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 天香學園の広大な敷地は、新宿区にあるとは思えないほど静かだった。
もともと恐怖で生徒を統制する生徒会の力が強大な高校であり、
怯える生徒たちは沈黙を強いられていた。
だが、それも真相はより大きな恐怖――學園の地下に封印されていた、
超古代文明が暴走した結果生みだした邪神を封じ続けるための、
やむを得ざる手段だったのだ。
封印は解かれ、甦った邪神は、人の手では斃すことは叶わないと思われていたが、
一人の若き『宝探し屋』の活躍によって斃され、學園には真の平和が訪れた。
 その、世界を救ったとも言える英雄は、自分の武勲を誇ることはなかった。
彼は戦士ではなく『宝探し屋』であり、
戦いではなく秘宝の発見にこそ価値を見いだす男だったのだ。
 その彼は今、學園に留まっている。
崩壊してしまった遺跡から未練がましく秘宝を掘り出そうとしているのではなく、
戦いによって負傷してしまったために、身動きがとれなかったのだ。
 学園内でももう使われることのなくなった生徒会室。
部外者が立ち入る心配がないこの部屋を、表向きは冬休み中に転校したということに
なっている葉佩九龍は、怪我の治療が終わるまで占有する特権を与えられていた。
それは世界を救った褒美というにはささやかすぎるものだったが、
九龍は元からそんなものを欲してはいない。
どれほど豪奢な部屋であってもカビと埃と古の空気漂う通路や、
じめじめして狭い玄室には及ばず、
二人の美女がつきっきりで看病してくれるという特典も、
罠を突破し隠し通路を発見して、遺跡の最深部に辿りついた瞬間の昂揚には勝らないのだ。
「まあ、そう言うな。聞くところによると任務を完全には成功できなかったせいで、
帰るのは肩身が狭いんだろう? ほとぼりが冷めるまでここにいればいい」
 九龍の、やや硬めの頭髪を念入りに指で梳きながら劉瑞麗が言う。
白衣にチャイナドレスがトレードマークである彼女は、
この病室では白衣を脱いで彼の世話をしていた。
「……」
 痛いところを突かれて黙る九龍に、喉の奥で笑い声を立てた瑞麗は、
髪を梳くのを止め、彼の胸の前に手を回す。
ボタンを外す手つきがひどくゆっくりなのは、九龍に見せつけるためだ。
「お、おい、またすんのかよ、やめろって」
 制止の声など聞く耳持たず、五つあるボタンの上二つを外し終えた瑞麗は、
そこから九龍の左胸へと手を滑りこませた。
「なあおい、本当にやめろ……って……!」
 男が女にするように胸をまさぐる瑞麗に、九龍はなすすべがない。
それは九龍の両腕が包帯に巻かれて吊られているからで、
地下遺跡に封印されていた邪神を斃し、
崩壊する遺跡から脱出する際に負ってしまった怪我だった。
いくら常人ばなれした身体能力を持つ九龍でも、両腕が折れてしまってはどうしようもない。
荷物の梱包さえままならないのだから、治るまで安静を言い渡されても
おとなしくしているほかはなかったのだ。
 九龍の世話には學園の教師である劉瑞麗と雛川亜柚子があたった。
二人のたっての希望であり、もう守るべき秘密もなくなったとはいえ外部からの人間を
入れるにはまだ時期尚早という学校側の判断もあり、
そこまではほぼ全員の同意を見た――葉佩九龍ただ一人を除いて。
 慣れた動きで九龍の乳首を愛撫する瑞麗のしなやかな指先は、
くすぐったいだけ、という段階はすでに通り越して、
男のプライドを王水のように溶かしていく。
「我慢するな……感じるときは感じればいいんだ」
