあ」
心地良さげに悶えてから、俺を敵のように睨む。
これだけされてまだ愚鈍に新たな主を拒むエンジェルに、俺は半ば真剣に愛情を抱いていた。
と言ってもそれは異性に対するものではなく、出来の悪いペットに対するものだ。
どれだけ出来が悪くとも、飼うと決めた以上責任を持って躾なければならない。
俺は彼女の目を見据え、もう逃れる場所などないことを身体に教えこんでやる。
悶える身体を押さえつけ、彼女が俺の、
既に悪魔のものとなりつつある肌に爪を食い込ませてきても気付く素振りすら見せない。
エンジェルはその華奢な指先のどこにそんな力があるのかというほど深く爪を立てたが、
いささかの関心も呼び起こせないと悟ると、諦めたように力を抜いた。
その身体に、俺は男根を撃ちこむ。
この世界には神などおらず、肉の悦びこそが真理なのだと伝える為に。
「はぁ……あっ、ぁ……んん……」
執拗に繰り返される抽送に、エンジェルの声は高低が定まらなくなりつつあった。
同時に媚肉の蠢動も激しくなっており、俺も限界が近づいている。
「あっ、あ……あっ、あぅっ」
エンジェルの眉間に皺が寄り、切なげに顎を上向ける。
その表情を堪能しながら、俺は一度目の精を彼女の中に放った。
「はっ、う……!」
勢い良く注がれる熱い液体に、感極まったような叫びを放ち、エンジェルも果てる。
穿つように奥まで突きこんだ屹立全体を包む淫壁が、牝の悦びにむせび泣いていた。
それはあまりに強烈な快感で、射精が終わった後も俺の腰はひくついている。
だが彼女の膣にしっかりと嵌まっている屹立から力は失われておらず、
俺もまだ無垢なる天使を穢し足りなかった。
生まれて初めてのエクスタシーを迎えたエンジェルは再び放心状態に陥っていたが、
俺はその身体を無理やり立たせる。
鎖を引っ張り、背中をこちらに向けさせると、
エンジェルは翼をはためかせて逃げようと試みるが、鎖の魔力の方が強いのか、
あるいはセックスで体力を消耗しているのか、細く伸びた足が地面を蹴ることはなかった。
俺は無駄な努力をいつまでも続けるエンジェルの、
どうしてこれを見て欲情した奴がいなかったのか不思議な尻に腰を近づける。
硬くそそり立っているペニスの熱気に気付いたのか、
エンジェルは怯え、腰を引こうとするが、その前に俺は欲望を彼女の中に突き立てた。
「ひ……っ」
天使が絶望と苦痛の頌歌しょうかを歌う。
俺は鎖を引いて彼女の身を反らせ、より彼女が歌いやすいように手助けをしてやろうと、
勢い良く腰を叩きつけた。
「ああぁ……ッ」
悲鳴に合わせて鎖を引き、屹立をねじ込む。
自分から胎の奥へ導く格好となっているエンジェルは、
俺が数度腰を振っただけで早くも声が出なくなっていた。
地獄のような苦しみが彼女を襲っているに違いない。
俺は彼女を天に昇らせてやるべく抽送を始めた。
初めは弱く、柔肉を撫でるように。
そしてエンジェルの声が蕩け出すと一転、
荒々しく牡の威厳に満ちたストロークで暴力的なまでの快感を与えるのだ。
小ぶりながらも柔らかな尻が俺の腰に叩かれ、リズムを刻む。
乱れながらも止まないリズムに、徐々に彼女の歌声が合っていく。
「んっ、はぁぁ……ん、ああ、ああッ、っふっっ……!」
遂には観客がいないのが残念なほど、俺とエンジェルの奏でる音楽は調和していた。
小さな絶頂を何度も迎えながら、エンジェルは高みへと上っていく。
俺も目の前ではためく純白の翼が起こす風に快いものを感じつつ、その時が訪れるのを待っていた。
そしてやって来る、強烈な欲望。
今や熱いぬかるみの中で、どこまでが俺の物か判らなくなった屹立が、痛いほどに膨れる。
それは一瞬たりとも堪えることが出来ず、大きく開かれた穴の中で勢い良く爆ぜた。
「あはぁぁ……っ」
身体の芯に精液を注がれたエンジェルは、四肢を突っ張らせる。
その声は、堕落した悦びを知ったものであるように俺には聞こえた。

俺はギンザの地下道へ行ってみるという予定を数日延ばすことにした。
もとより人間だった頃と違い、時間に縛られている訳ではない。
やりたいようにやり、生きたいように生きる。
エンジェルとの邂逅でその快楽に目覚めた俺は、
礼として彼女にもたっぷりと快感を与えてやることにしたのだ。
初めの一日で既にその兆候があった彼女は、翌日、丸一日犯し続けた結果、
あっさりと信仰を捨て、俺につくことを承知した。
承知しなければするまで犯すだけのことではあったが、
自分から跪き、服従の誓いとして俺のペニスを咥えた瞬間は、やはり極上の快さだった。
力弱き者を屈服させ、思うがままに操る快感。
それはこれまで生きてきた中で味わったどの快感よりも心震わせるものだった。
「ああ……人修羅様、お慈悲を……っ!」
主に愛された肢体を淫猥にくねらせてエンジェルが叫ぶ。
主の意思を告げる為の唇からは唾液を滴らせ、信者の許を飛び回る為の翼は切なげに震えたが、
俺のペニスを差しこまれた腰は決して離そうとしない。
そして俺が支配の象徴である鎖を力任せに引くと、いかにも嬉しそうに膣が締まるのだ。
根元までペニスを埋めた瞬間に鎖を引き、快感を高めるという技巧まで開発した俺は、
獣のように地に這わせた彼女の後背から激しく犯す。
「ああっ、人修羅様、わたくしは……わたくしは、もう……っ!!」
淫らにむせび泣いたエンジェルが、大きく背を反らせる。
その背が限界までしなった瞬間、思いきり奥まで貫いた俺は、
限界まで達したペニスから欲望の証を思いきり噴出させた。
「……っっ、あぁああっ……っっ!!」
手にした鎖から、彼女の感じている快楽が伝わってくる。
そこに迷いは一片もなく、ただ俺に、力ある者に隷属する悦びに満ちていた。
噴きこぼれる精液を一滴残らず天使の膣に飲ませた俺は、
首の後ろから新たな力が漲っていくのを感じる。
それは黒く、破壊と暴力に満ちた衝動。
だが俺は、それを喜んで迎え入れた。
力さえあれば神さえも傅かせることが出来る。
力さえあれば、何を我慢することもなく、心の赴くがままに生きることが出来る。
力さえ、あれば──
この世界の理を悟った俺は、四肢を地に着けたまま汚れたペニスを嬉しそうに口に含むエンジェルの、
白い翼を見下ろしながら、創世とやらを成してやっても良いと思い始めていた。



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