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ルキアが顔を離すと、シャロンは掌で意思を伝えてきた。
小さく泡立っている桃色の塊の縁を、ルキアは自分の舌ではなく、指先でなぞってやる。
指先を濡らした彼女の唾液を唇に塗ると、シャロンは恥ずかしそうに口を閉ざした。
「気持ちよかった……ね」
「わ、わたくし……こんなの……初めてですわ」
「アタシだって初めてだよ」
口を尖らせ、その口をまたシャロンに触れさせたルキアは、彼女の制服のボタンに手を滑らせる。
「何……を……」
「シャロンのこと、もっと知りたいな」
知りたい──それは、彼女達にとって魔法の合い言葉だった。
知識や知恵よりも、何より探求する心がなければ、このアカデミーに入ることは許されない。
そして入った後にもそれはたゆまず要求され、
学業の成績よりも真理を求める心を失ったと判断された時に退校処分が下されるのだ。
だからシャロンは、ルキアが自分のことを知りたいと言った時、彼女を拒む気をなくしていた。
それに、知りたいのは彼女だけではなかったからだ。
ルキアの手がひとつひとつボタンを外し、リボンを解く。
服を脱がされるというのはもちろんシャロンにとって初めての経験で、
彼女の指が軽く素肌に触れただけでその部分が燃えるように熱くなった。
その熱が心地良くて、シャロンはルキアが触れるのを待ち望んだ。
胸のところから、腹部へと。
程なく全てのボタンが外され、彼女の手によって制服が脱がされる。
しかし、そのままスカートを脱がせようとするルキアを両手で押し留めた。
「待って」
怪訝そうな顔をする彼女に、シャロンは説明しなければならない。
「わ……わたくしも……あなたの……こと、知りたい……ですわ」
「うん、そうだよね」
頷いたルキアは目を閉じ、軽く胸を突き出した。
すると、窮屈そうに制服を押し上げる胸の膨らみが強調される。
そのあまりに見事な椀状の盛りあがりに、シャロンはどこから触れてよいのかわからなくなってしまった。
「どうしたの?」
「な、なんでもありませんわ」
不思議そうに尋ねるルキアに答えたシャロンは、おっかなびっくり一番下のボタンに手をかける。
「あ……」
「ど、どうかしましたの」
何か間違えたのかと思い、慌てて手を引っ込めると、ルキアはゆっくりと首を振った。
「ううん、シャロンは下からボタン外すんだなって思っただけ。いいよ、続けて」
耳が火傷しそうに熱くなるのを自覚しながら、シャロンはボタンを外していく。
二つ目までは順調に来た指先は、三つ目で止まった。
これを外すときはどうしてもルキアの、自分の何倍もの大きさがありそうな乳房に触れなければならない。
と言ってこのままでいるとまた怪しまれてしまうので、
我知らず唾を飲み下したシャロンは一気にボタンを外した。
何故だかひどく焦りながら、どうにか肩口の、最後のボタンも解く。
制服をはだけると、シンプルな水色の下着に包まれた豊かな丘が姿を現した。
あまりにも自分と違う身体つきに、シャロンのどうしても目はそこにいってしまう。
下着からはちきれんばかりに詰まっている乳房へ、
自分でも気付かないうちに顔を近づけていたシャロンは、ふと視線を感じて顔を上げた。
そこには目を閉じていたはずのルキアが、艶美な微笑みを浮かべてこちらを見下ろしていた。
「シャロンは……アタシのおっぱい、好き?」
口にしたことさえない言葉を簡単に言うルキアに、シャロンは恥ずかしくてつい、と顔をそむけた。
「す、少しだけ……羨ましいとは、思いますわ」
「いいよ、触って」
ルキアが小さく笑った拍子に、彼女の胸が手に当たる。
その柔らかさは、シャロンの息を呑ませずにはいられないものだった。
「べ、別にそういう意味では」
「触って、欲しいんだ」
ひどく染みとおる彼女の声に操られるように、シャロンは手をあてがう。
初めて触れた他人の胸は、信じられないほど柔らかく、温かかった。
「んっ……」
「ど、どうなさいましたの」
「気持ち……いいの。シャロンに触ってもらって……すごく……ね、もっと……」