「か……感じてなんか、ねえ……って……」
「ふむ、そうか。気持ち良さそうな顔をしているように見えたが、私の勘違いだったか」
「あ、当たり前だろ。だから離れろって」
「私はな、お前の身体を触るのが好きなんだ。
感じていないのなら、別に恥ずかしくもないだろうし、少しくらい良いだろう?」
 詭弁に対抗しようとしても、五感に訴えかける瑞麗そのものが邪魔をする。
乳首に触れる指、背中に当たる胸、耳朶をくすぐる息と舌、それに、
甘いながらもどこか頭の隅の方を重くする、おそらく何かの薬草の臭い。
瑞麗は新陳代謝を促進し、怪我の治りを良くすると言っているが、
それだけではないような気がしてならない。
 まとわりつく怠惰を振りはらうように頭を振った九龍は、後ろに向けて声を張った。
「だいたい、骨折くらいすぐ治せるんだろ。遊んでないでさっさと治してくれよ」
「無茶を言うな」
 乳首を弄ぶ手は止めず、瑞麗はとぼけた。
身動きのとれない美少年を好きなように弄ぶというこの世で最大の
愉しみをみすみす捨てるつもりなどないのだ。
 まだ男女の機微を知らない、思ったままの感情を発露させてしまう少年は、
瑞麗の所属する組織と敵対とは言わないまでも犬猿の仲に近い組織に属している。
だがそんな事情は上の人間に任せておけばよいことで、
瑞麗は今回派遣された目的を、彼と共に行動することで見事達成した。
その結果九龍が負傷したのなら、少なくとも日常生活に支障が出なくなるまでは
世話をしてやるのが人情というもので、冬期休業で生徒も保健室には来ないこの時期、
彼の世話に全ての時間を当てるのに否定的である理由などないのだった。
「多少氣を送ってやったところで折れた骨が元通りになるわけではない。
氣は魔法じゃないんだからな」
 本当は相当治療を促進させられるのだが、そんなことをしては
九龍はすぐ新たな任務に旅立ってしまうだろう。
せめて冬休みが終わるまで、できれば卒業まで、引き留めておきたい瑞麗だった。
「治るまでおよそ一ヶ月といったところか。その間私達が可愛がってやるから安心しろ」
「冗談じゃねえ、一ヶ月もベッドの上になんかいられるかよ」
「何、一ヶ月なんてすぐさ。昼も夜もない、快楽の海を漂っていれば」
「ふざけんなよ……!」
「だめよ、九龍さん、あまり興奮しては」
 怒る九龍にもどこ吹く風で身体をまさぐる瑞麗に代わって彼をたしなめたのは、
九龍の担任教師だった雛川亜柚子だ。
彼女は九龍をからかうのを栄養としている瑞麗と異なり、常に真正面から彼に向き合う。
それは幼い頃からすれた大人達に囲まれて育った九龍などには、
時として眩しすぎるときがあるのだ。
「で……でもよ先生」
 春の陽光のような亜柚子に九龍が口ごもったのは、しかし、その暖かさゆえではない。
人なつっこい犬のように彼の上に跨る亜柚子は、落ちついた教師らしい服装ではなく、
下着のみをまとって彼を見つめていたからだ。
鮮やかな赤い下着と、それが飾り立てる女の肉体は、齢十八にして世界の遺跡に詳しく、
そこにあるといわれる秘宝について明るい『宝探し屋』にとってまったく未知の分野であり、
恐怖すら覚える類のものだった。
「ルイ先生のおっしゃるとおり、治るまでは安静にしているべきよ」
 ならどうしてそんな格好をしているんだ、と九龍は言えない。
その前に亜柚子がにじり寄ってきて、手を頬に触れさせたからだ。
瑞麗とは質感も情感も違う、けれど根底には確かに同じものが流れている指先に、
九龍は心臓以外の全ての器官を止められてしまう。
