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年の割に発育の少ない繊毛の下に、
まだ開かれた事のない女陰が妖しい煌きを放ちながら静かに息づいている。
雛乃は谷間に指を割りこませるように沿えると、指先だけを軽く曲げてごく浅い部分を掻き回した。
「んっ……くっ、ふ……」
快感の源泉を初めて触れられて雪乃の女が歓喜にむせび、
指先を更に奥へ導こうと花開いていく。
しかし、雛乃は無情にもすぐに動きを止めてしまい、
満たされない刺激に雪乃は無意識のうちに腰を動かして求め始める。
「どうしたのですか? 姉様」
雪乃は焦点の定まらない瞳で雛乃を見ると、小さく口を動かした。
耳をすましていた雛乃にははっきりと聞こえたが、わざと聞こえないふりをしながら、
雪乃の花弁から指を離す。
にちゃり、という粘液の音が鼓膜を打った時、雪乃の心の閂が遂に外れた。
「……もっと……もっと、そこ……触って……!」
かすれた声で何度も恥ずべき所への愛撫を求める姉の姿に、
雛乃は満足そうに微笑むといきなり半分程も指を差し込んだ。
「ぁ……ぅぁあああっ……!」
それまで受けた愛撫のどれよりも強い、目の前が白くなるような愉悦が雪乃を襲った。
今まで耐えていた激情が一気にあふれ出し、夢中で自分の中の快感を二人に伝える。
「こんな……オレ……はぁ…おかしく………気持ち、いい、よ……」
生まれて初めての他人の手による絶頂を迎えた雪乃の身体から
みずみずしい生気が抜け落ち、縄に体重がかかる。
締め上げられた手首が痛かったが、心の痛みに較べれば無いも同然だった。
「もう、いいだろ……手、解いてくれよ……」
処女こそ奪われてはいないものの、精神的には陵辱されたも等しい雪乃は
つい数十分前の彼女と同じとはとても思えないけだる気な声で虚ろに呟くが、
二人はまだ解放する気は無かった。
「まだ駄目だよ。ボクも……雪乃のエッチな所、よく見たいもの」
小蒔は雛乃と場所を変わると、親友の肉襞をじっくりと目で犯し始める。
「いやだ……やめて……く……ああっ!」
恥毛を押し分けてひっそりとただずまう包皮を剥き、真珠のように輝く女の核を外気に晒す。
小蒔は姿を現した雪乃の宝石を愛でるように息を吹きかけると、唇で挟みこんだ。
「ひっ……っああっっ!」
強すぎる快感に身体がついていけずに、息を吸いこむような、奇妙な悲鳴が雪乃の口から漏れる。
「ここ……気持ちいいでしょ? ボクも雛乃に教えてもらうまでは知らなかったけど、
こうやって吸われると、なんにも考えられなくなっちゃうんだ」
小蒔の言う通り、小さな突起から広がる気持ち良さは、
意にそまぬ仕打ちを受けている事さえ忘れさせてしまい、
強弱をつけながら唇で軽く何度か咥えられると、
雪乃は答えることさえ出来ず、ただ頷いて小蒔を求めるばかりだった。
「わたくしがもうひとつ……姉様に、気持ち良くてたまらなくなる場所を教えてさしあげます」
雛乃は快感に打ち震えている雪乃の尻を掴むと、左右に押し分けて菊座を露にした。
雪乃が受けている快楽の波に合わせて小さく開閉を繰り返す孔に、舌を這わせる。
「やああっ!! いやぁあ……ああ……ぁあ……」
雪乃は汚い場所を舐められているというおぞましい事実すら認識できず、
気が狂いそうな快感が頭から足の指先までも満ちていくのを受け入れるしか出来なかった。
「雪乃……好き……」
親友の舌が、誰にも見せたことの無い孔に忍び込む。
「姉様……」
妹の舌が、自分さえ見たことの無い孔を捉える。
同時に前後からもたらされる、凄まじいまでの快楽に、雪乃の心が砕け散る。
「ぁあ……ぅぁぁあっ!」
「雪乃……ボク達が雪乃のコト護ってあげるから」
「そうですわ。わたくしと小蒔様が、ずっと姉様のおそばで護ってさしあげます」
抗おうと思っても、頭の中を愉悦の波が掻きまわしてまともに考えることさえ出来ず、
何度も壊れた人形のように頷く。
二人の声が左右から心を犯し、二人の舌が前後から身体を嬲り続ける。
雪乃はもはやそれを、穢らわしいとは感じなかった。
ただ、身体に収まりきらない快楽だけが津波のように押し寄せ、
雪乃から全てを奪っていく。
「だめだ、もう、もう、オレ……ぁぁ、うぁああっ!」
二度目の絶叫が、雪乃の口からほとばしる。
背中を弓のように反らせながら、
雪乃は身体を駆けまわった熱い塊が二人に吸い取られていくような感覚の中で果てていった。
二度の激しい絶頂を迎えさせられた後、雪乃は縄をようやく解かれた。
そのまま床にへたりこんでしまった雪乃の身体を、小蒔が優しく抱きかかえる。
「雪乃……すごい可愛かったよ」
「ぅ……ぁ……オレ……」
自分でも何を言いたいのか判らず、雪乃は目の前の地面を見ながら呟く。
小蒔はくしゃくしゃになった下着を整えてやると、雪乃の頬に手を添えて自分の方を向かせた。
「だから、これからも、もっとしようねッ」
気持ちいいことを、二人と、したい──
愉悦の果てに心の奥底から現れた無垢の感情が、
小蒔の問いに対して雪乃に小さく、しかしはっきりと首を縦に振らせた。
小蒔と雛乃は嬉しそうに手を取り合って喜ぶと、両側から雪乃を支えて立たせる。
「今日は、わたくしの部屋で一緒に寝ましょうね」
「あ、ボクも泊まっていい?」
「もちろんですわ、小蒔様」
部室の扉を出る時、そのまま二人に両脇を支えられて歩く雪乃の腰が、
終わりの無い快楽の迷宮に囚われてしまった事を示すように小さく震えた。
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