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「つっ!」
自分のことなど忘れているかのように腰を振る絵莉がもたらす快感を、
椅子にしがみついて耐えていた龍麻は、突然首の辺りに鋭い痛みを感じた。
次いでそこから何かが抜けていく、奇妙な快感が伝わってくる。
何が起こったのか判らないまま、ただ首筋と下腹と、
二つの場所から同じ強さで襲ってくる快楽に翻弄されるだけだった。
押し当てた歯から、強烈な氣が流れこんでくる。
もうずっと昔に忘れていたはずの本能が、甦る。
もしも、自分が教師でなく、龍麻が生徒でなかったら、
そのまま全ての精氣を吸ってしまったかもしれない。
それほどまでに深い味わいが、まだ二十歳にも満たない少年の中にはあった。
もちろん年齢が氣の質を決定づける訳ではないが、龍麻の氣は、
これまでのどれよりも極上だったのは間違いなかった。
マリアは名残惜しさを理性でねじふせ、傷の手当てをするように自分が穿った穴に舌を這わせた。
唾液を泡立てて入念に擦りこみ、舌先を尖らせて奥まで流し込む。
「あ……あァ……」
どちらの快感によるものか、龍麻は身体をびくびくと震わせて快楽を垂れ流している。
その上半身に手を這わせながら、マリアは龍麻を振り向かせ、口の中に指をねじ込んだ。
「んッ……うむッ……ぐぅ」
教え子が漏らす苦しげな声にそそられ、喉の奥まで突き込み、爪で気道を引掻く。
たまらず歯を立てる龍麻の舌を掻き回し、歯茎までをねぶりながら唾液に指を浸からせた。
「龍麻……可愛いわ」
龍麻の臭いが染みついた指を引きぬき、赤子が乳を吸うように吸い上げると、
口に溜まった龍麻の唾液を再び持ち主に戻す。
「ふぅッ、むッ……っ」
気持ち悪そうな龍麻に構わず、更に自分の唾液を集めて流しこみ、無理やり嚥下させた。
十以上も年下の男の何かを訴えかけるような瞳に、どうしようもなくぞくぞくしてしまう。
邪な心に支配されたマリアは、贄をどう蹂躙しようかと我知らず舌をなめずっていた。
寄せては返す波のよう、と言うには激しすぎる勢いで、絵莉は己の秘洞を与えていた。
スレンダーな肢体を存分に振りたて、自分の感じる場所を龍麻に犯させる。
未踏の地を踏みにじらせ、えらの張った部分が粘膜をこそぎ取るように抜けていくのが、
どろどろの喜悦を絵莉にもたらした。
「いい、わ……龍麻、君……こんな、の……初めて……」
もはや龍麻を優しくリードするという当初の目論みも忘れ、
深奥を抉る逞しい剛直に女の悦びを存分に味わおうとひたすらに腰を振りたてていた。
絵莉の蠢きは激しさを増し、龍麻は三度限界を感じる。
腰に力を溜めようとしても、初めてのセックスの愉悦に加え、
マリアの淫蕩なキスまでされては出来るはずもなかった。
「え、り、さん…………も、ダメ……です……」
「いいわ……そのまま、中に……ッ」
膣内に精を放ってしまうのはまずい。
その程度は龍麻も知っていたが、もう迸る射精感は限界だった。
「……ッ」
本能に抗えず、欲望のままに精液を吐き出す。
快美感に肩が震え、無意識に腰を突き上げ、より深くへ白濁を注ぎ込む。
「あッ……んッ」
短い叫び声を上げ、絵莉も続いて絶頂を迎える。
体内に満ちる精液の熱さにくらくらとしながら、最後の快感を求めて腰を落とした絵莉は、
奥の奥まで貫かれたことに満足すると、力尽きたようにテーブルの脚にもたれかかった。
龍麻も同じく、もう絵莉に構う余裕も無くただ荒く呼吸をするだけだったが、
絵莉と違いまだ休むことは許されなかった。
「龍麻……いらっしゃい」
マリアがテーブルに手をついて豊かな尻を突き出し、教え子を禁断の授業に誘う。