逆に心臓だけは底の見えない断崖に左手一本でぶら下がった時よりも激しく動悸していて、
背後では掌を通じてそれを感じとった瑞麗が声もなく笑っていたが、
九龍に気づくだけの余裕はなかった。
「私達が世話してあげるから、ね?」
 そういう問題じゃない、という抗議を、またも九龍はできない。
確かに両腕が使えない以上誰かの世話は必要だとしても、
九龍の肉体よりも精神がむしろ休息など必要としておらず、
新たなスリルとロマンを求めて羽ばたきたがっているのだ。
それは女によって代替できるものではない――はずなのだが。
 頬から滑り落ちた手の代わりに、亜柚子は唇を触れさせる。
彼の――男の味は、どれほど舐めても尽きることがなかった。
薄桃色の口唇を押しつけ、頬を少し吸う。
うっすらと生えた無精髭は、まだ舌に痛くない。
舌先を小さく動かした亜柚子は、薄く開けていた目を閉じ、神経を口に集中させた。
「……ぅ……」
 小さな緊張が、皮膚を張りつめさせる。
焼きすぎのスコーンのような、けれどもこちらは好ましい固さである彼の肉体の一部を、
亜柚子は徐々に大胆な動きで味わいはじめた。
「せ、先生……」
 頬を浸食する快美感を、九龍は止めることができない。
もちろん両腕が動かせないからだが、動かせたとしても、
こうやって迫ってくる年上の女性を止められたかどうかは全く自信がなかった。
「まあ、諦めるんだな。それにこんな機会、人生で二度はないぞ」
「い、要らねえよこんな……っ……!」
 動きが止まったとみるや、すかさず瑞麗が股間に手を伸ばしてくる。
足をよじって逃れようとする九龍だが、しょせん蟷螂の斧であり、
ほとんど効果のないままパジャマをずらされ、性器を露出させられてしまった。
 しっかりと握れる大きさにまですでに膨張している男根に、瑞麗が嬉しそうに目を細める。
「相変わらず元気がいいじゃないか」
 百の屁理屈よりもこの一言は九龍の心の弱い部分を深く刺し貫き、
若き『宝探し屋』は、矢折れ刀尽きたかのようにぐったりとしてしまった。
だがもちろん、これで二人が手を止めるといったことはない。
自己嫌悪に陥りかけている少年の、憂いの表情をむしろ愉しむかのように身体をすり寄せ、
彼女たちの言うところの世話を始めるのだった。
 瑞麗は左手で胸をまさぐりながら、右手で勃起をしごきたてる。
どちらの動きもゆったりとしたもので、快楽を与えるというよりは戯れを主眼に置いたものだが、
連日連夜刺激を受け続けている九龍の身体は鋭敏になっていて、
この程度の愛撫でも感じてしまうのだ。
「フフ……嬉しそうに脈打っているぞ。昨日もあんなにしたのに、まだ出したりないのか」
「そんなわけ……ない、だ、ろ……!」
「そうかな? だがお前のここは、もうはちきれそうじゃないか」
 なんとか気を逸らして鎮めようとしても、
絹の感触で絶えず快感を送りこんでくる瑞麗の手はそれを許さない。
乳首への愛撫と、おまけに耳を甘噛みされて九龍の性感は急激に追い詰められていった。
 さらには亜柚子も九龍を逃げ道のない袋小路へと追い立ててくる。
頬から首へ、首から胸へ、幾百ものキスを浴びせ、舌を這わせる。
それぞれの部位を較べるように時間をかけた口づけは、
九龍の肌にいつまでもむず痒い甘さを残し、意識を桃色に染めあげていった。
「ん……ん、ん……」
 反応を見ながら責める瑞麗とは違い、亜柚子は一心に肌をついばむ。
けれども赤と白に色分けされた艶めかしい肉体が、
手を伸ばせずとも触れる距離で誘うように揺れているというのは、
若い肉体にはあまりに毒で、九龍の股間には心ならずも血が集まっていった。
