<<話選択へ
<<前のページへ
(4/4ページ)
「えー、ずるいよシャロン」
「で、でも」
「でもじゃないよ……ね?」
シャロンは抵抗したが、ルキアの力には敵わず手をどかされてしまう。
両腕で隠すことでようやく丘と呼べるくらいだったシャロンの胸は、
また小さな膨らみに戻ってしまった。
小さな胸のせいで余計に目だってみえる、まだ白に近い薄桃の乳首をルキアは凝視する。
シャロンが押しのけようとすると、ルキアはあろうことかそこを口でついばんできた。
「やっ、ル、キ……ア……」
口の中で感じたぬるりとした感触が、硬くなっている部分の頂を舐める。
指で触れられていた時よりもずっと強い、それは快感だった。
「ふっ、ん、ぅ……やめ……て……」
勝手にそれを求める気持ちが、自分のものではない気がしてシャロンは怖くなる。
しかし、ルキアの熱い舌にねぶられると、すぐに何も考えられなくなってしまうのだ。
それはもう片方の胸の尖りもルキアに触られることで一層強くなり、
シャロンは目を閉じ、押し流されないようにするのが精一杯だった。
「んっ……ふ……んむ……」
乳首に軽く歯を当て、先端を舌でつつく。
裾野に広がる乳暈ごと唇で吸い上げ、音を立てて放す。
ルキアはシャロンの反応を見ながら、様々なやり方で愛撫を試していた。
特にシャロンはゆっくりと吸い上げ、その状態で全体を舐められるのが好みのようで、
その時だけ反応が違う。
はっきりとした喘ぎではない、長く、切ない吐息が続くのだ。
だからルキアは、彼女の望むように、息の続くまで小さなしこりを舌腹で転がしてやった。
「ぅ……ん……ぁぁ……」
胸が苦しくなる。
苦しく、甘く、辛く、切なく、その全部が一緒くたになって胸から身体中に染みていく。
とても受け止めきれない気持ち良さをルキアに浴びせられているシャロンは、不意に冷たさを感じた。
どこに感じたのか、すぐには判らなかったそれは、足の間から生じていたのだ。
下着がもたらした気持ち悪い冷たさに、シャロンは思わず声をあげた。
「どうしたの」
「い、いえ……その……」
まさか下着を濡らしてしまったとも言えず、ただ腰をもじもじさせるシャロンに、
敏く気付いたルキアは彼女の手を取った。
「下着……濡れちゃった?」
「! そ、そんなことは」
何故判ったのかとシャロンは驚く。
するとルキアはお見通し、というように微笑み、握ったシャロンの手を自分のスカートの中へと導いた。
驚く前に触れた彼女の下着は、自分と同じように、あるいはそれ以上に湿っていた。
「アタシもね……濡れちゃってるんだ」
ルキアは手を押し付け、下着を探らせる。
自分と違ってルキアはタイツを履いておらず、その湿り気と熱がよりはっきりと伝わってきた。
「……あの、これ……どうし、て……」
そうなったこと自体が初めてのシャロンが戸惑って尋ねると、ルキアは随分と驚いたようだった。
「もしかしてシャロン、こんな風になったの初めて?」
「え、ええ」
「アタシはね、シャロンのこと考えると……なるよ。大好きなシャロンのこと、考えるといつも」
指先に新たな熱が伝わってくる。
太腿で手を抑えこむようにするルキアを、シャロンは瞬きもせずに見つめていた。
唇が重なる。
もうその柔らかさを、シャロンは自然なものだと感じていた。
「ね……脱ご」
再びシャロンの身体を横たえたルキアは、下着ごとタイツを脱がせる。
まだスカートは脱がせていなかったから大事な部分が見えてしまう訳ではなかったが、
シャロンはつい裾を押さえていた。
その横に、同じく下着だけを脱いだルキアが横たわる。
「シャロ……ン……」
下着の上からでも温かかった彼女の肌は、直に触れると溶けてしまいそうなほどだった。
その心地良さに陶然とするシャロンに、ルキアは弱い口付けを浴びせていく。
「ん……」
唇の端に、細く通った顎に、ほっそりと浮き出た鎖骨に。
キスはなお止まらず、更に下へと降っていった。
時折キスではなく、舌を這わせながら、なだらかな隆起を辿り、尖っている頂を通り、
形良く窪んだへそへと進む。
「あ……っ」
声に合わせて腹部が収縮する。
それが愛おしくて、ルキアは幾度か小さな縦穴の周りに口付けを落とした。
寮のベッドは一人用の為、いくら女性でも二人乗っているとそれだけで窮屈だ。
彼女のへその所まで頭を下げていったルキアは、
スペースが足りないことに気付き、身体の向きを変えた。