恥ずかしげもなく開かれた足の間から覗いている金色の恥毛が、龍麻の目を惹きつける。
更にそこからは桃色のラビアと、もうひとつの孔までも丸見えになってしまっていて、
龍麻は憑かれたように立ちあがった。
「せ、んせ……」
「そう……いい子よ」
ゾンビのようにふらふらと近づく龍麻のペニスを、もう待ちきれないとばかりにマリアが掴む。
「ワタシの腰を持って……そう、そこよ……」
溢れ出す淫蜜で濡れ光っている淫襞をかきわけて先端が沈むと、後はひとりでに入っていった。
「あァッ……龍麻……いい、わ……」
「マ、マリア……先、生……」
マリアの膣は絵莉のそれよりも潤っていて、その温かさはたちまちに脊髄を駆け上って龍麻を虜にする。
しかしそれ以上はどうしたら良いか判らず、ただ腰を押し付けていると、
マリアが優しく教えてくれた。
「フフッ、ゆっくり抜き差ししてみなさい。……そう……いいわ、上手……よ……」
教室で、時には褒められ、時には怒られるマリアの唇から、甘くただれた声が流れる。
突きこむごとに異なる音色で応えるマリアに、龍麻は夢中で腰を振った。
それはまだ技巧もなくただ前後に振るだけのものだったが、
長大な怒張はそれだけでマリアを乱れさせる。
「奥……まで……もっと、もっと激しく突いて……突きなさいッ」
命ぜられるまま龍麻はグラインドを強め、マリアの喉奥まで貫かんばかりに突き上げた。
引き締まっているのに見事なボリュームを持つ尻が、腰とぶつかる度にぶるぶると震え、
たまらない光景を生み出す。
「ああッ……うッ、あ……龍麻……龍麻ッ」
龍麻は上体を倒し、背中を反らせて悶えるマリアの双乳を鷲掴んだ。
掌から肉が零れ落ち、巨大な丘に手が沈みこむ。
マリアの手がその上から被さり、
そのままもぎとってしまうのではないかというくらい強い力で激しく握りつぶした。
ここ何十年かで感じていなかった昂ぶりを感じたマリアは、
一辺倒な龍麻の動きでは物足りなくなって自ら腰を振り、より深い快感を引き出す。
無限の複雑さでたわむれかかる淫肉に、龍麻は腰から吸いこまれるような感覚を覚えた。
「先生……先生ッ」
「いいわッ……出しなさい龍麻ッ!」
命ぜられて、龍麻の頭の中で何かが弾ける。
今日最大の快感がペニスの先から爆ぜ、マリアの膣に樹液が満ちた。
どろどろの熱い粘液はたちまち膣を満たし、
収まりきらなかった白液がぽっかりと開いた秘奥から伝い落ちる。
それを龍麻は見届けることなく、魂が抜けたようにその場に崩れ落ちていった。
四度。
一日にそれだけするのも辛いのに、こんな短い時間に連続して搾られてはたまらなかった。
まるで感覚が失せてしまった腰に、懸命に鞭を入れながら立ちあがる。
「それじゃ、僕はこれで……」
二人がまどろんでいる隙に逃げ出そうとした龍麻だったが、服を着た途端ベルトを掴まれてしまった。
恐怖に足がすくむ龍麻の前に、服を着ようともしないまま絵莉が立ちはだかる。
「龍麻君、どうしてわざわざ連休の日に呼んだのか解ってないわね」
「逃げようとするなんて……罰を与えないといけないわね」
「すっ、すいません」
「だめよ、ほら、こっちに来なさい」
「う、うわぁぁァッ!」
こうなったら力ずくで逃げようと思った龍麻だったが、
ベルトを掴むマリアは、女性のものとは思えない程物凄い力で自分を引き摺る。
そのままベッドルームまで連れて行かれ、ベッドの上に放られてしまった龍麻は、
恐怖を感じて叫び声を上げようとした。
その寸前絵莉の手で扉が閉められ、外界との繋がりが、最後の希望が断ち切られる。
そして居間には、誰も居なくなった。
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