 二人に追いたてられた九龍は、早くも限界を迎える。
どうにも抑えがたい、腰から突きあげるような欲望の塊が屹立を通して爆ぜようとした。
「で……る……!」
 だが、刹那的な欲望は叶えられなかった。
もう絶頂はすぐそこまで来ていたのに、寸前で刺激を止められて、
昂ぶっていた呼吸が行き場を失う。
叫びたくなるほどの焦燥と欲望が、頭の中でぐつぐつと煮えたぎり、
容易には鎮まりそうになかった。
 上下動する胸を愛おしげに抱きかかえながら、瑞麗は少年の顎をつまんで上向かせる。
息を荒げて抵抗もできない九龍の口に、半ば噛みつくように自分の口をかぶせた。
「っ、っ……」
 そのままの姿勢で何度か呼吸してから解放した瑞麗は、
紫煙を吐きだすように口をすぼめ、満足げにうなずいた。
「寸止めされた男の息は、たまらないものがあるな」
「そうなんですか?」
「ああ、雛川先生も嗅いでみるか?」
「ええ、ぜひ」
 淫蕩に微笑む亜柚子に破顔した瑞麗は、
チャイナドレスの深いスリットから足を惜しげもなく出して、
まだ大きく勃起したままのペニスを弄りはじめた。
「や、やめろ……って……」
 足による愛撫はおせじにも滑らかなものではないが、
射精寸前まで高められた感覚は、肉茎を鋭敏な状態に保ったままで、
拙い刺激でも快感となって九龍を襲った。
 白く美しい足をだらしない方向に曲げて、瑞麗はペニスを扱く。
射精してしまわないように加減するのは愉しく、
男の肌が快感に打ち震えるのは悦楽をもたらす。
手足を九龍に巻きつけ、快感に耐える九龍を弄びながら、瑞麗は低くささやいた。
「これはな、罰だ」
「な、何の罰……だよ」
「お前が両腕を折ることになった戦いに、私達を置いていっただろう?」
「それは……」
「私達がどれだけ心配したのか、お前はわかっているのか?」
「けどよ、俺だって両腕折っちまったんだぞ。
あんた達が居たんじゃもっと酷い怪我を……痛ッ」
「口の利き方を知らない奴だな。
それに、私が行けばもっと軽い怪我で済んだかもしれない」
「……」
「雛川先生だって戦えはしないが傷の手当てはできるんだ」
「でもよ」
「私達には覚悟があった。私にはあれを倒さなければならないという、
雛川先生は学園の闇を払わなければならないという。だがそれよりも」
 九龍の口に指を突っこみ、無理やり咥えさせた瑞麗は、
柔らかな袋の部分に曲げた指で体重をかけた。
「うぐっ……!」
 たまらず呻いた九龍は、瑞麗の指を噛んでしまう。
根元にくっきりと歯形の残った指を、なぜか嬉しそうに眺めた瑞麗は、
ふたたび優しく男根を刺激しながら囁いた。
「私達は二人とも、知らないところでお前が死ぬことに耐えられなかった」
 九龍には、瑞麗の表情は見えない。
だがきつく締まる彼女の手足と、眼前でうなずいた亜柚子の真剣な表情が、
彼女たちの想いの強さを物語っていた。
「わ……悪かったよ。でもなんで罰がこんなのなんだよ」
 九龍は九龍なりにその想いを受けとめなければならないとは考えている。
だが、年上の、それも二人からの想いを真っ向から受けとめられるほど九龍は大人ではなく、
照れもあって、つい口を尖らせてしまうのだ。
 そしてもちろん、そういう少年が瑞麗も亜柚子も大好きなのだった。
「こんなのとはご挨拶だな。人は産まれ、生きて、死ぬ。
愛の営みはそのうちの二つに関わっているんだぞ」
 屁理屈もここに極まれりという感じだが、瑞麗に凄まれると九龍に反論する術などない。
口にはしないが多くの部分で彼女には敵わないと思っていて、
せめてもう少し尊重してくれという願望も、