いつも溌剌とした笑顔を絶やさないルキアが、愁いを帯びた表情をしている。
それは彼女の見たことのない一面だった。
シャロンは間近でみる艶を帯びた顔を呼吸も忘れて凝視していたが、
手は曲面にそってひとりでに動き、下着の上から大きさを確かめている。
「あ、ぁ……んぅっ、シャ、ロ……」
ルキアの呼気が荒くなっていく。
滑らせる指を少しずらしただけで変わる彼女の音色は、どんな楽器よりもシャロンを虜にした。
表面を撫でているだけではすぐに飽き足らなくなり、掌を押し当て、弱く力を添えてみる。
あれほど綺麗な形をしていた丘は、信じられないほど簡単に形を変えた。
「あっ、……っくぅ……」
苦しそうで、でもどこか違う響き。
シャロンはルキアが本当に気持ちいいのか確かめたくなって、もう一度ふかふかの胸をそっと揉んだ。
「ん……うぁ……」
ルキアの口が微妙に開く。
中途な快感がそうさせたのだが、その表情はシャロンの歯止めを効かなくするに充分なものだった。
指先がルキアの肌に食い込む。
小高い丘はそれでもなお指を沈め、柔らかさを見せつけてきたが、
痛みに耐えかねたルキアに手首を掴まれてしまった。
「もう……ちょっと痛いよ」
「あ……ご、ごめんなさい」
どうしてそんなことをしてしまったのだろう、と自分でも不思議に思いつつ、シャロンはとにかく謝る。
するとルキアは彼女らしい、いたずらっぽい笑顔を浮かべた。
「いいよ、そのかわりアタシにも……触らせてよ」
シャロンが止める間もなく、ルキアは手を胸に添えてくる。
彼女と較べてあまりにも違うその大きさを思い知らされてシャロンは穴に入りたい気持ちになったが、
彼女の手は構わず小さな隆起を優しく撫でてきた。
「あ……っ」
鈍い心地良さが胸に広がる。
声を漏らしたシャロンは、ルキアもこんな風に感じていたのだろうかと思い、
心がどこかくすぐったくなった。
彼女の手の動きに合わせるように、自分も彼女の乳房を揉みしだく。
それが急に変わったのは、ルキアが胸の一点に触れた時だった。
「……んぁっ!」
じわじわと身体を浸していた甘い痺れが一転、鋭い疼きとなってシャロンを襲う。
「な……に……?」
もう一度。
同じ場所から訪れるそれは、偶然などではないと彼女に教えた。
「ここ……気持ちいいでしょ」
全体を撫で擦っていたルキアの手が、胸の頂を集中的に触っている。
母親が乳を与えるところ──つまり、子供が産まれるまでは必要のない場所というのが、
そこに対するシャロンの知識だった。
家やここにある膨大な書物のいくつかにはそう書いてあった。
しかし、大きくなっているそこを触られると、それが間違いでないにしても、
全てを記してあった訳ではないのだとシャロンは気付かされていた。
「ル……キア……っ」
声が上手くだせない。
硬くなっている──ルキアの指先がそう教える胸の先は、それほど気持ち良かった。
軽く摘ままれただけで、全身の力が抜けてしまう。
「ね、シャロン……アタシのも」
ルキアの求めに指がひとりでに応える。
下着の上から微かに硬くなっている部分を探り当て、同じように引っ掻く。
「うぁっ……シャロン……シャロンっ……」
掠れた声で名を呼ばれると、下腹の熱い感じがどんどん高まっていく。
まだ誰にも触れられたことのない花唇は、シャロン自身も気付かないうちに蜜を吐き出し始めていた。
「下着……取るね」
ルキアの腕が背中に回り、ホックを外す。
シャロンも半ば無意識に同じ動作をし、二人はお互いに下着を脱がせあった。
シャロンの視界を、露になった彼女の胸が覆う。
握りこぶしよりも遥かに大きな柔丘の上に、桃色の部分がある。
その中心は硬く膨らんでいて、シャロンは彼女の身体に訪れている変化を興味深く見つめた。
「やだ……そんなに見ないでよ」
ルキアはそう言いながらも胸を隠そうとはせず、おかえしにシャロンの胸を覗きこんでくる。
すると自分がそうしていたのに、シャロンは耐えかねて両腕で胸を隠してしまった。



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