律儀に中断したへその所に舌を触れさせ、そこから、今度は上に頭を動かしていく。
舌よりも先に彼女の中心に辿りついた指先は、さわさわとした感触をルキアに伝えてきた。
上目で覗くと、髪の色と同じ、薄い金色の繊毛が控えめに芽吹いている。
「あ、シャロン……生えてるんだ」
「やっ、見ない……で……」
シャロンは両手でひそやかな部分を隠すが、ルキアは気にした様子もなく彼女の手の甲に舌を乗せる。
「んっ、や……」
むしろ楽しむように口付けを落とすルキアに、シャロンは抗えない。
手の両側から熱をまぶされて、溶けてしまうかのように気持ちいい。
唇で食まれると、細やかな震えが肌の表面を駆け上ってくる。
散々にふやかされてしまった後に摘ままれると、いとも簡単に手は離れてしまった。
「こんなふうに……なってるんだ……」
遠慮のない好奇心を口にするルキアに、シャロンの羞恥はいや増す。
それでなくても足を開かされ、どうしようもなくはしたない格好をさせられていて、
頬が熱を出した時のように熱い。
それなのに、腰の辺りは温かい、これまで感じたことのない心地良さに包まれて、
シャロンはどうしたら良いか判らなくなってしまうのだ。
上のほうをわずかに繊毛が覆っている以外は、幼子のそれと変わらない秘裂をルキアは指で押し広げる。
小さなとば口がその門を開くと、桃紅色に煌く柔壁が姿を見せた。
白い肌にそこだけが浮き上がっていて、ルキアは吸い寄せられるように口付ける。
「んあっ!」
細い身体が大きくしなった。
それが落ちつくのを待ってから、舌を秘裂に這わせる。
「あ……んっ……」
再び腰が浮き上がるが、さっきよりも弱く、幾分慣れたようだった。
うっすらと色づいてはいるものの、まだ真っ白な肌の中に浮かび上がる、鮮やかな桃色の口。
透明な滴に濡れる、誰も触れたことのないそこを、ルキアは情愛を込めて舌を滑らせた。
「ひっ……っあぁっ」
声のトーンが上がるのに合わせ、蜜が零れる。
掬ってもすぐに新たに湧き出すシャロンの水源から、
その蜜を飽きることなく汲み出していたルキアは、不意に太腿に彼女を感じた。
それは偶然足が触れただけだったのだが、昂ぶった情欲はルキアに大胆にシャロンの顔を跨がせる。
「ね……シャロ……ン……」
自分が発したとは信じられない弱々しい声は彼女に届いたかどうか、
ルキアには判らなかったが、ほどなく熱いものが内腿に触れた。
恥ずかしい、と思ったのも束の間、それを押し流す快感が足の間を伝ってくる。
「あ、あ……気持ち……いいよ……っ」
自分が与えていた快感が、こんなに凄かったのかとルキアは仰け反った。
襞に沿って舐めあげてくるシャロンの舌に、夢中で腰を押しつける。
シャロンの動きはたどたどしく、単調なものだったが、
快感に目覚めて日が浅いルキアには充分な刺激となっていた。
「ああっ……シャロン……シャロンっ……!」
シャロンを想って一人でした時に感じる、身体の中を駆け巡っていた何かが頭の中で弾ける。
しかしいつも来るそれとは違い、あまりに爆発的で、何が起こったのかもすぐには判らないほどだった。
大きなうねりのようなものが身体を揺らし、持ち上げ、落とす。
腰を幾度か痙攣させたルキアは、そのうねりに身を委ね、ゆっくりと力を抜いていった。
「やぁっ……! こ、れ……なん……で、す……の……あぁっ!」
それに少し遅れて、シャロンの身体も小さく跳ねる。
生まれて初めての絶頂を迎えたシャロンは、それが何かも知らないまま与えられた快感に浚われた。
細い肢体がしなやかにたわみ、弛緩する。
身体だけでなく、心も虚脱させたシャロンは、
抱き寄せてくれるルキアの肌に誘われて、心地良いまどろみに落ちていった。
小さなベッドの上で、二人は顔を近づける。
シャロンはまだ快感が残っているようでぼんやりとしていたが、
ルキアが彼女の乱れた髪を揃え、ついでに指を搦めていると、小声で尋ねてきた。
「あなたは……知っていたの? こんなことを」
「え? ま、まぁね」
他にどう答えようもなくルキアがそう言うと、シャロンは頬を膨らませた。
「わたくしが知らないことを知っているなんて……納得がいきませんわ」
彼女らしい言い方で、でも彼女らしくない、その先をルキアに言って欲しいような声で。
その頬をつつきたい衝動を我慢しながらルキアは囁いた。
「それじゃさ、また……勝負してくれる?」
「……当然ですわ」
枕に顔を埋めるシャロンの頬に、ルキアは優しくキスをした。
<<話選択へ
<<前のページへ