頭を抱きかかえられて好き勝手に瑞麗の方を向かされる有様では叶うはずもなかった。
「う……ッ」
「気持ちいいだろう? 射精したくてたまらなくなってきただろう?」
 違う、という叫びは声にならない。
気道をねじ曲げられているからか、それとも本当は瑞麗の言うとおりだからなのか、
いずれにしても九龍に考える余地は与えられず、
瑞麗の足がもたらす快感に意識のほとんどを支配されてしまっていた。
 そして九龍は再び強制される。
強制的な射精と、強制的な射精の中断。
悪魔じみたタイミングで瑞麗が足を離し、
もうすぐそこまで来ていた精を九龍は体内に留めさせられる。
たまらず顔が上向いたところで、その瞬間を狙っていた亜柚子に唇を奪われた。
「んッ、む……ゥ……」
 キスというより人工呼吸に近い、激しい息のやりとり。
大人であっても女性である亜柚子の呼吸は九龍のそれに較べればずっと弱く、
息ができなくなるようなことはない。
だが、瑞麗の愛撫によって昂ぶらされた肉体は酸素を欲しており、
その取り入れ口を塞がれた九龍は、意識が朦朧となってしまった。
 それを幸いに亜柚子は、生徒思いの教師という評価をかなぐり捨てるかのように
九龍の口腔に舌を入れ、欲望の限りを尽くす。
彼の歯が当たるほど口唇を重ね、涎が垂れるのも構わず口の中のあらゆる部分をねぶり回した。
 遮られた快楽と、新たに与えられた快感が、九龍を痙攣させる。
不可能と思われた任務を無事達成した、身体能力に恵まれた若き宝探し屋も、
生物としての反応はどうしようもなく、そそり立つペニスを頂点として腰を、
いつでも役割は果たせるとばかりに上下させるほかないのだった。
 瑞麗よりも長い時間九龍の息を吸い、口辱の限りを尽くした亜柚子は、
自身の口を濡らす二人の唾液すら惜しいとばかりに指でぬぐう。
清楚が輪郭を作り真面目な性格が眉目を象る顔をこの上なく淫らに濡らし、
教え子との逢瀬というあるまじき行為に耽溺する姿は、
こちらこそが彼女の本性であると信じるほかはない。
「本当……逞しい男の人の臭いがするんですね……」
「だろう? こいつはまだ子供だがな、私達を虜にしてしまうだけの魅力を備えているんだ。
まだまだ水をやって栄養を与えなければならないし、
目を離せばどんな育ち方をしてしまうかわからず、手間はかかるけれどな」
 目を合わせ、淫蕩に微笑む二人の会話は九龍に聞こえていない。
彼の顔立ちを印象づける、自信と好奇心に輝やく瞳はその色を八割方失い、
口の周りに幾つもの泡を貼りつけたまま、九龍はぼんやりと上方を向いていた。
 むろん二人が九龍を放っておく訳がなく、目で合図しあうとそれぞれのやり方で愛しはじめる。
 九龍の顔中を舐め回した亜柚子は、それに飽きたらず全身に舌を這わせはじめた。
大きくはだけられた寝間着の首筋から始め、肩、胸、そして腹を、桃色の舌にたどらせていく。
清楚な美貌で学園内の評判も高い亜柚子だが、ブラにパンティ、パンストまで鮮やかな紅で
揃えた下着をまとい、女性として成熟の極みにある肉体をゆらゆらとくねらせて若い男に
奉仕する姿は妖婦そのもので、ときおり九龍の反応を確かめようと上げる顔は、
淫魔に憑かれたかのようだった。
 唇で埋めるには広大な九龍の肌を、亜柚子は支配していく。
塗った唾液が乾いても、唇の感触が消え去っても、皮膚に記憶を植えつけてしまえば、
決して忘れることがないとでもいうように。



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